#人材採用
2023/09/06

ターンアラウンドマネージャーの採用効果とは?実務内容や人件費、実例を紹介!

目次

ターンアラウンドマネージャーとは

まずはターンアラウンドマネジャーについて詳しく解説します。

ターンアラウンドとは 

「ターンアラウンド」は「事業再生」という意味です。業績不振の企業が直面するさまざまな問題を解決し、事業再生によって企業の価値を高めることをいいます。

リストラなどで短期的に収益改善を目指すだけではなく、経営戦略や組織、財務といった企業の本質を改善し、中長期的に企業価値を向上させることを意味しています。

ターンアラウンドマネージャーの目的

ターンアラウンドマネージャーの目的は「企業の事業再生」です。経営が悪化し、破綻が予想されている企業に対して経営者と同じ立場で事業再生を行う目的で登用されます。

企業を事業・組織・財務などといった、あらゆる観点から建て直す職業として海外ではすでに注目を集めており、今後日本でも活躍が期待されています。

ターンアラウンドマネージャーが広まった背景

ターンアラウンドマネージャーが広まった背景

ターンアラウンドマネジャーが広まった背景には以下の3つの理由があります。

  1. 経営の複雑化
  2. 事業再生ビジネスの増加
  3. 新型コロナウイルス蔓延の影響

それぞれを解説します。

経営の複雑化

ターンアラウンドマネージャーが注目される理由の1つが「経営の複雑化」です。

1990年代に起きたバブル崩壊により、倒産や事業不振になる企業が増加しました。当初は債権放棄や資産売却などの処置を中心に事業再生を行っていました。しかし、インターネットの普及やグローバル化の加速により経営は複雑になり、事業再生は簡単なものではなくなりました。それにより従来の再建案では対応できない高度なスキルをもつ人物が求められるようになり、ターンアラウンドマネジャーが注目されはじめたのです。

事業再生ビジネスの増加

バブル崩壊によって多くの企業が経営難に陥る中、2003年に「産業再生機構」が設立されました。「産業再生機構」は事業再生を専門的に行う人材を企業の外部から送り込む政府管轄の事業です。その外部人材としてターンアラウンドマネージャーが派遣され、事業再生ビジネスへと発展しました。現在では民間でも事業再生ビジネスに参入する企業が増加し、市場が拡大しています。

新型コロナウイルス蔓延の影響

新型コロナウイルス蔓延の影響により、これまでの経営戦略では事業の継続が困難になった企業が増加しました。コロナ禍では経営改革の仕方がわからず、破綻に追い込まれた企業も少なくありません。ターンアラウンドマネジャーはそういった未曾有の危機に陥った企業の再生を担う人材として注目されています。

ターンアラウンドマネージャーの実務内容と人件費

ターンアラウンドマネージャーの実務内容と人件費

ここからはターンアラウンドマネジャーの採用を検討している企業向けにターンアラウンドマネジャーの実務内容と人件費をご紹介します。

ターンアラウンドマネージャーの実務内容

ターンアラウンドマネジャーの主な実務内容は以下の3つです。

  1. 経営計画の施策立案
  2. 組織・部門の強化
  3. 経営者支援・後継者支援
  • 経営計画の施策立案

ターンアラウンドマネージャーは経営者と同じ立場で経営計画に基づいた施策を立案し、実行に移します。企業の問題点をあぶり出し、あらゆる手段で問題解決に向けて企業を改革していきます。

  • 組織・部門の強化

財務を中心にさまざまな情報を分析したうえで利益部門を確立させます。不採算部門は廃止し、組織・部門の強化を図りつつ、時にはリストラを実行して人件費削減にも手をかけます。

  • 経営者支援・後継者支援

ターンアラウンドマネージャーは事業継続ができる体制の整備が終わると後継者に経営を引き継ぎます。時には経営陣の支援や後継者の支援を行い、持続的な経営ができるようバックアップするのもターンアラウンドマネージャーの仕事の一つです。

ターンアラウンドマネージャーの人件費

ターンアラウンドマネージャーの年収は1,000万円以上が多く、平均年収より高めの給与水準です。また出来高払いで給与を決定する場合もあるため、かかる費用は高めといっていいでしょう。

ターンアラウンドマネージャーは事業再生の専門家であり、事業再生することで報酬を得る職種です。弁護士が報酬として受け取る「成功報酬」と同様に、事業再生が成功することで報酬を得ることが多いと考えていいでしょう。

ターンアラウンドマネージャーの有名人とその実績

ターンアラウンドマネージャーの有名人とその実績

最後にターンアラウンドマネージャーとして有名である「カルロス・ゴーン氏」と「稲盛和夫氏」の実績をご紹介します。

カルロス・ゴーン氏(日産自動車株式会社)

ターンアラウンド・マネージャーとしてもっとも有名な人物は日産自動車株式会社を再生に導いたカルロス・ゴーン氏です。

1999年にフランスの「ルノー」と日産の間に業務提携が締結され、ゴーン氏は最高執行責任者として日産に入社しました。当時の日産は約2兆円に上る巨額の負債を抱えている状況です。

そんな中、ゴーン氏は生産拠点の閉鎖や子会社の統合・廃止、人員削減などの大幅な組織改革を行うと同時に、新車種の投入、デザインの刷新、日産ブランドイメージの一新など次々改革を実施しました。

その結果、約2兆円あった負債を約4年で全額返済。12%前後まで下落していた国内シェアを20%近くまで回復させるという成果を残しています。

稲盛和夫氏(日本航空株式会社)

京セラ・KDDIの創業者である稲盛和夫氏は2010年2月に当時負債2兆円超で会社更生法が適用されていた日本航空株式会社(JAL)の会長として就任しました。

稲盛氏は人材教育を徹底的に行い、従業員一人ひとりに経営者意識を芽生えさせました。「いかに自部門の売上を伸ばして経費を削減できるか」を考えるよう徹底的に指導し、自ら考えて行動する組織を作り上げます。さらに労働組合の協力をもとに給与や年金の減額など大幅な人件費削減も実施。その結果、508億の赤字を抱えていた状況から約3年で2049億の黒字にまで回復させ、東京証券取引所市場第一部に再上場をさせました。

【まとめ】人材管理・タレントマネジメント・ターンアラウンドをカンタン・シンプルに

ターンアラウンドマネージャーは事業再生の専門家です。新型コロナウイルス蔓延の影響もあり、事業転換や再生に向けてターンアラウンドマネージャーを採用する企業も増えています。

今後、事業を継続するうえで大幅な改革が必要なときはターンアラウンドマネージャーの採用を検討しましょう。

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HR大学編集部
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