人材管理
2022/01/24
人事データベースに必要な項目とは?DBの設計のポイントや活用事例を紹介!
目次
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人事データベース構築で得られる効果
はじめに、人事データベースを構築することでどのような効果が得られるのか解説します。
人事データベースとは
人事データベースとは、従業員の人事情報を蓄積したデータの集合体のことです。蓄積するデータは、性別や年齢といった個人の基礎情報から人事評価や給与、スキルなど多岐に渡ります。
人事データベース構築で得られる3つの効果
人事データベースを構築することで3つの効果を得ることができます。
人材管理の効率化
1つ目が「人材管理の効率化」です。従業員情報が様々な場所に散らばっている状態では、従業員の情報を集める事さえ大変です。そこで、人事データベースを構築し、従業員の人事データを1つのデータベースで管理できるようになることで、従業員に関する情報をすぐに閲覧・活用することが可能になります。
人事データの可視化
2つ目が「人事データの可視化」です。1つのデータベースに全ての従業員データを蓄積することで、簡単に人事データを可視化することができるようになります。現在の従業員数や管理職比率、人材の過不足などをすぐに把握することができることで、人事戦略の立案や判断に役立つでしょう。
自社に最適化された人事施策の実行
3つ目が「自社に最適化された人事施策の実行」です。世間的に良いとされる人事施策があったとしても自社に合うかどうかはわかりません。そこで使えるのが人事データベースです。人事データベースを構築しておくことで、自社の人事の状態をすぐに把握することができます。そのため、いま自社がやるべき人事施策を見出すことができます。自社に適した効果の高い人事施策を行っていく上で、人事データベースは必要不可欠です。
人事データベースに関してより詳しく知りたい方は、「人材データベースとは?構築方法とおすすめソフトを紹介!」をご覧ください。
人事データベース設計・構築のポイント
人事データベースは人事情報を詰め込むだけで効果が得られるほど単純なものではありません。ここでは、効果が得られる人事データベース設計・構築のポイントを解説します。
人事データベースの活用目的を考える
まず、どういう目的で人事データベースを構築するのか考えましょう。「人事データベースがあった方が良さそう」という漠然とした理由では、活用できる人事データベースにはなりません。活用シーンをイメージすることが重要です。イメージした活用をするためには、どういうデータ項目が必要でどういう設計をすれば使いやすいデータベースになるのか、しっかりと考えて設計・構築する必要があります。
可能な限り多くのデータを入れる
自社の従業員に関するデータは可能な限り多く入れておくと良いでしょう。過去に遡って人事データを入れたり、紙で持っていた情報をデータ化することは非常に大変ですが、人事データはあればあるほどその後の活用の幅が増しますし、自社に最適な人事施策を見出すことに繋がります。自社の人材だけでは難しい場合、業務委託などを活用しながらデータを入れていきましょう。
拡張性の高いデータベースにする
最初の時点で可能な限り多くのデータを入れておくべきですが、その後入れたいデータが増えたり、新しいデータを取得したりすることがあるでしょう。そういった際に対応できるよう拡張性の高いデータベースを設計しましょう。「もうこれ以上データが入れられない」という状態になってしまっては、新たにデータベースを1から作らなければいけないかもしれません。
また、従業員のデータは従業員一人一人に割り当てたユニークIDに紐づけましょう。名前に対してデータを紐づけると同姓同名の従業員が出た場合など、データ管理が難しくなります。
データベースの運用ルールを明確にする
構築した人事データベースは運用ルールを明確にしましょう。
- データの入れ方
- データの出力の仕方
- データベースへのアクセス方法
など、データベースの扱い方に関する運用ルールをまとめることが重要です。運用ルールが定まっていないと、データの入れ方を誤り、最悪の場合データベースを作り直すということが起きかねません。また、個人情報が大量に蓄積されたデータベースですので管理を誤ると、大きな事件につながる可能性もあります。
そういう最悪の事態を防ぐためにも、運用ルールを明確にすることが必要不可欠です。また、人事データベースを扱う人はデータベースと個人情報の扱いに精通した人のみに限った方が良いでしょう。
人事データベースに必要なデータ項目とは
活用できる人事データベースには必要なデータ項目があります。ここでは、人事データベースに必ず入れておきたい項目を紹介します。
基礎データ
1つ目が「人材の基礎データ」です。
- 氏名
- 年齢
- 学歴
- 採用区分
- 入社日
- 家族情報
- 勤務地
等の情報になります。また、従業員一人一人に割り当てたユニークIDも必ず入れましょう。
職務データ
2つ目が「職務データ」です。
- 所属部署
- 役職
- 資格等級
- 仕事内容
等の情報になります。履歴データになるため、従業員一人に対して複数のデータが存在することになります。ハイパフォーマーがどんな経歴をたどってきたのか等、人材研究を行う上で重要なデータとなるでしょう。
勤務データ
3つ目が「勤務データ」です。
- 月労働時間
- 残業時間
- 有給取得日
- 育休取得日
等の情報になります。労務管理にも必要な重要な情報であり、残業時間等の分析をすることで、休職者の兆候が発見できる可能性もあります。
評価、サーベイデータ
4つ目が「評価、サーベイデータ」となります。
- 評価内容
- 評価者名
- 評価時期
- 評価点数
が主な評価データになります。会社ごとに評価方法が異なるため、評価において必要なすべてのデータを入れるようにしましょう。また、従業員エンゲージメントサーベイやパルスサーベイなど評価とは別に行っているサーベイデータも人事データベースに入れるようにしましょう。
スキルデータ
5つ目が「スキルデータ」です。
- 保有資格
- 語学力
- ソフトのスキルレベル
等の情報になります。ハイパフォーマーがどんなスキルを有しているのかを知り人材育成に活かしたり、欲しいスキルを有している人材がどこにいるのかをすぐに把握し人材の配置に役立てたりなど、活用の幅が広がるデータです。
会社固有のデータ
6つ目が「会社固有のデータ」です。会社ごとに独自に取得しているデータや、アンケートがあるかもしれません。そういった会社固有のデータも人事データベースに格納しておきましょう。
人事データベースの活用事例
人事データベースを活用した結果、どのような成果が得られるのでしょうか。ここでは実際に成果が出ている企業事例を紹介します。
事例1:株式会社トリドールホールディングス
株式会社トリドールホールディングスはタレントマネジメントシステム「HRBrain」を活用して人事データベースを構築し、データドリブンな人材育成・組織開発を実現しています
システム導入前は、人事データが分散しており、現状を把握して、分析し、仮説を検証していくというプロセスが難しい状況でした。そこで課題解決のためにHRBrainを導入することで、人事データの一元管理を実現。その結果、人事データの管理や抽出の手間が削減され、戦略を考える分析の時間を生み出すことができました。
事例2:ユナイテッド株式会社
ユナイテッド株式会社は、タレントマネジメントシステム「タレントパレット」を導入し、人事データベースを構築しています。
導入前は、人事評価や異動履歴などを全てエクセルで管理しており、明確な運用ルールもない状態で管理が複雑化していました。そこでシステムを導入し、データの一元管理を実現しました。その結果、必要な時に必要なデータをすぐに参照できる状態を作ることができ、業務効率化を進めることができました。
事例3:株式会社ニトリホールディングス
株式会社ニトリホールディングスは、タレントマネジメントシステム「Workday」を導入し、人財マネジメントプラットフォームを構築しています。人財マネジメントプラットフォームは、人事データベースだけでなく、ニトリ大学とグロービス・ラーニング・プラットフォームで構成されています。この人財マネジメントプラットフォームの活用により、人財情報の一元化と見える化を図るだけでなく、従業員一人一人に最適化した学習プログラムの提供を行っています。
【まとめ】人事データベース・タレントマネジメントをカンタン・シンプルに
今回は、人事データベースについて解説しました。データを活用した人事戦略を進めていく上で必要不可欠になるのが人事データベースです。
そこで、人事データベース構築におすすめのシステムがタレントマネジメントシステムです。タレントマネジメントシステムは自動で従業員データが蓄積されるシステム設計が可能な場合が多く、維持管理に手間がかかりません。
HRBrainは、従業員の目標設定から評価までのオペレーションの全てをクラウド上のソフトウエアで効率化するタレントマネジメントシステムです。MBOやOKR、1on1などの最新のマネジメント手法をカンタン・シンプルに運用可能で、従業員データを蓄積することができます。
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人材管理
HR大学 編集部
HR大学は、タレントマネジメントシステム・組織診断サーベイを提供するHRBrainが運営する、人事評価や目標管理などの情報をお伝えするメディアです。難しく感じられがちな人事を「やさしく学べる」メディアを目指します。
