人材育成
2023/04/13
リーダーシップの種類や理論を解説。リーダーに求められるスキルとは
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リーダーシップという言葉に、どのような印象を持っていますか?「強力なカリスマ性でメンバーを引っ張っていく能力」というイメージが強い言葉ですが、それだけがリーダーシップではありません。
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リーダーシップの基礎知識
そもそも、リーダーシップとは一体どのようなものなのでしょうか。
リーダーシップとは
リーダーシップは、一般的には「指導力」や「統率力」と訳されます。リーダーシップには様々な定義があります。「何らかの目標を達成するためにチームメンバーに行動を促すことができる能力」「魅力ある目標とそれを実現するための体制を構築し、メンバーの意欲を高め、課題を解決していく行動」「集団の指導者によってメンバーに対して発揮される影響力」
様々な定義がありますが、「目標や目的のために、個人やチームを動かす力、または行動」という点は共通しているようですね。
リーダーシップには天性の才能やカリスマ性が必要なイメージが強いですが、経営学者のP.F.ドラッカーはリーダーシップを誰でも身に付けられる能力であるとし、著書においてリーダーであることとは「リーダーシップを『仕事』と見ること」「リーダーシップを『責任』と見ること」「つき従う者がいること」の3つだと定義しています。
リーダーシップ を『仕事』と見ること
リーダーシップは資質や才能ではなく仕事である、とドラッカーは言います。組織の方向性や、目標実現のために優先順位や基準を決め、それを維持する者こそリーダーだとドラッカーは定義しました。
リーダーシップを『責任』と見ること
ドラッカーは、リーダーシップは地位や特権ではなく責任である、とも言いました。組織的活動において、リーダーは失敗を人のせいにしてはいけません。メンバーの行動の責任はリーダーにあるのです。
つき従う者がいること(信頼)
強制的に追従させることではなく、「信頼できるからこそメンバーがついてくる人間がリーダーである」とドラッカーは定義しています。
マネジメントやフォロワーシップとの関連
マネジメント
リーダーシップに類似する言葉に『マネジメント』があります。マネジメントとは、目標達成のための手段を決め、管理する能力のことです。
リーダーシップが行動や影響力であるのに対して、マネジメントは現実的かつ短期的にものごとを成し遂げる能力です。
フォロワーシップ
フォロワーとは集団においてリーダーを補佐する立場のこと。例えばチームメンバーが自律的・主体的にリーダーを支援する、組織に貢献するなど、そういった行動が『フォロワーシップ』です。
リーダーシップだけではなく、マネジメントやフォロワーシップも、強い組織を作り、ビジョンや目標を達成するために欠かせないものです。
リーダーシップの理論や種類
リーダーシップについては古くから研究が行われ、さまざまな理論が生まれました。
リーダーシップ理論の歴史
リーダーシップ理論には、大きく分けて『特性理論』『行動理論』『条件適合理論』『コンセプト理論』の四つがあります。
特性理論
最も古典的なリーダーシップ論『特性理論』は、リーダーシップとは先天的な能力(特性)であると考え、リーダーたる者とそうでない者を区別するための研究でした。
行動理論
リーダーの中でも、優秀なリーダーとそうでない者の行動を比較し、優秀なリーダーの行動の類型化を試みたのが『行動理論』です。
リーダーシップは先天的な能力ではなく、行動によって発揮されるものだと考え、リーダーを育てるための理論として使われました。
条件適合理論
優れたリーダーシップをもつリーダーは、類型化できるような特定の行動様式を持っているわけではなく、リーダーシップのスタイルを状況に応じて使い分けている、という理論が『条件適合理論』です。
コンセプト理論
『条件適合理論』をさらに発展させたのが『コンセプト理論』です。さまざまな環境でのリーダーシップのとり方を研究したコンセプト理論は、状況に応じてさまざまな理論が存在しており、現在のリーダーシップ理論の主流です。
リーダーシップの種類
リーダーシップにはいろいろな種類がありますが、心理学者のダニエル・ゴールマンはリーダーシップを次の6種類に分類しました。
それぞれのタイプにメリット・デメリットがあるので、特性を正しく理解することが必要です。
ビジョン型リーダー
ビジョンを示し、方向性をメンバーに示すタイプのリーダーです。この人の語るビジョンに参加したい!とメンバーに思わせる力を持っています。いわゆるカリスマ性のあるリーダーですが、理想論を語りすぎてメンバーから不満が上がることも。
コーチ型(コーチング型)リーダー
メンバーの能力を引き出すタイプのリーダーです。コミュニケーション能力が高く、メンバーのやり方を尊重するため、部下を最大限成長させることができますが、短期的な目標達成には向いていないリーダーです。
関係重視型(仲良し型)リーダー
メンバー間の関係性や信頼関係を重視するタイプのリーダー。友好的な関係を保つのが非常に得意で、ギスギスしているチームの雰囲気をやわらげ、信頼関係を修復することができます。対立を避ける傾向があるので、改善が後回しになってしまうことも。いい人になりすぎないことが重要です。
民主型(調整型)リーダー
各メンバーの意見を聞き入れ、組織活動に反映するタイプのリーダーです。自分の意見が反映されることで、メンバーはモチベーションが上がり、知識や能力の高いメンバーであればあるほど有益な意見が出ますが、そうでないメンバーの場合は何も改善されない可能性もあります。また、みんなの意見を聞いてしまうので、緊急性の高いトラブルに対応できないことも。
ペースセッター型(実力型)リーダー
リーダーが率先して難しい仕事をこなし、メンバーはそれを手本としてついていく、いわゆる「背中で語る」リーダーです。自分と同じレベルをメンバーに求めがちなので、メンバーによってはモチベーションが下がる原因にも。また、何でもリーダーが一人でやってしまう傾向があるので、任せることも時には必要です。
強制型リーダー
強制的に命令してメンバーを追従させるタイプのリーダーです。あまり推奨されないタイプのリーダーシップですが、例えば災害時など、緊急を要する際や、他のタイプのリーダーシップではうまく動かせないメンバーに対しては効果的なことも。常にこのタイプのリーダーでいるのはおすすめしませんが、必要に応じて使い分けることが必要です。
リーダーシップ発揮に必要なスキルの種類
リーダーシップは先天的な能力ではありません。後天的にリーダーシップを身につけることも可能です。そのために必要なものは何でしょうか。
ビジョンの明確化と伝達
リーダーはビジョンを明確にし、メンバーに正しく伝達するべきです。
ビジョンを具体的な形に落とし込み、各部門やメンバーに周知徹底できて初めて、組織が一丸となって目標達成に邁進することができるのです。
大きなビジョンを部門・チーム・メンバーの行動へとブレイクダウンし、具体的な方向性を示しましょう。その際には各メンバーの抱えている想いを引き出し、その想いと組織のビジョンを結びつけて適切な役割を与えることができれば、メンバーのモチベーションも上がり、組織のパフォーマンスがさらにアップします。
情報収集と意思決定
リーダーはさまざまな情報を集め、的確な意思決定をする必要があります。
組織の内部だけではなく、組織を外から客観的に眺めることが大切です。例えば、組織にとっての顧客を正しく定義し、顧客が何を求めているのか、自社の製品やサービスにどんな不満を抱えているかなどを把握します。
競合と比較して自社の強みは何か、逆に他社の方が優れているのはどの部分かを、徹底的に分析することも必要です。組織の外を見ることで、内部の問題点、改善点が見つかるかもしれません。
俯瞰や客観視
ものごとを俯瞰し、客観的に見るスキルも必要です。
客観的な視点を持つと、思い込みのない公平な判断ができるようになります。先入観を捨てることで、従来行っていた作業の無駄を発見し、新たな価値を創出することもできるでしょう。
ものごとを俯瞰して見ることは、組織やプロジェクト全体の流れを把握することにつながります。局地的な視点ばかりでなく、大局的な視野を持つことがリーダーには必要です。
理論や種類を理解して経営に活用
リーダーシップは能力ではありません。リーダーシップ理論をしっかり理解して、リーダーの育成や経営に活用してみてください。
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