#労務管理
2023/09/01

リモートワークでも実現!ワークライフバランスのとれた働き方とは? 

目次

    リモートワークは、「職住近接」や「職住融合」ともいわれます。特に在宅勤務は、オフィスワークと比べ仕事とプライベートの境目がはっきりしません。こうしたリモートワーク環境下でワークライフバランスを実現するにはどうすればよいのでしょうか。

    そもそもワークライフバランスとは?

    ワークライフバランスの基礎知識

    まずはワークライフバランスの概念についておさらいしてみましょう。例えばあなたはワークライフバランスについて説明できますか?なんとなく理解していても実はきちんとした定義を知らないことも。ワークライフバランスとはどのような概念なのでしょうか。

    一般的なワークライフバランスの定義

    ワークライフバランスは、一般的には仕事と生活とのバランスをとることです。日本においては、生活の部分は主に家庭生活をイメージする方も多いでしょう。少し前までの日本では、男性が家庭を顧みずに深夜までバリバリ働くことが当たり前でした。しかし、ワークライフバランスの概念が浸透してからは家に早く帰って家庭を大切にする方も増えたのではないでしょうか。こうした背景から、日本ではワークライフバランスといえば特に家庭と仕事との両立をイメージする方が多くなっています。

    政府によるワークライフバランスの定義

    内閣府の公式ホームページ「仕事と生活の調和とは(定義)」では、ワークライフバランスを「仕事と生活の調和」と定義しています。さらに具体的な内容として以下の3つを上げています。

    (1)就労による経済的自立が可能な社会

    経済的自立を必要とする者、とりわけ若者がいきいきと働くことができ、かつ、経済的に自立可能な働き方ができ、結婚や子育てに関する希望の実現などに向けて、暮らしの経済的基盤が確保できる。

    (2)健康で豊かな生活のための時間が確保できる社会

    働く人々の健康が保持され、家族・友人などとの充実した時間、自己啓発や地域活動への参加のための時間などを持てる豊かな生活ができる。

    (3)多様な働き方・生き方が選択できる社会

    性や年齢などにかかわらず、誰もが自らの意欲と能力を持って様々な働き方や生き方に挑戦できる機会が提供されており、子育てや親の介護が必要な時期など個人の置かれた状況に応じて多様で柔軟な働き方が選択でき、しかも公正な処遇が確保されている。

    リモートワークでワークライフバランスを考慮するメリット

    ワークライフバランスのメリット

    リモートワークは以前から「職住近接」あるいは「職住融合」の有効な手段として活用されてきました。では、リモートワークでワークライフバランスを考えることは企業や人事にとってどのような意味があるのでしょうか。

    企業にとってワークライフバランス推進のメリットとは?

    ワークライフバランスを推進することは、多様な人材を確保できることにつながります。

    近年は価値観の多様化により様々な働き方を選択する人が増えてきています。家庭との両立だけではなく、特に最近では人生100年時代における個人の成長意欲の高まりとともに副業をする人も増えてきています。ワークライフバランスを推進することで、自ら積極的にスキルアップや副業の事業拡大に取り組む優秀な人材を社内に取り入れることも可能になるでしょう。

    離職防止につながる

    これまでは家庭と仕事の両立が難しい場合、やむを得ず休職や退職をしてしまう社員も多くいました。近年、特に多いのが介護による離職です。40代から50代の管理職を中心に、自宅介護を理由に退職する人がいます。しかしワークライフバランスを企業が推進することで、社員も仕事と生活を両立させることができるようになり離職防止につなげることができるでしょう。

    生産性が向上する

    生活が充実すれば、仕事の生産性も上がるものです。仕事の疲れをプライベートでリフレッシュするほか、スキルアップする時間をつくることを会社が後押しすれば生産性の向上にもつながるでしょう。

    メンタルヘルス対策になる

    近年では、仕事のストレスで休職する人や過労で倒れてしまう人が注目されてきました。仕事のしすぎは人間の生命さえも脅かします。ワークライフバランスを推進することで、働き過ぎを防止し、社員のメンタルヘルスを守ることができるでしょう。

    リモートワークにおけるワークライフバランスのデメリット

    ワークライフバランスのデメリット

    では、リモートワークではワークライフバランスにどんな影響を与えるのでしょうか。問題点を考えてみました。

    リモートワークにおける問題点

    在宅勤務では、仕事と生活の境目がほとんどなくなります。実際に在宅勤務をする社員の中には、就業開始時間の数分前に朝ベッドから起きてパジャマ姿のまま仕事をする人もいます。また自宅はプライベート空間であるため、自分自身の趣味のものにとり囲まれて仕事をします。そのためつい仕事以外のことが気になって仕事ができないこともあるでしょう。このようにリモートワークでは、ワークライフバランスを保つことが難しくなることが予想できます。 

    ワークライフバランスが崩れる危険性

    リモートワークでは、プライベートの時間が仕事に入り込む可能性が常にあります。一方で熱心な社員は、プライベートの時間をとらずに仕事をし続ける場合もあります。仕事の終了時間を管理する監督者が近くにいないからこそ、つい仕事をやり過ぎてしまい、オーバーワークになってしまう危険性もあるのです。ワークライフバランスが崩れると、生産性が低下するリスクがあります。場合によっては、過労になる可能性もあり得るため注意が必要です。

    リモートワークにおけるワークライフバランス成功事例

    ワークライフバランスの成功事例

    リモートワークに積極的に取り組む先進企業では、どのような取り組みが行われているのでしょうか。今回は代表的な2社をご紹介します。

    ヤフーの週休3日制

    ヤフーでは、希望する社員に週休3日制を取り入れています。対象は小学生以下の子供を養育する社員や介護を行う社員です。土日以外にも希望する平日に休むことができる制度です。ただし休んだ分は無給扱いになります。社員はプライベートとの両立ができるようになった一方で、生産性高く働くことが求められているそうです。 

    リクルートのリモートワーク

    リクルートグループでは、5年ほど前からリモートワークを導入しています。リモートワークの先駆け的な企業です。社員の中には、ほとんど会社に出社することなく自宅で作業する社員がいます。そうした社員からは、「家族との会話が増えた」「子供の成長を見守ることができるようになった」という声が上がっています。また、社員の中には平日の仕事の後にスポーツ活動に取り組む社員もいます。さらには、育児中や妊娠中の女性社員も自宅で仕事ができるようになりました。いまではリモートワークが当たり前になったリクルートでは、今回のコロナウイルスの影響もほとんどなく、社員がスムーズにリモートワークで仕事を進めることに成功しています。

    リモートワークでワークライフバランスを実現する自宅の過ごし方

    ワークライフバランスの実現方法

    在宅勤務では仕事と生活の境目がなくなるため、うまくワークライフバランスを実現する方法が必要です。そこで参考例としてワークライフバランスを実現する、おすすめの自宅での過ごし方をご紹介します。

    服装は「デジタルカジュアル」で

    まず在宅勤務で最も迷うのが服装です。自宅だとついカジュアルな服装になってしまいます。そこでおすすめなのが「デジタルカジュアル」です。デジタルカジュアルは、リモートワーク向けの服装スタイルです。在宅勤務では突然、WEB会議に呼び出されることがあります。そんな時にラフな格好をしていると怒られることもあるでしょう。一方で自宅では動きやすいゆったりとした服装で過ごしたいものです。デジタルカジュアルはフォーマルと動きやすさを両立した服装です。 

    WEB会議では、カメラを通じて相手に姿が伝わるため色合いが落ち着いていればフォーマルに見えます。そこで少しダークな襟付きシャツを着て、スーツのような色合いに見えるジーンズを履くのです。この服装ならフォーマルに見えます。何よりも着替えることで仕事モードに入ることができるでしょう。服装は、デジタルカジュアルを取り入れてみてはどうでしょうか。

    自宅でできるストレッチ健康法

    自宅だと仕事をやり過ぎてしまう社員には、自宅でできる健康法をおすすめします。。特におすすめなのが肩甲骨ストレッチです。長時間パソコンに向かって作業をしていると、肩こりや腰痛につながります。そこで少し時間をとって、立った状態で肩甲骨を10回ほど回すと体がほぐれて楽になります。必要であれば、チームで時間をとってストレッチを行うのもよいでしょう。適度に運動することで、気分をリセットすることもできます。

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    HR大学編集部
    HR大学 編集部

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