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効果的な1on1を行うコツとは?具体的な話のテーマや留意点を解説

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効果的な1on1を行うコツとは?具体的な話のテーマや留意点を解説

目次

    本記事の内容は作成日または更新日現在のものです。本記事の作成日または更新日以後に、本記事で紹介している商品・サービス・企業・法令の内容が変更されている場合がございます。

    現在多くの企業で導入されている1on1は、上司と部下とで行う面談です。
    1on1は一見、人事面談や評価面談と似ていますが、その目的やメリットは大きく異なります。
    では、1on1はどのような目的で行われるのでしょうか。
    また、1on1を行うことにはどのようなメリットがあるのでしょうか。
    この記事では、1on1の定義や実施するメリット、効果的な1on1を実施するコツについて解説します。

    1on1とは

    1on1は、上司と部下が一対一で行う個人面談を指します。
    キャリア面談のような他の面談と異なり、「対話型」の面談であることが1on1の大きな特長です。
    上司が一方的に業務上の改善点を指摘したり評価したりするのではなく、部下の考えを引き出すことが1on1の主な目的と言えます。

    元々、1on1はアメリカのカリフォルニア州北部にある地域・シリコンバレーで発展しました。
    シリコンバレーには、IT系の世界的企業からベンチャー企業まで、様々な企業が集まっています。
    それらの企業で発展した1on1が、現在日本でも広まってきているのです。

    1on1を実施するメリットとは

    上司と部下の面談という意味では、1on1は人事面談や評価面談と似ています。
    では、それらの面談ではなく、あえて1on1を実施するメリットには、どのようなものがあるのでしょうか。
    以下で3つに分けて説明します。

    上司・部下間のコミュニケーションの促進

    企業で働く中では、時に業務における悩みを抱えることがあります。
    そのような場合、上司とのコミュニケーションが不足していると相談がしづらく、問題が解決できません。
    悩みを抱え込んで、孤独感を深めてしまうことになるでしょう。
    結果的に、休職や退職に繋がる可能性もあります。

    また、1on1は人事面談や評価面談と異なり、指導や評価ではなく対話を目的に行われます。
    1on1を定期的に実施することにより、上司と部下のコミュニケーションが活発になることが期待できます。
    コミュニケーションが活発になることで、悩みや困りごとがある場合でも相談をしやすくなるなどのメリットが生まれると考えられます。

    部下の成長の確認と促進

    1on1は、改善点を一方的に指摘する他の面談と異なり、部下の業務における良い点や改善点を上司と部下とで一緒に振り返ります。
    そのため、部下が自身の成長した点や改善点に自発的に気付き、それらをどのように伸ばす、もしくは改善するのかを自分で考えることができます。

    上司は部下の気づきの内容を確認し、必要に応じて適切なフィードバックを行います。
    対話型の面談であることにより、上司のフィードバックを前向きに受け止めやすくなることも、1on1のメリットと言えるでしょう。

    部下のモチベーションの向上

    1on1において自身の課題や改善点を見つけた部下は、それらの解消に取り組みます。
    そのように、自ら気づいた課題を自分の力で乗り越える経験は、部下の自信に繋がります。
    また、自身が得た経験を元に新しい提案をしたり、周囲の人を助けたりすることもできるでしょう。
    そのような経験を積み重ねることで自信を持つことができれば、部下のモチベーションの向上に繋がることが期待できます。

    1on1で話し合う内容とは

    1on1は、上司と部下が相互的なコミュニケーションを取りながら進めていくものです。
    それでは、1on1では具体的にどのようなことを話し合えば良いのでしょうか。
    ここでは、1on1の主な議題について4つに分けて解説します。

    業務の進捗状況や仕事で感じること

    まずは、部下が業務を円滑に進められているか、困っていることがないかを確認します。
    もし、具体的な困りごとがあれば、その改善方法について話し合います。
    部署やチームにも共通する内容の場合は、今後のために周囲の人と共有すると良いでしょう。

    また、普段の業務において感じていることを自由に話してもらうことが大切です。
    どのようなことを感じているかを知ることで、部下に対する理解が深まるでしょう。
    そのような話を聞いてもらうことにより、部下から上司への信頼感が高まることも期待できます。

    業務上の成功・失敗の体験、その経験の活かし方

    部下が業務において成功したこと、逆に失敗したことについて話すのも有効です。
    成功したことがあれば、良かった点についてしっかりと褒めることが大切です。
    褒められ、認められることが部下の自信に繋がるでしょう。

    失敗した経験については、なぜ失敗に繋がったのかを一緒に考えます。
    「どんな準備をしていれば、その失敗を避けられたと思う?」
    「次に同じ業務をする場合、どんなことに気をつけようと思う?」
    といった声がけをしましょう。
    この時に、上司が部下に自分の考えや改善方法などを一方的に押し付けないことが大切です。
    説教なども、業務のモチベーションを下げる要因となるため、避けます。
    上司は、部下の自発的な気づきを促す立場であることを忘れないようにしましょう。

    職場内で問題がないかどうかの確認

    人事面談や評価面談には、業務の内容や部下自身の評価について話すというはっきりとした目的があります。
    そのため、職場で問題があったとしてもそのような面談の場では切り出しにくいでしょう。
    一方、1on1であれば、そのような話題について話す時間が持てます。
    部署やチームの中で、問題や困っていることがないかを尋ねてみましょう。
    部下自身には特に困りごとはないが、同期の従業員や先輩従業員に気になる点がある、などの情報を得られる場合もあります。

    今後の中長期的なキャリアについて

    部下が思い描く今後のキャリアや、やりたい業務について話すことも大切です。
    特にキャリアビジョンは、部下ひとりひとり異なるものです。
    1on1でじっくり話す時間を持つことで、部下の意外なキャリアビジョンを知ることもあるでしょう。
    具体的なキャリアビジョンが定まっている場合は、それを達成するために何が必要かを一緒に話し合います。
    また、今後の育成や人材配置の際に、1on1で得た情報を活かすこともできるでしょう。

    1on1実施の流れとは

    1on1では、部下の業務の進捗状況からキャリアビジョンまで、幅広い内容の話をすることが可能です。
    それでは、実際の1on1はどのような流れに沿って実施すれば良いのでしょうか。
    以下で、1on1の一連の流れについて説明します。

    1.目的の共有

    目的が分からない状態で1on1を実施しても、部下は何を話せばいいのか分かりません。
    どのような目的で1on1を実施するかを、上司が十分に認識することが大切です。
    また、その目的は部下にも伝えておきましょう。
    目的を共有することにより、目的に則した有意義な対話ができると期待できます。

    2.日時の設定

    1on1の目的を確認した後は、実際に1on1を行う日時を決めます。
    1on1は事業運営や業績に深く関係はしませんが、部下の今後の成長やモチベーションに影響する大切な面談です。
    できる限り優先度を高くし、万が一リスケジュールする場合も、先延ばしにし過ぎないよう留意することが大切です。

    3.当日のテーマの確認・進め方の準備

    当日の流れを考えないまま1on1を実施すると、各テーマについての話が中途半端に終わってしまう可能性があります。
    そのような事態を避けるためにも、話のテーマや順番をあらかじめ決めておくと良いでしょう。
    また、上司が考えるテーマの他に、部下が話したいテーマがないかを事前に確認することも大切です。
    部下が話したいテーマが他にある場合はそれを優先し、時間配分を調整しましょう。

    4.1on1の実施

    準備が整ったら、設定した日時で1on1を実施します。
    上司と一対一の面談であるため、部下は緊張しがちです。
    最初から本題に入るのではなく始めは雑談をするなどして、部下をリラックスさせる工夫が大切です。

    具体的には、以下のような流れで話を進めるのが良いでしょう。

    ①プライベート・心身の状態の確認

    始めは、部下のプライベートや健康状態について話すのが良いでしょう。
    プライベートで大きな変化があった場合、業務のパフォーマンスにも影響することがあります。
    本人や家族に関して、健康状態を含めて何か変わったことがないかを確認することが大切です。

    また、休日の過ごし方や趣味などについての話題は、途中で会話が止まってしまった際の切り口として役立ちます。
    質問するだけではなく、上司も自身のプライベートについて話すことで、部下が話しやすい雰囲気づくりができるでしょう。

    ②モチベーション・エンゲージメントの状況の確認

    1on1では、部下の業務におけるモチベーションやエンゲージメントについても確認します。
    具体的には、
    「最近の仕事でうまくいったことは?」
    「業務においてやりがいを感じたり、楽しいと感じるのはどんな時?」
    といった質問をすると良いでしょう。
    この質問に対する部下の反応から、仕事に対するモチベーションの度合いを掴めるでしょう。

    また、エンゲージメントを確認したい場合は、自社や所属部署に対する要望がないかを尋ねることが有効です。
    具体的には、
    「会社に対する要望はない?」
    「このまま放っておくと問題になると思う課題があったら教えてほしい」
    といった問いかけをすると良いでしょう。
    具体的な回答があった場合は改善点として受け止め、その後の事業運営に活かすことが大切です。

    ③業務の進捗確認

    1on1においては、業務の進捗についての確認も大切です。
    業務の中でつまずいている点、分かりにくいと感じている点がないかを尋ねましょう。
    困りごとについて具体的な話があった場合は丁寧に聞き、その場だけの話にならないようメモを取ります。
    その場で解決できる不明点については、分かりやすく説明しましょう。
    また、聞いた内容は担当部署・チームで共有し、改善に活かしましょう。

    ④目標の設定、または目標達成の進捗状況の確認

    業務に関する振り返りの後は、必要に応じて目標の設定や目標達成状況の確認をします。
    それまでの話の流れで新たな目標が見つかった場合は、目標達成のために何が必要かを確認しましょう。
    特に目標が見つからなかった場合は、次に何か達成したいこと・できるようになりたいことがないかを尋ねます。
    その回答に沿って新たに目標を設定すれば、モチベーションの向上に繋がることが期待できます。

    また、あらかじめ設定されている目標がある場合は、その達成に向けた進捗状況を確認します。
    この時、上司から見た進捗状況と、部下自身が認識している進捗状況にズレがないかどうかに注意しましょう。
    ズレが感じられる場合は、そのズレを埋めるための具体的な助言をします。

    ⑤業務における今後の方針について

    部下に関する話が大体済んだ後は、上司から今後の自社の事業方針について説明します。
    方針の内容はもちろん、なぜそのような方針になったのか経緯を説明し、部下に納得してもらうことが大切です。
    また、説明するだけではなく、その内容について部下がどう感じるかを訊いてみましょう。
    そのことにより、事業方針が自身に関係するものであるということを部下が意識できるようになると期待できます。

    5.1on1の継続的な実施

    1on1は一度実施するだけでは、その効果を十分に得られません。
    継続して定期的に実施し、部下のその時々の状況やモチベーションを確認することが大切です。
    前回までの1on1実施時と比べて、モチベーションやエンゲージメント、目標の達成度に大きな変化があった場合は、その原因を探ります。

    1on1は、評価面談など他の面談とは異なり、話すテーマなどの自由度が高いものです。
    自由に話ができるからこそ、その場で見える部下の変化を見逃さないことが重要です。
    部下がモチベーションを高く持ち、働きやすさを感じられるよう、1on1で得た内容を十分に活かしましょう。

    効果的な1on1を実施するためのコツ

    1on1は、他の面談では見えない部下の本音や困りごとを把握するのに非常に有効です。
    1on1をより効果的に実施するためには、どのようなことに留意すれば良いのでしょうか。
    以下で3つに分けて説明します。

    事前の準備を十分に行う

    効果的な1on1のためには、十分な準備が欠かせません。
    何も準備をせずにただ面談をするだけでは、雑談のみで終わってしまう可能性があります。
    または、くだけた話ができず、淡々と業務の進捗確認だけを行うのみになることもあるでしょう。
    その場合、部下は「時間を割いて実施したのに、何のための面談だったのだろう」「ルールで決まっているから義務的に行ったのではないか」と感じてしまうでしょう。
    そのことが、部下が今後の1on1に積極的に取り組めなくなることにも繋がりかねません。

    より効果的な1on1のためには、目的の確認と共有、テーマの設定など、事前の準備を入念に行うことが大切です。
    一つのテーマに関する話が長引くことも想定し、時間が足りなくなることのないよう、話の順番や時間配分を考えておきましょう。
    また、「今回の1on1終了時に、どのような状態になることを期待するか」を部下に確認しておくのも有効です。
    それにより、上司からの回答や助言が、より部下の要望に沿うものになることが期待できます。

    相手の考えを否定せず傾聴の姿勢を持つ

    1on1は、上司と部下が一緒に業務を振り返ることで、部下自身が改善点や課題を見つけることが主な目的です。
    部下が身構えてしまい、核心に当たる部分を話してくれなければ、適切な解決策の提案や助言をすることができません。
    そのため1on1は、部下が自分の考えや悩みを素直に話せる場である必要があります。

    1on1において上司は、部下の話を聞く際に「傾聴」の姿勢を意識することが大切です。
    傾聴とは、相手の立場に立って話に共感し、理解しようとすることを言います。
    部下が話しているのを途中で遮ったり、関係のない質問をしたりせず、最後まで聞くことを基本にしましょう。
    また、部下が話しやすくなるためにも、まずは上司が自身の話をするなど、心を開く姿勢が大切です。

    部下の問題に対して、すぐに解決策を教えようとしないことも重要です。
    まずは、部下自身が考えるべき内容か、上司から助言をした方がよい内容かを見極めます。部下自身が考えるべき場面では、より深掘りがしやすくなるよう上司から適切な問いかけを行いましょう。
    部下が上司を信頼し、本音を言いやすくなる雰囲気づくりが大切です。

    後日フィードバックをする

    複数の部下と1on1を実施する場合、ひとりひとりと話した内容を忘れてしまう可能性があります。
    1on1で話した内容はメモに取るなどして、記録に残すようにしましょう。

    中でも、部下からの自社や部署、チームに対する要望については特に大切です。
    それらの内容をただ聞きっぱなしにするのでは、部下から上司への信頼感は育ちません。
    それらの内容に対して何らかのアクションを起こし、その結果をできる限り早めに部下へフィードバックしましょう。
    そうすることで、1on1で話したことを上司がしっかり受け止めてくれていることが部下に伝わります。
    安心感が得られると共に、上司との信頼関係の醸成にも効果的でしょう。

    「HRBrain タレントマネジメント」では、1on1で話した内容やフィードバックの内容を蓄積して管理することが可能です。
    1on1の履歴を可視化できるため、評価に対する部下の納得感の向上にも繋がります。
    「HRBrain タレントマネジメント」についての詳細なご案内はこちらからご覧いただけます。
    https://www.hrbrain.jp/talent-management

    まとめ

    1on1は、他の面談と異なり、上司が部下の自発的な気づきを重視しながら行う面談です。
    上司は、部下の話を遮ったり意見したりせずに最後まで聞く「傾聴」の姿勢を忘れないことが大切です。
    また、1on1当日のみではなく、事前の準備や、後日のフィードバックなども忘れないように留意しましょう。
    継続的に実施するためにも、部下が安心して参加できる心配りをすることが、効果的な1on1のコツと言えます。

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    HR大学 編集部

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