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DXで人事戦略を実現するには?具体的方法、事例を紹介

DXで人事戦略を実現するには

DXで人事戦略を実現するには?具体的方法、事例を紹介

目次

    2020年の新型コロナウィルスの影響をきっかけに、人事のDXが急速に広まりました。テレワークなど働き方の大きな変化とともに、デジタルツールを活用して仕事をするスタイルが当たり前になっています。もはや人事戦略の実現にとってDXは必要不可欠なものです。そこで今回は、DXで人事戦略を実現するための具体的な方法についてご紹介します。

    人事戦略を実現するDXとは?

    人事戦略を実現するDXとは

    急速にデジタル化が進み、今ではデジタルトランスフォーメーションは人事戦略の実現に欠かせないものになりました。ところで人事戦略やデジタルトランスフォーメーションとはそもそも、どのような意味なのでしょうか。まずはおさらいしてみましょう。

    DXとは?

    DXとはデジタルトランスフォーメーションの略語です。デジタルトランスフォーメーションは、テクノロジーにより事業構造や業務の進め方を根本的に再定義する取り組みと定義されます。

    DXについてさらに詳しく知りたい方は「 デジタルトランスフォーメーションはなぜDX?意味や定義、事例を解説」をお読みください。

    人事戦略とは?

    人事戦略とは、人事の業務である採用や教育、労務オペレーションをどのように改革するかを策定するものです。企業の目標を達成するために、人事として目指す方向性や実行する取り組みをまとめたものとも言えます。
    人事戦略についてさらに詳しく知りたい方は「
    戦略人事とは?経営戦略を実現する人事を徹底解説します」をお読みください。

    人事のDX「HRDX」とは?

    人事におけるDXは「HRDX」と呼ばれます。近年は人事領域でのデジタルツールが次々と誕生し、人事のあり方を大きく変えています。給与計算システムやタレントマネジメントシステム、エンゲージメントサーベイなど、人事業務の効率化や自動化を簡単に実現できるようになってきました。HRDXは従来の管理型の人事部を、人事戦略の実行部隊としての人事部へ変革しつつあるのです。

    HRDXについて詳しく知りたい方は「 人事のDX推進【実践編】人事部門ではどのようにDXを推進するのか?」をお読みください。

    人事戦略の実現になぜDXが必要なのか?

    人事戦略の実現になぜDXが必要なのか?

    人事戦略の実現にDXが求められるのはなぜなのでしょうか。その背景について詳しく考えてみましょう。

    人とデジタルが共存する時代

    最近、日常業務でもデータ分析や集計作業にクラウド型のツールやRPA、AIを活用する企業が徐々に増えています。企業は企業の中で散在していたデータを集約、見える化することでデータを活用した組織運営へ注力しはじめているようです。また、データの一元管理ができるようになったことでどこに無駄があるのかを判別できるようにもなってきました。データ分析結果から、従来人が担ってきた仕事を自動化してRPAに置き換える取り組みを進めている人事部門もあります。このように企業では人がやるべき仕事とAIやRPAに任せる仕事の分担が徐々に進んできています。もはやデジタルと人は切っても切り離せない時代になりつつあるのです。

    リモートワーク時代は会社の「場」づくりが重要な人事戦略に

    オンラインコミュニケーションツールの定番である Zoom社の統計によれば、2019年末時点で全世界1,000万人の利用者数だったZoomが、2020年4月には3億人に急増しました。新型コロナウィルスの影響を背景に急速にリモートワークが普及した影響と言えます。企業内チャットの定番サービスであるMicrosoft社の「TEAMS」も2020年3月~4月の数週間でユーザー数が1.4倍になったそうです。(参考: 日経電子版)このようなオンラインコミュニケーションの急増は、リモートワーク時代の本格的な到来を意味していると言えるでしょう。リモートワーク時代では会社が物理的な場所ではなく、バーチャル空間を含めた「場」へと進化します。物理的な成約を超えた「場」では共通の知識や価値観の共有が一体感づくりに欠かせない取り組みになります。また物理的に相手が見えない環境では、お互いの信頼性を高める取り組みも必要です。そのため、人事部は社内SNSやチャットツールを活用しながら会社の情報を共有する、社員同士の情報を見える化するといった「場」づくりの取り組みが必要になります。デジタルを活用した会社づくりがこれからの時代の人事に求められるのです。

    仕事に人だけでなくデジタルツールをアサインする時代

    デジタルとリモートワークの普及を背景に業務プロセスを見直す企業も増えてきています。電子契約で国内シェアNo.1の「 クラウドサイン」は、2019年から2020年にかけてユーザー数が2倍の10万社になりました。電子契約の普及は、ハンコを押す、稟議書を書くといった物理的な業務の見直しが広まっていることを意味しています。デジタルを活用した書類の電子化や業務の簡素化・効率化はこれからの時代に避けられない変化と言えます。デジタルツールがさらに発達していく現代では、これまでの業務がデジタルに置き換わる業務プロセスの大幅な変更が常に起こると考えられます。人事は企業に必要な能力や機能を「人」で埋めることを考えるだけではなく、人がやらなくてもよい仕事はデジタルを活用しながら、本当に人でしかできない仕事に対して人材を活用していく取り組みが必要になるでしょう。

    こうしたデジタル時代におけるリモートワークや業務プロセスの見直しの中で、人事としてもデジタル活用を前提とした人事戦略の実現が求められているのです。

    人事戦略をDXで実現する方法

    人事戦略をDXで実現する方法

    もはや人事戦略の実現にDXが欠かせない時代。では、人事戦略をDXで実現するには具体的にどのような取り組みを行えばよいのでしょうか。

    HRISの導入で人材情報の見える化

    人事におけるDXの基本は、人材情報の「見える化」です。これまでの人事管理では誰がどのようなスキルを持っているかが見える化されていなかったため、適材適所の配置が難しいという課題がありました。このような課題を解決するのが人事情報システム(HRIS)です。HRISは人材のスキルデータ、パフォーマンス情報、エンゲージメントなどのマインドデータを一括で表示できるデータベースです。従来はバラバラに管理されていた人に関するデータを集約することで、様々な切り口から分析が可能になります。人事はHRISを使用して分析されたデータをもとに、人材の発掘、適材適所の配置、組織パフォーマンスの改善を行います。HRISは、人事戦略を実現ために必須のツールです。

    HRISについてさらに詳しく知りたい方は「 人材データベースとは?構築方法とおすすめソフトを紹介!」をお読みください。

    人事DXに気軽に取り組むならタレントマネジメントシステムがおすすめ

    最近ではクラウド型のタレントマネジメントシステムも人事戦略の実現に欠かせない存在になりつつあります。

    HRISが社員情報を一元管理する大規模なシステムであるのに対し、タレントマネジメントシステムは日本では比較的小規模なシステムも含まれています。小規模なタレントマネジメントシステムの中には、エンゲージメントサーベイ機能やスキル管理などの機能に特化したものも存在しています。価格も比較的安いため、大規模なシステムを導入するほどの予算がない企業でも気軽に使用できるでしょう。予算はないけれどDXに取り組んでみたい企業におすすめです。

    タレントマネジメントシステムについて詳しく知りたい方は「 【徹底解説】タレントマネジメントシステムで組織パフォーマンスを最大化させるための導入方法」をお読みください。

    RPAによる業務効率化に取り組む

    人事戦略の実現に欠かせない取り組みが業務の効率化と自動化です。人事業務は給与計算や勤怠管理などの事務作業が多い仕事です。こうした付加価値の低い仕事をなるべく削減し、組織の問題解決といった付加価値の高い仕事へ業務比率を高めていくことが人事戦略の実現に欠かせません。最近ではRPAにより給与計算業務を自動化する取り組みが徐々に浸透してきました。RPAによる事務作業は年々、技術が向上し、より正確な業務を担えるようになってきています。従来は人事アウトソーシング業者を使用して事務作業の効率化を進めてきた企業も多いでしょう。しかしコストが高い点や社内のノウハウが流出するという課題もありました。RPAによる業務効率化であればアウトソーシング業者よりも若干安く、セキュリティ面でも安心です。人事のDXを進めるなら、まずはRPAを活用した業務効率化に取り組みましょう。

    OKR管理ツールの導入

    組織のパフォーマンスを向上させるなら、OKRとOKR管理ツールの導入がおすすめです。OKRは組織の戦略と目標が個人目標と連動する仕組みです。OKRツールを導入すれば、目標達成状況が一目でわかるだけではなく、どこが目標達成のボトルネックになっているかを瞬時に判断できます。人事の取り組みを通じた企業戦略の実現に非常に有効なツールと言えるでしょう。
    OKRについてさらに詳しく知りたい方のために「
    OKR入門書」をご用意しています。ぜひご活用ください。

    HRDXの事例

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    最後にHRDXに実際に取り組む企業の事例を3つご紹介します。

    日立グループ

    日立グループでは2018年に人事情報システム(HRIS)をグローバルで導入しました。HRISには全世界5万人以上の従業員情報をデータベースに登録。優秀人材の発掘や組織編制に役立てています。今後は関連会社の従業員も含め全世界30万人まで登録規模を拡大。世界中から才能のある人材を探し出し、適材適所の配置を進める予定です。経営層向けには「人材ダッシュボード」を用意。グラフなどで可視化されたデータをもとに、人事戦略の実現に向けた意思決定をサポートしています。

    マイクロソフト

    マイクロソフトではテレワークに役立つツールを提供する立場として、自ら積極的にDXを通じた働き方改革に取り組んできました。社内チャットアプリである「 TEAMS」のアドオン機能として「 Workplace Analytics」をリリース。OfficeやTEAMSを使用して得られた情報を自動的に分析して従業員の行動や就業状況を見える化しています。「ワークライフ・チョイス」というプロジェクトを立ち上げ、自社ソリューションを活用した在宅ワーク、週4日勤務を実現しました。自社での取り組みで得られたデータは、人事だけではなく事業全体で共有してお客様への提案にも活用しています。

    セールスフォース

    クラウド型CRMソリューション大手である セールスフォースでは、日々の業務だけではなく人材育成から人事評価までを完全にデジタル化しています。各部門の一人一人の日々の業務成果をタレントマネジメントシステムへ登録し、パフォーマンスが低下している従業員や弱いスキルを持つ従業員に対して自動で必要なトレーニングをレコメンドするシステムを導入。トレーニングも内容によってはオンラインで完結します。従業員のパフォーマンス向上に積極的なデジタル活用を進めています。

    【まとめ】DXは人事戦略の実現に必要不可欠

    人事のDXは、人事部門を管理部門ではなく戦略推進部門へと変革させます。多くの企業が人事部門のDXに取り組み、人材活用を確実な企業成長へとつなげていく中、DXに取り組んでいない企業は世の中から取り残される可能性があります。本格的なデジタル時代を生き残るためにも、DXを通じて人事部門の業務を見直し、戦略推進部門へと変革させていきましょう。

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    HR大学 編集部

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