人材管理
2021/08/16
【実践編】クラウドを活用しDXを見据えた人事管理業務の効率化を行う方法
目次
本記事の内容は作成日または更新日現在のものです。本記事の作成日または更新日以後に、本記事で紹介している商品・サービス・企業・法令の内容が変更されている場合がございます。
人事管理業務の効率化にあたって重要になるのがツールの選択です。エクセル、アプリ、人事管理ソフト、クラウドソフトなどの種類があり、さらにはRPAによってツール同士の自動連携も可能です。
今回は、人事管理業務を効率化する方法を、事例を交えながらご紹介します。
人事管理業務を上手に効率化するには
まず初めに、人事管理業務とは何か、を振り返りましょう。効率化が上手く進まない理由や効率化に活用するツールも併せて解説します。
人事管理業務とは?
人事管理業務とは、企業で働く人に関係する仕事全般を指します。具体的には、採用、配置、育成、評価などと多岐に渡ります。
人事管理業務の目的は、人材の育成や組織作りなどを通して、経営目標の達成に貢献することです。
さらに人事管理業務について、詳しく知りたい方は「人事管理業務を効率化する方法とは?具体的な管理方法を解説」をご確認ください。
効率化が上手く進まない理由
人事管理業務の効率化に取り組んでいる企業でも、上手く進んでいる企業とそうでない企業があります。
この違いはどこから生まれるのでしょうか。
効率化が進まない企業の主な理由を3つご紹介します。
1.効率化の目的が曖昧になっている
効率化を進めるときにありがちなのが、効率化自体が目的となってしまい、本来の目的が曖昧になってしまうことです。目的が曖昧になることで、得たかった結果とは異なる結果になってしまうことがあります。
それを防ぐためにも「何のために業務効率化を行うのか」を明確にして進めましょう。
2.業務担当者の意見が反映されていないor反映されすぎている
実際に業務を行う担当者の意見が反映されず、結果的に使い勝手の悪いシステムになってしまうケースがあります。また、その逆もあります。業務担当者の意見を反映しすぎた結果、システムが複雑化してしまい、使い勝手が悪くなってしまうケースです。
3.効率化の手段選びを間違っている
効率化するために選んだ方法が間違っている場合もあります。例えば、効率化が目的なのに、ソフトやアプリの見た目で選んでしまうケースです。選ぼうとしている手段は本当に目的達成に最も効果のあるものなのか、ということを考えて選択しないと、逆に効率が悪くなる可能性があります。
効率化にはツールを上手く活用する
人事管理業務を効率化する際には、ツールを活用することが有効です。人事管理業務に活用できる主なツールとその特徴を紹介します。
1.エクセル
マイクロソフト社が提供する表計算ソフトです。エクセルには、
・既にパソコンに入っている場合が多いため、導入しやすい。
・「いつ、誰が、どんな操作をしたか」の履歴が残らない。
という特徴があります。
2.オンプレミス型人事管理システム
社内サーバーにシステムを構築するオンプレミス型の人事管理システムです。オンプレミス型には、
・自社サーバーにデータがあるため、情報漏洩リスクが低い。
・自社に合わせたカスタマイズがしやすい。
という特徴があります。
3.クラウド型人事管理システム
外部のクラウドサーバーにシステムを構築するクラウド型の人事管理システムです。クラウド型には、
・自社内にサーバーを構築する必要がないため導入コストが低い。
・ベンダーによってシステムアップデートがタイムリーに行われ、常に最新の状態に保つことができる。
という特徴があります。
人事管理業務の効率化を成功させるためには、これらのツールの中から、目的に沿った最適なツールを選択することが重要になります。
エクセルやオンプレミス型システムを活用した効率化事例
まずは、エクセルやオンプレミス型人事管理システムを活用した効率化事例を紹介します。
事例1 / エクセルを用いた人事評価分析
私が人事部で人事評価分析を行っていた際に、やっていたことがあるのがエクセルを用いた評価分析の効率化です。人事評価の度に行う評価分析を、エクセルに予め関数や計算式を組んでおきます。そうすると後は人事評価を入力するだけで、全体の傾向や個々人の評価推移などを算出することができるため、評価分析の効率化が可能です。
事例2 / オンプレミス型人事システムを用いた人事データベース構築
この事例は従業員500人程度のIT企業です。紙やエクセルなど、様々な形で保持されていた人事データを1つのシステムに統合することで、その後の人事データ活用を効率よく実施することができます。オンプレミス型の場合、自社の仕様に合わせた柔軟なカスタマイズが可能です。
事例3 / 様々な勤務体系の勤怠管理をオンプレミス型システムによって一元管理
この事例は従業員5000人程度の旅行会社です。部署によって異なる勤務体系であることから一元的に管理することが難しかった勤怠管理を、オンプレミス型システムを導入することで一元的に管理することが可能になります。オンプレミス型の高いカスタマイズ性をうまく活かすことで実現できます。
クラウドサービスを活用した人事管理業務の効率化事例
私が実際に人事管理業務で、様々なソフトやアプリなどを使ってきた経験からおすすめしたいのが、クラウド型人事管理システムの活用です。その理由と、クラウド型システムを活用した人事管理業務の効率化事例を紹介します。
クラウドサービスをおすすめする理由
クラウド型人事管理システムの活用をおすすめする理由を3つ解説します。
1.導入・運用コストの低減
外部サーバーを利用するため、自社でサーバーを保有・管理する必要がありません。つまり、サーバーの導入費用や情報システムに精通した人材の確保が不要なため、導入及び運用コストを低減させることができます。
2.管理者の負担軽減
自社にサーバーがないため、システムの保守点検を行う必要がありません。また、セキュリティ対策や更新業務に関しても、ベンダーによって常に最新の状態にアップデートされます。そのため、自社内の管理者の負担を大きく軽減させることができます。
3.インターネット環境があればどこでも使用できる
クラウド型はインターネット経由でサーバーにアクセスするため、インターネット環境があれば、オフィスと同様にアクセスが可能です。テレワークが急速に普及する今、大きなメリットと言えます。
事例1 / 人事評価プロセスをクラウドサービス上に構築
従業員数300名程のIT企業の事例です。
これまでエクセルで行っていた人事評価に関わるプロセスの全てを、クラウド型人事管理システムで構築したことで、人事評価にかかる工数を大幅に効率化した事例があります。1つのシステム上で一貫して行うことでデータ管理や進捗管理を効率よく行うことが可能となりました。
事例2 / 応募から選考まで採用プロセスをクラウド化
従業員約400名の人材会社の事例です。
応募から選考までの採用プロセスを、クラウドサービスの活用により一元化したことで、採用における管理業務を大幅に削減し、応募から内定までのリードタイムが削減されました。また、採用に関するデータが全て一元管理されていることでデータ活用とデータに基づいた戦略立案も可能となりました。
事例3 / 人材プロフィールをクラウドサービス上で閲覧可能に
私が人事部にいた時に実際に行った事例を紹介します。
これまでは社内システム上でしか見ることのできなかった人材のプロフィールを、クラウドサービスによって閲覧可能にしました。これによって、どこでも人材プロフィールの閲覧が可能になりマネージャーによる人材マネジメントが効率化しました。また、多くの人事データが蓄積されているクラウドサービスで閲覧可能にしたことで、プロフィール欄の情報の充実化も行うこともできました。
DXを見据えて人事管理業務の効率化を行う
近年、様々な業種業態で「DX(デジタルトランスフォーメーション)」が行われています。それは人事管理業務においても例外ではありません。DXを見据えて、これまで紙やエクセルを使って従業員が行っていた業務をシステムに置き換えて、人事管理業務の効率化を図りましょう。
その方法としてシステム同士の自動連携があります。
人事部門全体でのDX推進について、さらに詳しく知りたい方は「人事のDX推進【実践編】人事部門ではどのようにDXを推進するのか?」をご確認ください。
クラウドシステム間で自動連携
いくつかのクラウド人事管理システムを利用しているなら、システム同士で自動連携が可能かどうか確認しましょう。自動連携によって、データ移行の手間や移行時のヒューマンエラーがなくなり、データ管理と活用が容易になります。
例えば、クラウド型人事管理システムの「HRBrain」はクラウド人事労務ソフト「SmartHR」とのAPIによる自動連携が可能です。これによって、人事評価業務の更なる効率化を図ることができます。
RPAを組み合わせる
システム間の自動連携ができない場合、RPA(ロボティクスプロセスオートメーション)で連携を自動化することが可能です。
例えば、給与計算・勤怠管理を行っているシステムから、給与・勤怠データをクラウド型人事管理システムへ移行する際に、RPAを活用することによって自動でデータ移行することが可能になります。
【まとめ】人材管理業務を効率化してカンタン・シンプルに
今回は、人事管理業務の効率化を進めるにあたって、その方法と事例を紹介しました。人事管理業務の効率化を成功に導く重要なポイントは、明確な目的設定とそれに応じたツール選びです。
HRBrainは、従業員の目標設定から評価までのオペレーションの全てをクラウド上のソフトウエアで効率化するサービスです。MBOやOKR、1on1などの最新のマネジメント手法をカンタン・シンプルに運用することができます。
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HR大学 編集部
HR大学は、タレントマネジメントシステム・組織診断サーベイを提供するHRBrainが運営する、人事評価や目標管理などの情報をお伝えするメディアです。難しく感じられがちな人事を「やさしく学べる」メディアを目指します。
