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従業員満足度を構成する7つの要素は?要素の性質、その対策も解説

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従業員満足度を構成する7つの要素は?要素の性質、その対策も解説

目次

    本記事の内容は作成日または更新日現在のものです。本記事の作成日または更新日以後に、本記事で紹介している商品・サービス・企業・法令の内容が変更されている場合がございます。

    従業員満足度とは?

    従業員満足度とは「従業員が仕事や職場についてどれくらい満足しているか」を表す指標のことです。満足度が高まると、人材定着率や生産性の向上などが期待できるため、企業にとってもメリットがあると言えます。一方で満足度が低下すると、前述したメリットを享受することは難しく、人件費や採用コストがかさむといったデメリットが生じます。労働人口の減少や、フリーランス・業務委託といった働き方の多様化が進んでいく中で、優秀な人材を確保するために「従業員満足度」は企業にとって重要な指標となっています。

    従業員満足度の要素とは?

    一言に「従業員満足度を高めたい!」と言っても、従業員満足度を構成する要素はいくつか存在します。そのため、満足度を高めるには、まず満足度の構造や各要素の性質を知り、各要素の満足度状況によって的確な施策を講じていくことがとても重要です。ここでは、従業員満足度を構成する7つの要素について1つずつ解説していきたいと思います。

    要素①:企業理念・行動方針

    1つ目の要素は、企業理念や行動方針への共感です。企業がかかげている理念や行動方針が、従業員の価値観と一致している状態であれば、「納得できないことをやらされて、ストレスがたまる」といったことが起こりにくいため、従業員満足度の低下を防ぐことができます。企業理念・行動方針への共感度合いが高い組織では、従業員ひとりひとりが取るべき選択・行動について的確な判断を下すことができ、組織としての団結力にも優れているといった特徴があります。

    要素②:仕事内容

    2つ目の要素は、仕事内容に対する満足度です。自分の能力・スキルが仕事に活かせている場合や、自分の仕事に誇りを持てている場合、仕事を通じて成長を感じられている場合などに満足度が高まりやすく、人材配置の最適化が行われている企業では、この要素に対する満足度が高い傾向にあります。また、ひとりひとりが成長意欲やモチベーションを高く持って取り組んでいるため、生産性も高くなっています。

    要素③:マネジメント・評価

    3つ目の要素は、マネジメントや評価に関する満足度です。マネージャーと良好な関係が築けている場合、適切な業務指示が下されている場合、評価に対して適正感を感じられている場合などは満足度が高まります。

    マネジメントに対する評価が高いチームや部署は、マネージャーを軸とした連携プレーに優れており、早いPDCAサイクルの中で成果を出す傾向にあります。適切に評価されているという満足感や安心感があるため、仕事に対するモチベーションを保ち、高い生産性を発揮し続けることができるのです。

    要素④:人間関係

    4つ目の要素は、人間関係に対する満足度です。前述したマネージャーのほか、先輩・同僚・部下との関係性がこれに含まれます。コミュニケーションが取りづらい人がいない、承認・賞賛の文化が根付いている、安心して自分の意見を発信できるといった環境では満足度が高まる傾向にあります。

    良好な人間関係が築けていることで、意見交換やアイディア発信が活発になるため、新しい発想も生まれやすく、既存サービスや新規事業にも活かせるといったメリットがあります。

    要素⑤:職場環境

    5つ目の要素は、職場環境に対する満足度です。自分のライフスタイルに合った働き方ができている、適切な業務量が与えられている、快適な環境で仕事ができているなどの状態であれば満足度は高まります。

    最近では、テレワークが急速に普及したこともあり、働く場所や時間も多様化しています。そのため、仕事のON・OFFが切り替えやすい、オフィスでも自宅でも同じように仕事が進められるといった環境が提供されていると、満足度が向上する傾向にあります。

    要素⑥:給与待遇

    6つ目の要素は、給与待遇に対する満足度です。成果に応じた給与が支払われている、ポジションに応じた給与が支払われているといった状態であれば、満足度が高くなる傾向にあります。また近年、転職が一般化してきているため、「同業他社の給与と比較しても妥当である」と感じることができるかどうかも重要なポイントになります。

    給与待遇における満足度は、前述した「マネジメント・評価」おける満足度と連動することが多くなっています。

    要素⑦:福利厚生

    7つ目の要素は、福利厚生に関する満足度です。住宅手当や食事手当がある、慶弔見舞金が支給される、特別休暇が充実している、スキルアップのためのe-ラーニング制度があるといった環境だと満足度が高まります。

    福利厚生にもさまざまな種類が存在しますが、特に人気が高いのは「手当金」や「休暇」に関する項目です。福利厚生の内容にこれらの項目が多く含まれていると、満足度がより高まると言えるでしょう。

    ▽福利厚生についてさらに詳しく知りたい方は、こちらもご確認ください。
    【人材管理:福利厚生編】種類・ユニークな事例・最新トレンド・サービスを解説

    【要素別】満足度が低い原因と解決策

    従業員満足度を向上させるためには、各要素の満足度が低下する原因を知っておくことも大切です。あらかじめ原因になりうる状況を把握しておくことで、満足度の低下を未然に防ぐことができるのです。

    ここでは、満足度の低下につながる原因とその解決策について、要素別に紹介していきたいと思います。「満足度が低下する原因を知って予防策を立てたい」「原因は分かっているけどどうしたら良いか分からない」という場合は、ぜひ参考にしてみてください。

    企業理念・行動方針

    <原因>

    • 企業理念が理解できていない
    • 企業理念をそもそも知らない
    • 企業理念の解釈がズレている

    <対策>

    • 継続して発信し続ける
    • クレドカードを作成する
    • 策定した背景も伝える
    • 理念を体現した社員のエピソードを紹介する

    企業の価値観にマッチした人材かどうかは、採用選考時にも重視するポイントですが、採用後も継続して「理念」や「価値基準」について発信し続けることはとても重要です。定期的に発信したり、従業員ひとりひとりにクレドカードを配ったりすることで、浸透率を高めていくと良いでしょう。また、策定までの経緯を伝えたり、理念を体現した社員のエピソードを紹介したりすると、受け手と送り手の認識が一致しやすくなるためおすすめです。

    ▽クレド作成について詳しく知りたい方は、こちらもご確認ください。
    クレドとは何か。導入メリットから作成手順、浸透方法までを紹介

    仕事内容

    <原因>

    • 性格・能力・スキルにマッチしていない
    • やりがい・成長を感じられていない

    <対策>

    • 裁量や権限を持たせてみる
    • スキルマップを作成して人材配置を見直す
    • 1on1ミーティングでヒアリング・フィードバックを行う

    業務適性や裁量の適正感を測る手段としては、1on1ミーティングの実施や、スキルマップの活用がおすすめです。従業員ひとりひとりの能力やスキルを管理し、良さや強みが最大限活かせる人材配置を行うと、仕事内容に関する満足度は高まるでしょう。「新入社員は必ず営業に配属される」といった画一的な人材配置は、やらされている感が強くなり早期離職につながるケースもあるので注意が必要です。

    ▽スキルマップについて詳しく知りたい方は、こちらもご確認ください。
    スキル管理とは?必要性や方法、スキルマップの作り方について解説

    マネジメント・人事評価

    <原因>

    • 接し方が不平等
    • 経験・能力不足
    • コミュニケーション不足

    <対策>

    • マネジメント研修を行う
    • 評価プロセスを可視化する
    • マネージャーを評価する機会をつくる
    • 1on1ミーティングや雑談の機会をつくる

    マネジメントに関する不満解消には、チームメンバーがマネージャーを評価する「逆評価」の実施、評価プロセスの可視化などが効果的です。メンバーから評価されたり、評価プロセスが可視化されることで、マネジメント側も「適切な評価」をしようとする意識が高まり、個人的な感情に左右されにくくなります。

    また、普段からコミュニケーションが取りやすい雰囲気づくりをしておくことで、悩みや困ったことがあった時に相談しやすくなります。定期的に1on1ミーティングを行ったり、雑談の機会を設けたりすると良いでしょう。

    人間関係

    <原因>

    • テレワークが多く同僚に会ったことがない
    • 同僚と性格や価値観が合わない

    <対策>

    • メンタルケアを行う
    • Webでもコミュニケーションできる機会をつくる
    • チャットツールやメッセージカードを活用して承認文化を醸成する

    テレワーク環境下のコミュニケーション不足については、Web会議ツールの活用がおすすめです。特にテレワーク導入後に入社した社員は、「既存社員の顔も知らない」というケースが多いため、Web上でシャッフルランチを行ってみるのも良いでしょう。

    また、感謝の言葉や賞賛の言葉をオープンな環境で送り合うといった「承認文化」の醸成も、良好な人間関係を構築する手段として有効です。今まで知らなかった他者の良い一面を知ることで、先入観や苦手意識を払拭するきっかけにもなるでしょう。

    職場環境

    <原因>

    • 業務量が適切でなく残業が多い
    • テレワークできる業務なのに承認されない
    • オフィスと自宅で同じクオリティのパフォーマンスが発揮できない

    <対策>

    • 専用管理システムを導入する
    • 生産性が高い人材の業務フローをモデルにする
    • テレワークの試験導入とモニタリングを行ってみる

    「管理が心配でテレワークの承認ができない」という場合は、試験導入と生産性のモニタリング調査を行うと良いでしょう。問題があれば調査結果を元に従業員に説明することができ、問題がなければ不安を払拭した状態でテレワーク導入に踏み切ることができます。

    業務量・残業時間に対する不満が生じている場合は、システム導入により業務の一部を自動化したり、生産性の高い従業員の業務フローを「モデルフロー」として再設定したりすると良いでしょう。

    給与待遇

    <原因>

    • 昇給基準があいまい
    • 成果を出してない人と同じ給与で納得できない

    <対策>

    • 成果主義を導入する
    • 面談で昇給に向けた行動のフィードバックを行う

    成果と給与を連動させることは、モチベーションの喪失を防ぐためにとても重要です。「頑張っても頑張らなくても給与が一律」「難易度の異なる目標設定をされているにも関わらず昇給率が同じ」といった状況では、頑張るメリットがなく、モチベーションの低下につながります。等級ごとにスキル条件を設けたり、給与テーブルと紐づけを行ったりすると良いでしょう。また、1on1ミーティングを実施し、「何が達成できれば昇給できそうか」「達成するためにどこに力を入れたら良いか」など、具体的にフィードバックするのもおすすめです。

    ▽給与制度についてさらに詳しく知りたい方は、こちらもご確認ください。
    給与制度や給与形態とは?見直しポイントや手順、注意点などを解説

    福利厚生

    <原因>

    • そもそも福利厚生がない
    • 申請しづらい・申請の仕方が分からない

    <対策>

    • 財源にもよるため出来るところから改善する
    • 福利厚生の存在と申請フローを周知する

    福利厚生を整えていても、従業員がその内容を詳しく知らないケースは多くあります。「どのような項目が整備されているのか」「どういった場合に申請できるのか」「誰に申請したら良いのか」など、福利厚生の存在と申請フローの周知は定期的に行うと良いでしょう。また、そもそも福利厚生の財源確保が難しい場合もあります。その場合は、半休制度の導入やフレックスタイム制度の導入など、財源的な負荷が少ない箇所から改善に取り組むと良いでしょう。

    従業員満足度の仕組みとは?

    従業員満足度を構成する要素・満足度低下の原因・解決策について紹介したところで、次に「満足度向上の仕組み」について、ハーズバーグの二要因理論を用いて解説したいと思います。ハーズバーグの二要因理論は、従業員満足度を「向上させる要因」と「低下させる要因」が別次元で存在するという考え方であり、この考え方にアプローチすることで「どの要素をどのレベルまで向上させると良いのか」について理解することができます。

    「改善出来ているはずなのに生産性が上がらない」「やりがいを感じているはずなのに離職者が絶えない」などの悩みがある場合は、ぜひ参考にしてみてください。

    満足度を向上させる「動機付け要因」

    満足度を高める性質をもつ要因は「動機付け要因」と呼ばれ、先述した要素の中では「仕事内容・マネジメント・評価」がこれに当たります。仕事にやりがいを感じられる、成長を感じられる、成果を承認してもらえるといった環境は、動機付け要因が満たされやすい環境であると言え、この要因が満たされることでモチベーションや生産性の向上につながります。

    しかしながら、以下で紹介する「衛生的要因」の整備をおろそかにしてしまうと、「やりがい搾取」の状態になりかねず、従業員が心身・経済面で疲弊することになるため注意が必要です。

    満足度を低下させる「衛生的要因」

    満足度を低下させる性質をもつ要因は「衛生的要因」と呼ばれ、先述した要素の中では「企業理念への共感・人間関係・職場環境・給与待遇・福利厚生」がこれに当たります。企業方針と自分の価値観が一致している、良いコミュニケーションが取れている、業務内容に適した給与をもらっているといった状態であれば、衛生的要因が満たされている状態と言えます。

    この衛生的要因に関しては「不満を感じさせない」ということが重要であり、過度に整備をしたとしても「当たり前のレベル」が向上するだけで「満足度」の向上には直結しないと言われています。そのため、同業他社の水準や社会情勢を顧みながら調整していくことが大切です。

    ▽満足度構造についてさらに詳しく知りたい方は、こちらもご確認ください。
    従業員満足度(ES)とは?満足度構造や各社の取り組み事例を紹介!

    従業員満足度の向上に活用できるツールを紹介!

    ここでは、満足度向上に向けた取り組みの中で活用できるツール・サービスについて紹介していきます。具体的に使うツールやサービスでお悩みの場合は、ぜひ参考にしてみてください。

    HRBrain

    HRBrainは、システム内に蓄積したあらゆる人材データを、人事評価・人事異動・スキル管理・目標管理といった「人事業務」に活かすことができるタレントマネジメントシステムです。蓄積されたデータの集計や分析も、ボタン一つでカンタンに行うことができるため、業務工数を大幅に削減することができ、クラウドシステムなのでテレワークにも最適です。

    評価プロセスの可視化、データに基づく的確な人事戦略の策定などが可能になるため、「人事評価の不公平感が否めない」「担当者の勘に頼りがちで、人事決定について納得感のある説明ができない」といった場合には、従業員満足度の向上にも役立てることができるでしょう。

    Talknote

    talknoteは、コミュニケーションの活性化、承認文化の醸成、理念の浸透をサポートすることができるカルチャーマネジメントツールです。チャット形式で業務内容のやり取りが行えるほか、タスク管理やメール連携、オーバーワークの検知などが可能です。また「サンクス機能」によって承認文化を醸成することも可能で、「いいね」や「オリジナルスタンプ」といったカジュアルに利用できる機能が豊富なため、風通しの良い組織風土づくりに役立てることができるでしょう。

    OKAN

    OKANは、置き型社食サービス®の「オフィスおかん」を提供しています。オフィスに社員食堂を設けるスペースがなくても、冷蔵庫や自販機を設置するだけで栄養バランスの取れた食事を提供することができるため、手軽に福利厚生として導入することができます。また、社員食堂とは異なり、24時間いつでも利用することが可能なため、深夜勤務などの変則的なシフトをこなす従業員の健康サポートに役立てることが可能です。

    まとめ

    従業員満足度向上を目指すためには、各要素の満足度状況や、満足度が低い場合にはその原因を知ることが大切です。まずは社内アンケートを取り、各要素の満足度状況を調査することから始めると良いでしょう。最近では、カンタンに社内アンケートが取れるツールもあります。紙やエクセルで調査を行うと、転記の手間が増えてしまい、集計や分析に時間がかかる場合もあるため、是非活用してみてください。

    HRBrainでも、質問項目の策定やデータの収集・集計・分析をカンタンに行うことができるアンケート機能を提供しています。人事評価機能やスキル管理機能などと併せて使うことができるため、「人材管理とあわせて従業員満足度も高めていきたい」という場合は、ぜひ導入を検討してみてください。HRBrainの全機能が使える「7日間無料トライアル」も実施しています!

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    HR大学 編集部

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