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カンパニー制のメリット・デメリットとは?事業部制との違いや導入事例も解説

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カンパニー制のメリット・デメリットとは?事業部制との違いや導入事例も解説

目次

    カンパニー制とは

    カンパニー制とは

    カンパニー制とはどういう組織形態なのでしょうか。まずはカンパニー制の概要を解説します。

    カンパニー制とは組織形態の1つ 

    組織形態とは、目的を達成するために従業員を特定の形に編成する部・課などの形を意味します。カンパニー制とは、その組織形態の1つです。カンパニー制は、複数の事業を持つ企業が個々の事業ごとに採算を分け、独立した1つの会社のように扱う形態になります。それぞれのカンパニーには社長にあたるポジションを設け、経営・人事・投資などに関わる多くの権限を付与します。

    事業部制との違い

    事業部制も組織形態の1つです。事業部制とカンパニー制の大きな違いは、

    • 権限の大きさ
    • 会計上独立しているかどうか

    という点です。カンパニー制では、1つの事業が会社として扱われるため、多くの権限が委譲されており、会計上も独立しています。しかし、事業部制では企業の中の1部門としての扱いになるため人事権や投資権はなく、会計上も独立していません。

    ホールディングス制(持株会社制)との違い

    ホールディングス制(持株会社制)も組織形態の1つです。ホールディングス制とカンパニー制の大きな違いは「分けられた会社の法律上の扱い方」にあります。カンパニー制は、事業部門を1つの会社のように扱いますが、それは社内上の話で、法的に会社化されているわけではないため同一法人として扱われます。その点、ホールディングス制では、事業部門を法的に子会社として分社化するため、別法人として扱われるのです。

    カンパニー制のメリット・デメリット

    カンパニー制のメリット・デメリット

    カンパニー制を採用することでどのような効果があるのでしょうか。ここでは、カンパニー制のメリット・デメリットを解説します。

    カンパニー制のメリット

    カンパニー制の導入によって得られるメリットは3つあります。

    ・意思決定のスピードアップ
    1つ目が「意思決定のスピードアップ」です。人事権や投資権など多くの権限が委譲されるため、意思決定のスピードが上がります。市場環境の変化が激しい中にあって、意思決定のスピードは非常に重要です。市場変化にいち早く対応することで、他社に先んじたサービス提供等が可能になり競合優位性にもつながります。

    ・組織力の向上
    2つ目が「組織力の向上」です。事業部門が1つの会社としてみなされることで、組織に属する従業員の結びつきがより強くなり、組織力向上が期待できます。また、独立性が高くなることで事業部制に比べ、他のカンパニーとの競争が激しくなります。このような社内競争が起こることで、カンパニー単位での組織力向上が期待できるのです。

    ・経営人材の育成
    3つ目が「経営人材の育成」です。独立性を高めたカンパニーの責任者は、会社のトップと言えます。カンパニーの責任者ポジションに育成したい人材を配置することで、実際の会社経営に近い経験を積ませることが可能です。次世代の経営者・リーダーを育成する、他にはない場所となるでしょう。

    カンパニー制のデメリット

    一方、カンパニー制にはデメリットといえる側面も存在します。カンパニー制のデメリットを3つ紹介します。

    ・事業間のシナジー減少
    1つ目が「事業間のシナジー減少」です。事業部がカンパニーとなることで、独立性が高まります。またカンパニー間での社内競争によって、事業ごとに協力する事が減少する可能性があります。これらによって事業部間のシナジーが減少する恐れがあるのです。

    ・結果至上主義の台頭
    2つ目が「結果至上主義の台頭」です。社内競争が加速することによって、売上や利益などの結果さえよければそれで良い、というような結果を重視する経営が行われる可能性があります。これによって、不正会計や不都合な事実の隠蔽など、不祥事につながる恐れもあります。

    ・重複部門の存在によるコスト増加
    3つ目が「重複部門の存在によるコスト増加」です。各カンパニーごとに人事や総務、経理などの機能を持つと、カンパニー間で機能が重複してしまいます。これによって、業務効率の低下や人材の重複が起き、会社全体で見た時に結果としてコストが増加してしまうのです。

    カンパニー制を失敗させないためのポイント

    カンパニー制を失敗させないためのポイント

    カンパニー制の導入を成功に導くためには特徴を理解することが重要です。そこでカンパニー制のメリット・デメリットに続いてカンパニー制を失敗させないためのポイントを3つ解説します。

    カンパニーの独立性を保つ

    1つ目は「カンパニーの独立性を保つ」です。カンパニー制のメリットの1つに、独立性の高さゆえのスピード感があります。しかし、その独立性を軽視して、本社や会社役員がカンパニーの事業運営に口を出してしまう場合があります。そうなると本来のスピード感が発揮できずカンパニー制のメリットを活かせないまま失敗に終わってしまう可能性があります。カンパニー制を採用する場合は、独立性を保つことを忘れないようにしましょう。

    カンパニー間のシナジーを意識する

    2つ目が「カンパニー間のシナジーを意識する」です。社内競争の激化によって、カンパニー間の協力関係が希薄になってしまうなど、カンパニー制のデメリットが現れてしまう場合があります。しかし、元は1つの会社でありカンパニーの目的は会社全体の業績・価値向上であるはずです。その目的を忘れずに、カンパニー間でシナジーが生まれるような事業運営を行いましょう。そのためには、本社がシナジーが生まれるようなカンパニー間の人材交流や施策などを打つことも重要です。

    こういった自部門の利益のみを優先する状態をセクショナリズムといいます。セクショナリズムについてさらに詳しく知りたい方は、「セクショナリズムの原因と解決策。組織の生産性を高めるには」をご覧ください。

    従業員の公平性を保つ

    3つ目が「従業員の公平性を保つ」です。カンパニーの独立性の高さから、給与や待遇にカンパニー間で差が出てしまう可能性があります。同じ会社内で差が出てしまうことは不公平感を持つことにつながり、従業員のモチベーションが低下してしまう恐れがあります。そのような事態を防ぐために従業員の働き方や待遇については、公平性が保てるよう本社でコントロールできるようにしておきましょう。

    カンパニー制の導入企業事例

    カンパニー制の導入企業事例

    実際にカンパニー制はどのような企業が導入しているのでしょうか。ここでは、カンパニー制を導入している企業を紹介します。

    事例1:楽天グループ株式会社

    楽天グループ株式会社は楽天市場、楽天銀行、楽天カードなど多くの事業を行っている企業です。2016年に社内カンパニー制度を導入しました。戦略的な観点から事業の類似性や親和性を考慮し、複数のカンパニーへと編成しています。その狙いは、

    • 各カンパニーのアカウンタビリティー(責務)の明確化
    • アントレプレナーシップの醸成・活性化

    にあり、イノベーションの創出を目指しています。

    (※参考)楽天グループ株式会社「楽天、グループ内カンパニー制の新体制を発表

    事例2:株式会社みずほフィナンシャルグループ

    株式会社みずほフィナンシャルグループは2016年にカンパニー制を導入し、10あったユニットを5カンパニー・2ユニットへと再編しました。マーケット・イン型アプローチを徹底的に強化し、カンパニー毎の収益性強化を目的としています。また、現場力・営業力強化を目的とし、本部から現場への人材シフトとスピーディーな意思決定の実現を行いました。5カンパニーとは別に設けられた2つのユニットは、

    • 専門性の強化
    • 全カンパニー横断的な機能活用

    を目的として再編されています。

    (※参考)みずほフィナンシャルグループ「カンパニー制の導入

    事例3:シャープ株式会社

    シャープ株式会社は2015年にカンパニー制を導入しました。営業赤字に転じた2014年度決算の結果を踏まえて、人員削減などを迫られていたためです。構造改革の一環として、顧客・事業特性に応じて5つのカンパニーへと組織再編しています。その狙いは、

    • コーポレートによるガバナンスの強化
    • 事業内容が近い部門統合による相乗効果
    • 財務三表に基づく自立したカンパニー経営の実施

    にあります。カンパニーごとの不正を防止しつつ、スピード感を活かした経営を行うことで業績改善を図っています。

    (※参考)シャープ株式会社「2015~2017年度中期経営計画

    【まとめ】組織開発をカンタン・シンプルに

    今回は、カンパニー制について解説しました。組織形態には、事業部制、ホールディングス制など様々な形があります。カンパニー制だけでなく、それぞれの形の特徴を把握した上で、自社にあった形態を採用し、企業価値向上を推進していきましょう。

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    HR大学 編集部

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