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【完全版】人事のためのKPIとは。KGI・SMART・OKRとの違い

人事のためのKPIとは

【完全版】人事のためのKPIとは。KGI・SMART・OKRとの違い

目次

    ビジネスシーンでは、よくKPIという言葉が使われます。KPIはビジネスにおける目標管理のために必要な取り組みと言えるでしょう。人事の仕事でもKPI設定は重要な取り組みの一つです。そこで今回は人事のためのKPI設定方法やKGI、SMART、OKRとの違いを解説します。

    KPI(重要業績評価指標)とは?KGI(重要目標変数)との違いは?

    KPIとは

    社内でよく使われるKPIという言葉。実はよく意味がわからずに使用している方も多いのではないでしょうか。業務中にはなかなか意味を聞きづらいですよね。そこでまずはKPIの意味について確認しましょう。

    KPIとは?

    KPIとはKey Performance Indicators(重要業績指標)の略です。概ね「成果を創出するために重要な定性的・定量的指標」と理解されています。実はKPIの定義は専門家の間でも所説あり、統一された定義は存在していません。オーストラリアの政府機関の定義ではKPIを「組織の現在と将来の成功のために重要な組織の業績の様々な側面に焦点を当てる尺度」と定義しています。KPIはフランスのデュポンが20世紀初頭に投資利益率の管理のために導入したことに起源を発し、その後、BSC(バランスト・スコアカード)の普及が拡大する中で注目されてきました。

    参考:財務省「 KPIについての 論点の整理」より

    KPIとKGIの違い

    KGIはKey Goal Indicators(重要目標変数)の略です。達成すべき目標を定性的・定量的に定めた指標です。ビジネスシーンではKGIを達成するための指標がKPIとされるケースが多いでしょう。しかし広義のKPIは「成果創出のための重要な定性的・定量的指標」という意味であるため、学術的にはKGIもKPIの一種であると定義されています。

    KPIとKGIの違いについてさらに詳しく知りたい方は、「 KPIとKGIの違いとは?設定方法と設定するメリットについて」をお読みください。

    KPIとKGIの活用シーン

    ビジネスシーンではKPIとKGIがよく使われます。先ほどのデュポン社のように投資効率を示す指標として使われる場合もあれば、人事の採用業務などの業務単位で活用される場合もあります。また全社方針としてKGIとKPIが設定され、組織全体のマネジメント手法としても活用されています。特にBSCが提唱されてからは、KPIやKGIは組織管理に重要な取り組みとなりました。

    また、営業部門では年間の成約率やリピート率がKGIとして設定され、それぞれを達成するための施策に対してKPIが設定される場合があります。このようにKPIとKGIは組織全体から個人の業務に至るまで、幅広いビジネスシーンで活用されています。

    KFSとは?KPIとの違いは?

    KFSとは

    KPIの議論をしている際に、KSFやKFS、あるいはCSFという言葉を聞いたことはないでしょうか。企業によってはバリュードライバーと呼んでいるかもしれません。KPIとこれらの用語はどのような関係にあるのでしょうか。

    KSF(KFS)とは?

    KFSはKey Factors for Successの略です。KSF(Key Success Factors)とも呼ばれ、日本語では「成功要因」と訳されます。学術的にはCSF(Critical Success Factors)とも呼ばれ、「特定のビジネスの分野・業界で競争優位性を確保するうえで重要な組織業績の側面を測定・報告・改善するための指標であるSF(success factor ; 成功要因) のとりわけ重要なもので、目的の達成の鍵となる要因」と定義されています。

    KPIとKFSの違い

    KFSは成功要因の中でも最も重要な要因です。そのため数多くあるKPIの中でも特に重要なKPIであると置き換えることができます。あるKPIを達成するための成功要因がKSFであると定義できるでしょう。

    KFSによるKPI分析方法

    実際にビジネスシーンではKFSはどのように活用されているのでしょうか。先ほどのデュポン社の例では、デュポン社は投資利益率(ROI)を向上するためにKPIを運用していました。デュポン社の場合、ROIをツリー上に分解してKPIを設定しました。ROIを達成する重要なKSFは売上高利益率と資本回転率と定義できます。

    KFSによるKPI分析法

    また、この2つのKSFを達成するためのKPIをさらにKFS分解すれば、どの要因を達成すればROIを向上できるのかがわかるでしょう。

    効果的なKPIを設定するためのSMARTの法則

    効果的なKPIを設定するためのSMARTの法則

    ここまでご紹介したように、KPIはあらゆる目標管理のために重要な取り組みです。しかしKPIを実際に設定するとなるとなかなか難しいのではないでしょうか。そこでKPIを効果的に設定する方法をご紹介します。

    SMARTの法則を活用する

    効果的なKPI設定には「SMARTの法則」が有効です。SMARTの法則は、KPI設定に限らず何らかの目標を効果的に設定するために使われるフレームワークです。人事の関係者であれば、人事評価の目標設定用語として一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
    SMARTは、効果的な目標設定を行うために必要な5つの要素の頭文字から構成されています。以下でそれぞれを紹介します。

    Specific(明確な)

    SMARTの「S」はSpecificです。Specificとは日本語で「明確な、特定できる、具体的な」という意味です。まずKPIは具体的なものでなければなりません。例えば「会社をいまより成長させる」という表現は具体的ではありません。「売上高を10%増やす」といったように、明確で誰が読んでもブレがない表現にすることが重要です。

    Measurable(測定できる)

    SMARTの「M」はMeasurableです。Measurableとは日本語で「測定可能な」という意味です。KPIはなるべく数値で測れるものが適切とされます。たとえ定性的な目標であってもアンケート調査を活用するなどにより、なるべく定量化できるように心がけましょう。

    Achievable(達成可能な)

    SMARTの「A」はAchievableです。Achievableとは日本語で「達成可能な」という意味です。そもそも達成困難なKPIを設定しては意味がありません。KPIを設定する際は達成可能であると同時に、達成することで他のKPIにどのような影響が起こるのかを考えながら設定しましょう。

    Relevant(関連性のある)

    SMARTの「R」はRelevantです。Relevantとは日本語で「関連性のある」という意味です。特定の目標達成に関係のないKPIを設定することは、目標達成の阻害要因になりかねません。例えば売上高を伸ばしたいなら、KPIは成約数×顧客数と分解できます。ここに例えば「残業時間数」などのような売上高と直接結びつかないKPIが入ることで目標達成自体が困難になる可能性があります。なるべく関連性のある項目をKPIとして設定しましょう。

    Time-bounded(期限がある)

    SMARTの最後、「T」はTime-boundedです。Time-boundedとは日本語で「期限がある」という意味です。人は期限を決めていない目標に対して優先順位が低くなりがちです。例えば明日までにやるべきことと、いつでもいいからやるべきことでは、多くの方は全社を優先するのではないでしょうか。そのためKPI設定時は期限の設定も忘れないようにしましょう。

    人事におけるKPIの活用:OKRとBSC、ROICでの活用方法

    人事におけるKPIの活用

    KPIは使われる場面によって意味や目的が変わる幅広い言葉です。では人事業務ではどのような場面でKPIが使われているのでしょうか。

    OKRにおけるKPI設定

    目標管理手法のひとつであるOKRは代表的なKPI管理手法と言えるでしょう。OKRは組織全体の目標とKPIを定め、下位組織と個人単位にKPIを分解します。

    OKRについてさらに詳しく知りたい方は「 OKR入門書」をご活用ください。

    バランスト・スコアカード(BSC)におけるKPI設定

    組織管理手法として現在でも一般的なのがバランスト・スコアカード(BSC)です。大企業の人事部では、BSCをもとに年間計画を立てている場合もあるのではないでしょうか。BSCは、財務の視点、顧客の視点、業務プロセスの視点、人材と変革の視点の4つの分野でKPIを設定します。人事であれば、人材と変革の視点から、採用数や女性管理職率など具体的なKPIを設定します。

    ROIC経営におけるKPI設定

    近年、大企業に取り入れられているのがROICなど長期的な企業価値向上を重視した経営手法です。SDGsやESGの盛り上がりを背景に、企業は長期的な成長を目指す戦略へと舵を切っています。特にROICはオムロンなど多くの企業で取り入れられ、代表的な財務指標として日本で定着してきました。人事部門でもROICを基準に、採用費や研修費の費用対効果を求める動きが出始めています。タレントマネジメントシステムの発達により、人事でも定量的な管理が可能となったため、今後、経営のKPIと人事のKPIをより具体的かつ定量的に連動させていく動きが広がっていくと考えられます。

    【まとめ】KPIはKey Performance Indicator(重要業績指標)

    KPIはなんとなく響きが良い言葉です。そのためつい会議や資料の中で使用してしまうことも多いのではないでしょうか。しかしKPIはあくまでも数多くある指標の総称を示したものでしかありません。具体的に何のためにKPIを設定し、どのように達成するのかをよく考えてKPIを設定しましょう。

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    HR大学 編集部

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