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人事が抱える5つの課題!業務別の工数削減方法とコツを徹底解説

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人事が抱える5つの課題!業務別の工数削減方法とコツを徹底解説

目次

    本記事の内容は作成日または更新日現在のものです。本記事の作成日または更新日以後に、本記事で紹介している商品・サービス・企業・法令の内容が変更されている場合がございます。

    人事担当者の多くは、業務量の多さや作業工数に頭を悩ませています。さまざまな要素が絡み合い、複雑に混じり合うため高いスキルと豊富な知識、経験が求められるポジションです。そこで必要なのが、人事担当がおこなう各業務の工数削減です。今回は、人事担当の工数削減について解説します。

    そもそも人事の業務とは

    「人事」の業務というと、人材採用や新入社員向けの研修などを担当する印象を持っているのではないでしょうか。しかし、実際は人事の業務内容はそれに限りません。まずは、人事担当が担う業務のなかでも代表的なものを5つ解説します。

    • 人材の育成
    • 人材の評価
    • 人事制度・戦略の立案
    • 人材の採用
    • 労務管理

    人材の育成

    企業が社内研修としておこなう座学などは、人事が担当していることがほとんどです。完全オリジナルのカリキュラムを組んだり、どのような研修が必要であるかを見極め、外部講師を招いたりといった研修の企画や実施までをおこないます。また、人事担当自らが講師を担うことも多くあります。外部講師を招く場合は、企業の理念や方針から外れないよう、先方との細かな打ち合わせや調整、当日のセッティングなどさまざまな手配を人事担当が担います。

    人材の評価

    企業に所属している従業員の評価も人事の担当業務のひとつです。各従業員の勤怠をはじめ、実績や日々の業務成績をもとに評価します。適正な評価を下すために人事担当が直接従業員と面談することもあるでしょう。人材の評価は従業員の給与に大きく影響するため、公平性や透明性が必要不可欠です。従業員が納得できる評価ができるように、評価制度を策定して運用することも重要な業務といえます。人事評価制度が整っていることで、従業員の企業に対する信頼度およびモチベーション向上が期待できるほか、優秀な人材の他社への流出を防止できます。

    人事制度・戦略の立案

    人事評価に関連する「人事制度・戦略の立案」は、人事業務の中でも豊富な経験と知識、スキルが求められる業務です。たとえば、人事評価に必要な人事制度の見直しや基準を定めることもこれに含まれます。また、ビジネス界や業界内の変化、国内外の景気を把握したうえで組織の構成を考えることもします。経営に関する業務も含まれるため、人事の知識だけでなく経営的な視点も求められるでしょう。

    人材の採用

    人事担当の業務といえば「人材の採用」をイメージする方が多いでしょう。採用業務では新卒採用や中途採用だけでなく、パート・アルバイトといった、さまざまな雇用形態の人材全般の採用に関わります。ただ面接をおこなうだけでなく、求人募集の掲載依頼や予算決定など、採用に関するほぼすべての手配を担当します。また、効率的な求人採用につながる企業説明会の企画・開催や、採用基準の設定も人事担当の重要な業務です。

    労務管理

    「労務管理」とは、企業に所属する従業員が安心して働ける環境を用意することです。具体的にいうと、労働時間や福利厚生、賃金や各休暇といった労働条件の管理を指します。企業によっては総務が担当することもありますが、基本的には人事が担当することが多い傾向にあります。また、昨今問題となっている各ハラスメントへの対応も欠かせません。パワハラをはじめ、アルコールハラスメントやセクシャルハラスメントなど、従業員からの相談・報告があった場合は調査したうえで然るべき対策を実施します。

    また、従業員のメンタルヘルス管理も労務管理の大切な業務のひとつです。規定を超える残業や休日出勤など、無理な勤務状況が続いてしまうと心身共に疲弊してしまいます。場合によっては休職や退職、最悪の場合は命を絶ってしまうことがあるかもしれません。とくに日本は、他の先進国と比べて長時間労働や無理な働き方が多く、メンタルヘルスに関連する疾患を発症しやすいといわれています。このことから、近年では従業員を守るためのメンタルヘルスケアやストレスチェックを取り入れている企業が増えています。

    人事が抱える課題とは

    業務範囲の幅広さが人事の特徴ですが、課題も多くあります。ここからは、多くの企業および人事担当が頭を悩ませる5つの課題を解説しましょう。

    • 人手不足
    • 人材の確保が進まない
    • 人材を育成できていない
    • 人材の流出が激しい
    • 新しい働き方への対応が難しい

    人手不足

    日本では、長年にわたって人手不足が叫ばれています。また、人事領域以外の人手不足についても話題になっています。日本商工会議所および東京商工会議所がおこなった調査によると、2019年度時点でおよそ66%の中小企業が人手不足と答えたという結果が出ました。昨今の人手不足を助長する原因として挙げられるのが、「少子高齢化」と「新型コロナウイルスの蔓延」です。

    日本の生産年齢である15〜64歳の人口は、1995年の8,726万人をピークに年々減少しており、2021年には7,435万人にまで落ち込んでいます。今後も「選択子なし夫婦」や「核家族化」が進み、さらに少子高齢化が加速すると予想されるでしょう。とくに新卒や第二新卒など、20代前半の若い人材の獲得は企業にとってさらに困難になることが見込まれます。

    それにくわえ、新型コロナウイルスの感染拡大により、さまざまな業界で業績についての課題が生まれました。飲食業界をはじめとした企業の倒産が相次ぎ、倒産寸前のところでなんとか堪えている企業も多くあります。そのため、新しい人材を取り込む余裕がなく、既存社員で業務をまわすしかないという状況の企業もあります。

    また、単に人事部の従業員が不足しているケースもあるでしょう。人事が担当する業務内容は、求められる能力やスキルが高くさまざまな経験と知識が必要です。そのほか、業務内容が多岐にわたりそれぞれの工数も多いことから、ひとり当たりの業務量が多いことも人手不足が解消されない原因のひとつとして挙げられます。

    人材の確保が進まない

    人手不足を解消するために、積極的な採用活動をおこなっていても人材が集まらない企業も多いでしょう。人材が確保できない原因として挙げられるのは以下で解説する3つです。

    1つ目は、求人を掲載する場所が適切ではないケースです。自社HPでのみ求人募集を掲載していたり、ローカルな求人誌で掲載していたりなど、求職者の目に留まりにくいことが考えられます。

    2つ目は、求職者と企業側の需要と供給が合致していないケースです。新卒向けの求人サイトに即戦力を求める内容で掲載していたり、反対にキャリアアップを狙う転職サイトに新卒向けの内容で掲載していたりなどが挙げられます。また、働き方に柔軟性がなく時短勤務やパート、在宅勤務を求める求職者に合わないといったこともあるでしょう。

    3つ目には、人事担当の手がまわらず求人募集の内容が薄かったり、そもそも募集をかけられていなかったりするケースが挙げられます。求職者は応募条件や応募要項の文面から企業に対するイメージをつくるため、募集内容が作り込まれていないと応募数そのものが増えません。

    人材を育成できていない

    従業員は採用して終わりではありません。従業員が自ら学び、成長することを理想としつつ、企業側が実施する人材育成にも目を向ける必要があるでしょう。例えば、企業として不足しているスキルや考え方を既存の従業員に獲得させることで、不足スキルを補うための人材採用を削減できます。また、従業員ごとの成長や特徴にあわせて人材育成することで、生産性・クオリティの向上にもつながるでしょう。

    若手に向けた育成に効果がみられない場合、そもそも育成する側である役職者や上司の指導・育成スキルが足りていないことが考えられます。上司だからといって指導や教育が得意とは限らないため、根本から見直すことも検討しましょう。

    人材の流出が激しい

    求人募集への応募数は多いものの、人材が定着しなければ人手不足は解消されず、無駄な手間と経費がかかるばかりです。早期離職の原因として考えられるのは、「求人内容とのギャップ」と「既存社員の受け入れ態勢」があります。

    1つ目に挙げられる「求人内容とのギャップ」とは、企業側の良い面ばかりを求人募集に掲載してしまい、実際の職場環境や業務内容との差が大きいことを指します。たとえば、月の残業時間は10時間未満とされていたはずが、実際は50時間を超えることが多発しているなどが挙げられるでしょう。また、一般事務職として入社するも、外回りの営業に同行することになった、といった例もあります。魅力的な企業に見せることは大切ですが、ギャップが大きい場合は企業としての信頼を失いかねないため注意しましょう。

    2つ目の「既存社員の受け入れ態勢」については、新しく組織に参加した人材が職場環境に馴染めないことです。新入社員に対しての教育やフォローが行き届いていなかったり、受け入れる空気感ができていなかったりすると、新入社員は居場所の無さを感じ離れてしまいます。仕事内容よりも人間関係を重視する方も多いため、企業側の受け入れ態勢や雰囲気づくりは重要といえます。

    新しい働き方への対応が難しい

    新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけに、既存の働き方が大きく変化しました。これまでは、在宅勤務といえばエンジニアやデザイナーといった職種が一般的でした。しかし昨今では、業界や職種を問わず自宅で勤務する形態が浸透しています。自宅でも会社と同じような働き方ができるため、通勤不要のリモートワークを希望する人も増加傾向にあります。しかし、企業側がその変化に追いついていないケースも少なくありません。代表的な理由として、既存の人材管理や評価のままでは、在宅勤務に対応できないことが挙げられます。本来は高い能力を持つ人材が、リモートワークや時短勤務の影響で本来の能力を発揮できず、適切に評価がされない可能性があります。また、在宅勤務中に子育てや介護を並行して行うことで思うように働けず、結果が伴っていないと判断されることもあるでしょう。

    人事の課題とコロナ禍の関連性

    新型コロナウイルスの影響により、働き方が一変しました。政府だけでなく、多くの企業が対応と決断を迫られることとなり、現在でも従業員への指示や対応に追われている企業もあるでしょう。とくに人事が抱える課題は多く、そのほとんどに新型コロナウイルスが関連しているといっても過言ではありません。

    コロナ禍において最も大きな変化を挙げるとすると、先ほども触れた在宅勤務ではないでしょうか。在宅勤務は大きなメリットもある一方で、人事にとっては解決すべき問題を加速させる理由のひとつでもあります。たとえば、人事評価や人材育成、マネジメントや在宅勤務に伴う昇格や異動といったことです。これまでは従業員の顔色や勤務態度を直接確認できましたが、在宅勤務下においては容易ではありません。人事の課題を解消し円滑な業務を遂行するには、柔軟かつ新たな視点からの取り組みが必要でしょう。

    人事の「工数削減」に関連する課題

    人事が担う業務は、幅広さだけでなくそれぞれの業務における圧倒的な工数の多さが特徴です。また、内容が複雑に絡み合い、深く広い専門知識も必要とされます。とくに人材採用においては、採用にかかるお金と手間が多く発生します。新卒をはじめとした若手の人材を獲得するために、企業説明会や採用活動に注力しても、新卒者そのものが年々減少しているのが現状です。そのため応募数も減り、十分な人材獲得ができない企業が増えています。また、人手不足の解消のために採用活動に力を入れようにも、そもそも人材採用にさける従業員を確保できない企業もあるでしょう。その結果マンパワー不足に陥り、人事の抱える課題全体に影響を与える可能性があります。

    人事が工数削減する方法を業務別に解説

    人事の課題を解消するには、各業務の工数削減に取り組むことが重要です。ここからは、5つの業務ごとに工数削減について解説します。

    1. 人材の育成
    2. 人材の評価
    3. 人事制度・戦略の立案
    4. 人材の採用
    5. 労務管理

    業務1.人材の育成

    人材育成にはさまざまな方法がありますが、従業員に必要な内容でなければ実施する意味がありません。従業員へのアンケート調査や個々の能力を確認したうえで、不足しているスキルや経験を研修やOJTで補いましょう。また、新人や若手従業員にはメンター制度を導入するなどして、日々の業務から学べる環境を用意することも大切です。

    業務2.人材の評価

    スムーズな人材評価のポイントは、評価基準を明確にしておくことと評価者側のチェック項目を統一しておくことです。人材評価は従業員の給与やボーナスに直結するため、評価にブレがあると従業員からの反感を買います。「報酬制度・等級制度・評価制度」の3つの評価基準を明確にしておきましょう。また、人事担当が円滑に評価をおこなえるよう、人事ツールを導入するのもおすすめです。個人面談のプロセスや項目を統一したり、従業員ごとの面談内容を閲覧できたりすることで人材評価を仕組み化でき、工数を削減できます。

    業務3.人事制度・戦略の立案

    まずは、現状を把握しましょう。一度現状を洗い出すことで、同じ工程が繰り返されている箇所や無駄な工程を把握できます。反対に、工程を分割することで、理解しやすく作業を円滑に進められる箇所もあるでしょう。

    業務4.人材の採用

    人材の採用活動は、働き方の変化にあわせて実施内容や方法を変化させる必要があります。たとえば、企業説明会をイベント会場やオフィスで開催していた場合、オンライン開催に変更することで対応できます。会場費の削減や実施に割く社員数の削減にもつながるでしょう。自宅から参加できるため、遠方からの参加なども気軽に参加することができ、説明会への参加者数そのものの増加が期待できます。

    また、転職サイトやエージェントなどに採用活動を委託できれば、マンパワー不足を解消できます。そのほか、自社での面接回数を減らしたりWeb面接を導入したりすることで、採用における手間や時間を効率的に削減できるでしょう。

    業務5.労務管理

    労務管理は、ペーパーレスによる大幅な工数削減が可能です。日々の勤怠管理や毎月の給与明細配布、各経費の精算といったさまざまな書類をWeb化することで、書類の物理的な管理から開放されます。Webでの管理にすることで、従業員が必要なものだけをプリントアウトするようになるため、用紙とインクなどの経費削減にもつながるでしょう。住所変更や給与振込用の口座変更も、従業員ごとの専用アカウントから手続きすることで人事の対応を削減できます。

    工数削減のコツについて

    工数削減は、単に無駄を省くだけでは実現できません。ここからは、工数削減のコツを3つ紹介します。

    • アウトソーシングを利用する
    • ツールを利用して一元管理する
    • 採用チャネルや潜在層について見直す

    アウトソーシングを利用する

    人手不足が加速する中、すべてを自社で対応するのは困難かもしれません。そこで活用したいのが、アウトソーシングです。とくに人材採用の場合は、転職エージェントや求人サイトに委託することで工数を大きく削減できます。また、採用のプロが対応し自社に合う人材を見つけてくれるため、採用後のミスマッチ予防も期待できるでしょう。

    ツールを利用して一元管理する

    時代が進むにつれ、企業にとって便利な機能を備えたツールが次々と生み出されています。ひとつの業務に特化したものから幅広い業務に対応しているものまで、ツールの種類はさまざまです。

    たとえば、人材評価のツールであれば、登録された従業員データごとに実績や保有スキル、面談回数や内容を一元管理できます。採用においては、ほとんどの日本人が利用しているLINEをツールとして活用することで、求職者とのスムーズなやり取りを可能にします。企業アカウントを作成し、公式LINEとして運用することで求職者と近い距離感で採用活動がおこなえるでしょう。

    採用チャネルや潜在層について見直す

    人材採用の方法は、自社HPや求人サイトへの掲載だけではありません。多くの学生が利用している各SNSを利用することで、潜在層へピンポイントにアピールできます。ただし、活動するチャネルを誤ると思った効果が得られず業務が増えるばかりです。たとえば、アパレル関係の企業がフェイスブックでアピールしても狙った層には届きませんが、写真を多く活用するインスタグラムであればアパレルに興味のある層に効果的でしょう。自社商品の紹介をしながらファンを獲得し、並行して採用活動をおこなうと企業に合致した応募者が期待できます。

    まとめ

    人事は企業にとっても従業員にとっても、なくてはならないポジションです。非常にやりがいを感じる仕事である一方、従業員からの反感や複雑で繊細な業務に苦労する仕事でもあります。しかし、膨大な工数はツールやアウトソーシングを活用することで大幅に削減でき、経費削減にもつながります。一度立ち止まり、客観的に現状を見てみると改善できることがあるはずです。

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    HR大学 編集部

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