ピープルアナリティクスとは?タレントマネジメントとの違いや導入メリットと分析方法について解説
人材データの一元管理を実現し、あらゆる人事施策の実行をサポート
- ピープルアナリティクスとは
- ピープルアナリティクスが注目されるようになった理由
- ピープルアナリティクスとタレントマネジメントの違い
- ピープルアナリティクスによる人事課題の解決
- ピープルアナリティクスのメリット
- 採用での属人的な判断を防ぐことができる
- 人材育成での適材適所な人員配置ができる
- 組織開発での現状や課題を適切に分析できる
- 大企業でのピープルアナリティクスの導入方法
- 解決したい課題を考える
- 収集するデータを決める
- データを切り口に沿って分析する
- ピープルアナリティクス専用のソフトウェアを導入する
- ピープルアナリティクスの注意点
- データの取り扱いに注意する
- データや分析結果にこだわらない
- ピープルアナリティクスを確かな企業成長へとつなげるために
ピープルアナリティクス(People Analytics)とは、従業員の年齢や性別などの属性データや人事データ、行動データなどを収集し分析して、採用活動や従業員満足度の向上など、組織や人事領域での課題解決や施策の実行、意思決定につなげる手法を指します。
この記事では、ピープルアナリティクスが注目されるようになった理由、ピープルアナリティクスとタレントマネジメントの違い、ピープルアナリティクスによる人事課題の解決、ピープルアナリティクスのメリット、大企業でのピープルアナリティクスの導入方法、ピープルアナリティクスの注意点について解説します。
ピープルアナリティクスを確かな企業成長へとつなげるクラウドサービス
ピープルアナリティクスとは
ピープルアナリティクス(People Analytics)とは、従業員の年齢や性別などの属性データや人事データ、行動データなどを収集し分析して、採用活動や従業員満足度の向上など、組織や人事領域での課題解決や施策の実行、意思決定につなげる手法を指します。
また、Google社はピープルアナリティクスについて、「人事に関する慣行、プログラム、プロセスなどをデータに基づいて理解すること」と定義しています。
現代では、データに基づいた意思決定を行うデータドリブンな経営やマーケティングが求められていますが、人事領域でもピープルアナリティクスを導入し、人材データベースを構築して分析し、従業員ひとりひとりの適性に合わせた人材マネジメントを行うことが求められています。
(参考)Google re:Work「ピープル アナリティクス」
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ピープルアナリティクスが注目されるようになった理由
ピープルアナリティクスが浸透した最も大きな要因は、テクノロジーの進化です。
これまでは人材に関するデータを集めることも分析することも簡単ではありませんでした。
しかし、クラウド技術の発達によって、PCの性能を気にせずに大量のデータの分析を行うことができるようになりました。
技術的な発展という背景をもとに、ピープルアナリティクスが注目されるようになりました。
ピープルアナリティクスとタレントマネジメントの違い
ピープルアナリティクスとタレントマネジメントの違いについて確認してみましょう。
ピープルアナリティクスとタレントマネジメントでは、導入の目的や手法に違いがあります。
ピープルアナリティクスは、組織全体に焦点をあて、パフォーマンス向上や課題解決のためにデータ分析を行う手法を指します。
タレントマネジメントは、従業員に焦点をあて、スキルやノウハウなどのデータを一元的に集約し、異動や人材育成、評価などの人事戦略に反映させ、組織成長や業務効率化を目指すマネジメント手法を指します。
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ピープルアナリティクスによる人事課題の解決
ピープルアナリティクスを導入することで、これまでできなかった人事に関する問題を解決することができるようになります。
例えば採用業務では、これまで膨大な応募者の中から自社の条件に合う人材を人の目で探してきましたが、ピープルアナリティクスを導入することで、自社の条件に合う人材を分析して比較的容易に絞り込みを行えるようになります。
競争環境が激しい現代では、人材の採用と活用は重要な経営戦略の1つとなっているため、素早く正確に人材データを分析できるピープルアナリティクスは、現代の企業に必要な取り組みと言えます。
ピープルアナリティクスのメリット
ピープルアナリティクスのメリットについて、採用、人材育成、組織開発の3つのポイントから確認してみましょう。
ピープルアナリティクスのメリット
採用での属人的な判断を防ぐことができる
人材育成での適材適所な人員配置ができる
組織開発での現状や課題を適切に分析できる
採用での属人的な判断を防ぐことができる
ピープルアナリティクスのメリットとして、「採用での属人的な判断を防ぐことができる」ことがあげられます。
採用領域では、属人的な判断を防いで本当に優秀な人材を採用できるというメリットがあります。
ピープルアナリティクスでは、性格検査やSPIの結果を分析するとともに、社内の優秀人材のデータとマッチングさせて本当に優秀な人材だけを見つけ出すことが可能なため、属人的な判断による採用を排除することが可能になります。
人材育成での適材適所な人員配置ができる
ピープルアナリティクスのメリットとして、「人材育成での適材適所な人員配置ができる」ことがあげられます。
これまでは人事や部門が独自に判断して人材配置を決めてきたため、中には適性のない人材が能力と関係のない部署に配属され、パフォーマンスやモチベーションが低下するといったことが頻繫に起きていました。
しかし、ピープルアナリティクスを使用することでスキルデータを分析し、真の適材適所を実現することができるのです。
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組織開発での現状や課題を適切に分析できる
ピープルアナリティクスのメリットとして、「組織開発での現状や課題を適切に分析できる」ことがあげられます。
近年では日本でも転職市場の活性化やジョブ型雇用の導入によって、離職率の改善が注目されるようになってきました。
従業員エンゲージメントを高め、離職防止につなげるためには早期の対策が必要です。
ピープルアナリティクスでは人材のモチベーションデータをリアルタイムで分析し、離職傾向を早期につかむこともできます。
また、分析したデータはタレントマネジメントにも活用することができます。
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大企業でのピープルアナリティクスの導入方法
大企業ではどのようにピープルアナリティクスを導入すれば良いのか、実際のステップを確認してみましょう。
ピープルアナリティクスの導入方法
- 解決したい課題を考える
- 収集するデータを決める
- データを切り口に沿って分析する
- ピープルアナリティクス専用のソフトウェアを導入する
解決したい課題を考える
ピープルアナリティクスの導入方法の1つ目は、「解決したい課題を考える」ことがあげられます。
まずはどのような取り組みであっても、目的と課題を考えることが重要です。
例えば採用であれば優秀な人材を確保したい、人材育成であればスキルデータを見える化したいなど、様々な課題が考えられます。
どのような課題を解決したいのかをまず考えましょう。
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収集するデータを決める
ピープルアナリティクスの導入方法の2つ目は、「収集するデータを決める」ことがあげられます。
解決したい課題を決めたら、現状で分析ができるデータを決めます。
例えば優秀な人材を採用したいのであれば、応募者の性格特性やパフォーマンスデータを集めるようにしましょう。
同時に、どのような人が優秀なのかを定義し、どのようなデータを集めれば良いのかを決めます。
単に関連するデータを集めるのではなく、必要なデータを定義してなるべく多くのデータを集めるようにしましょう。
これからの人事では、人材データベース構築が必要不可欠です。
人材データベースを活用してデータドリブン人事を実現する方法
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データを切り口に沿って分析する
ピープルアナリティクスの導入方法の3つ目は、「データを切り口に沿って分析する」ことがあげられます。
データを分析するためには切り口が必要です。
例えば優秀人材の候補を分析する場合、「この場合であれば優秀と言える」という軸を決めます。
問題解決力が高い、モチベーションが高いといったように、いくつかの軸を組み合わせていくことで、データ分析の良い切り口が見付かります。
ピープルアナリティクス専用のソフトウェアを導入する
ピープルアナリティクスの導入方法の4つ目は、「ピープルアナリティクス専用のソフトウェアを導入する」ことがあげられます。
大企業では大量の人材データを扱うことになるため、ピープルアナリティクスを導入するためには、専用のソフトウェアの導入を検討すると良いでしょう。
最近では、クラウド型の分析システムも増えてきています。
例えばクラウド人材管理システムのHRBrainでは、評価データなどから組織分析を行うタレントマネジメント機能を搭載しています。
クラウド型のシステムは導入も容易で使いやすいため、ピープルアナリティクスを活用したいと考える企業にとって有効な選択肢となるでしょう。
タレントマネジメントでできること
⇒「HRBrain タレントマネジメント」資料ダウンロード
ピープルアナリティクスの注意点
ピープルアナリティクスは便利な反面、注意すべき点もあります。
どのような点に注意すれば良いのか確認してみましょう。
ピープルアナリティクスの注意点
データの取り扱いに注意する
データや分析結果にこだわらない
データの取り扱いに注意する
ピープルアナリティクスの注意点として、「データの取り扱いに注意する」ことがあげられます。
ピープルアナリティクスでは大量の個人情報を扱うため、データの取り扱いには注意しなければなりません。
特に採用データや評価データなど、万が一流出すると取り返しのつかないことになるデータに関しては厳重管理をしましょう。
具体的にはデータの参照権限を分ける、ログイン履歴を記録するといった方法です。
データは会社の資産だと考え、大切に扱いましょう。
データや分析結果にこだわらない
ピープルアナリティクスの注意点として、「データや分析結果にこだわらない」ことがあげられます。
近年のピープルアナリティクスでは、かなり正確な分析を行えるようになりつつあります。
しかし、人間は無限の可能性を秘めているため、まだまだデータだけでは測れない部分もあります。
また、分析結果はあくまでも現在のデータによるものであるため、将来的には現状とは異なる人材が必要になる場合もあります。
データや分析結果が全てではないことを理解しましょう。
ピープルアナリティクスを確かな企業成長へとつなげるために
ピープルアナリティクス(People Analytics)とは、従業員の年齢や性別などの属性データや人事データ、行動データなどを収集し分析して、採用活動や従業員満足度の向上など、組織や人事領域での課題解決や施策の実行、意思決定につなげる手法を指します。
HRBrainはデータ分析とピープルアナリティクスを確かな成長につなげる人事評価クラウドです。
HRBrainは、従業員の目標設定から評価までのオペレーションの全てをクラウド上のソフトウェアで効率化するサービスです。ピープルアナリティクスといった最新の人的資源管理手法をカンタンかつシンプルに運用することができます。
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▼「タレントマネジメントシステム」についてさらに詳しく
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