社内コミュニケーションとは?重要性や活性化に向けた取り組みや成功事例について解説
- 社内コミュニケーションとは
- 社内コミュニケーションの課題
- 社内コミュニケーションが不足することで起こる課題と不安
- 非対面のやりとりは相手の気持ちが分かりにくく不安
- 成長できるような仕事を割り振ってもらえるか不安
- 評価・ 将来の昇進や昇格・異動希望に影響がでないか不安
- 社内コミュニケーションを活性化することのメリット
- 業務効率の向上
- ミスコミュニケーションによるトラブルの減少
- 顧客満足度の向上
- 社内コミュニケーションの取り組み方法
- 社内コミュニケーションツールの導入
- 社内コミュニケーションイベントの実施
- 社内コミュニケーションにオンラインゲームを利用
- 社内コミュニケーションの取り組み事例
- 楽天グループ株式会社
- 株式会社資生堂
- 株式会社サイバーエージェント
- 社内コミュニケーション活性化成功のためにすべきこと
社内コミュニケーションとは、会社内における組織内のメンバー同士が日常的に行う、情報共有や雑談などのコミュニケーションを活性化する活動全般を指します。
社内コミュニケーションの改善には仕組みづくりが大切です。
この記事では、社内コミュニケーションの重要性、社内コミュニケーションの課題、社内コミュニケーションが不足することで起こる不安、社内コミュニケーションを活性化することのメリット、社内コミュニケーションの取り組み方法、社内コミュニケーションの取り組み事例について解説します。
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社内コミュニケーションとは
社内コミュニケーションとは、会社内における組織内のメンバー同士が日常的に行う、情報共有や雑談などのコミュニケーションを活性化する活動全般を指し、「インナーコミュニケーション」や「インターナルコミュニケーション」と呼ばれる場合もあります。
社内コミュニケーションには、日常的に行う、情報共有や雑談だけでなく、1on1などのミーティング、メールやチャットなどのやり取り、ランチなども含まれます。
社内コミュニケーションを活性化させることで、従業員に目的意識が生まれたり、企業理念が浸透し、組織力の底上げや生産性の向上が見込めます。
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社内コミュニケーションの課題
社内コミュニケーションの活性化は、スムーズな業務遂行のためにも非常に大切です。
しかし近年、新型コロナウイルス感染症の拡大をきっかけに、テレワークを含めた働き方の多様化が進み、従業員同士のコミュニケーションの頻度が下がっています。
内閣府が2020年に発表した「選択する未来2.0中間報告」によると、「職場において、テレワークの不便な点は何か」という質問に対して、「画面を通じた情報のみによるコミュニケーション不足やストレス」という回答の割合は27.1%に上っています。
また、2020年に株式会社スタッフサービス・ホールディングスが行った「テレワーク導入後の働き方に関する意識調査」でも、「社内コミュニケーションが減った」という回答の割合が45.3%と社内コミュニケーションの不足がテレワークでの働き方の課題の上位に入っています。
テレワークの普及が、社内コミュニケーションの大きな課題の1つとなっていると言えます。
(参考)内閣府「選択する未来2.0中間報告」
(参考)スタッフサービス・ホールディングス「テレワーク導入後の働き方に関する意識調査」
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社内コミュニケーションが不足することで起こる課題と不安
テレワークによって、社内コミュニケーションが不足することで、従業員はどのような不安を抱えているのか、株式会社パーソル総合研究所の「第4回・新型コロナウィルス対策によるテレワークの影響に関する緊急調査」から、テレワークによる社内コミュニケーション不足によって起こる課題と不安について確認してみましょう。
社内コミュニケーションが不足することで起こる課題と不安
非対面のやりとりは相手の気持ちが分かりにくく不安
成長できるような仕事を割り振ってもらえるか不安
評価・ 将来の昇進や昇格・異動希望に影響がでないか不安
(参考)パーソル総合研究所「第4回・新型コロナウィルス対策によるテレワークの影響に関する緊急調査」
非対面のやりとりは相手の気持ちが分かりにくく不安
テレワークでの社内コミュニケーションでは、「非対面のやりとりは相手の気持ちがわかりにくく不安」という回答が34.2%となっています。
テレワークによる画面越しでの会話は、相手の表情を読み間違えたり、誤解をしやすい場合もあります。
またチャットツールだけのやりとりが増える中、同じ文章でも、読み手によって受け取る印象が違う場合もあります。
対面でコミュニケーションを取っていた時には、起こらなかったトラブルが起きやすいため、従業員は以前よりも神経を使いストレスを抱えてしまいます。
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成長できるような仕事を割り振ってもらえるか不安
テレワークでの社内コミュニケーションでは、「成長できるような仕事を割り振ってもらえるか不安」という回答が23.4%となっています。
以前は、社内での上司とのふとした会話などによって、どのような仕事をやりたいかなどの希望を伝える機会がありましたが、テレワークでの会話では、業務報告のみの場合が多くなっています。
やりがいのある仕事や、成長の感じられる仕事ができるかどうかは、従業員のモチベーションにも大きく関わるため、企業は注意が必要です。
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評価・ 将来の昇進や昇格・異動希望に影響がでないか不安
テレワークでの社内コミュニケーションでは、「上司から公平・公正に評価してもらえるか不安」という回答が27.1%になっていて、3〜4人に1人が評価に不安を感じています。
また、「将来の昇進や昇格への影響への不安」が20.0%、「異動希望への影響への不安」が18.4%と、社内での将来的なポジションに対する不安にも高い数字が出ています。
従業員が正当に評価されていないと感じると、離職率へ影響を及ぼすため、社内コミュニケーションの不足は、大きなリスクを抱えていると言えます。
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社内コミュニケーションを活性化することのメリット
社内コミュニケーションを活性化することのメリットにはどのようなものがあるのか、社内コミュニケーションが活性化されることで得られるメリットについて確認してみましょう。
社内コミュニケーションを活性化することのメリット
業務効率の向上
ミスコミュニケーションによるトラブルの減少
顧客満足度の向上
業務効率の向上
社内コミュニケーションを活性化することのメリットとして、「業務効率の向上」があげられます。
社内コミュニケーションが活性化されることで、コミュニケーションの頻度が上がり、「報連相」が密に行われ、遅延の無いスムーズな情報伝達が行われやすくなり、生産性も向上します。
また、ミスの発見も早くなり、トラブルが未然に防げることにもつながります。
コミュニケーションが活発で、お互いの発言が自由に行われるような環境であれば、業務の改善点や、新しいアイデアの共有がしやすくなり、シナジーが生まれやすくなります。
▼「報連相」についてさらに詳しく
ミスコミュニケーションによるトラブルの減少
社内コミュニケーションを活性化することのメリットとして、「ミスコミュニケーションによるトラブルの減少」があげられます。
情報伝達が円滑に行われると、従業員間でのミスコミュニケーションが減り、チームワークも良くなります。
また、普段からコミュニケーションが取れていれば、相手への親近感も増すため、何かトラブルがあった場合でも積極的に解決し、従業員同士が助け合うため、離職理由の1つである「人間関係におけるストレス」が軽減され、離職率を下げる効果も期待できます。
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離職の原因と対策について解説
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顧客満足度の向上
社内コミュニケーションを活性化することのメリットとして、「顧客満足度の向上」があげられます。
顧客情報の共有や引き継ぎがきちんとされていると、顧客からの質問やクレームに適切に回答できるため、顧客満足度の向上につながります。
また、従業員も顧客からプラスのフィードバックを受けることになり、モチベーションが向上します。
顧客からのポジティブなフィードバックが増えることで、職場環境全体にも良い影響が出ることになります。
▼「顧客満足度」についてさらに詳しく
▼「フィードバック」についてさらに詳しく
▼「職場環境」についてさらに詳しく
社内コミュニケーションの取り組み方法
社内コミュニケーションの取り組みとして、これまで企業が実施して来た取り組みとして、「社内報」「社員旅行」などがあり、従業員個人では「飲み会」「社内カフェでの交流」などが一般的でした。
では、テレワークが一般的になった現在の社内コミュニケーションへの新しい取り組みとして、どのようなものがあるのか確認してみましょう。
社内コミュニケーションツールの導入
テレワークが定着するに従い、急速に普及しているコミュニケーションツールですが、その中でも、「Slack」「Chatwork」「LINE WORKS」などの「ビジネスチャットツール」の利用が伸びています。
ビジネスチャットツールが選ばれている理由としては、インターフェースの使いやすさや、セキュリティの高さなどがあげられます。
中には無料で使えるものもありますが、企業にとってセキュリティを強化するための追加費用は必要な経費です。
またビジネスチャットツールは、メールでのやり取りとは違い、やり取りした当事者だけでなくグループ全員で情報が共有できることや、過去の記録も時系列で簡単に確認できること、外出先からでもスマートフォンなどから気軽にアクセスできるといったメリットがあります。
社内コミュニケーションイベントの実施
社内コミュニケーションイベントとして、これまでも「研修」や「セミナー」「朝礼(朝会)」などがありました。
情報の一斉共有のためのイベントの場合、従業員全員がその場にいる必要がありました。
しかし、「クラウドビデオ会議システム」などを利用することで、どこにいても参加でき、録画機能で見たい時にいつでも閲覧ができるようになりました。
また社内での従業員間の情報発信に、「社内SNS」が利用されるようになっています。
オープンなプラットフォームではなく、従業員のみが閲覧できる社内SNSを活用し、日報や業務での気付きなどの共有を行ったり、新商品のインナープロモーションなどが行なわれたりしています。
さらに参加を促すために、投票機能を利用したコンテストやアイデア募集企画なども行われ、ポイント付与で賞品の受け渡しができるような工夫もされています。
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社内コミュニケーションにオンラインゲームを利用
新しい社内コミュニケーションとして、「オンラインゲーム」を利用する企業も増えてます。
オンラインゲームは、これまでの「社員旅行」や「運動会」などの社内コミュニケーションに代わって、直接会わなくても同じ体験を共有できるツールとして注目されています。
特にチームビルディングを目的としたゲームは、参加型で設計されているため、傍観者となりがちな他のオンラインイベントよりも、参加者同士のコミュニケーションが活発になります。
また、オフラインのイベントでは、移動経費が掛かる、業務を止める時間が長い、などの問題がありますが、オンラインゲームを採用することで、問題が解消されるだけでなく、ゲームというハードルの低さから若手従業員も積極的に参加しやすいといったメリットがあります。
さらに、オンラインゲームは、1つの場所に集まる必要が無いため、普段は交流する機会の少ない遠距離にある支店の従業員同士が知り合いになれたり、ゲームの達成感や勝利の喜びを共有することができ、チームとしての一体感が生まれる、などのメリットもあります。
▼「チームビルディング」についてさらに詳しく
▼「チームビルディングゲーム」についてさらに詳しく
▼「チームビルディング研修」についてさらに詳しく
社内コミュニケーションの取り組み事例
社内コミュニケーションは企業にとって重要な施策です。
社内コミュニケーションの改善に取り組んでいる企業の事例について確認してみましょう。
楽天グループ株式会社
楽天グループ株式会社は、社内でのコミュニケーション促進のために、「クラブ活動制度」を導入しています。
クラブ数は未発表ですが、2021年時点で50のクラブが活動を行っています。
テニス、サッカーなどのスポーツ系から、ジャパニーズティークラブ、グラフィックレコードなどの文化系、Video Games & eSportsなどの最新カルチャーなど様々なクラブがあり、部門を超えた社員のコミュニケーションの活性化に一役買っています。
また、「楽天クリムゾンハウス」という名が付けられた本社ビルでは、従業員に家とオフィスの中間の環境を提供したいという想いを込めて、敢えて「ハウス」という言葉を起用しました。
2015年の移転後は、できるだけ居心地のよい空間を作るだけでなく、社内コミュニケーション活性化を目的に、朝食、昼食、夕食の3食を無料で提供しています。
(参考)楽天「カルチャー」
(参考)楽天「楽天クリムゾンハウスの紹介」
楽天グループ株式会社
株式会社資生堂
株式会社資生堂は、「リバースメンタリング」というユニークな施策を導入しています。
リバースメンタリングとは、若手授業員が役員や部門長などのメンターとなって意見交換をする制度です。
リバースメンタリングの効果としては、「IT活用向上」「若手育成」「組織や世代を超えたコミュニケーションの活性化」があげられます。
特に若手従業員による役員のIT活用の支援では、当事者が効果を実感したため、現在では約200名以上の部長職以上の役職者が必ず受けるプログラムになっています。
また若手従業員が経営層の視点や考えに直接触れる機会が増え、人材育成の効果も生まれています。
(参考)資生堂「価値創造の戦略 | 多様なプロフェッショナル人財」
株式会社資生堂
▼「メンター制度」についてさらに詳しく
▼「メンタリング」についてさらに詳しく
▼「人材育成」についてさらに詳しく
経営戦略と連動した人材育成実施方法について解説
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株式会社サイバーエージェント
株式会社サイバーエージェントは、2005年より上司と部下による「1on1ミーティング」を実施しています。
「月イチ面談」として、「先月・今月・中間期」という3つの時間軸に沿って部下に質問をして話し合います。
上司にはできるだけ「話を聞く」ことを推奨していて、その成果として突然の退職である「びっくり退職」の件数が減りました。
月に1度のミーティングは強制ではなく「推奨」ですが、1on1ミーティングによって、縦のコミュニケーションが定期的に実施されることで、特に部下は上司への信頼を深め、自分への評価に対しての納得感も高まります。
また、上司も部下の悩みなどのシグナルに早期に気付くことができるようになり、信頼関係の構築に役立っています。
(参考)HR NOTE「『びっくり退職』が激減!サイバーエージェントが実践する月イチ面談のメリットとは?」
株式会社サイバーエージェント
▼「傾聴」についてさらに詳しく
コミュニケーションを活性化させる「1on1」実施方法
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社内コミュニケーション活性化成功のためにすべきこと
社内コミュニケーションとは、会社内における組織内のメンバー同士が日常的に行う、情報共有や雑談などのコミュニケーションを活性化する活動全般を指します。
社内コミュニケーションの改善には仕組みづくりが大切です。
特に1on1ミーティングの実施は、上司と部下との間のコミュニケーションの活性化に有効で、従業員の急な退職の防止などの効果があるため、導入事例が増えています。
「HRBrain タレントマネジメント」は、1on1などのコミュニケーション施策の実施や、フィードバックなどの面談記録など、社内コミュニケーションの活性化をサポートします。
さらに、従業員のスキルマップや、これまでの実務経験、育成履歴、異動経験、人事評価などの従業員データの管理と合わせて、OKRなどの目標管理、1on1やフィードバックなどの面談履歴などの一元管理も可能です。
HRBrain タレントマネジメントの特徴
検索性と実用性の高い「データベース構築」を実現
運用途中で項目の見直しが発生しても柔軟に対応できるので安心です。
柔軟な権限設定で最適な人材情報管理を
従業員、上司、管理者それぞれで項目単位の権限設定が可能なので、大切な情報を、最適な状態で管理できます。
人材データの見える化も柔軟で簡単に
データベースの自由度の高さや、データの見える化をより簡単に、ダッシュボードの作成も実務運用を想定しています。
▼「タレントマネジメントシステム」についてさらに詳しく
▼「タレントマネジメント」お役立ち資料まとめ
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