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【人事監修】現場で使えるタレントマネジメントシステムとは?サービス比較・選び方のポイント

【人事監修】現場で使えるタレントマネジメントシステムとは?サービス比較・選び方のポイント

目次

    本記事の内容は作成日または更新日現在のものです。本記事の作成日または更新日以後に、本記事で紹介している商品・サービス・企業・法令の内容が変更されている場合がございます。

    自社に存在する人事データを一元的に管理し、活用するのがタレントマネジメントシステムです。この記事では、タレントマネジメントの対象や実行ステップから、システムの機能などを事例を交えて解説します。また、実際のツールの比較や選び方なども紹介します。

    タレントマネジメントとは?

    タレントマネジメントとは

    人材を効率的に活用するためのシステムとして注目を浴びているのがタレントマネジメントシステムです。まずはタレントマネジメントシステムについて解説します。

    そもそもタレントマネジメントシステムとは? 

    タレントマネジメントシステムとは、従業員に関する情報を、1つのデータベースに一元的に管理し、人材配置や育成などの人事戦略に活かすシステムのことを指します。従業員の年齢、入社年、階層、保有するスキルなどを見える化し、それらのデータを用いた分析を通して、人事戦略の立案などを行うことができます。

    タレントマネジメントとは?

    タレントマネジメントとは、従業員のスキルや特性を一元的に管理し、蓄積されたデータを分析し、より合理的に人事戦略を推進する概念のことを指します。さらにタレントマネジメントについて、詳しく知りたい方は「【完全版】タレントマネジメントとは?基本・実践、導入方法まで解説」をご確認ください。

    タレントマネジメントの対象

    タレントマネジメントの対象になる従業員は、目的によって異なります。パターンとしては主に3つあります。

    ・一定以上の優秀層
    優秀な従業員をさらに育成することを目的とする為、一定以上の成績や評価を持つ優秀な従業員のみを対象とします。

    ・一定階層以上の従業員
    リーダー以上、管理職以上などある階層以上の従業員を対象とします。全従業員を対象として見ることは労力面で難しいが、できる限り幅広く従業員を育成することを目的とします。

    ・自社に所属する全従業員
    全従業員を対象とするパターンです。新卒従業員から幹部候補として育成をしたい場合や、階層を問わず全社規模で人事戦略を考えたい場合、全従業員を対象とするとよいでしょう。

    タレントマネジメント実行までのステップ

    タレントマネジメント実行までのステップは主に5段階に分かれます。

    1. 情報収集・データ整理
    2. 現状分析・課題定義
    3. 人事戦略の立案
    4. 戦略の実行
    5. 効果測定・戦略評価

    順を追って見ていきましょう。

    1.情報収集・現状分析
    はじめに従業員の情報収集を行いましょう。収集した従業員データをシステムで管理します。一元的にデータ管理を行うことで、従業員や組織の状態を正確に可視化することが可能になります。可視化されたデータから現状を分析し課題を把握しましょう。

    2.現状分析・ターゲット選定
    可視化されたデータから現状を分析し課題を把握しましょう。この際にどの層を対象にタレントマネジメントを行うのかを決定します。

    3.人事戦略の立案
    現状を分析し、見えてきた課題に対して、戦略を考えていきましょう。人材育成や異動、組織編制、制度設計などから課題に対して有効な手を人事戦略の形にしていきます。

    4.戦略の実行
    立案した人事戦略を実際に実行しましょう。

    5.効果測定・戦略評価
    実行した戦略が望む効果を発揮したのか、効果測定を行い戦略の評価をしましょう。更なる課題が見つかった場合、施策の改善を行う必要があります。PDCAを回し、タレントマネジメントの効果を高めていきましょう。

    タレントマネジメントシステムの機能とできること

    タレントマネジメントシステムの機能とできること

    タレントマネジメントシステムの概要はお分かりいただけたかと思います。ここでは、タレントマネジメントシステムの機能とできることについて解説します。

    タレントマネジメントシステムの機能 

    タレントマネジメントシステムの主な機能は、人事データの収集・管理・可視化・分析です。これらの機能によって、社内に散らばる人事データを一元的に管理・可視化し、人材の配置転換や育成等の人事戦略を効率的に実施できるようになります。

    タレントマネジメントシステムでできること

    タレントマネジメントシステムが有する機能を活用することで大きく4つの事が可能です。

    • 人事データベースの構築・管理
    • 人員計画
    • 目標管理
    • 社内アンケートや従業員サーベイ

    ・人事データベースの構築・管理
    タレントマネジメントの基礎となるのが人事データベースの構築です。これまでエンジニアでなければ難しかったデータベース構築ですが、タレントマネジメントシステムを用いることで特別なスキルを持っていなくても構築し、管理することができます。

    ・人員計画
    人事データベースに蓄積された人事データを可視化することで、どこにどのような人材がいるかを把握し、経営戦略に沿った人材の採用・配置・育成計画を立てることが可能です。

    ・目標管理
    管理機能を用いて、毎月の数値目標や、人材育成計画の目標などを管理することが可能です。目標管理について、詳しく知りたい方は「【実践編】MBO(目標管理)とは?導入方法、メリット・デメリットから目標設定方法までを解説」をご確認ください。

    ・社内アンケートや従業員サーベイ
    収集機能を用いて、従業員に対して社内アンケートやサーベイを実施することができます。社内アンケートや従業員サーベイについて、詳しく知りたい方は「【人事基礎編】社内アンケートとは?本音を引き出すコツを解説」「【基礎編】従業員サーベイとは?メリット・デメリットと実施時の注意点を解説」をご確認ください。

    タレントマネジメントシステム導入のメリット

    タレントマネジメントシステムを導入することで得られる3つのメリットを紹介します。

    ・人事業務の効率化
    人事に関するデータをすべてタレントマネジメントシステム上で収集可能にするため、自動的にデータが蓄積され管理できます。これまで必要だったデータ移行などの業務が削減され、業務効率化が期待できます。

    ・人事戦略の機動的な実施
    人事データを図表で可視化できるため、課題の抽出を迅速に行うことができます。そのため現在組織で起こっている課題に対して、機動的に戦略を立て、対策を実施することが可能です。

    ・従業員エンゲージメントの向上
    機動的に人事戦略を実施し、組織の課題を解決することで従業員の会社へのエンゲージメント向上が望めます。

    タレントマネジメントシステム導入のデメリット

    メリットの一方でデメリットもあります。ここではシステム導入において懸念される2つのデメリットを紹介します。

    ・多大な費用がかかる
    タレントマネジメントシステムの導入は、選んだシステムによっては多大な費用がかかります。すぐに経営への効果が出ない人事システムの導入検討において、多大な費用を必要とするのは大きなハードルとなります。経営に対してどのようなメリットがあるのかを示す必要があります。

    ・従業員への浸透の難易度が高い
    新しいシステムを導入した際、難しいのが従業員への浸透です。人事データを自動で収集するためには、従業員の協力が必要不可欠です。従業員に対して、データをどのように活用するのか、従業員自身にどのようなメリットがあるのかを十分に共有しましょう。

    タレントマネジメントシステムの選び方

    タレントマネジメントシステムの選び方

    数多くあるタレントマネジメントシステムですが、どのような基準で選べばいいのでしょうか。ここでは選び方のポイントとおすすめのタレントマネジメントシステムを10個紹介します。

    タレントマネジメントシステムの選び方 

    選び方において、重視すべき点は特に3つあります。ここではその3つについて詳細に解説します。

    ・現在の人事システムに適合するか
    現在、自社で運用している人事システムを大きく変えることなく、その人事システムがタレントマネジメントシステム上で運用できるかを確認しましょう。運用できないシステムを導入した場合、導入時の負担が増大するばかりか、失敗する恐れもあります。

    ・何を目的とするか
    タレントマネジメントシステムを導入する目的から選びましょう。システムによって、得意とする分野は異なります。自社がシステムに求める機能が備わっているのか確認しましょう。

    ・誰にとっても使いやすいシステムかどうか
    誰にとっても使いやすいかどうかは、システムを浸透させるうえで特に重要です。人事、現場の従業員、経営者、どの立場でも使いやすいシステムを選びましょう。

    他にも、コストや導入時サポート、運用時サポートなども選ぶ観点になります。

    タレントマネジメントシステムのサービス10選

    今回ご紹介するのは以下の10個のサービスです。

    • HRBrain
    • カオナビ
    • タレントパレット
    • あしたのクラウド
    • SAP Success Factors
    • Workday
    • jinjer
    • HRMOS
    • スキルナビ
    • SUZAKU

    各システムの特徴と料金を紹介していきます。

    HRBrain(株式会社HRBrain)
    人事評価からタレントマネジメントまでカバーできるサービスです。優れたUI・UXによって、人事も現場も使いやすいシステムになっています。
    料金:利用人数に応じた月額費用
    URL:
    https://www.hrbrain.jp/

    ・カオナビ(株式会社カオナビ)
    人材情報を「顔」を起点にまとめ、一覧で表示することができるサービスです。顔写真と共に確認できるのでこれまでの経歴や保有スキル、性格などを把握しやすいです。
    料金:登録人数によって月額費用が変動

    ・タレントパレット(株式会社プラスアルファ・コンサルティング)
    人事にマーケティング思考を取り入れ科学的人事を実現するシステムです。人事に関するデータを一元的に管理・分析し、組織の力の最大化を実現します。
    料金:要お問い合わせ

    ・あしたのクラウド(株式会社あしたのチーム)
    人事評価における課題解決に特化したサービスです。今の評価制度をそのまま再現可能な高いカスタマイズ性と、人事評価に必要なタスクを全て一元管理することができます。人事評価のプロによるサポートも魅力です。
    料金:月額60,000円~

    ・SAP Success Factors(SAP ジャパン株式会社)
    グローバルソフトウェア企業のSAPが提供するHuman Capital Managementシステムです。人・組織に関するデータを一元的に管理し、人事業務の効率化及び戦略的な人事活用を行うことができます。SAPが提供する「業務改善」「営業支援」などのソリューションと組み合わせることも可能です。
    料金:要お問い合わせ

    ・Workday(ワークデイ株式会社)
    グローバルに展開する大手企業での導入が多いサービスがHuman Capital ManagementシステムのWorkdayです。グローバル規模で採用から退職までを一貫して管理し、経営戦略に基づいて採用・評価・配置・育成を行うことが可能です。
    料金:要お問い合わせ

    ・jinjer(株式会社ネオキャリア)
    人事管理・給与計算・勤怠管理などの業務を1つのデータベースにまとめることができます。使いやすいUIで直感的な操作でデータの入出力ができます。
    料金:300円~(プロダクトによって料金が異なります)

    HRMOSタレントマネジメント(株式会社ビズリーチ)
    人材データを活用した配置・育成、従業員サーベイ、1on1支援によって戦略人事を実現するサービスです。採用管理クラウドと連携することで、採用から一貫した人財管理が可能になります。
    料金:利用人数や、使用したい機能に応じて変動

    スキルナビ(株式会社ワン・オー・ワン
    ひとつのプラットフォーム上で、人材の採用・育成・評価・活用を全て見える化し、マネジメントができるサービスです。データ入力の負担が少なく、初期費用も無料で、導入の負担が少ない特徴があります。
    料金:登録人数により変動

    SUZAKU(株式会社エスユーエス)
    組織心理学と最新のAI、蓄積した人事データを駆使して人材活用を行うサービスです。1人ひとりの特性と組織を可視化し、可視化した人材データをAIが分析することで、適材配置、育成、定着を実現します。
    料金:ユーザー数によって変動

    タレントマネジメントシステムの導入事例

    タレントマネジメントシステムの導入事例

    実際にタレントマネジメントシステムを導入した事例を4つ紹介していきます。

    事例1:HRBrain(株式会社サイバーエージェント) 

    HRBrain」を導入した株式会社サイバーエージェントの事例です。これまで煩雑だった目標管理と評価化管理を一元的に管理し、人事評価業務の効率化を図ることが目的でした。この目的を達成するためにHRBrainの導入を決めました。HRBrainは、従業員の目標設定から評価までの全てをクラウド上のソフトウエアで効率化できるという特徴を有しています。今回、HRBainの導入によって、2つの大きな変化を得ることができました。その2つが、

    • 目標に対する意識の向上
    • 人事が創造的な仕事に時間を割くことができるようになった

    ということです。タレントマネジメントシステムの導入によって、人材育成の促進と人事業務の効率化を達成した事例です。

    事例2:カオナビ(株式会社クラウドワークス)

    「カオナビ」を導入した株式会社クラウドワークスの事例です。従業員数が100名を超えたあたりから、人事情報の一元管理の必要性を感じ、タレントマネジメントシステムの導入を考え始めました。カオナビを選んだ理由はカスタマイズ性の高さ、価格、「顔」を並べて表示させるインターフェースの3つ。カオナビは従業員の「顔」を並べて一覧で閲覧が可能で、できる事も多いのが特徴です。タレントマネジメントシステムの導入によって、人事データを一元的に管理し、より「個」を活かすための人事異動や人材育成を始めた事例です。

    事例3:HRMOSタレントマネジメント(ウイングアーク1st株式会社) 

    「HRMOSタレントマネジメント」を導入したウイングアーク1st株式会社の事例です。「従業員データを蓄積し、社内でスムーズに検索と共有をしたい」「活用を通じて従業員の成長を最大化させたい」という目的を達成するために導入を決定しました。HRMOSは「給与・労務の実務にもある程度使える」というポイントが最も大きかったそうです。今回HRMOSの導入によって、SaaSで構築したHRシステムを運用できるようになりました。クラウド型のタレントマネジメントシステムを中心として、人事システムの効率化を進めた事例です。

    事例4:Workday(株式会社日立製作所)

    グローバルに展開するタレントマネジメントシステム「Workday」を導入した株式会社日立製作所の事例です。グループ・グローバルで活用できる人財マネジメントの仕組みの確立を目的に導入されました。Workdayはグローバル規模で1つのプラットフォーム上で採用から退職までの人財管理をすることができるシステムです。導入によって、以下の4つを実現しました。

    • 人財マネジメントに関する情報やプロセスを一元管理
    • 組織と人財情報の見える化
    • 幅広い人財情報を収容
    • 従業員同士が、相互に人財情報を閲覧可能

    グローバル規模でタレントマネジメントの実現を目指した事例です。

    【まとめ】タレントマネジメントをカンタン・シンプルに

    今回はタレントマネジメントシステムについて詳しく解説してきました。タレントマネジメントを成功させるためには、数多くあるタレントマネジメントシステムの中から、自社に合ったサービスを選び導入することが重要です。

    HRBrainは、従業員の目標設定から評価までのオペレーションの全てをクラウド上のソフトウエアで効率化するサービスです。MBOやOKR、1on1などの最新のマネジメント手法をカンタン・シンプルに運用することができます。

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    HR大学 編集部

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