#労務管理
2023/09/11

ボーナスの平均を徹底解説!ボーナスは平均何ヵ月分?新卒のボーナスの平均額は?

目次

    ボーナスの平均支給額

    ボーナスの平均支給額

    2020年度のボーナスの全国平均は夏と冬を合わせて89.4万円でした。ただし、これはあくまで全国平均に過ぎません。ボーナスは業種や企業規模によって大きく変わるため、自社のボーナスと平均を比べる指標にはならないでしょう。まずはボーナスの平均を様々な角度でご紹介します。 ※記載している金額は2020年度に支給された夏と冬のボーナスを合わせた金額です。

    業種別

    業種別のボーナス平均は以下の通りです。

    1. 鉱業・採石業・砂利採取業:151.7万円
    2. 学術研究・専門・技術サービス業:137,3万円
    3. 金融業・保険業:135.5万円
    4. 情報通信業:126.6万円
    5. 建設業:123.5万円
    6. 教育・学習支援業:123万円
    7. 電気・ガス・熱供給・水道業:118.4万円
    8. 不動産業・物品賃貸業:108.9万円
    9. 製造業:104.6万円
    10. 複合サービス事業:99.4万円

    なお最下位は、宿泊業・飲食サービス業の34.5万円です。

    年代別

    年代別のボーナス平均は以下の通りです。

    20~24歳:37.0万円
    25~29歳:64.7万円
    30~34歳:77.0万円
    35~39歳:92.1万円
    40~44歳:102.6万円
    45~49歳:111.8万円
    50~54歳:119.2万円
    55~59歳:117.3万円

    50~54歳が一番高く、年功序列で上がっていることがわかります。

    男女別

    男女別のボーナス平均は以下の通りです。

    男性:90.7万円
    女性:62.3万円

    女性のボーナス平均は、男性の約3分の2であることがわかります。

    企業規模別

    企業規模別のボーナス平均は下記の通りです。

    10~99人:58.4万円
    100~999人:89.0万円
    1,000人以上:119.6万円

    規模が大きくなるほどボーナス平均は高くなります。
    (※参考) 厚生労働省:「賃金構造基本統計調査」より

    新卒のボーナス平均

    新卒のボーナス平均

    多くの企業が新卒の従業員に対してボーナスを支給しています。新卒のボーナス額は、夏と冬で大きく異なるため、平均は夏のボーナスと冬のボーナスに分けてご紹介します。

    夏のボーナス

    新卒の夏のボーナス平均は以下の通りです。

    大卒:96,735円
    高卒:74,307円

    なお、新卒のボーナスについて「何らかの夏季賞与を支給する」企業は85.6%、「支給しない」企業は7.9%となっています。夏のボーナスは、研修を終えて間もない状態で支給しているので、金額はさほど大きくはありません。

    冬のボーナス

    新卒の冬のボーナスは企業ごとに大きく異なります。支給しない企業もあれば、給与の1ヶ月分~2ヶ月分を支給する企業があるため、社内で検討したうえで支給すると良いでしょう。なお私がいた会社では、新卒でも給与の2ヶ月分を基準として個人評価を反映させた金額を支給していました。
    (※参考) 産労総合研究所:「2020年度 決定初任給調査の結果」より

    一般的なボーナス支給額の決め方

    一般的なボーナス支給額の決め方

    一般的にボーナスは「基準額×平均支給月数×評価係数」で算出されています。

    たとえば
    ・基準額:25万円
    ・平均支給月数:2ヶ月
    ・評価係数:1.2

    だとすると「25万円 × 2ヶ月 × 1.2=60万円」と算出されます。ただし、上記の中で「基準額」と「評価係数」は会社によって異なりますので、それぞれもう少し詳しく解説します。

    基準額

    ボーナスの基準額は、就業規則にしたがって決定されます。一般的には「基本給+各種手当」になっており、基本給に役職手当や資格手当などがプラスされ、それを基準にボーナス額が決定されています。

    評価係数

    評価係数は一般的に個人の評価を反映させます。

    たとえば

    S:1.5
    A:1.2
    B:1.0
    C:0.9
    D:0.8

    上記のように評価によって係数を決定し、評価がボーナスに反映される仕組みです。また、会社によっては「部門係数」をかける場合があります。

    たとえば

    営業1部:1.2
    営業2部:1.3
    事業開発部:0.9
    人事部:1.0
    経理部:1.1

    上記のよう部門に評価係数を割り当ててボーナスを算出します。個人の評価係数も加えると「基準額×平均支給月数×評価係数×部門係数」となり、部門の業績がボーナスに反映される計算です。そうすることで、部門同士で競争心が生まれ、団結力が上がり、同時に従業員のモチベーション向上にもなります。

    さらに評価制度について詳しく知りたい方は「【人材管理:報酬管理編】評価制度を解説|人事管理との関係性・適切な運用・管理方法」をご確認ください。

    ボーナスの平均は何ヵ月分?事例を紹介

    ボーナスの平均は何ヵ月分?事例を紹介

    一般的なボーナスは、大企業が月給の約2.5ヶ月分、中小が約1ヶ月分のボーナスになっています。では、公務員やトップクラスの上場企業が何ヶ月分のボーナスを支給しているかをご紹介します。
    (※参考) 厚生労働省:「賃金構造基本統計調査」より

    国家公務員

    国家公務員のボーナスは平均で約4ヶ月分です。(夏2ヶ月、冬2ヶ月)公式では「月額 × 期別支給割合 × 在職期間別割合」で決定され、毎年見直されています。
    (※参考) 人事院:「国家公務員の諸手当の概要」より

    トヨタ自動車株式会社

    トヨタ自動車株式会社のボーナス平均は年約6ヶ月分です。トヨタの労働組合が回答しており、大企業の中でもボーナスの基準はトップクラスを誇っています。
    (※参考) ロイター:「東京外為市場ニュース」より

    ソニー株式会社

    ソニー株式会社は、2021年のボーナスを過去最高となる7.0カ月分にするとソニー中央労働組合に回答しました。これは、国内支給額トップの金額で、2020年に引き続き2年連続で1位となっています。
    (※参考) 日本経済新聞:「ソニー、賞与7カ月で回答 コロナ下でも過去最高に」より

    【まとめ】ボーナスの平均は様々な角度から調査を

    ボーナスの平均は様々な角度から見ることで、自社の平均を知ることができます。

    今回ご紹介したボーナス平均はあくまで参考の材料です。ボーナスは従業員にとって生活に欠かせないものです。

    いつまでも一定額のボーナスを支給し続けていると「この会社は何年たってもボーナスが変わらない」と思われ、転職する従業員も出てきます。

    人事としては「なぜボーナスがこの金額になったのか」を従業員に説明することが大切です。

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    HR大学編集部
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