人材採用
2023/08/10
ジョブ型雇用で採用と人員配置が最適化する理由とは?ポイントと注意点
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採用と人員配置の最適化のために、ジョブ型雇用を導入する企業が増えています。即戦力人材の確保により、業務効率化が期待できるジョブ型雇用ですが、ポイントを押さえないと失敗に繋がるリスクがあります。ジョブ型雇用の基本・事例や注意点を知れば、ジョブ型雇用をどのように採用・人員配置に活かしたら良いかのヒントになるでしょう。
「従業員のスキルやニーズの見える化ができず、社員の適正に合った配置をできていない」
「人事異動後のフォローができておらず、異動・配置の振り返りができていない」
など、お悩みの方も多いのでは無いでしょうか。
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ジョブ型雇用とは?
ジョブ型雇用とは、組織が求める仕事に合致するスキル・経験を持つ人材を雇用する事です。株式会社日立製作所・富士通株式会社など、日本の有名企業を始め多くの大企業~スタートアップ企業が導入をし始めています。
ジョブ型雇用の基本
ジョブ型雇用は、組織が定義した職務に合う人材を雇用するため、仕事内容がジョブディスクリプション(職務記述書)によって1つ1つ決定されています。
ジョブディスクリプションとは、仕事内容のほかに役割・スキル・経験・責任の内容と範囲・求められる成果・直属の上司などが詳細に規定された文書です。
職務を具体的にどのように、どこまで担当するのか明確に決められているため、業務の無駄を減り生産性の向上に効果があると言われています。
さらにジョブ型雇用の基本やメリット/デメリットについて、詳しく知りたい方は「ジョブ型雇用とは?メンバーシップ型雇用との違いやメリット・デメリットを解説」をご確認ください。
メンバーシップ型雇用やタスク型雇用との違い
メンバーシップ型雇用とは、新卒一括採用のように総合職として採用する雇用制度です。ジョブローテーションや研修を通じて、長期的に組織を支える人材へと育成します。タスク型雇用とは、組織内で発生したタスク(課題)を解決するため、スポット的に人材を雇用する制度です。ジョブ型雇用で定める職務より限定的なので、より専門性が高い人材を採用しやすいと言われています。
ジョブ型雇用で採用と人員配置が最適化する理由
ジョブ型雇用は、ミスマッチ防止・専門知識を持った即戦力人材を獲得しやすいと言った採用活動の効率化・人員配置の最適化が期待できます。なぜジョブ型雇用は採用と人員配置に効果的なのか、その理由を解説します。
業務と人材のスキルが合致する
ジョブ型雇用では、事前にどのような職務を担当するのか詳細が決定されているため、入社前後のギャップが少なくなります。従業員の退職理由の1つに、ミスマッチが挙げられことも珍しくありません。
従業員側としても「専門性を高められるのか」「事前に異動や転勤はあるのか」が分かるため、自分のキャリアプランを立てやすいメリットがあります。
このような従業員のメリットは、パフォーマンスの最大化に繋がるため、組織全体の生産性向上が期待できるのです。その他にジョブ型雇用は、スキル・経験に注目して採用活動ができるため、専門性が高く即戦力人材と出会える可能性も高くなります。
業務に応じて人員調整がしやすい
ジョブ型雇用は、職務の範囲や権限が決まっているので、人員を最適化しやすいでしょう。例えば仕事が減れば解雇し、仕事が増えれば増員と言った調整がしやすいのです。
そのため、経営状況や繁忙期/閑散期などの時期に合わせて、人件費や報酬設計のプランを立てやすくなります。人員数の最適化は、業務や人件費の無駄なコスト削減に繋がるでしょう。
専門分野の育成がしやすい
ジョブ型雇用は、ジョブディスクリプションで規定された職務のみ担当するため、専門分野の知識・経験が積みやすくスペシャリスト人材の育成がしやすいのです。ジョブローテーションや部署異動もなく、従業員は自身の業務に集中できるため専門性を高める育成環境であると言えます。
しかし特定の人材のみに業務を集中させる事は、業務の属人化に繋がりかねません。突然の欠員が発生した場合に備えて、必ず部門の責任者や他の担当者にも業務を共有するなどの対策が必要です。
ジョブ型雇用で採用するには?
ジョブ型雇用で採用活動をする際、どのような点に気をければ良いのでしょうか?実務レベルで解説します。
ジョブディスクリプションを用意する
ジョブ型雇用を始める前に、ジョブディスクリプションを用意します。求人を外部/社内で募集を行う時でも、ジョブディスクリプションの規定を基に人材の選定を行うため、ジョブ型雇用を導入する際の第一歩です。
ジョブ型雇用をどのような職務で、担当させる内容や範囲をするのか明確化させましょう。またジョブディスクリプションを作成したら定期的なチェックと更新が必要です。
経営状況や社内事情により、職務内容が少しずつ変化する可能性があるからです。少なくても年次の面談時に担当上司に確認し、ジョブディスクリプションと職務実態にズレがないか確認しましょう。ズレがあるジョブディスクリプションは、雇用契約上のトラブルに発展しかねないため、必ず定期的な更新作業が必要です。
ジョブディスクリプションの作成方法をさらに詳しく知りたい方は「【人事監修テンプレ】ジョブ型雇用時代のジョブディスクリプションの作成法」をご参照ください。
今すぐジョブディスクリプションを作成したい方は、便利なテンプレートをご用意しました。ぜひご活用ください。
企業PRにならないよう注意
ジョブディスクリプションを用いて採用活動を行う際「良い人材から応募が来て欲しい」と言う気持ちから、ついつい企業PRのように良い面を書いてしまいがちです。
しかし良く見せようとすると、現実の職務とのギャップは、入社後のミスマッチや訴訟リスクへと繋がりかねません。作成する場合は必ず、ジョブ型雇用を導入する現場の部署や経営層とのヒアリングが必須です。ヒアリングの効果を最大限引き出せる「1on1ミーティング」が成長企業を中心に注目を集めています。さらに詳しく学びたい方は1on1ミーティング入門書をご活用ください。
採用コストを多めに見積もる
ジョブ型雇用で採用活動を行う際は、通常かかる1人あたりの採用単価よりも多めに見積もると良いでしょう。
エンワールド・ジャパン株式会社のアンケートによると、ジョブ型雇用で採用コストが安くなると答えた企業は5%でした。
一方、全体的な採用コストが高くなると答えた企業は41%と、約半数近くの企業が採用コストの高騰を予想しています。
ジョブ型雇用を導入するポジションによっては、職務分析や報酬データとのマッチングと言った採用に必要な業務が増えると言う意見もあります。また企業同士で好条件の提示により、優秀人材の取り合いが懸念されるでしょう。
ジョブ型雇用で人員配置の適正化を目指す際の注意点
ジョブ型雇用だからこそ、人員配置の適正化の為に、気を付けるべき事・注意点・解決策を解説します。
会社都合の転勤/異動がさせにくい
ジョブ型雇用では、ジョブディスクリプションで規定された通りの職務・勤務場所で働く雇用制度のため、会社都合の転勤/異動がさせにくい点があります。
そのため突然の欠員による業務の穴埋めや、キャリアアップを目的とした異動が難しいでしょう。あらかじめジョブ型雇用で採用した人材は、その職務以外の仕事はしないと想定した人員配置が必要です。
優秀人材は転職されやすい
ジョブ型雇用の人材は、専門性が高く即戦力となる人材なので転職されやすいのです。特に優秀人材は競合他社から良い待遇を出されると言った、ヘッドハンティングの機会も多くあります。
そのためジョブ型雇用は、世間一般の待遇面と大きく乖離していないか、定期的に転職市場を確認しましょう。
もしくは、エンゲージメントが下がっていないか、不満点がないか、面談やパルスサーベイなどを通じて従業員の状態を把握するのも手段です。パルスサーベイについて、さらに詳しく知りたい方は「【事例あり】パルスサーベイとは?目的から実施・活用のポイントまで」をご確認ください。
予想外の業務に対応できる従業員が必要
2020年のコロナ禍のように、組織全体の業務が一変した企業も珍しくありません。いつパンデミックや天変地異が起きた時に備えて、日ごろから予想外の業務に対応できるよう社内の仕組みづくりが必要です。
例えば、ジョブ型雇用を導入するには、本当に専門性が高い職務のみ限定し、突然新しい業務が発生した時にはメンバーシップ型雇用のようなゼネラリスト人材が対応できるよう、育成するのも良いでしょう。
ジョブ型雇用は採用と人員配置を最適化できる
ジョブ型雇用を導入する際に、どうすれば採用・人員配置の最適化に繋がるかポイントを解説しました。
ジョブディスクリプションで規定された以外の仕事を依頼しにくく、業務の属人化に繋がりやすいジョブ型雇用ですが、うまく活用すれば専門性が高い即戦力の獲得・ミスマッチ防止が期待できます。
ジョブ型雇用を成功させるには、1人1人のスキル・適性を把握する人材管理が欠かせません。
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