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コミュニケーションを円滑にする1on1ミーティング活用法を解説!

1on1ミーティング活用法

コミュニケーションを円滑にする1on1ミーティング活用法を解説!

目次

    上司と部下のコミュニケーションを円滑にする1on1ミーティングとは?制度導入を図る企業や人事の皆様へ、1on1ミーティングの意味や、組織の情報共有・部下の管理を通じて効果的にビジネスに活かすノウハウを、具体的な事例を交えてまとめてご紹介します。

    1on1ミーティングとは?目的とその効果

    1on1ミーティングの基礎知識

    1on1ミーティングとは、上司と部下のコミュニケーションの手段として定期的に行う1対1のミーティングです。従来からある組織内のミーティングとの違いは、
    ①上司と部下が1対1で行うこと、②開催頻度が高く短時間である(例えば週1回30分程度)こと
    などがありますが、最大のポイントは、
    ③ミーティングの主役が部下であること です。主役が部下である理由は、1on1ミーティングの主な目的が次の3点にあるからです。

    1on1ミーティングの主な目的

    • 部下の抱える問題点を把握する
    • 問題点の解決策を部下が主体となって検討し、業績アップや業務改善につなげる
    • 課題解決を通じて部下の育成を図る

    企業ごとに重要視する目的は異なり、PDCAを繰り返す中で変化することもあります。

    1on1ミーティングの主な効果

    重要視する目的や導入方法は違っても、1on1ミーティングがうまく機能すると、総じて次のような効果が期待できます。

    • 部下は問題を上司に伝えることで仕事の不安が解消し、上司は部下の悩みや仕事の進捗を把握し業務がしやすくなる。
    • 部下のエンゲージメント(会社への帰属意識、信頼)とモチベーションの高まりで生産性が向上する。
    • 部下が自ら問題の解決策を考えることで、自主性と問題解決能力が向上する。

    つまり、上司・部下の不安解消とモチベーションアップ、業績への貢献、部下の育成が期待できます。

    さらに深く1on1ミーティングの目的を知りたい方は「 1on1ミーティングの目的とは?メリット、事例などを徹底解説」もご覧ください。

    1on1ミーティングに必要なコミュニケーション能力とは?

    1on1ミーティングに必要なコミュニケーション能力

    コミュニケーションの語源は、ラテン語のコミュニス(日本語訳は共通したもの、 共有物)で、上司と部下の関係にあてはめると、仕事上の目標や仕事の進め方を共有することです。上司から部下への一方的な発信が多い日常の中、部下から上司への発信の機会を増やし、目標や仕事の進め方を共有する手段として、1on1ミーティングは有効です。それでは1on1ミーティングを効果的に運営するため、上司に求められる能力とは、どんな種類の能力でしょう。次の2つを紹介します

    傾聴力

    1on1ミーティングで部下が主役となるには、上司が部下の話を傾聴することが重要です。コミュニケーション手法として「傾聴力」が注目され、傾聴力を上げるために下記の方法が推奨されています。

    • 部下の言葉を「繰り返す」
    • 聞いた内容を「まとめてみる」
    • 部下の言葉を「否定しない」「賛同を示す」

    しかし、確かに効果的な方法ではありますが、一番の重要なのは、部下の話を聞きたいとう上司の思いです。思いを育むための方法として、

    ①日頃から部下に関心を持つ、②自分が話を聞いてもらい嬉しかったことを思い出す

    などがあります。上司自身がモチベーションを上げてミーティングに臨むことがポイントです。

    コーチングスキル

    また上司にコーチングスキルがないと1on1ミーティングは成り立ちません。上司が部下の本音を聞き出し、自主的な解決に誘導するのですから、それなりのスキルが必要です。上司がコーチングスキルを学ぶために、

    ①会社は事前にマネジメント層に対するコーチング研修やフォローを行うこと、②マネージャー層は自己研鑽と実践によってスキルアップすること

    が必要です。マネージャー層の実践では、

    ①ミーティングに備えて想定問答などを準備することと、②準備してもすぐにはうまくいかないと覚悟すること

    が必要です。準備と失敗を繰り返すことで、コーチングスキルは確実に向上します。

    組織におけるコミュニケーションの重要性とメリット

    コミュニケーションの重要性とメリット

    組織におけるコミュニケーションの重要性は非常に高く、コミュニケーションが活性化することで、次のメリットが得られます。

    業務の効率化、円滑な運営

    コミュニケーションが活性化すると、組織の目標や情報(知識、ノウハウ、運営、周囲の進捗状況など)が共有され、個々の業務が効率化し組織内外の連携も円滑になり、業績アップにつながります。また経営方針や様々な施策は、作るより浸透させることが難しい面がありますが、コミュニケーションが円滑に行われれば、経営方針などの浸透もスピードアップします。

    職場環境の改善

    職場環境の問題の大部分は、上司との関係と組織内の人間関係です。コミュニケーションが円滑に進み、上司や同僚との関係が改善すれば、部下のモチベーションは高まり生産性も向上します。さらに、エンゲージメントの上昇、人間関係を理由とした退職の減少により、人材の定着が図れます。

    有能な人材の確保

    人材のエンゲージメントと定着率の高まりにより、優秀な人材が採用しやすくなります。

    上記の通り、コミュニケーションの大切さを理解し、活性化対策を講じることで、生産性の向上や人材の活性化など大きな利益を得ることができます。

    1on1ミーティングの失敗例(原因とデメリット)

    1on1ミーティングの失敗例

    1on1ミーティングが失敗に終われば、上司と部下の時間と労力が無駄になります。ミーティングが意味のないものになるばかりでなく、上司は部下の信頼を失い、部下はモチベーションダウンするリスクさえあります。失敗例とその原因から、1on1ミーティングを成功に導くためのポイントを学びましょう。

    上司のスキル不足

    上司のスキル不足により、部下の問題点や課題解決策を引き出せないケースがあります。さらに悪いのは、上司が日常業務と同じように部下に指示したり、業績報告させたりすることです。部下にとってミーティングは苦痛の場となり、却ってモチベーションダウンしかねません。部下が上司への不信感を持ったり、1on1ミーティングに否定的になるリスクもあります。

    上司の準備不足

    1on1ミーティングの目的が明確でない、テーマ設定が適当でない、ミーティング時間の確保が不十分、などが原因で、ミーティングがうまく進行しなかったり、形式的なものになったりするケースもあります。

    1on1ミーティングには、①時間(特に部下全員全とミーティングを行う上司)を取られる、②効果が出るまでに時間がかかる、③効果が実感しにくい、という難しい面もあることを前提に、上司にはしっかりした事前準備が求められます。

    1on1ミーティングを成功に導くポイント

    1on1ミーティングの成功ポイント

    1on1ミーティングを成功に導くポイントは下記の通りです。

    開催頻度

    開催回数は週1回か月2回程度、ミーティング時間は30分~1時間程度が目安です。ミーティングを習慣化して、無理なく継続することが重要です。開催日時をその都度決めている忘れることもあるので、何曜日何時と日時を固定させることをおすすめします。

    テーマの設定

    1on1ミーティングの主なテーマは、部下の問題や課題の解決、組織の問題や課題の解決、部下の育成やキャリアアップ、などですが、部下との人間関係も考慮し個別に設定することがポイントです。

    最初は部下も警戒や戸惑いを感じますから、本音を引き出すために、人間関係づくりに重点を置いてスタートする方法もあります。また、上司の押しつけとならないように部下の意見を聞いてテーマ設定をしましょう。いきなり難易度の高いテーマに取り組むより、簡単なテーマからスタートして徐々にレベルアップを図ることをおすすめします。

    1on1ミーティングのテーマ設定について詳しく知りたい方は「 1on1で話すこととは?意味のある1on1にするためのテーマ例と話し方のポイント」もご覧ください。

    進め方

    • 事前準備:テーマは上司と部下が事前に共有し、部下は「話すこと」を準備し、上司は着地点をイメージしておきます。
    • ミーティング:上司が導入を行い、あとは可能な限り部下の話を聞くようにします。コーチングスキルを駆使して、部下に本音で話してもらいますが、うまくいかなくても、普段やっている指示やアドバイスを行うことは厳禁です。結論を急ぐことなく、傾聴の姿勢を維持しましょう。
    • しめくくり:ミーティングの最後に話し合った内容を確認しましょう。問題への対応が決まったら、忘れないようにシートなどに記入して、次回のミーティングで振り返りを行いましょう。また可能なら、次回のテーマを決めて共有します。

    ポイントを押さえたミーティング運営を重ね、上司がノウハウを蓄積しスキルアップすることで、1on1ミーティングは効果を発揮し始めます。

    また、1on1ミーティングの効果を高める「具体的な運営ノウハウ」と「実践例」を学ぶには、下記の入門書が最適です。

    参考:「1on1ミーティング入門書」 https://www.hrbrain.jp/contact-ebook-1on1

    1on1ミーティング専用のシート

    1on1ミーティングは継続的に行うことで効果をより発揮します。そこで、1on1を行う際は、面談の内容を記録しておくためのシートの活用がおすすめです。

    1on1ミーティング専用のシートとは

    話した内容や結論をメモし、次回の1on1ミーティングでフィードバックするためのシートを用意しましょう。メモを残すことで、上司と部下が話し合った内容を共有し、また今後の振り返りにも活用できます。内容は任意ですが、「今回のテーマ」「事前準備」「ミーティング中のメモ」「結論」「次回の振り返り」「次回テーマ」等の記入欄があるといいでしょう。

    1on1ミーティング専用のシートの種類

    1on1の面談で話した内容や結論をメモするシート以外にもいくつかシートを用意していくことで、1on1の質をさらに高めることができます。

    ・上司が部下にFBをするためのシート

    1on1を行うメリットの1つが、部下のエンゲージメントを高める効果がある点です。上司から有益なフィードバックを得られることで、部下の仕事への意欲や成長を促すことができるでしょう。

    そのために上司は、部下の日々の行動をしっかりと観察をしておくことが大切です。そこで上司には、「部下の日々の業務の気づきを書き留めておくシート」を作っておくことをおすすめします。日々の業務の中で、部下に対して気づいた点をエクセルなどに箇条書きで書き留めておくことで、1on1の際に行う部下へのFBの質を高めることができるでしょう。

    ・各社員の離職防止用のシート

    1on1を行うことのメリットには、離職を防止するということも含まれています。

    リクルートホールディングスのリクナビNEXT「 転職理由と退職理由の本音ランキングBest10」の調査結果によると、離職理由のTOP3は以下の通りです。

    • 1位:上司・経営者の仕事の仕方が気に入らなかった
    • 2位:労働時間・環境が不満だった
    • 3位:同僚・先輩・後輩とうまくいかなかった 

    離職の理由を大別すると「人間関係」と「労働環境」です。人間関係については、1on1の際にはどうしても面談者である上司と部下の関係や部署内の人間関係などに視点がいきがちになります。ですが、会社自体の経営者や役員などに対しても、部下がどう捉えているのか?を聞いておくようにしましょう。また、労働時間や労働環境の改善には会社全体のルールの変更が必要になってきます。そういった提案を役員や別部署にあげられるように、1on1では面談の記録を残すシートだけでなく、部下の離職を防止に繋がる観点に特化したシートもまとめておくことがおすすめです。

    1on1ミーティングに活用できるツール

    1on1ミーティングに活用できるツールをご紹介します。

    1on1ミーティングの管理ツール

    1on1ミーティングの管理ツールなどビジネスソフトを活用する方法もあります。複数の部下とのコミュニケーションを、1on1ミーティング以外の日も含めて記録することも可能です。多くの情報を長期的に見るには効果的ですが、入力作業に追われ継続が困難になるケースも考えられるので、慎重に検討しましょう。

    1on1ミーティングに活用できるツールはHRBrainをはじめ、KAIKEIAIやWISTANT、teamupなど様々なサービスが出ています。1on1ツールの選び方から、各製品の特徴を詳しく知りたい方は「 【1on1ツール】おすすめクラウド型厳選3選を徹底解説」もご覧ください。

    サンクスカードの活用

    1on1ミーティングを補強し、日常業務でのコミュニケーションを活性化させるために、サンクスカードの活用も有効です。サンクスカードとは職場内のコミュニケーションツールで、普段は忙しい、気恥ずかしい、とあまり口にしない感謝の気持ちを、カードに書いて相手に手渡します。浸透が難しいといわれますが、成功すれば職場の雰囲気は変わります。上司と部下だけでなく、同僚同士のコミュニケーションのきっかけづくりに効果的です。

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    HR大学 編集部

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