1on1ミーティングの目的とは?メリット、事例などを徹底解説
- 1on1ミーティングとは?目的は何か
- 1on1ミーティングの目的
- なぜ1on1を実施するのか
- 1on1ミーティングのメリット
- 上司と部下が互いのことを理解し合える
- 部下のエンゲージメントが高まる
- 仕事の進捗状況がよりわかるようになる
- 離職防止になる
- 1on1ミーティングシートの使い方
- 1on1ミーティングには記録が不可欠
- 1on1ミーティングの記録シートとは?
- そのほかの記録方法
- 1on1ミーティングの導入事例
- ヤフージャパン
- 電通デジタル
- リコージャパン
- 1on1の目的を達成するために
- 【まとめ】1on1ミーティングの目的は仕事のやりがいづくりと成長の実現
リモートワークの普及で、1on1ミーティングを導入する企業が増えてきました。
物理的に部下の状況が分からない中、仕事の進捗や部下の状態を知りたいというニーズが高まっています。
そこで今回は1on1ミーティングの意味や目的、ミーティングシートの使い方から事例までをご紹介いたします。
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1on1ミーティングとは?目的は何か
1on1ミーティングは2016年頃から日本で注目されてきました。2017年に書籍「ヤフーの1on1:部下を成長させるコミュニケーションの技法」(ダイヤモンド社)が出版されてからは、「1on1」は日本の人事業界で定番ワードとして定着しています。まずは1on1ミーティングについてまだよく理解できないという方のため、1on1ミーティングについて解説します。
▼「1on1」についてさらに詳しく
1on1とは? 従来の面談との違いや効果を高めるコツ
1on1ミーティングの目的
1on1ミーティングの目的は、上司と部下の心理的安全性を高め、チームのパフォーマンスを最大化することです。ちなみに、パフォーマンスとは、仕事の成果だけでなく、成果を生み出す要因も含まれます。1on1ミーティングは、上司と部下の信頼関係の構築や関わり合いを促すことで仕事の成果創出要因へ良い影響を及ぼします。
なぜ1on1を実施するのか
1on1ミーティングは一見、従来の面談と同じもののように感じます。なぜ企業では1on1ミーティングを実施するのでしょうか。
・エンゲージメントを高めるため
最近注目されているワーク・エンゲージメント理論では、上司や同僚との部下の関わり合いがエンゲージメントを高め、仕事の成果にも良い影響を与える可能性が指摘されています。1on1ミーティングは上司やメンターと本人との関わり合いを増やすことで、エンゲージメントを高めることに良い影響を与えるのです。
・マネジメント品質を向上するため
1on1ミーティングは、部下のエンゲージメントを高めるだけでなく、上司にも部下への接し方に対して内省を促す効果があります。毎回、1on1ミーティングを通じて部下との関わり合いを振り返ることで、マネージャー自身も成長していきます。
このように、1on1ミーティングはエンゲージメントを高めるだけでなく、組織全体のマネジメント品質を向上させる効果があります。
1on1ミーティングのメリット
1on1ミーティングを実施すると、組織に良い影響を与えることができます。具体的にはどのようなメリットがあるのでしょうか。
上司と部下が互いのことを理解し合える
1on1ミーティングを行うことで上司と部下が互いのことをより理解し合えるようになります。上司と部下の相互理解が深まれば、チームのパフォーマンスに良い影響を与える心理的安全性を高めることができます。心理的安全性が高まれば、よりプライベートや仕事でなかなか相談しづらいことも上司に相談できるようになるため、仕事の生産性をより高めることができるでしょう。
部下のエンゲージメントが高まる
先ほどもご紹介したように、1on1ミーティングは部下のエンゲージメントを高める効果があると考えられます。上司との関わり合いが増えるだけでなく、上司からフィードバックを得られることで部下の仕事への意欲や成長を促します。
仕事の進捗状況がよりわかるようになる
1on1ミーティングは上司にとっても仕事の進捗状況がわかるという、大きなメリットがあります。特にリモートワーク環境下では部下がきちんと仕事をしているのか、上司は気になるのではないでしょうか。1on1ミーティングを行えば、部下の仕事の進捗状況をチェックできるため部下に対する上司の安心感が高まるはずです。
離職防止になる
Googleの調査によれば、心理的安全性が高いメンバーは離職率が低いことが明らかにされています。1on1ミーティングを実施すれば、心理的安全性を高めることができるため、離職防止にも効果的な施策であると言えます。ただし、離職は複合的な要因で起こるため、心理的安全性が高くても給料が低いといった状況では離職が発生します。離職率の高い状況では、1on1ミーティングの実施とともに他の離職要因も見直しましょう。
また、離職の原因についてさらに詳しく知りたい方は「離職の原因TOP3!特に気をつけたい若者・新卒の離職理由も詳しく解説」をご覧ください。
1on1ミーティングシートの使い方
1on1ミーティングは一般的に15分~30分の短時間での面談を高頻度で繰り返します。頻度は毎日、毎週、毎月といった短い期間が一般的です。頻度高く面談を繰り返すため、1on1ミーティングに合った面談の記録方法が求められます。それが1on1ミーティングシートです。
1on1ミーティングには記録が不可欠
1on1ミーティングの目的は、部下のエンゲージメントを高めるとともに、部下に成長を促すことです。こうした目的を達成するためには、面談記録が欠かせません。部下の状態がいまどのような状況なのか、そして過去から振り返るとどのように成長してきたのかを記録するのです。記録をとれば、部下へ的確なフィードバックができるようになるとともに、部下の成長の度合いを明確に把握できるようになります。
1on1ミーティングの記録シートとは?
記録シートである1on1ミーティングシートは、高頻度で行われる1on1ミーティングに最適化された記録シートです。頻度の高い面談では、毎回、何を話せばよいのか、ネタが尽きる可能性があります。そこでいくつかの面談項目を定型化しておきます。例えば、「仕事の進捗状況」「部下から上司に話したいトピック」「上司からのフィードバック」といった項目をシートに設定しておきます。また、トピックも「相談したい」「話を聞いてほしい」「仕事について質問したい」など、いくつかの定型項目を設定しておけば話の糸口もつかめるはずです。さらには高頻度で行われる毎回の面談を月単位で1枚のシートにまとめることで月単位での部下の成長が把握できます。
このように、1on1ミーティングシートは1on1ミーティングをより効果的にするためのツールとして役立ちます。
そのほかの記録方法
1on1ミーティングシートはExcelなどで簡単に作成できる一方で、その管理や保管は少し手間がかかるのではないでしょうか。そこで最近では1on1ミーティングに特化した1on1ツールが登場しています。1on1ツールには面談記録機能だけでなく、部下の成長をグラフなどで可視化できる機能が搭載されています。こうした1on1ミーティングに特化した機能により、1on1ミーティングをより効果的なものにできるのです。
1on1に活用できるツールについてさらに詳しく知りたい方は「【1on1ツール】おすすめクラウド型厳選4選を徹底解説」もご覧ください。
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1on1ミーティングの導入事例
1on1ミーティングの目的や効果は理解したけれど、実際にどうやって実施すればよいかわからない。そんな方のために1on1ミーティングの導入事例を最後にご紹介します。
ヤフージャパン
ヤフージャパンは日本で先駆けて1on1ミーティングを導入した代表的な企業の一つです。日本ではヤフージャパンが1on1ミーティングを有名にしたと言っても過言ではありません。
一方で、その1on1ミーティングの取り組み方はあまり知られていません。ヤフージャパンではもともと2014年頃から経験学習の考え方を人事施策に取り入れ、育成を中心とした人事制度を構築してきました。経験学習とは、教育学者のコルブが提唱した概念で、人は経験を振り返って経験の意味合いを抽出することで学んでいくという考え方です。そして経験学習を促すためには、振り返りの機会が必要であると考えられています。ヤフージャパンではこの経験の振り返りが成長につながると考え、経験学習の考え方をもとに1on1ミーティングを導入しました。
日本で代表的な事例であるヤフージャパンですが、導入当初は社員から強い反発が起きたそうです。しかし現在では6,000人の従業員が1on1ミーティングを実施しています。
電通デジタル
電通のデジタルマーケティングを担う事業子会社である電通デジタルは、比較的早いタイミングで1on1ミーティングを導入した企業の一つです。電通の子会社として2016年に設立された若い会社であるため、当時話題になっていたヤフージャパンの1on1ミーティングを参考に1on1ミーティングを導入しました。当時200名ほどの従業員に対して一気に1on1ミーティングを導入したため、最初は混乱も起きましたが、試行錯誤を繰り返していくうちに現在では人事施策として定着したそうです。デジタルの会社らしく、導入当初からSlackやZoomなどのオンライン会議ツールを使用して面談を行ってきました。試行錯誤しながらも、やり続けることで施策が定着することを電通デジタルの事例は教えてくれます。
リコージャパン
リコージャパンも1on1ミーティングに熱心に取り組む企業の一つです。以前より働き方改革の一環として1on1ミーティングに取り組んできました。
そうした1on1ミーティングを実施する中で、上司と部下の心理的安全性の向上や組織のパフォーマンス向上へ一定の効果があることを実感してきたそうです。
リコージャパンでは基本的には月1回の1on1ミーティングを実施するほか、必要に応じて頻度を上げて実施する場合もあります。
現在では1on1ツールを導入して、より効果的な1on1ミーティングの実施を目指しています。
1on1の目的を達成するために
1on1の目的は、マネージャーがメンバーとの1対1のミーティングでコミュニケーションを図り、自主的に考え、行動できる人材が育成し、メンバーの成長を促すことです。
「1on1入門書」では、1on1の目的や導入背景、1on1を組織全体に浸透させるためのポイントを詳しく解説します。
1on1を雑談で終わらせないためには
この資料で分かること
1on1は何のためにやるのか
1on1の導入が増えている背景
1on1を組織全体に浸透させるための3つのポイント
【まとめ】1on1ミーティングの目的は仕事のやりがいづくりと成長の実現
1on1ミーティングはその効果を頭で理解していても、実際に導入するとなるとハードルの高いものです。まず上司と部下が一定の頻度で面談をする時間を確保しなければなりません。
また、上司の面談スキルを高める必要もあります。1on1ツールを導入する場合は費用も発生するでしょう。
しかし、激しい環境変化が起こる現代では、社員一人の力を最大限に発揮することが求められます。
社員の力を発揮するには、社員がやりがいを感じながら仕事をするとともに、より成長していく必要があります。
1on1ミーティングは組織のパフォーマンスを高めることに直結すると考え、思い切って導入をすすめるのが良いでしょう。
「1on1ミーティングを導入したいけど、どうすればいいのかわからない」
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