#人事評価
2024/06/17

KSFとは?KGIとKPIとの関連性や分析方法と具体例を解説

目次

KSFとは、「Key Success Factor」の略で、日本語で「重要成功要因」と訳し、「KFS(Key Factor for Success)」や「CSF(Crtical Success Factor)」と言われることもあります。

KSFは、現在参入しているもしくは参入を検討している市場において、競合との競争に勝ち抜いて事業を成功させるために必要な要因を指します。

この記事では、KSFの重要性や、KSFの分析方法と見つけ方、KGIとKPIとの関連性、KSFの具体例、KSFの設定に役立つフレームワークについて分かりやすく解説します。

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KSFとは

KSFとは、「Key Success Factor」の略で、日本語で「重要成功要因」と訳し、「KFS(Key Factor for Success)」や「CSF(Crtical Success Factor)」と言われることもあります。

KSFは、現在参入しているもしくは参入を検討している市場において、競合との競争に勝ち抜いて事業を成功させるために必要な要因を指します。

KSFには、市場動向や競争環境などの「外部環境」と、自社の強みや弱みなどの「内部環境」があり、それぞれを分析し自社の強みを事業機会に投入することで競争優位を構築するために定めるものです。

つまりKSFは、他社に対する競争優位を築くために必ず必要なものであり、KSFを定めることは企業戦略立案の第一歩と言えます。

KSFの人事分野での活用

KSFの人事分野での活用について確認してみましょう。

例えば製造業において、競争優位を築くために少ない人員の中で、受注から納品までの期間をより短くする「短納期の確立」を企業の最終目標とした場合について考えてみましょう。

そして分析の結果、人事部門ではマルチタスクのできる、いわゆる「多能工」を育成することが必要になった場合、人事部門のKSFは「多能工の育成」となります。

また、「短納期の確立」という企業目標に対し、人事部門でのKSFは「多能工の育成」となりましたが、生産部門でのKSFは「標準化の推進」というように、各事業部門によってKSFは異なります。

なおKSFは、外部環境の変化によって変えていくべきものです。

IT業界を例にあげると、クラウドシフト(基幹システムのクラウド化)の進展により、新たな技術に対応していくために、これまで行ってきた「基幹システムや関連するサブシステムの開発」を「クラウドベースに置き換えていく」というようにKSFは変化します。

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KSFが必要な理由

KSFが必要になった主な理由として、「市場動向の変化」があげられます。

モノを作れば売れた大量生産大量消費の時代は終焉を迎え、モノが溢れ顧客ニーズが多様化し、旧来の企業優先でのプロダクトアウトから、現代は顧客や消費者中心のマーケットインの思考が重視されるようになりました。

マーケットインの観点から、競争優位を構築するためにはKSFを設定し、企業戦略立案に活かすことが事業成功の鍵となっています。

また、激動する経営環境の変化に対応していくためには、変化に応じてKSFを再設定していくことが重要であり、外部環境を常に把握することがポイントとなります。

KSFを設定するメリット

KSFを設定することで得られるメリットについて確認してみましょう。

KSFを設定するメリット

  • 各事業部門での方針のばらつきを防げる

  • PDCAサイクルを回しやすくなる

  • やるべきことが明確になる

各事業部門での方針のばらつきを防げる

KSFを設定することで得られるメリットの1つ目は、「各事業部門での方針のばらつきを防げる」ことです。

KSFを設定し企業全体で競争優位を構築することで、各事業部門で方針がばらつくことなく、企業全体で一枚岩となって向かうべき方向に取り組むことができるようになります。

PDCAサイクルを回しやすくなる

KSFを設定することで得られるメリットの2つ目は、目標に対しての「PDCAサイクルを回しやすくなる」ことです。

KSFは明確なゴールを設定しやるべきことが明らかになる他、目標に対して計画から実行、評価を実施し次につなげるPDCAサイクルを回しやすくなります。

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やるべきことが明確になる

KSFを設定することで得られるメリットの3つ目は、「やるべきことが明確になる」ことです。

また、やるべきことを明確にすることによって、競争優位性を確立することのみにリソースを集中させることができるようになります。

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KSFとKGIとKPIとの関係性

KGIやKPIは、KSFには不可欠なものとなります。

競争優位を構築し企業目標を達成するためには、KGI、KPI、KSFの内容と関係性について理解することは重要です。

KGIとKPIは、KSFと相互に関係するものであり、最終目標達成度数が「KGI」、その成功要因が「KSF」、重要経営指標が「KPI」という関係性になります。

KGI(Key Goal Indicator)とは、「重要目標達成指数」を指し、企業が最終的に達成すべき目標を定量的に表す指標です。

KPI(Key Performance Indicator)とは、「重要経営指標」を指し、KGIを達成するために必要なプロセスや施策を具体化するための、達成度合を定量的に計測するための指標です。

しかし、企業が最終的に達成するべき目標であるKGIから、具体的なプロセスや施策であるKPIへいきなり落とし込むことは難しいため、KPIをより最適化するためにKSFを設定します。

▼「KPI」「KGI」についてさらに詳しく
【完全版】人事のためのKPIとは。KGI・SMART・OKRとの違い

KPIとOKR

目標管理方法としてKPIとOKRがありますが、KPIとOKRは達成基準の違いで対比する関係となります。

OKR(Objectives and Key Results)とは、目標と主要な成果を指し、組織全体の目標達成に必要なものを明確にする目標管理方法です。

KPIは部署やチーム単位で目標を設定するのに対して、OKRは社内全体に共通する目標を設定し、KPIでは達成率100%を目指すのに対して、OKRは達成率60%〜70%を目指します。

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KSFとKPIとKGIの活用シーン

KSFとKPIとKGIの活用シーンについて確認してみましょう。

例えば、労働生産性を高めたいという目標があるとします。

労働生産性は産出を労働の投入量で割ったものですが、KGIを労働生産性の数値目標とした場合の、KSF、KPIの設定方法について考えてみましょう。

KSFは重要成功要因を指し、「要因」と整理することが一般的ですが、「手段」と読み替えると分かりやすいかもしれません。

KGIとして設定した「労働生産性を〇%にする」という目標に対し、KSFである要因(手段)を「従業員のスキルアップ」「教育研修の強化」と整理することができます。

KSFとKPIとKGIの設定例

  • KGI:労働生産性を〇%にする

  • KSF:従業員のスキルアップ、教育研修の強化

  • KPI:全従業員のスキルレベルをB以上に底上げする、研修実施回数を〇回にする

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KSFの経営戦略での位置づけ

KSFは、企業戦略立案において、外部環境と内部環境分析を行い、戦略の方向性として向かうべき方向を定めるものですので、企業戦略策定上、重要な位置づけとなります。

1つのKGIに対して、KSFは人事、財務、マーケティング、生産、技術など各事業部門でそれぞれ作成されることもあり、事業部門の方針とも言えます。

KSFの人事分野での設定方法

KSFの人事分野での設定方法として、製造業で「労働生産性を〇%にする」という目標を立てた場合を例に確認してみましょう。

外部環境

  • 顧客ニーズの多様化により、小ロット、短納期の要求が以前にも増して強くなっている。

  • 競合他社は限られた人数で弾力的な納期を実現している。

内部環境

  • 製造工程間で負担にばらつきがあり、手待ち時間が多い部門と少ない部門がある。

  • 各部署に優れたベテランがいるが技術承継が進んでいない。

  • コスト制約上、人員の拡充は困難である。

外部環境と内部環境を分析すると、競争優位を構築するためには、限られた人数で小ロットで短期間での納期ニーズに応えることが必要であり、手待ち時間が多い部門の稼働を高め、技術承継を進めることが必要であることが分かります。

外部環境と内部環境を組み合わせると、優れたベテラン従業員の教育によって、マルチタスクのできる「多能工化の育成」を進めることで、手待ち時間の多い部門から手待ち時間の少ない部門に人員を充てることができることが分析できます。

上記のように、外部環境と内部環境を分析し、やるべきことをKSFとして設定します。

なお、外部環境と内部環境の分析については「SWOT分析」で分析を行います。

▼「SWOT分析」についてさらに詳しく
【実践】人事フレームワークまとめ・KSF活用。SWOT/PEST分析

従業員の業務工数やスキルの見える化に

⇒「HRBrain タレントマネジメント

KSFは人事戦略に不可欠

KSFとは、「Key Success Factor」の略で、日本語で「重要成功要因」と訳し、「KFS(Key Factor for Success)」や「CSF(Crtical Success Factor)」と言われることもあります。

KSFは、現在参入しているもしくは参入を検討している市場において、競合との競争に勝ち抜いて事業を成功させるために必要な要因を指します。

KSFを設定することは、人事戦略においても重要な役割を担います。

人事分野では、KPIを設定することが多くありますが、KPIの設定にはKGI、KSFの設定が欠かせません。

KFSを設定するためには、自社の「外部環境」と「内部環境」を分析し、企業目標に対して適切な施策やプロセスを定める必要があります。

「HRBrain タレントマネジメント」は、KGI、KPI、KSFの設定に必要な、従業員ひとりひとりの目標や目標に対する進捗具合、作業工数、スキルなどのデータを一元管理し、見える化を実現します。

さらに、従業員のスキルマップや、これまでの実務経験、育成履歴、異動経験、人事評価などの従業員データの管理と合わせて、OKRなどの目標管理、1on1やフィードバックなどの面談履歴などの一元管理も可能です。

HRBrain タレントマネジメントの特徴

  • 検索性と実用性の高い「データベース構築」を実現

運用途中で項目の見直しが発生しても柔軟に対応できるので安心です。

  • 柔軟な権限設定で最適な人材情報管理を

従業員、上司、管理者それぞれで項目単位の権限設定が可能なので、大切な情報を、最適な状態で管理できます。

  • 人材データの見える化も柔軟で簡単に

データベースの自由度の高さや、データの見える化をより簡単に、ダッシュボードの作成も実務運用を想定しています。

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HR大学編集部
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