#人材育成
2023/09/11

【自社でできる!】eラーニングによる最新人材開発手法とコンテンツ制作までを徹底解説

目次

    新型コロナウィルス感染症拡大防止の下、eラーニングによる人材開発が注目を浴びています。

    最新のトレンドは、アクティブラーニングです。

    アクティブラーニングを導入したeラーニングのコンテンツ作成方法を徹底解説します。

    eラーニングのトレンド

    eラーニングのトレンド

    eラーニングのトレンドはアクティブラーニングです。このアクティブラーニングとはどういうものかを解説します。

    インプット学習とアウトプット学習の違い

    研修には、「集合研修」と「自習型の研修」があります。

    • 集合研修

    集合研修はアウトプット型の研修です。

    アウトプット型の研修のメリットは、講師と直接やりとりできることや、社員間での交流がはかれることです。

    一方で、デメリットとしては、時間や場所の制約があることです。たくさんの社員を一時的に会場に集めて研修を行うことは制約が大きいということです。特に、新型コロナ感染症拡散防止の下では、開催が難しくなってきています。

    • 自習型の研修

    一方で、自習型の学習はインプット型の研修です。インプット型の研修の代表がeラーニングです。

    メリットは、時間と場所の制約がなく、受講者が自分のペースで学習を進められることです。また、繰り返し学習することが可能で、知識をインプットすることに向いています。

    しかし、デメリットもあります。集合型の研修と違い、一人で学習することにより、モチベーションが保ちにくいということがあります。ついつい、興味がない内容などは、画面を飛ばして直接回答をするなどしてしまいがちです。

    アクティブラーニングの最新事情

    アクティブラーニング(Active Learning)とは、「参加者中心型」の学習のことです。アクティブラーニングでは、参加者が「考える」ことに主眼をおいています。

    たとえば、クレームの対応研修があります。ここでは、クレームの事例をケースとして取り上げます。

    参加者は、その事例を自分が応対者である主人公として考え、判断をするというトレーニングを行います。このようなリアルなケースを数多くこなすことにより対応力を向上させます。

    アクティブラーニングでは、単に知識をインプットするのではなく、自分で考えて回答を探すというスタイルです。アクティブラーニングを実施する最大の目的は、正解の無いことに対する学習を行うことです。

    学生時代は、正解のある問題をいかに早く回答するかということに主眼がおかれていました。

    しかし、社会人になると、正解のある問題ばかりではありません。むしろ正解の無い問題に対しどうするかを問われる場面に多く直面します。

    企業研修では、とくにこのアクティブラーニングを重要視するのが最新のトレンドになっています。ケーススタディといわれる問題に自らが主人公として取り組み、どう解決するかを考える手法です。

    eラーニングによる最新人材開発手法

    eラーニングによる最新人材開発手法

    最新のeラーニングでは、このアクティブラーニングを取り入れた学習が注目を集めています。アクティブラーニングとはどのようなものなのでしょうか。

    eラーニングによる人材開発手法とは

    従来のeラーニングは、テキストを読み、問題に回答するといったインプット型の学習が中心でした。

    しかし、それでは真に人材開発を行っているとは言えません。現代において、企業が求める人材とは、自らが考えて行動する人材です。

    eラーニングのメリットを生かしつつ、自ら考える社員を育成する手法として、eラーニングによりアクティブラーニングが有効です。

    経験学習の手法

    アクティブラーニングを実施するには、経験学習の手法が有効です。

    経験学習とは、経験を通じて新しい知識や知見を得ながら学習することです。

    人材育成の方法には、研修やトレーニングなど様々な方法がありますが、本当に力をつけるには現場での経験が一番だといわれています。経験学習の手法は、アメリカの教育学者であるデービッド・コルブが提唱しました。

    内容は、「具体的な経験」「振り返り」「抽象的概念化」「実践」という4つのプロセスを意識して取り組むことです。この4つのプロセスを意識して取り組むことで、単に経験をしたというだけでは得られない学習効果が得られます。アクティブラーニングと経験学習は、とても密接な関係です。

    経験型web研修の手法

    この経験学習の手法を取り入れたのが経験型web研修です。

    経験型web研修は、与えたい経験をテキストや動画などで、ケーススタディとして用意することから始まります。学習者は、このケーススタディを、自分がその場の主人公としてとらえ、ケースに対応する回答を考えます。

    「具体的な経験」の場面では、解決したい課題を受講者に与えます。

    「振り返り」の場面では、なぜ、そのようなケースになったのかを考えます。

    「抽象的概念化」の場面では、その問題の背景やなぜそういったケースになったのかを考えます。

    そして、対応方法を自ら考えて回答します。このように、経験型

    web研修では、従来のインプット型のwebラーニングとは明らかに異なります。インプット型のweb研修では、正解がありましたが、経験型web研修には正解はありません。受講者は、自らの考えを、コメントやレポートとして回答します。

    eラーニング導入に必要なシステム

    eラーニング導入に必要なシステム

    eラーニングを導入するには、特殊な開発システムが必要だと思われがちですが、決してそうではありません。

    ここでは、開発者と受講者側で必要なシステムのポイントを説明します。

    開発者側に必要なシステム

    • 学習管理システム(LMS:Learning ManagementSystem)

    学習管理システムは、受講者の登録や学習管理を行うシステムです。

    講師はもちろん受講者同士でコミュニケーションを行えるものもあります。

    現在では、自社で構築する必要はなく、クラウド型のeラーニングシステムを幅広い企業が利用しています。

    • 教材コンテンツの作成

    eラーニングを実施するには、教材となるコンテンツが必要です。

    市販されているものもありますが、自社でオリジナルのコンテンツは制作するか専門業者に依頼する必要があります。経験型web研修のコンテンツは自社で制作します。

    クラウド型のeラーニングシステムの中には、自社でオリジナルのコンテンツが作成できる「eラーニング教材作成ツール」を備えたものもあります。

    受講者側に必要なシステム

    受講者側では、インターネットに接続できるパソコンやタブレット端末が必要になります。

    パソコンやタブレット端末は会社が用意する場合が多いです。スマートフォンを使う場合は、自分のものにアプリを入れて受講するということがあります。

    eラーニング・コンテンツの作成方法

    eラーニング・コンテンツの作成方法

    eラーニング・コンテンツの作成方法について、いくつかのソフトの紹介をもとに説明します。

    無料のコンテンツ作成ツール

    eラーニング・コンテンツ作成ツールは、無料で配布されているものや、ユーザー数を制限して無料で使えるものがあります。

    • oq-producer(オークプロデューサー)

    oq-producerは旧大阪外国語大学が開発し、大阪大学との統合後も開発の続くeラーニング教材作成フリーソフトです。

    長い長文や、画像、動画、音声などが利用できます。利用するには、webサーバーが必要になります。

    • SmartBrain

    SmartBrainは株式会社キバンインターナショナルが提供しているeラーニング・コンテンツ作成ソフトです。

    20ユーザーまでなら、無料ですべての機能を利用することができます。FlashVideoファイルを利用して動画コンテンツの制作も可能です。

    • パワーポイント

    パワーポイントは、Microsoft製のプレゼンテーション作成ソフトです。基本は、スライドショーを作成するソフトですが、既存のプレゼンテーション資料を使って動画を作成することが可能です。

    ただし、パソコンにパワーポイントが入っていない場合は、別途、購入しなければなりません。

    • Skypeなどのビデオ会議チャットツール

    最近では、Skypeなどのビデオ会議チャットツールに録画機能が追加されています。

    録画されたデータは、一定期間クラウド上に保管され、会議に参加した全員が利用できます。

    • Googleフォーム

    Googleが提供するGoogleフォームは、法人向けサービスであるGSuiteを使っているならば有効な手段です。

    googleフォームを使えば、新しいテストや解答集を無料で簡単に作成できます。

    有料のコンテンツ作成ツール

    最新のコンテンツ作成ツールは、特別な知識や開発環境がなくても、簡単に教材を作成できます。

    • 教材コーチ君

    教材コーチ君とは、株式会社ライトワークスが提供するeラーニング教材作成ソフトです。パワーポイントの資料を、簡単にeラーニング教材へ変換してくれます。

    動画を利用したコンテンツ制作では、動画編集ソフトが組み込まれており、特別な知識がなくても動画コンテンツが作成できます。

    • STORM Xe(クロスィ)

    ロゴスウェア株式会社が提供するプレゼン型のeラーニング・コンテンツ作成ソフト「STORM Xe」です。既存のパワーポイントの資料を、ナレーション付きで簡単にデジタルコンテンツに変換できます。

    パワーポイント中の動画も、そのままコンテンツに変換するだけでなく、最新のバージョンでは、動画のみのコンテンツの作成も可能になりました。

    • smart PREO 3

    エスエイティーティー株式会社が提供するビデオとプレゼンテーションを組み合わせて教材を作成できるソフト「smart PREO 3」です。

    エスエイティーティー株式会社は駿台グループのITラーニングの専門企業です。企業特性を生かし、講義解説型eラーニング教材を作成することに特化されたソフトです。

    eラーニング・コンテンツ作成のコツ

    eラーニング・コンテンツ作成

    良いコンテンツとはどのようなものなのでしょうか。ここでは、アクティブラーニングを意識したコンテンツ作りのコツを解説します。

    アクティブラーニングコンテンツの作成

    アクティブラーニングを目的としたコンテンツでは、次のステップで作成するとよいでしょう。

    1.企画「誰に」「何を目的に」「学習時間はどのくらいで」を検討します。この検討が、教材に必要な重要なコンセプトを決定します。

    2.ケーススタディの検討「目的」に沿ったケーススタディを検討する段階です。この段階では、具体的なケースの内容を検討し、内容によって、テキストなのか動画なのかを含めて検討します。実際に、受講者に考えてほしいケースを、わかりやすく伝えるためには、どのように工夫すればよいかがポイントです。

    3.実際にコンテンツを作成する段階です。完成したコンテンツは、複数の社員に確認してもらいましょう。わかりやすく、考えるための題材がきちんと網羅されているかを確認します。

    まとめ

    eラーニングは、従来のテキストを読んで正誤を回答するというものばかりではありません。

    最新は、アウトプット型のアクティブラーニングを意識したものに進化しています。

    人材開発は、経験させることが一番の早道だといわれています。最新のICTやクラウドシステムを活用して、自社に合ったeラーニング・コンテンツを作成し、人材開発に役立てていきましょう。

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    HR大学編集部
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