経営者に必要なリーダーシップとは何か。主な理論や必要なスキル
- リーダーシップとは
- ドラッカー氏による定義
- リーダーシップが必要とされる背景
- リーダーシップに求められるスキル
- 主体性
- 立案能力
- コミュニケーション能力
- リーダーシップ能力を磨く方法
- 日常的に意思決定を行う
- 仕事以外の人間関係の充実
- 明るく前向きな姿勢
- リーダーシップが学べる本
- デール・カーネギー 人を動かす
- ジム・コリンズ ビジョナリー・カンパニー2-飛躍の法則
- ウォレン・ベニス リーダーになる
- リーダーシップを経営に活用
- リーダー人材を育成するために
ビジネスにおいて企業組織を引っ張り、パフォーマンスを引き出すリーダーは責任重大です。優秀なリーダーに必要な能力である『リーダーシップ』とは?
リーダーシップとは
経営者にはリーダーシップを発揮することが不可欠。また、有能な人間をチームリーダーとして抜擢することも、経営者の持つ重要な役割です。
ドラッカー氏による定義
現代経営学の父と呼ばれるピーター・ドラッカー氏によれば、リーダーシップとは次のようなものだと定義されています。
リーダーシップとは資質ではなく仕事である(仕事)
リーダーシップとは地位や特権ではなく、責任である(責任)
リーダーに関する唯一の定義は、付き従う者がいることである(信頼)
この『仕事』『責任』『信頼』の三つの要素が、リーダーとして必要な能力だとドラッカー氏は自らの著書の中で語っています。
リーダーシップについては、こちらの記事にも詳しく書かれています。
リーダーシップとは何か?マネジメントとの違いとリーダーシップの種類や理論を解説
リーダーシップが必要とされる背景
近年、性別や年齢、国籍など、さまざまな違いを認め合い、共存していく『ダイバーシティ』化が進んでいます。価値観も多様化しており、全員が同じ方向を向いて仕事をするためには工夫が必要です。
また、昔よりもはるかにビジネスサイクルが早くなっているため、経営者やチームリーダーに対して、素早い判断を下すことが求められるようになってきました。経営者が卓越したリーダーシップを有し、発揮していくことが求められています。
リーダーシップに求められるスキル
主体性
リーダーには、率先して組織を率いていく主体性が求められます。目の前にある仕事を漫然とこなすだけではリーダーとは言えません。
主体的に動くために、的確な判断を素早く下す能力も必要です。そのためには、主観的な物事の捉え方だけではなく、客観性も必要になってきます。
経営者がリーダーシップを持ち、正しい判断のもとで主体的に行動すれば、組織全体の動き方も変わってくるでしょう。
立案能力
ビジョンに具体性を持たせるため、リーダーにはマネジメント能力が不可欠です。期間や行動すべきことが具体的でないと、従業員もどう動けばいいのかわかりません。
ビジョンを実現していくための計画が必要です。立案する計画は、組織の能力やリソースに合わせた、現実的なものでなければなりません。社内の状況について、的確に把握しておくことが大切です。
コミュニケーション能力
リーダーにとってもっとも大切なコミュニケーション能力は『伝達力』です。
リーダー個人の実務能力よりも、部下のパフォーマンスを最大限発揮させることの方が重要ですから、して欲しいことを明確に伝えることが必要です。
して欲しいことを相手ができるかどうかを判断するための観察力やヒアリング力も必須です
リーダーシップ能力を磨く方法
リーダーシップ能力は、後天的に身につけることが可能です。そのために日頃からどんなことをすべきでしょうか。
日常的に意思決定を行う
経営者は時に、企業の進退を左右するような方針決定や判断を迫られます。そういったときにもリーダーシップを発揮できるよう、日頃から積極的に意思決定を行い、発想力や決断力を磨いておくことが重要です。
小さなことでも、過去の経験や惰性で判断せず、より良いやり方がないかを検討した上で、決断までのスピードを速めることを常に実践してみましょう。
仕事以外の人間関係の充実
仕事だけのコミュニティでは、視野が狭くなり、コミュニケーションがパターン化しがちです。情報収集の範囲も狭くなり、自社を客観的に見る視点が失われてしまうのは大問題ですね。
仕事以外の活動に参加し、外とのつながりを持つようにしましょう。コミュニケーション能力も高めることができますし、多角的な視点を得るためにも、積極的に外とのつながりを作ることが重要です。
明るく前向きな姿勢
リーダーに押し寄せる責任は重大で、ときには気持ちが深く沈んでしまうこともあるでしょう。しかし、リーダーが自分の感情もコントロールできない状況では、従業員がパフォーマンスを発揮できません。リーダーに対して、気軽にコミュニケーションを取ることもはばかられてしまうでしょう。
リーダーがネガティブな態度をとると、社内全体が暗くなってしまいます。
厳しく接することも必要ですが、常に明るく前向きな姿勢を保ち、従業員が働きやすい環境を構築できるよう、メンタルを安定させることが必要です。
リーダーシップが学べる本
リーダーシップは経営者だけではなく、複数の人間が持つことが好ましいとされています。優秀なリーダーを育成するためには、組織内でノウハウを培うことが重要です。
デール・カーネギー 人を動かす
作家や教師で、かつ自己啓発やセールス、企業トレーニングなどあらゆるビジネス分野のスペシャリストである、デール・カーネギー氏の著書です。
1936年初版で、80年以上も前に出版された本でありながら、今なお多くの経営者やビジネスマンに支持されています。リーダーシップを取るための具体的な手法や考え方、人々の熱意を引き出す能力など、リーダーに必要な能力や考え方が書かれている名著です。
邦訳も500万部以上売れていて、ビジネス書としては歴史的なベストセラーを記録しています。いつの時代も変わらないリーダーの本質について知りたい方におすすめです。
ジム・コリンズ ビジョナリー・カンパニー2-飛躍の法則
アメリカの経営学者ジム・コリンズ氏の著書である『ビジョナリー・カンパニー』の2冊目ですが、この本からでも問題なく読むことができます。
成功している企業の特徴として優れたリーダーの存在をあげていて、その条件について詳しく触れています。
コリンズ氏いわく、優秀な人材をリーダーとしてピックアップすることや、自社のオリジナリティを見つけることが、ビジネスで成功するための秘訣だとか。
本著では経営者の資質や経営者がやってはいけないことなど、経営者を中心に記載された内容となっています。
ウォレン・ベニス リーダーになる
こちらも、アメリカの経営学者だったウォレン・ベニス氏の著書です。当著書は世界21カ国で出版され、各国のビジネスマンから高い評価を得ています。
リーダーは先天的なものではないとして、リーダーになるためにはどのようなスキルアップや学習方法が必要なのかを、彼自身の長年の研究の中から見えるデータや各界で活躍するリーダーへのインタビューをベースに語っています。
リーダーのための実践的な入門書とも言われていて、リーダーシップを学ぶのにおすすめの1冊です。
リーダーシップを経営に活用
経営者自身がリーダーシップについて深く学び、活用することは、経営や組織運営において非常に役立ちます。リーダーを育成するためにも、リーダーシップに必要なスキルや役割を知っておきましょう。
リーダー人材を育成するために
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