人材管理
2022/02/04
人事コンサルタントは必要?人事コンサルに依頼するメリットや選び方を解説
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人事コンサルタントとは
人事コンサルタントとは、人事に関する課題解決を行うために提案・実行を行う仕事です。ただ一口に人事コンサルタントといっても様々な領域に分かれます。まず、はじめに人事コンサルタントという仕事について詳しく解説します。
人事コンサルタントの種類
人事コンサルタントは、人事領域の課題解決を行う仕事です。人事領域は主に3つに分類されます。
- 採用
- 人事組織・制度
- 人材育成
この3領域が存在し、それぞれの領域に特化したコンサルタントがいます。また、企業のグローバル進出に伴い、グローバル人事に関するコンサルティングを行う企業も増えています。
人事コンサルタントの仕事
人事コンサルタントの仕事は、人事が行う仕事の全領域に渡ります。非常に幅広いため3つの領域ごとに紹介します。
【採用コンサルタント】
採用コンサルタントの仕事は、企業の採用領域における課題解決です。
- 求人数を増やしたい
- 望む人材を採用したい
- 採用活動を効率化したい
といった、企業の悩みを解決します。
【人事組織・制度コンサルタント】
人事組織・制度コンサルタントの仕事は、人事制度の構築・改革、組織開発等です。
- 新たに人事制度を構築したい
- 古くなった評価制度を変えたい
- 組織構造を変えて、企業体質を改革したい
といった、企業の悩みを解決します。
【人材育成コンサルタント】
人材育成コンサルタントは、企業の人材育成に関する課題解決を行います。
- 研修プログラムを充実させたい
- 人材が育たない状態を解決したい
- 特定スキルを習得させたい
といった、企業の悩みを解決します。
ここで、紹介したのは大きな分類での仕事です。人事コンサルタントの仕事は人事の仕事の全領域に渡ります。人事の仕事についてさらに詳しく知りたい方は「人事という仕事について 役割や最近の潮流を解説」をご覧ください。
人事コンサルタントに求められる能力
人事コンサルタントに求められる能力は、一般的なコンサルタントに求められる能力と同じです。具体的には、
- 担当領域の知見
- 問題発見能力
- 論理的思考力
の3つです。人事コンサルタントとして、人事領域に関する知見が必要なことは大前提です。その上で、クライアントの問題の本質を捉える問題発見能力、問題に対して論理的に解決策を導き出す論理的思考力が必要となります。
人事コンサルタントに資格は必要?
人事コンサルタントになる上で必要な資格はありません。ただし、持っておくと有利となる資格があります。その代表的な資格を3つ紹介します。
・キャリアコンサルタント
採用・育成コンサルにおいて活用できる資格です。従業員のキャリア形成の支援において力を発揮します。
・社会保険労務士
人事制度コンサルで活用できる資格です。労働法に関する専門家として労務問題の解決において特に力を発揮します。
・中小企業診断士
人事組織・制度コンサルで活用できる資格です。人事戦略は経営戦略と密接に結びついているため経営に関する幅広い知識を有していると活躍できるでしょう。同様の理由で、経営学修士(MBA)もあると良い資格です。
人事コンサルタントに依頼するメリット・デメリット
前章で資格が必要ないとも解説しましたが、では人事コンサルタントに依頼するメリットはあるのでしょうか。ここでは、人事コンサルタントに依頼するメリット・デメリットを解説します。
メリット1:専門家の知識と経験が活用できる
人事コンサルタントは、人事に関する幅広い知識と経験を有する専門家です。人事コンサルタントは多くの企業の人事の課題を知り、その解決方法を知っています。そのため、目先の課題解決だけではなく、長期的な目線に立った課題解決や、将来起き得る課題に対する事前対処をすることが可能です。
メリット2:自社の不足している部分を補える
人事に関する深い知識を持った従業員がいない場合、各法律を遵守し、自社に適した人事制度を構築することは難しいです。自社に必要な人材がいない場合、人事コンサルタントを活用すると良いでしょう。
また、不足している領域のみをスポット的にコンサルティングしてもらうという手段もあります。その際に、依頼した領域のノウハウを習得すると今後にもつながるでしょう。
デメリット1:自社内に知見がたまりづらい
デメリットの1つが、「自社内に知見がたまりづらい」ということです。人事は会社経営していく上で、必要不可欠なポジションです。その人事を外部に頼ってしまうと、自社の人事に精通した人材が不足してしまうでしょう。そのため、全てを頼るのではなく、自社に人事担当者を置き人事コンサルタントと二人三脚で進められる体制を作ることがおすすめです。
人事担当者の採用や登用について詳しく知りたい方は「人事担当者の採用や登用について いつどんな人物を選ぶべきか?」をご覧ください。
デメリット2:コストがかかる
デメリットの2つ目が「コストがかかる」です。人事コンサルタントは専門的な知識が必要になるため、依頼コストは高くなりがちです。自社で新たに人事に精通した人材を採用することも視野に、人事コンサルの活用を考えましょう。
人事コンサルタント会社の選び方
人事コンサルタント会社は中小企業から大企業まで数多く存在します。では、どのように選べばいいのでしょうか。ここでは、人事コンサルタント会社の種類と選び方を解説します。
人事コンサルタント会社の種類
人事コンサルティングサービスを提供する企業は多く存在します。その種類は大きく3つに分類することが可能です。ここでは、企業規模や資本ではなく企業が有するサービスによって分類します。それが、
- 人事コンサルタント専門の企業
- 総合コンサルタント企業の一部門
- 人事ソフト等のシステム販売企業
の3種類です。それぞれの特徴を解説します。
・人事コンサルティング専門の企業
人事コンサルティングを専門に提供する企業です。人事コンサルのみを提供しているため、人事領域に関する深い知見が特徴です。中小企業から大企業まで幅広い企業に対応可能です。
・総合コンサルティング企業の一部門
総合コンサルティング企業の一部門として、人事コンサルティングを提供している場合です。経営や財務、ITなど他領域のコンサルも提供しているため、人事コンサル領域を超えてコンサルティングサービス提供を受けることが可能です。主に大企業に向いているでしょう。
・人事ソフト等のシステム販売企業
人事系のソフトやシステム販売を行っている企業が、システムと一緒に人事コンサルティングサービスを提供している場合です。販売しているシステムありきのコンサルティングとなりますが、システム構築だけではなく運用までを見据えたコンサルティングを受けることができるでしょう。
人事コンサルタント会社の選び方
人事コンサルタントの力を借りようと思った時、いくつかの企業にアポイントを取り提案を受けることになると思います。その中から自社にあった会社を選ぶにはどこに注意すればよいのでしょうか。ここでは3つのポイントを紹介します。
・自社と同じ規模の企業の実績はあるか
まず、自社と同じ規模の企業のコンサル実績があるかを見ましょう。従業員50人の企業に対する課題解決方法と、従業員1,000人の企業に対する課題解決方法は異なります。そのため、自社と同じ規模の企業をコンサルした実績があるかは大切なポイントの1つです。
・自社の目的にマッチしているか
自社の解決したい課題を深く分析し、その目的にマッチした提案があったかも1つのポイントです。伝えた課題から、自社でも把握できていなかった本質的な問題を発見し、それに対する解決方法の提案をしてきた企業からは効果的なコンサルを受けられる可能性が高いです。
・先を見据えた提案か
先を見据えた提案ができているかも見極める1つのポイントです。人事制度は作って終わりではありません。むしろ作った後の運用からがスタートとも言えます。運用まで考えた提案がされているかは重要なポイントです。
また、企業規模は年数とともに変わります。多くの企業では増加していくでしょう。そこで、今の企業規模だけではなく、将来の企業規模も見据えた提案かどうかもチェックすると良いでしょう。
主な人事コンサルタント会社
主な人事コンサルタント会社を先ほどの3つの分類に分けて紹介します。数多く存在するため、ここで紹介する企業はごく一部になります。自社にあったコンサルティング企業を見つけるために、実際に調べて問い合わせてみると良いでしょう。
【人事コンサルティング専門の企業】
- マーサージャパン株式会社
- ウイリス・タワーズワトソン
- 株式会社リクルートマネジメントソリューションズ
【総合コンサルティング企業の一部門】
- アクセンチュア株式会社
- PwCコンサルテイング合同会社
- 株式会社船井総合研究所
【人事ソフト等のシステム販売企業】
- 株式会社HRBrain
- 株式会社リンクアンドモチベーション
- 株式会社ビズリーチ
人事コンサルタントに依頼した事例
実際に人事コンサルタントに依頼するとどのような成果が得られるのでしょうか。ここでは、人事コンサルタントに依頼した事例を紹介します。
事例1:ネットワンシステムズ株式会社
ネットワンシステムズ株式会社は、人材に選ばれる会社になるため若手向けのキャリア施策を導入しました。施策導入にあたって、株式会社リンクアンドモチベーションにキャリア研修設計を依頼しています。キャリア研修の設計の際に、価値を感じた点は4つあります。
- キャリアについて考える研修で動機付けの仕組みが徹底されている
- 会社のやりたいことの実現
- 企業カルチャーに合わせた研修設計
- チームでのコンテンツ提供
これらの価値を内包するコンサルによって、無事に若手向けのキャリア施策を導入することができました。
事例2:自動車部品メーカー(従業員数約4,000名)
ある自動車部品メーカーは、採用において2つの課題を抱えていました。それが、
- 多数の応募者管理
- ターゲット人材の採用
です。そこで採用コンサルタントを行う企業のサービスを導入しました。その中で、主に2つの施策を実施しました。
- ターゲット人材に向けた採用手法の導入
- 応募者管理のアウトソーシング
その結果、ターゲット人材限定の説明会開催と、ターゲット人材の大量応募を実現しました。採用は、求人媒体・広告など多くの手段が存在するため最善の選択をするのが難しい部分です。その点をコンサルの力を借りることで、効率よくをこなうことができます。
事例3:株式会社Sun Asterisk
株式会社Sun Asteriskは、人事評価制度構築に際してタレントマネジメントシステムHRBrainを導入しました。導入の際、株式会社HRBrainから運用方法等のサポートを受けています。
- HRBrainの活用方法
- 評価制度の型の制作
- 評価に関する業務フローの設計
などのサポートによって、評価制度の構築が出来、安心して運用を開始できています。システム導入に伴い、ただ導入するだけではなく、人事評価制度の課題解決サポートを行った事例です。
(参考)HRBrain「人事評価の基盤を構築し、 ビジョンや経営計画に合致した組織へ」
その他、人事制度コンサルタントに関する事例は「人事制度コンサルタントとは?評価制度設計を依頼するメリットと依頼の流れ」をご覧ください。
【まとめ】人事制度構築をカンタン・シンプルに
今回は、人事コンサルタントについて解説しました。人事コンサルタントを活用することで、自社にはない知見を持って人事課題の解決が可能です。
人事に関する課題を感じた時、一度人事コンサルタントに相談してみてはいかがでしょうか。思わぬ解決策を得られるかもしれません。
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