タレントマネジメント×サーベイで実現。個人の強みを組織の強みに転換させていく方法とは

タレントマネジメント×サーベイで実現。個人の強みを組織の強みに転換させていく方法とは

株式会社DINOS CORPORATION 人事戦略部 人事企画ユニット ユニットマネージャー

安藤 靖華 様

  • 卸売・小売業
  • 301~1000名
  • 人材データの分析・活用を行いたい
  • 人事評価や目標管理の運用を効率化したい
  • 組織の課題把握・分析がしたい
  • タレントマネジメント
  • 人事評価
  • 組織診断サーベイ

HRBrain導入開始:2021年06月01日

タレントマネジメント×サーベイで実現。個人の強みを組織の強みに転換させていく方法とは

  • 課題背景
    • 従業員情報や目標・評価の管理がエクセルだったため、情報の呼び出しや目標のアップデートなどに手間と時間がかかっていた
    • スポットではサーベイを実施していたが、定点観測できておらず長期的な人事施策 に活かしきれていなかった
  • 打ち手
    • 管理上の不要な手間を削減するため、HRBrainで従業員情報や目標・評価の管理をおこなう
    • EX Intelligenceで定期的にサーベイをおこなう
  • 効果
    • 数日間かかっていた集計時間がゼロになり、評価内容の把握・分析に時間がかけられるようになった
    • 自社にとって優先度の高い課題が明確になり、経営層と共有することができた

株式会社DINOS CORPORATIONの人事戦略部人事企画ユニット ユニットマネージャーである安藤靖華様に、HRBrain導入の経緯や目的、導入後の変化について伺いました。
DINOS CORPORATION様には、タレントマネジメントシステム「HRBrain」と組織診断サーベイ「EX Intelligence」(※)をご利用いただいております。

※…EX Intelligenceは、人的資本の情報開示で重要なエンゲージメントを定量的に可視化する、HRBrainが提供する組織診断サーベイです。

Q. 株式会社DINOS CORPORATIONの事業内容を教えてください。

安藤様:
カタログ、テレビ、インターネット等による総合通信販売事業をはじめ、リテンションマーケティング事業、フラワーネット事業、催事・店舗事業を展開しています。
従業員数は709名(関連子会社含む全体975名、2023年3月31日現在)です。

Q. ご担当者様のお役回り・ご経歴を教えてください。

安藤様:
商品企画・マーケティング・法人営業を経験し、人事部門へ配属となりました。新卒採用・中途採用、教育・研修体系の見直し等に携わったのち、現在は人事制度の設計・運用を主に担当しています。
2021年にHRBrainの導入と、一部評価制度の変更(1on1)をスタートさせ、2022年10月からは人事制度の刷新(雇用区分・報酬・等級・評価・人材育成)をおこなっています。

DINOS CORPORATION_インタビュー写真1

環境に合わせて目標をタイムリーにアップデートしていくため、エクセル運用から脱却

Q. まずは、タレントマネジメントシステム「HRBrain」の導入前に抱えていた人事課題を教えてください。

安藤様:
当社を取り巻く環境が大きく変化するにつれ、従業員には「スピード感のある新しいチャレンジ」が求められるようになりました。それと同時に、そういったチャレンジを評価する制度を整えること、また、環境変化に合わせたチャレンジを後押しするため、目標をタイムリーにアップデートできるような仕組みが重要だと考えていました。
しかし、HRBrain導入以前は評価をエクセルで管理していたため、目標が硬直化しやすい課題がありました。
今までのエクセル管理では情報を呼び出すまでに時間がかかり、上司と部下のコミュニケーションを疎外する要因となっていました。 結果として、目標を確認する機会が減少し、データが眠ったままの状態になりがちでした。
また評価以外の課題として、コロナ禍でのテレワークなどで個人が見えづらくなっており、「従業員の個性を活かしきれない」という人事課題もありました。

Q. HRBrainを選んだ決め手を教えてください。

安藤様:
従業員が使いやすいシステムであることが、一番の決め手です。
上司と部下が互いのミッションを気軽に確認し合えるツールであること、また評価シートを作成する人事側の使い勝手がよいこと。この2つを重視しました。
評価シートは「作って終わり」ではなく、継続してブラッシュアップすることが求められます。そのため、人事側の運用のしやすさについても注目しました。

また当社の場合、評価制度を変更することがすでに決定していたため、評価に強みがあるサービスだったことも後押しとなりHRBrainの導入を決定しました。

UI_人事評価_集計
※画像はイメージです

数日間かかっていた集計時間がゼロになり、内容の把握・分析に時間がかけられるように

Q. HRBrainの運用をはじめて、導入前に抱えていた課題の解決状況はいかがですか。

安藤様:
HRBrainの導入によって、1on1の面談内容や評価結果がボタンひとつで出せるようになり、エクセルでは数日間かかっていた評価の集計時間がゼロになりました。

エクセルの場合、マクロを組んでいても提出時に元のエクセルが崩れていたり、集計が終わってから未入力の箇所があることに気づいたり、と時間的な負荷がかかるシーンが多くありました。
しかし、いまはボタンを押せばすぐに結果がわかるだけでなく、提出時点で未入力の箇所がわかるため、評価者本人にすぐに連絡することができるようになりました。
エクセルの作業時間がなくなったことで、内容の把握・分析に時間がかけられるようになったことは、新たな評価制度を運用していく上で大きな一歩だと思います。

またエクセル運用のときは、期中の評価シートの提出を求めていなかったこともあり、それぞれのチームの面談頻度や内容をチェックしきれていませんでした。しかし、HRBrainで運用を開始してからは、各チームの進捗状況を簡単に把握することができるようになりました。
まだ「目標のタイムリーなアップデート」という意味では課題を残している部分もありますが、
以前は「ここがよくなかった」という振り返り中心のコメントだったものが、「ここはこうしていこう」という未来に向けたコメントが多く記録されるようになったことは前向きな変化だと感じています。

UI_人事評価_ダッシュボード
※画像はイメージです

Q. 経営や現場から、どのような反響がありましたか。

安藤様:
HRBrainの使い方に関する問い合わせが想定よりかなり少なかったことが、ある意味、想定外の現場の反響だったと感じています。
人事内でも「新しい人事システムを導入しても、結局ITリテラシーが高い人しか使いこなすことができないのではないか」「問い合わせ対応の負荷が大きいのではないか」という不安な声もありました。しかし、実際やってみると「意外と大丈夫」だとわかったことは、大きな発見でした。こういった新しいシステムを導入する際、様々な不安や懸念が付きまといます。しかし、まず試してみることで、システムではなく自分たちが高いハードルを設定していただけだったということに気づけたのは、今後に向けても良い経験だったと感じています。

ただし、導入時の混乱が少なく済むよう、事前にできる限りの準備は行いました。
当社の場合、まずマニュアルを作成してから、システム操作が得意な部門を含めてトライアル導入し、つまずきそうな部分をチェックしました。その後、内容をブラッシュアップしたうえで全社展開をおこないました。
導入にあたって、操作が全くできない人を人事が想像してマニュアルを作成すると、膨大な量になり逆に理解が難しくなることがあります。
最低限押さえなくてはいけないポイントを把握するには、システム部門など、こういったツールの操作を得意とする部門に先行して導入することがおすすめです。

Q. 各機能の活用方法について、具体的に教えてください。

安藤様:
現在は主に、人事評価・社員名簿・アンケートの3つの機能を活用しています。

社員名簿には、従業員自身が入力するキャリア項目を新たに設定しました。
若手社員から「上司や先輩がどういうキャリアを歩んできたのかわからず、将来のキャリアが描きにくい」という意見があったこと、また時代背景として自律したキャリア形成が求められるようになったためです。
このキャリア項目については、従業員が互いに自身の強み・経歴を共有できるよう、全社へ情報を公開しています。また面談・昇格時の面接資料としても活用することで、徐々に社内へ浸透してきたように思います。
HRBrain導入以前は、データベースとして異動情報はあったものの、その人がその部門でどのような業務を担当してきたのか、詳細が分からず、必要に応じて補足資料を作成し直す必要がありました。新たな情報をデータベースとして整理していくことも必要ですが、既に持っている情報をどう活用していくか、という点も今後意識していきたいと考えています。

UI_社員名簿_メンバー詳細
※画像はイメージです

次にアンケートですが、以前から実施していた自己申告書をHRBrainのアンケート機能に乗せ換えて運用しています。
また新入社員のオンボーディングについてもアンケートを活用しています。
HRBrainのフォーマットをベースに、上司とのコミュニケーション・仕事のモチベーション・体調面などの設問を設定し、数カ月ごとに実施してフォローに活かしています。

UI_アンケート_集計
※画像はイメージです

表面化していない人事課題にもいちはやく気づけるようサーベイを導入

Q. 2023年3月より、組織診断サーベイ「EX Intelligence」もご利用いただいていますが、導入を考えられた背景を教えてください。

安藤様:
導入を考えた理由は2つあります。
まず1つ目は、組織と個人の状況を感覚ではなく客観的なデータで把握したいと考えていたこと。
2つ目は、数値データとして定点観測することで、社内の変化を時系列でキャッチできると考えたからです。

以前は、制度変更といった会社として大きな節目のタイミングで、スポットでサーベイを実施していました。ただしスポットでの実施だと、その都度、会社側が確認したい内容が中心の分析となりやすく、まだ表面化していない課題を見つけるという意味ではうまく活用しきれていませんでした。
時系列で数値の推移を追えるサーベイを導入することで、会社側が知りたいことだけでなく、従業員側から発信される潜在的な人事課題にも気づくことができると考えています。

サーベイ導入の発案は人事からおこないましたが、人的資本開示などのデータが求められるなかで「会社の状況を客観的に把握することが重要だ」という認識が経営層とも一致したことから、導入が決定しました。

Q. EX Intelligenceを選んだ決め手を教えてください。

安藤様:
期待と実感のギャップのデータが取れること、そのコンセプトに非常に共感したことが導入の決め手になりました。
サーベイの数値によって、当社にとって優先度の高い課題がわかります。
他社のエンゲージメントサーベイの場合、「他社と比較してこの数値が悪いです。だから、この悪い項目の改善を優先的におこないましょう」というように誘導されることが多いのですが、なにを「悪い」と取るかは、会社の個性・カラーによって異なるはずです。
一般的に良いとされる数値を目指すのではなく、当社の従業員の期待値が高い項目を把握することで、課題が明確化されます。
当社独自の優先順位をつけられるところが「実態に合う」と思い導入を決定しました。

UI_EX_ギャップ
※画像はイメージです

優先度の高い課題が明確になり、経営層と共有することができている

Q. サーベイ実施後、導入前に抱えていた課題の解決状況はいかがですか。

安藤様:
まずは経営層とサーベイの結果を確認し「当社はここをポイントとして重視しましょう」と共有することができました。
サーベイを導入したからといって課題が即解決するわけではありませんが、改善に向けて数値という客観的なデータをベースに共通認識を持つというのは、ブレない軸をつくっていくうえで重要なことだと感じています。

またEX Intelligenceでキャリアに対する数値が年代によって低い傾向があったことを受けて、HRBrainの社員名簿にオリジナルのキャリア項目を設定し、強化しました。
前述の「従業員自身が入力するキャリア項目」の入力を強化したのは、サーベイ結果を受けてのことです。
従業員の年代によってキャリアに関する課題が異なるため、キャリア施策を拡充し、そのバラつきを埋める結果を期待しています。

DINOS CORPORATION_インタビュー写真2

タレントマネジメント×サーベイで、従業員ひとりひとりの強みを組織の強みに転換させていく

Q. 今後の展望として、どのようなことを実現していきたいとお考えですか。

安藤様:
「個人の強みを、いかに組織の強みとして転換させていくか」を考え、ひとりひとりの力を繋ぎ合わせて、組織だからこそ発揮できる最大限の成果を目指しています。
そのためにも、まずはHRBrainのタレントマネジメントを使い、個人の強みを可視化・共有し、EX Intelligenceで組織としての状況を確認し、より良くするための課題解決・改善をおこなっていきます。
最初こそ人事主導で施策をおこないますが、将来的には、現場内でリアルタイムの改善サイクルが生まれるよう、きっかけ作りをしていきたいです。

Q. タレントマネジメントや組織改善にお悩みのご担当者様に、アドバイスがあればお伺いさせてください。

安藤様:
タレントマネジメントシステムやサーベイにより、これまで主観が入りやすかった人事課題に客観的なデータが加わることで、判断の幅が広がったように感じています。一方、データだけでは把握しきれない人と人とのつながりが、最終的には組織としてパワーを生んでいく源泉になるとも考えています。
客観的なデータを取得し、活用すること、そして実際の熱量を肌感としてもつかんでおくこと、この2つを両輪として回すことが、人事施策をおこなううえで重要だと考えています。

感覚だけで人事施策を考えてしまうと、どうしても「悪い」状況をどう改善するか、ということに目が向きがちです。しかし、サーベイなどの客観的なデータがあると、「良い」部分も見つけることができます。数値の良い組織の取り組みを全社に広げていくなど、今後は「良い」部分にも注目しながら、前向きなデータ活用方法も検討したいと考えています。

今後も、従業員ひとりひとりの強みを組織の強みに転換できるよう、HRBrainのシステムを活用しながら取り組んでまいります。

DINOS CORPORATION_インタビュー写真3

※掲載内容は、記事公開の2023年12月時点のものです。

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