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アサーションとは?職場のコミュニケーションを円滑にするコミュニケーション方法について

アサーションとは?職場のコミュニケーションを円滑にするコミュニケーション方法について

目次

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    アサーションとは、相手を尊重しつつ自分の意見を主張するコミュニケーション方法の一つで、ハラスメント対策や、オンライン下でのコミュニケーション方法として注目が集まっています。この記事ではアサーションを身に付けるためのトレーニングなどを紹介します。

    アサーションとは

    アサーションとは

    ビジネスにおいてコミュニケーションは不可欠な要素であり、相手を尊重しつつも自分の意見や主張を伝えなくてはいけないシーンがあります。そんな時に重要となるコミュニケーションスキルがアサーションです。ここではアサーションについて説明します。

    アサーションの意味

    アサーションとは、相手を尊重しつつ自分の意見を主張するコミュニケーション方法の一つです。

    アサーティブなコミュニケーションを身に付けることで、伝えにくい事をきちんと相手に伝えることが出来るなど、対等なコミュニケーションを取ることが出来るようになります。

    アサーションの起源

    アサーションの起源は1970年代のアメリカと言われています。

    人種差別を背景としたコミュニケーション課題を解決するため、相手を尊重する自己表現手法が生まれたと言われています。

    日本には1980年代から流入し、主に教育や医療の現場で活用されてきました。

    アサーションが注目される背景

    アサーションが注目される背景

    アサーションへの注目は高まっており、近年では会社の階層別教育などアサーションを取り入れる企業も増えて来ています。アサーションが注目されている背景には以下のような要因があります。

    ハラスメントへの意識の高まり

    育児介護休業法の改正や、パワハラ防止法の施行により、企業のハラスメント防止への取り組みは更に強化されています。

    その中で、相手を尊重しつつ自分の意見を主張するコミュニケーション方法は、ハラスメントを防ぐコミュニケーション方法として注目されています。

    また年代差や立場を越えたコミュニケーションに悩む人には、このアサーションを技術として身に付けることで、ビジネスに必要なコミュニケーションスキルを取得することが出来ます。

    コロナによるテレワークの増加

    日本の労働環境は、新型コロナウィルスの影響により、テレワークの機会が増加しました。オフラインからオンライン主体のコミュニケーションに変わる中で、社内コミュニケーションの難易度が高まっています。

    オンライン上でのコミュニケーションでは、相手の表情が掴めない、感情が読めないなど、対面では当たり前だったことに苦慮する人や組織が増えています。そんな中、相手の状況や自分の言葉に目を向けるアサーティブコミュニケーションの需要が高まっています。

    アサーションの効果

    アサーションの効果

    アサーションを身に付けることにより、どのような効果が見込めるのでしょうか。ここではアサーティブなコミュニケーションの効果について説明します。

    対等な意見交換

    職場では、上司や部下、顧客やといった様々な立場の人と意見交換する機会があります。

    立場を越えて自分の意見を適切に主張するためにはアサーティブなコミュニケーションが推奨されます。

    立場を前提に卑屈になる訳ではなく、相手を尊重しつつも対等な立場で議論するという事が出来るようになります。

    人間関係の円滑化

    自分の意見や要求を伝える際に、つい言葉が強くなってしまう事もあります。

    アサーションを意識することで、相手に不快を感じさせることなく、適切に自分の意見を伝えることが出来るようになります。

    そのためアサーションは人間関係を円滑にするために有効だと言われています。

    相手に不快を感じさせずに断る

    ビジネスの場では、相手に不快を感じさせずに断ることが必要な場面も出てきます。

    その際、歯切れの悪い回答では返って関係を悪化させてしまう事があります。

    攻撃的にならず、相手を尊重しつつ申し出を断るために、アサーションという考え方が重要になります。

    アサーション、3つのコミュニケーションスタイル

    アサーション、3つのコミュニケーションスタイル

    それでは次にアサーションの考え方と、コミュニケーションスタイルについて説明していきます。

    アサーションのトレーニングにおいては、コミュニケーションを以下の3つに分類しています。

    アグレッシブ

    他人に配慮せず、ただ自分の意見を強く主張する自己表現スタイルです。

    一方的に自分の言い分を押し通すことが多く、大声で怒鳴ったり、相手を言いくるめたりして相手より優位に立とうとする傾向があります。

    アグレッシブタイプなコミュニケーションの着地点はチームの成果や組織の成長ではなく、相手に勝つ、または自分の意見を正しいと認めさせることなので、時として組織に大きな損害を与えることがあります。

    ノンアサーティブ

    自己主張が苦手で、相手に合わせようとする意識が強い自己表現スタイルです。

    単純に相手への思いやりから、意見を伝えられないケースもありますが、その多くは自分に自信がなく、「間違ったことを言いたくない」、「相手に否定されたくない」という恐れから自己主張ができないケースとなります。

    意見を率直に言えず、主張が無いように見えたり、逆に言い訳が多かったりするのも特徴です。

    アサーティブ

    相手へ配慮しつつも、自分の意見を大切にする自己表現スタイルです。

    自分の考えを強引に押し付けたりせず、相手の立場やその場の状況に応じて適した表現方法を選ぶことができます。

    「アグレッシブ」とは違い、人間関係も適切に構築することができ、「ノンアサーティブ」が抱えがちな後悔なども残りにくいのが特徴です。

    アサーショントレーニング

    アサーショントレーニング

    では次に、具体的なアサーションのトレーニング方法について学んでいきます。アサーションの要点や考え方を理解し、繰り返し反復することでコミュニケーションスキルを向上させることが可能です。

    アサーションチェック

    まず自分がどのようなコミュニケーシスタイルなのかを知るには、アサーションチェックが有効です。

    「自分が間違っているときに素直に認めることができる」、「助けが必要な時に周囲に助けを求めることができる」などのいくつかの設問を通して、自分が「アグレッシブ」「アサーティブ」「ノンアサーティブ」のいずれの傾向が強いのかを診断することが可能です。

    DESC法

    アサーションを身に付けるための具体的なトレーニング方法としては、「DESC法」があります。

    DESC法とは、アサーションスキルを体系的にまとめた方法で、アサーションを以下の4つに分類しています。これらの視点でコミュニケーションを取ることで合理的に物事を解決することが可能です。

    『D』:Describe(描写する)客観的に状況・事実を伝える
    『E』:Express(表現する)自分の意見や感情を表現する
    『S』:Specify(提案する)相手に求めているものを言葉で伝え、提案する
    『C』:Consequences(結果を伝える)提案したものの実行/不実行による結果を伝える

    ABCDE理論

    「ABCDE理論」は、Activating event、Belief、Consequence、Dispute、Effectsの頭文字を取ったもので、それぞれ次のような意味を持ちます。

    『A』:Activating event(出来事)
    『B』:Belief(信念:受け取り方や感じ方)
    『C』:Consequence(結果としての感情や行動)
    『D』:Dispute(非合理的なBに対する反論)
    『E』:Effect(Dによる効果)

    つまり出来事があって結果があるのではなく、その間に受け取り方や感じ方による解釈があり、結果があるという考え方です。

    不適切な信念をもっていると、出来事は誤った解釈によってネガティブな結果を生むことになります。

    ABC理論を用いて不適切な受け取り方を修正し、合理的で健全な受け取り方に書き換えることがこの理論の目的です。

    (アイ)メッセージ

    Iメッセージとは、自分の意見や気持ちを言葉にするときに「わたし」を主語にして言い換えることです。

    例えば「私はこう思う」、「私はこう感じる」など、忘れがちな自分の感情や考え方を伝えることで、前向きなコミュニケーションとなります。

    ただしアサーションにおいては自分だけが満足するのではなく、自分も相手も満足する、というコミュニケーションを念頭に置く必要があります。

    基本的アサーション権

    アサーション権とは、「自他の権利を侵さない範囲で、自己表現をしても良い権利」のことです。
    例えば「話を聴いてもらいたいときにそれを要求する権利」、「決断の時に非論理的である権利」などがあります。

    アサーション権を知っておくことで、多様な場面において、アサーションの応用が出来るようになります。

    言語的/非言語的アサーション

    ボディランゲージといった非言語的なアプローチも、アサーションにおいては重要です。

    人は、コミュニケーションをとる際、話している内容だけでなく、表情や態度、声のトーン、身振り手振りなどから相手の気持ちや感情を判断しています。こうした非言語的なアサーションはオンラインコミュニケーションにおいても非常に有効です。

    いつもより大げさにリアクションを取ることで、相手を受け入れ、尊重することに繋がります。

    さいごに

    アサーションは、相手を尊重しつつも自己表現が出来る、ビジネスシーンには必要なコミュニケーション能力です。

    こうしたコミュニケーション力を身に付け、自分の主張が相手に適切に届くようにしましょう。

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    HR大学編集部

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