【2026年最新】労働基準法はどう変わる?改正に向けた7つの検討事項と勤怠管理への影響
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- 【2026年】労働基準法改正で議論されている項目とは?
- 連続勤務日数と休日の管理
- 勤務間インターバルの確保
- 法定休日の特定義務
- 有給休暇取得時の賃金算定の明確化
- つながらない権利のガイドライン化などの検討
- 副業・兼業時の労働時間通算の見直し
- 週44時間特例措置の廃止などの検討
- 労働基準法改正案が勤怠管理に与える影響
- 労働基準法の見直しが進められている背景
- 労働基準法改正の施行時期はいつ?
- 労働基準法改正への対応が遅れた場合のリスク
- 労働基準法改正に備えて勤怠管理を見直すべきポイント
- 労働時間や休日を正確に把握できているか
- 就業規則と勤怠管理の設定が一致しているか
- 法改正に柔軟に対応できる勤怠管理システムか
- 「HRBrain 勤怠管理」なら法改正にも柔軟に対応
労働基準法とは、労働時間や休日・休暇、賃金など、労働者が働くうえでの最低限の労働条件を定めた法律です。企業は労働基準法に基づき、適切な労働時間や休日の管理を行う必要があります。
厚生労働省が2025年1月に公表した「労働基準関係法制研究会報告書」では、働き方改革関連法の施行状況などを踏まえ、幅広い制度見直しの方向性が示されています。
今後、これらの制度改正が実現すれば、企業には就業規則だけでなく、勤怠管理の仕組みや運用方法の見直しが必要です。
本記事では、2026年時点で議論されている労働基準法改正の主な論点と、勤怠管理への影響について解説します。
※2026年8月時点では、本記事で紹介する内容の多くは検討段階であり、改正・施行が確定したものではありません。
【2026年】労働基準法改正で議論されている項目とは?
2026年現在、厚生労働省の「労働基準関係法制研究会報告書」では、働き方改革関連法の施行状況や働き方の多様化、デジタル技術の発展などを踏まえ、以下のような幅広い見直しの方向性が示されています。
主に議論されている項目と内容は、以下のとおりです。
連続勤務日数と休日の管理
勤務間インターバルの確保
法定休日の特定義務
有給休暇取得時の賃金算定の明確化
つながらない権利のガイドラインなどの検討
副業・兼業時の労働時間通算の見直し
週44時間特例措置の廃止に向けた検討
連続勤務日数と休日の管理
連続勤務日数については、休日を取得せずに長期間働き続けることを防ぐための見直しが議論されています。
現在は、原則として毎週1回、または4週間で4日以上の休日が必要です。ただし、勤務表の組み方によっては休日と休日の間が長くなり、従業員の連続勤務が増えることがあります。
研究会報告書では、2週間以上にわたる休日のない連続勤務が心理的負荷となることなどを踏まえ、「13日を超える連続勤務をさせてはならない」とする規定を設けるべきとの方向性が示されています。制度化された場合には、企業において休日の取得状況だけでなく、連続勤務日数を把握できる勤怠管理がより重要になるでしょう。
なお、研究会では災害復旧など真にやむを得ない事情がある場合の例外措置も検討すべきとされています。
勤務間インターバルの確保
勤務間インターバルは、退勤してから次に出勤するまでの休息を確保する制度です。現在は導入に努めることが求められていますが、今後どのように制度を強化するかが議論されています。
具体的な案として、原則11時間のインターバルを確保する考え方や、11時間より短い時間を設定する代わりに例外を適用できる場面を厳しく制限する考え方などが示されました。
法定休日の特定義務
現行の労働基準法では、毎週1回または4週間を通じて4日以上の法定休日を与えることは定められているものの、「どの日を法定休日とするか」をあらかじめ特定することまでは義務付けられていません。
法定休日とは、法律によって与える必要がある休日のことを指します。法定休日をあらかじめ特定することで、労働者の休息日を明確にするとともに、休日に関する法律関係の予見可能性を高めることが可能です。
そのため、研究会報告書では、法定休日に関する法律関係を明確にするため、あらかじめ法定休日を特定することを法律上規定する方向性が示されています。
有給休暇取得時の賃金算定の明確化
年次有給休暇を取得した際の賃金については、現行制度で3つの算定方法が定められています。
具体的には、「平均賃金」「所定労働時間労働した場合に支払われる通常の賃金」「労使協定に基づく健康保険法上の標準報酬月額の30分の1に相当する額」のいずれかです。
しかし、日給制や時給制の労働者では、平均賃金などを用いることで、通常勤務した場合より支給額が大きく減る可能性があります。
研究会報告書では、こうした差を踏まえ、原則として「所定労働時間働いた場合に支払われる通常の賃金」を用いる方向で検討すべきとの考え方が示されています。
つながらない権利のガイドライン化などの検討
「つながらない権利」とは、勤務時間外に業務上の連絡や対応を求められることを制限し、労働者が仕事から離れる時間を確保するための考え方です。
スマートフォンやメール、チャットツールなどの普及により、勤務時間外でも業務上の連絡を受けやすくなっています。
研究会報告書では、勤務時間外の連絡について労使で社内ルールを検討する必要があるとしています。どの連絡を許容し、どの連絡を拒否できるかは、業務の実態を踏まえて検討する考え方です。
また、こうした労使間の話し合いを促進するための方策として、ガイドラインの策定などを検討する必要性も示されています。
副業・兼業時の労働時間通算の見直し
現在、副業・兼業を行う労働者については、異なる事業主のもとで働く場合でも、一定の場合に労働時間を通算して割増賃金を計算する仕組みとなっています。
一方で、本業先と副業・兼業先の勤務時間を把握する必要があり、企業と労働者双方の管理負担が課題です。
研究会報告書では、健康確保を目的とした労働時間の通算は維持しつつ、割増賃金の計算では通算を不要とする方向性が示されています。
週44時間特例措置の廃止などの検討
労働基準法では、法定労働時間を原則として1日8時間・週40時間としています。一方、商業や保健衛生業、接客娯楽業など一定の業種で常時使用する労働者が10人未満の事業場について設けられているのが、法定労働時間を週44時間とする特例措置です。
研究会報告書では、対象事業場の87.2%がこの特例を利用していないことから、必要性が議論されています。そのため、業種ごとの労働時間の実態を確認しながら、特例措置の撤廃に向けて検討を進めるべきとの方向性が示されました。
労働基準法改正案が勤怠管理に与える影響
労働基準法の見直しが実現した場合、企業は労働時間や休日、休息時間などの管理方法の見直しが求められる可能性があります。
主な改正論点と、勤怠管理への主な影響例は、以下のとおりです。
確認する項目 | 必要な対応・影響 |
|---|---|
連続勤務日数の上限 | 休日を取得せずに何日連続で勤務しているかを把握する |
勤務間インターバルの強化 | 前日の終業時刻から翌日の始業時刻までの休息時間を管理する |
法定休日の特定 | 法定休日と所定休日を明確に区分して管理する |
有給休暇取得時の賃金算定 | 有給休暇取得時の賃金計算ルールや給与設定の見直しが必要になる |
つながらない権利 | 勤務時間外の連絡や対応について、社内ルールの整備が必要になる |
副業・兼業時の労働時間通算 | 割増賃金計算と健康確保のための労働時間管理を整理する |
週44時間特例措置の廃止 | 対象事業場では週40時間を前提とした勤怠設定への変更が必要になる |
現時点では検討段階の内容も含まれており、すべての制度改正や施行が決定しているわけではないため、正式発表を確認する担当者や見直しの手順も決めておきましょう。
労働基準法の見直しが進められている背景
労働基準法の見直しが進められている背景には、働き方や労働環境の変化があります。テレワークや副業・兼業など働き方が多様化するとともに、デジタル技術の発展によって、従来の「事業場で決められた時間に働く」という働き方だけでは捉えにくいケースが増えています。
また、働き方改革関連法の施行状況を検証し、労働者の健康確保と多様で柔軟な働き方を両立できる制度を検討することも重要な課題です。
こうした社会や働き方の変化を踏まえ、厚生労働省では現在の労働基準関係法制が時代に合ったものとなっているかを検討し、労働時間や休日などを中心に見直しが進められています。
労働基準法改正の施行時期はいつ?
2026年8月時点では、本記事で紹介している連続勤務日数の制限や勤務間インターバル、法定休日の特定などについて、一律の施行時期は決まっていません。
厚生労働省の「労働基準関係法制研究会」は2025年1月に報告書を公表しました。報告書公表後、労働政策審議会労働条件分科会では2025年を中心に労働時間法制の具体的な課題が審議され、2026年3月には働き方改革の「総点検」について報告が行われました。
そのため、「2026年からすべての制度が変わる」と捉えるのではなく、今後の審議や法案提出、成立、公布などの動向を確認することが重要です。
企業の人事・労務担当者は、厚生労働省などが公表する最新情報を継続的に確認し、改正が決定した際に対応できる体制を整えておきましょう。
労働基準法改正への対応が遅れた場合のリスク
労働基準法が改正されたにもかかわらず、就業規則や勤怠管理の設定を見直さずにいると、改正後のルールに沿った労務管理ができなくなるおそれがあります。
たとえば、労働時間や休日を適切に管理できなければ、長時間労働の見落としや割増賃金の計算ミスなどにつながる可能性があります。
また、法令違反が生じれば、是正対応に伴う担当者の負担が増えるだけでなく、従業員とのトラブルや企業への信頼低下につながりかねません。
改正内容が決まってから慌てて対応するのではなく、法改正の議論を把握し、自社の就業規則や勤怠管理方法にどのような変更が必要になるかを事前に整理しておくことが大切です。
労働基準法改正に備えて勤怠管理を見直すべきポイント
労働基準法の改正に備えるためには、現在の勤怠管理に課題がないかを事前に確認しておくことが重要です。
また、今後新たなルールが設けられた場合に、勤怠管理システムの設定変更や機能追加などによって対応できるかも重要なポイントです。
ここでは、労働基準法改正に備えて確認しておきたい3つのポイントについて解説します。
労働時間や休日を正確に把握できているか
就業規則と勤怠管理の設定が一致しているか
法改正に柔軟に対応できる勤怠管理システムか
労働時間や休日を正確に把握できているか
まずは、従業員の始業・終業時刻や労働時間、休日を正確に把握できているか確認しましょう。
今回議論されている連続勤務日数の制限や勤務間インターバルなどに対応するには、1日単位の労働時間だけでなく、複数日にわたる勤務状況を確認できることが重要です。
紙の出勤簿やExcelなどで勤怠を管理している場合、従業員数が増えるほど勤務状況の集計や確認に手間がかかり、長時間労働や休日取得の問題を見落とす可能性もあります。
現在の管理方法で、必要な勤怠情報を正確かつ継続的に把握できるかを確認しておきましょう。
就業規則と勤怠管理の設定が一致しているか
就業規則に定めている労働時間や休日などのルールと、実際の勤怠管理システムの設定が一致しているかも確認が必要です。
たとえば、始業・終業時刻や所定労働時間、時間外労働の集計方法などにずれがあると、正しい勤怠管理や給与計算ができない可能性があります。
法改正によって労働時間や休日に関するルールが変更された場合には、就業規則を見直すだけでなく、その内容を勤怠管理の設定にも反映させる必要があります。
法改正への対応をスムーズに進めるためにも、現在の就業規則と勤怠管理の運用にずれがないかを定期的に確認しましょう。
法改正に柔軟に対応できる勤怠管理システムか
勤怠管理システムを利用している場合は、法改正に応じて設定や機能を柔軟に変更できるかを確認しておくことも重要です。
労働時間や休日に関するルールが変更されれば、勤務時間の集計方法や休日の設定などの見直しが必要になる可能性があります。特に、自社でシステムを改修する必要がある場合、法改正のたびに担当者の負担やコストが生じます。
勤怠管理システムを選ぶ際は、現在必要な機能だけでなく、法改正への対応方針やアップデート体制、複雑な勤務形態への対応可否なども確認しておくことが大切です。
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