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テレワークとは?在宅勤務と何が違う?目的から導入まで事例と併せて解説

テレワークと在宅勤務は何が違う?目的から導入まで事例と併せて解説

テレワークとは?在宅勤務と何が違う?目的から導入まで事例と併せて解説

目次

    場所に捉われない働き方として注目を浴び、政府も推奨しているテレワーク。在宅勤務やリモートワークという言葉もありますがテレワークとはどう違うのでしょうか。今回はテレワークについて、メリットやデメリット、また導入方法について事例も含めて解説します。

    テレワークとは

    働き方改革の推進と共に、日本企業に浸透しつつあるのがテレワークです。まずはテレワークの意味や定義、導入の背景について解説します。

    テレワークとは? 

    テレワークとは、自宅やコワーキングスペース、移動中など場所を選ばず仕事ができる働き方のことを指します。ローマ字表記でteleworkと書き、「遠隔」を意味するteleと「働く」を意味するworkを組み合わせてできた造語です。テレワークは在宅勤務やサテライトオフィス勤務など、働く場所によっていくつかの種類に分類されます。

    テレワークの定義

    厚生労働省ではテレワークを「情報通信技術(ICT=Information and Communication Technology)を活用した時間や場所を有効に活用できる柔軟な働き方」と定義しています。
    (※参考) 厚生労働省:「
    テレワークとは - テレワーク総合ポータルサイト - 厚生労働省」より

    日本におけるテレワーク導入の歴史 

    日本でテレワークが最初に導入されたのは1984年です。大手電気会社が育児や介護で退職をせざるを得ない社員のためにテレワークを導入したのが始まりでした。その後、バブル経済による地価の高騰やオフィス不足などの影響でテレワークは導入が進みました。しかし、バブル崩壊とともにテレワーク導入企業は減少しました。2000年代には政府がテレワーク推進のために特別融資を実施するなどの取り組みによって再び普及していきましたが、これもリーマンショックによって減少に転じます。そこから再びテレワーク導入の兆しが見えだしたのが、2010年代に入り働き方改革が推奨され始めてからです。2020年には新型コロナウイルス流行に伴う感染症対策の一環としてテレワーク導入が急速に進んでいます。

    テレワーク導入の背景 

    テレワークの導入が進み始めたのには主に3つの理由があります。

    ・労働人口の減少

    最も大きな理由が労働人口の減少です。少子高齢化の影響により労働人口の減少が想定されています。その対策として、テレワークという場所を問わない働き方が注目を浴びています。テレワークの導入には、出社を前提とした働き方では働くことが難しい人たちが問題なく働けるようになるという効果が期待されています。

    ・ICT技術の発達

    2つ目がICT技術の発達です。テレワークがしやすい、インターネット環境やICTサービスが発達してきました。テレワーク導入初期の1980年代にはできなかったことが、技術の発達によりできるようになったことで、テレワーク導入の難易度が下がりました。

    ・感染症対策

    3つ目が2020年から世界規模で流行しはじめた新型コロナウイルス感染症への対策です。人と人の接触を極力避けるための1つの方法としてテレワークが推奨されました。withコロナ時代の働き方の働き方について詳しく知りたいかたは「 【人事必見】withコロナで採用・働き方の変化とやるべき対応とは?」をご覧ください。

    テレワークの種類

    テレワークの種類

    働く場所を問わない働き方であるテレワークにはいくつかの種類があります。ここではテレワークの種類について解説します。

    雇用型と自営型 

    まずテレワークは就業形態によって、大きく「雇用型」と「自営型」の2つに分けられます。

    ・雇用型

    会社や官公庁など組織に雇用されている労働者が行うテレワークが、雇用型テレワークです。厚生労働省では「事業者と雇用契約を結んだ労働者が自宅等で働くテレワーク」を雇用型テレワークと呼んでいます。
    (※参考) 厚生労働省:「
    雇用型テレワークについて」より

    ・自営型

    個人事業主や小規模事業者が行うテレワークが、自営型テレワークです。厚生労働省では自営型テレワークを「注文者から委託を受け、情報通信機器を活用して主として自宅又は自宅に準じた自ら選択した場所において、成果物の作成又は役務の提供を行う就労」と定義しています。
    (※参考) 厚生労働省:「
    自営型テレワークの適正な実施のためのガイドライン」より

    勤務場所による違い

    雇用型テレワークは勤務場所によってさらに、在宅勤務・モバイル勤務・サテライトオフィス勤務の3つに分類されています。

    ・在宅勤務
    在宅勤務は自宅を働く場所とする働き方です。雇用型テレワークで最も一般的なのが在宅勤務でしょう。

    ・モバイル勤務
    モバイル勤務は従業員が自由に働く場所を選択できたり、移動中や出張における移動時間を利用できるなど、働く場所を柔軟にすることを指します。モバイル勤務によって業務の効率化を図ることが可能です。

    ・サテライトオフィス勤務
    サテライトオフィスは本拠地のオフィスとは違う場所に設置した比較的小規模のオフィスを働く場所とする働き方です。他社と共有する共有型と専用のオフィスを設ける専用型の2種類に分かれます。

    リモートワーク 

    テレワークと同様に使われる言葉として「リモートワーク」があります。

    テレワークと区別されずに使われることが多いリモートワークですが、実際にこの2つの言葉の意味の違いはほぼありません。日本では官公庁などがテレワークという言葉を採用し使用しているため定義づけがされていますが、リモートワークには決まった定義がないといった違いがあります。

    とはいえ、どちらの言葉も同一の意味で使われるよう事が多いため、相手や場面によって使い分ければよいでしょう。さらにリモートワークやその他の言葉の意味について、詳しく知りたい方は「 テレワークとリモートワークと在宅勤務って何が違う?言葉の意味と違いを解説!」をご確認ください。

    テレワークのメリット・デメリット

    テレワークのメリット・デメリット

    働く場所の自由度が上がるテレワークにはメリットだけではなく、デメリットもあります。

    会社にとってのメリット

    テレワーク導入によって会社には大きく3つのメリットがあります。

    • 固定費の削減
    • 人材の確保と流出防止
    • 災害時でも事業継続が可能

    といったメリットが挙げられます。

    従業員にとってのメリット

    働き方の自由度が上がることによって、従業員にもさまざまなメリットがあります。例えば、

    • 通勤のストレスや時間のロス減少
    • 育児や介護と仕事に対応したフレキシブルな勤務
    • ワーク・ライフ・バランスの実現

    などが従業員にとってのメリットとして挙げられます。

    テレワークのデメリット

    多くのメリットがある一方、デメリットもあります。主なデメリットとして、

    • コミュニケーション面
    • マネジメントの複雑化
    • 従業員のストレス増
    • 生産性の低下
    • 人事評価の難しさ

    が挙げられます。

    テレワークのデメリットへの対策

    デメリットへの対策として挙げられるのが、

    • ツールの導入
    • 助成金の利用

    です。テレワークによって起きるコミュニケーション不足やマネジメントのしづらさなどをツールによって補います。こういったツールの導入などに助成金を活用することが可能です。

    テレワークのメリット・デメリットについては「 テレワークのデメリットはコミュニケーション?メリットとデメリット対策」で詳しく解説していますので併せてご覧ください。

    テレワークの問題点

    テレワークの問題点

    テレワークにはデメリットがあるように、導入することで生じる管理や業務における問題点もあります。

    テレワークの管理面での問題点

    管理面で起きる問題は主に3つあります。

    • 人事評価
    • 労務管理・退勤管理
    • セキュリティ面

    テレワークは働き方の自由度を上げますが、自由度が高まる一方で、働きが見えづらくなることがあります。その結果、人事評価がしづらくなったり、労務管理やセキュリティ対策などもこれまで通りでは対応ができなくなる問題点があります。

    テレワークの業務面での問題点

    業務面で起きる問題は主に3つあります。

    • コミュニケーション
    • 営業の問題
    • 紙媒体の問題

    これらは、これまで対面で起きていた時には問題ではありませんでした。リモートであっても、対面と変わらず業務が進められるような環境を作る必要があります。

    問題の解決方法

    管理・業務における問題解決のためには、制度の見直しとツール導入が効果的です。テレワーク環境下に適した制度の構築と制度の実行に適したツールを検討し、導入を進めましょう。

    テレワークの問題点とその解決方法については「 テレワークの問題点とその解決策。問題を解決した企業事例を紹介」で詳しく解説していますので併せてご覧ください。

    テレワークデイズや助成金などの政府の取り組み

    テレワークデイズや助成金などの政府の取り組み

    日本政府はテレワーク推進のためにいくつかの取り組みを行っています。ここでは2021年8月時点での政府のテレワークに関する取り組みを紹介します。

    政府の方針 

    日本政府は平成28年7月から、総務省・厚生労働省・経済産業省・国土交通省・内閣府・内閣官房が連携してテレワーク推進に向けた取り組みの検討・推進を行っています。2020年7月17日には閣議にて「 世界最先端デジタル国家創造宣言・官民データ活用推進基本計画」及び「 成長戦略実行計画」が決定され、この宣言・計画の中でテレワークの普及について言及されています。

    テレワークデイズ

    テレワークデイズとは2017年から2020年東京オリンピックの開会式にあたる7月24日を「テレワーク・デイ」と位置づけ、総務省・厚生労働省・経済産業省・国土交通省・内閣官房・内閣府と東京都および関係団体が連携し開催しているテレワークの推奨期間です。オリンピック・パラリンピックの開催時に、市内の交通混雑を緩和を目的としてテレワーク実施を呼びかける予行演習として、2017年から開催されています。

    テレワーク助成金

    日本政府や各自治体はテレワーク導入の促進を目的に、いくつかの助成金制度を設けています。ここでは中央省庁が行っている3つの助成金を紹介します。

    ・働き方改革推進支援助成金(テレワークコース)

    厚生労働省が行っているのが働き方改革推進支援助成金です。新たにテレワークを導入した中小事業主等に対して、テレワーク用通信機器の導入等に関わる経費に対して助成されます。
    (※参考) 厚生労働省:「
    働き方改革推進支援助成金(テレワークコース)」より

    ・情報通信利用促進支援事業費補助金

    総務省が行っているのが、情報通信利用促進支援事業費補助金です。この補助金は、地域によらず新しい働き方環境を享受できる社会環境整備の促進を目的とした「地域サテライトオフィス整備推進事業」の一環として行われています。
    (※参考) 総務省:「
    令和3年度予算「情報通信利用促進支援事業費補助金地域サテライトオフィス整備推進事業)」 に係る提案の公募」より

    ・生産性革命推進事業(経済産業省)

    経済産業省が行っているのが生産性革命推進事業です。この事業の中で、ものづくり補助金・小規模事業者持続化補助金・IT導入補助金の3つの補助金を用意しています。テレワーク環境の整備や非対面型ビジネスへの投資に対する補助を受けることができます。
    (※参考) 独立行政法人 中小企業基盤整備機構:「
    中小企業生産性革命推進事業」より

    テレワーク導入の課題と導入方法

    テレワーク導入の課題と導入方法

    働き方の自由度を高めるテレワークを導入するにはいくつかの解決すべき課題があります。

    テレワークの導入目的

    総務省によると、テレワークを導入する目的の一番は「業務の効率性(生産性)の向上」にあります。これまでテレワークは福利厚生の一環という認識が多かったようですが、「働き方改革による生産性の向上」を目的として戦略的に導入する企業が増えています。

    テレワーク導入における課題

    メリットが多いテレワークですが、導入においては以下の課題も伴います。

    • 情報のセキュリティ問題 
    • 情報通信システムの導入コスト
    • パソコンなどの機器設備への投資
    • 労務管理方法の見直し
    • 在宅勤務時の環境整備
    • 通信環境の確保に必要なインターネットの費用や光熱費などの経費負担の曖昧さ
    • 従業員同士のコミュニケーション量の低下

    テレワークの導入をする際は、上記の課題の対策も合わせて検討しましょう。

    テレワークの導入方法

    テレワーク導入にあたって主に準備すべきことは

    • 労務管理など人事関連事項
    • セキュリティ対策
    • テレワークツールの導入

    などです。自社に適した管理方法やツールは何かを考え、導入を進めましょう。それぞれにかかるコストも考える必要もあります。

    テレワーク導入のポイント

    テレワーク導入を成功させるポイントは、人事部だけでなくトップダウンでの強いメッセージです。また、片手間では成功しにくいため、専門の部署を作り、ガイドライン作りから発生する問題解決までノウハウを蓄積することも大切なポイントです。

    テレワーク導入の課題と導入方法については「 テレワーク導入の課題や方法とは?導入目的を明確にして費用を準備しよう」で詳しく解説していますので併せてご覧ください。

    テレワークの導入事例

    テレワークの導入事例

    多くの企業が導入し始めたテレワークですが、その導入の仕方は企業によって様々です。ここではテレワークを導入している企業例を4つ紹介します。

    株式会社日立製作所

    日立製作所が、初めて在宅勤務やサテライトオフィス勤務を導入したのは、1999年です。2016年には、多様な人財が多様な価値観を持って働けるように、IT環境の整備を行い、在宅勤務&サテライトオフィス勤務制度を拡充をしました。ヘッドセットやマイクスピーカーを配布したり、会議のオンライン化やペーパーレス化にも取り組み、いつでも・どこでも仕事ができるような環境整備をしています。

    freee株式会社

    freee株式会社は2020年3月から原則在宅勤務に移行しています。その特徴は

    • 雇用形態に関わらず、全従業員を対象
    • ペーパーレス化、ビデオ会議導入など出社しなくてもいいようにシステム導入
    • 社外にもリモートワークを求める

    といったものです。また、会計事務所向けの「 リモートワークのモデル就業規則」も公開し社外に対するリモートワークの導入の支援もしています。

    西条市

    愛媛県にある 西条市では、「人と人がつながりあう手段としてICTを活用する」という理念のもと、様々な分野でICT化を行っています。

    その1つとして2015年から始まったのが、学校教職員の校務の電子化です。また、同じタイミングでテレワークの導入を決定しました。校務を電子化しパブリッククラウドに移行したことで、校務が自宅でできるようになり、テレワークが進み教職員1人当たり年間162.6時間の勤務時間圧縮につなげることができました。

    サイファー・テック株式会社

    サイファー・テック株式会社は東京都と徳島県徳島市にオフィスがあるITベンチャー企業です。人材採用が上手くいかなかったことをきっかけに、徳島県美波町にサテライトオフィスを開設しテレワークの導入を決定しました。勤務地はライフスタイルに合わせて選択が可能になっており、季節ごとに勤務地変更も可能です。導入の結果、苦戦していた人材採用は順調に進み、従業員数は2年で7名から約4倍に増加しました。テレワークの導入は採用競争力にもつながります。

    【まとめ】テレワークでも人材管理をカンタン・シンプルに

    今回はテレワークについて解説しました。働く場所が多様化した時に必要になるのがどこにいても人材管理ができるようになるシステムです。

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    HR大学 編集部

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