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定量的・定性的の意味と使い分け。目標設定における役割とは

定量的・定性的の意味と使い分け。目標設定における役割とは

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目次

    ビジネスシーンにおいて『定量』もしくは『定量的』、『定性』もしくは『定性的』という言葉を耳にしたことはありませんか?言葉は似ていますが真逆の意味なので、使う際には注意が必要です。目標設定においての『定量・定性』の使い分けについても知っておきましょう。

    定量と定性の意味や使い方

    『定量』『定性』は、日常で使うことはほとんどありませんが、ビジネスや研究分野でよく使われる言葉です。

    定量的とは

    『定量』は、物事を数値や数量で表すことができる要素のこと。『定量的』とは、物事を数値や数量に着目してとらえることを言います。

    数値や数量は共通の概念ですから、お互いに違う認識をする心配がほとんどありません。

    例えば、「すぐやります」の「すぐ」は3分でしょうか、それとも1時間でしょうか?話す相手との認識がずれていることに気づかないままだと、ビジネスでは大変なことになることも……。

    「あと5分で提出できます」「3週間あれば仕上がります」と数字で表すことで、話者と聞き手の認識のずれをなくすことができます。

    定性的とは

    『定性』は、定量とほぼ真逆の意味で、物事が数値化できない要素のこと。『定性的』は物事を数値化できない部分に着目し、とらえることです。

    アンケートの記述回答で「りんごがおいしい」と書かれていたとしましょう。甘いからおいしいのか、酸味が程よくておいしいのか、それとも食感がよいことをおいしいと表現しているのか。「おいしい」というのは人によってかなり感覚が違いますね。

    数字を使わない表現はしばしば抽象的になってしまい、認識がそろわない可能性があります。ビジネスにおいては、少しの認識のずれが致命的なトラブルを招くことがありますので、話者と聞き手が共有認識を持つための工夫が必要ですし、認識が異なっていないか常に注意することが必要です。

    定量的と定性的の使い分け例

    定量的と定性的、この言葉をどのように使い分けるべきでしょうか。

    目標設定

    目標設定の際にも『定量・定性』はよく使われます。

    定量的な目標は『売上3000万円アップ』『コストカット5%』など、誰から見ても基準が明らかなものになります。

    これを定性的に説明すると『力を合わせて売上アップを目指す』『可能な範囲で節約する』といったようなやや抽象的な表現になります。

    数値化が難しい目標を表現するには、『ミスを発生させない体制を作る』『無駄なおしゃべりをなくす』といったように、定性的な表現を用います。

    目標が数値化できるかどうかで使い分けましょう。

    分析

    定量的と定性的は分析の分野においてもよく用いられる言葉です。

    ホームページの分析で考えてみると、訪問者数や滞在時間、直帰率などのデータは定量的に表すことができますね。

    『このコンテンツの追加によりユーザーの滞在時間が増えた』というのは定性的表現ですが、『このコンテンツの追加によってユーザーの滞在時間が平均で3分20秒増えた』という定量的表現の方が、コンテンツによって得られた効果が伝わりやすいと思いませんか?

    なぜそうなったのか?を考えるには、定性的表現を用いた方が効果的な場合もあります。『ユーザーの滞在時間がなぜ3分50秒伸びたのか』とするより『ユーザーの滞在時間がなぜ増えたのか』と考えてみましょう。

    『訪問者を30%増やす方法』よりも『訪問者をより増やす方法』を考える方が、アイディアを出す際のハードルが下がり、面白い分析やアイディアが出やすくなります。ここでは訪問者や滞在時間を増やすことが重要なのであって、3分50秒や30%という数値はあまり意味がありません。数値にとらわれすぎて本質を見失わないように気をつけましょう。

    調査

    調査の分野における定量的調査と定性的調査の用途の違いは明確です。

    定量的調査は、数値化されたデータを取り扱うため、データを可視化することができます。

    定性的調査は、満足度アンケートなどに使われます。『満足した・やや満足・ふつう・やや不満・不満がある』といった満足度の表現を定量的に問いかけるのは難しいので、定性的表現が用いられるのが一般的です。

    効果

    定量的・定性的な表現は、行った施策の効果を説明する際にも役立ちます。

    施策によって得られた効果は、定量的に表現するのが一般的です。『純利益は前年比20%増加した。これは今年に入ってから実施している施策の効果によるもの』といったように、第三者に客観的に説明するのに用います。

    定性的効果は、定量的と比べると抽象的ではありますが、『会社のイメージがアップしているのは、先月から打ち出した広告の効果である』など、数値化しづらい効果や、しなくても伝わる効果を説明するために用います。

    評価

    従業員や施策への評価については、定性的な評価の根拠を定量的に表すことがもっとも多いでしょう。

    例えば評価において「今月は成約率が35%も増えている。営業ががんばってくれているおかげだ」という表現をよくしますが、「成約率が35%増加」は定量的表現で、「がんばってくれている」は定性的表現ですね。

    定性的な評価は比較にはあまり向かないので、比較する場合は定量的な評価を用います。

    2つのランディングページからの流入についてABテストを行ったとしましょう。Aからの問合せフォームへの訪問者数は訪問者総数の30%を占めており、Bからは15%だった場合、どちらのランディングページが効果的だと言えるでしょうか。もちろん、Aを採用すべきですよね。

    人事における意味

    評価と目標における『定性的・定量的』についても考えてみましょう。

    定量的な目標の意味

    定量的な目標は、数値を用いるため、誰が見てもわかりやすく具体的な戦略を立てることができます。

    目標達成の可否で判断できるので、人事評価においては、個人の目標達成率で評価を下す『絶対評価制度』と相性がよいでしょう。

    絶対評価については、下記の記事もご覧ください。

    相対評価と絶対評価の比較。両者の特徴と人事に求められること

    定性的な目標の意味

    『ゆくゆくは全国的に店舗を展開する』など、長期的な視点で立てた定性的な目標は、定量的な調査や分析で具体的な店舗数や地域を決めていくことで具体的になります。

    また、ノルマの達成や売上など、目に見える数字ばかりで従業員を評価していくと、目標達成に凝り固まって、ギスギスした職場になってしまいます。

    『コミュニケーションの充実』や『仕事に取り組む意欲を高める』といった定性的な目標を入れることで、数値には現れない部分を評価できるようになります。

    定性的な目標はマネジメントにおいても重要なのです。

    定性的な目標と定量的な目標はどちらも必要

    定性的な目標と定量的な目標は、どちらかあればいいというものではなく、どちらも必要なものです。両方をうまく共存させている目標管理手法の一つがOKRでしょう。OKRでは、定性的な目標を掲げ、それを実現するための定量的な目標を設定することで、従業員のモチベーションを上げ、パフォーマンスを最大にすることができます。

    OKRの基礎知識や目標の設定方法については、こちらの記事が参考になります。

    Googleやメルカリも導入する目標管理手法、OKRの基礎知識

    OKRを導入したい!でもやり方がわからない…設定のポイントと目標の作り方

    柔軟な視点で使い分けよう

    数値化で共通認識を持ちやすい『定量』と、数値化できない部分を表すことができる『定性』。目標や評価の項目によって二つを柔軟に使い分けることで、従業員と会社が同じ方向を向いて進んで行くことができるでしょう。

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