ツールは情報を得る手段。バリュー評価で事業の成長を加速
株式会社LIfebook プロデューサー/ディレクター
児玉 光史 様
- サービス業
- 1~50名
- 社員のコミュニケーションを活性化したい
- 人事評価や目標管理の運用を効率化したい
- タレントマネジメント
- 人事評価
HRBrain導入開始:2019年04月01日
ツールは情報を得る手段。バリュー評価で事業の成長を加速
- 課題背景
- 組織拡大にあたり、会社と個人の成長を上手くリンクさせたかった
- 企業理念やビジョン浸透のためコミュニケーションツール導入を考えていた
- 表計算ソフトでの目標設定などの運用に限界を感じていた
- 打ち手
- 運用の開始がスムーズにできそうなHRBrainを導入
- 人事評価制度の見直しを検討
――御社と児玉さまのご紹介をお願いします。
児玉さま:株式会社Lifebookは今、9年目の会社です。Webやアプリケーションの企画開発を主に行っておりまして、B to Bに特化したITサービスを展開しております。
ブランディングやプロモーションをする際のWebサイトの制作や、自社でWebサービスを展開したいお客様に対してシステムの構築などの、いわゆる受託開発、受託制作といったところの支援も最近増えています。
私自身は、この会社が立ち上がった時からのメンバーです。名刺に記載してある肩書きはプロデューサー、ディレクターですが、実際は営業や案件のディレクション、人事や労務、経理、総務なども担当しています。
――業務内容が非常に幅広いですね。何でもやってくれる、何でもできる方っていうことですね。
児玉さま:創業初期は何でもやっていました。(笑)私が案件をとってきて、チームメンバーと制作を進めていくという流れでやってきたのですが、最近は社員数も増えたことで制作チームを分けたり、社内で作業分担、役割分担を推進しています。
――HRBrainを導入するにあたっての背景をお伺いしたいのですが、もともと、そういったサービスを探し始めたきっかけは何だったのでしょう?
児玉さま:弊社は制作会社なので、事業に対して1人1人のスキルがすごく影響度合いが大きくて、1人1人のスキルが伸びていくと、結果として事業が伸びていくんです。
組織拡大にあたって、会社の成長と個人の成長がうまくリンクして事業が回っていく方向性を作りたい、というのが導入の背景ですね。
弊社は、今期だけでも新しいメンバーが8名増えて合計17名の組織になっています。もともとの9名に対して7名というのは、かなり大きなインパクトがある数字です。
毎日、各メンバーが何をしているか、何に注力しているか、10人ぐらいなら私だけでも目が届くのですが、大人数になってくるとなかなか難しくなってくるのと、新しく入ってきたメンバーに対して「この会社が何を重視し、何をコンピタンスとしているのか」をしっかり理解してもらう必要があるな、と思いました。
私は前職で大手医療系企業の人事総務にいたのですが、1人1人がクレドをしっかり理解した上で社員全員に浸透させるために動いていて、すごくいい会社だったなと今でも思い出すくらい、印象に残っています。
Lifebookはまだ小さな組織ですが、ここに企業理念やビジョンを浸透させていったら今後どういう展開になるのかということにすごく興味があって、より社内のコミュニケーションを深めていくためのツールは絶対に必要だと思い、HRBrainさんにお声かけさせていただきました。
表計算ソフトに限界を感じてHRBrainを導入
――クレドの浸透や個人のスキルの向上を成し遂げたいという明確な目的があって、そこで何かツールを使うというのは最初から決められていたことだったのでしょうか?
児玉さま:はい、最初からある程度決めていました。それまでは、メンバーの今年チャレンジしたいスキルや、事業に対してどのような貢献をしたいかなどの観点で個人目標を設定し、表計算ソフトで運用していましたが、やはり限界があるなと思いまして。
ツール以外にも、手書きにして常に目に見えるところに貼っておくことも考えたのですけど、あまりスマートな方法とは言えませんし、IT企業なのでITツールを使ってうまく管理していく、という方向性に落ち着きました。
――ありがとうございます。表計算ソフトの限界というのはどういったところですか。
児玉さま:一番は内容の陳腐化ですね。私が5年ぐらい前に表計算ソフトで作った書式がずっとそのまま使われ続けていて、内容をアップデートしようにも、変えるとなると再度全員に配布して記入しなおしてもらう、という手間が生じてしまうため、なかなか変更することができませんでした。
運用面では、メンバーにシートを配布し、回収し、必要な人たちに情報共有するという流れに問題が生じていました。全員が書き終わっていることを評価者が把握するのが難しかったり、被評価者が評価者に見てもらっているかわからない状態で面談に突入してしまったりしていたので。
内容を変更する際に再記入などの手間が省け、進捗管理ができるツールがあれば非常に魅力的だな、と思いましたね。
HRBrain導入前に他社のサービスも複数検討したのですが、最近の人事評価のトレンドや、OKR、MBOなどいろんな制度、他社の事例など、ツールを利用すると色々な情報が入ってくるという点でも、ツールを導入するメリットを強く感じました。
UIと料金のバランスが決め手。情報を得られるのがツールのメリット
――いろいろ比較検討されたとのことでしたが、弊社に決めていただいた理由は何だったのでしょうか。
児玉さま:UIの使いやすさが大きな決め手でした。なぜツールにするのかということを考えたときに、そもそも使ってもらえないと意味がないな、と思ったので。
実際に触ってみて、説明やマニュアルが必要そうなツールは導入を見送りました。御社のHRBrainは非常に使いやすいというのが最初の印象でした。これならそんなに説明しなくても、運用開始がスムースに行きそうだな、という感覚です。
――ありがとうございます。1番の決め手はUIですか。
児玉さま:UIと料金ですね。コンサルティング中心のサービスは高額な傾向にあるので、そこまで予算をかける必要はないなと判断しました。
――導入されたばかりで、まだこれから使われていくところだと思うのですが、皆さんの反応はいかがですか。
児玉さま:「これって何を書けばいいですか?」など、記載する内容への問い合わせはありますが、「どうやって操作すればいいですか?」というような、操作方法に関する問い合わせは一切ないので、抵抗なく使い始めていると思います。
――それは嬉しいです。先ほど仰っていた、他社の事例など、人事に関する情報が得られるという部分ではHRBrainはいかがでしょう?
児玉さま:弊社は今、来期に向けて人事評価制度を変えようとしておりまして、御社のカスタマーサクセスにいろいろ教えていただき、非常に参考になっています。
「バリュー評価にしましょう」「成果が分かるように評価していきましょう」という文字だけは巷に溢れていて、みんな知識としては持っていても、実務的な部分について知る機会はなかなかないですよね。
「成果に表せないようなところはどうやって表現していますか」とか、「どれだけのメンバーからそういう声を拾い上げていますか」といった質問に対して、いろんな企業の人事担当者が試行錯誤した結果を共有していただいているので、すごくありがたいです。
たとえば、バリュー評価をしようと決めたときに、他社はどのようにバリューを決めるかとか、バリューを浸透させるためにHRBrain上でどういった説明書きをしているのかとか、具体的なツールの利用方法も含めて教えていただけるので助かっています。
――たしかに、ツールを他社がどうやって運用しているか、バリューを浸透させるために何をしているのか、そういった具体的な事例を探すのはなかなか難しいかもしれませんね。
児玉さま:難しいですね。探せたとしても、ちょっと今時のやり方ではないな、と思うこともしばしばありました。例えば「バリューを浸透させるために朝礼で毎日復唱しましょう」とか。カスタマーサクセスを通して、今現在、他社のみなさんがどのように取り組まれているのかがわかるのは非常に大きいです。
――カスタマーサクセスは、弊社がかなり力を入れているところなので、どんどんご活用いただけると嬉しいです。今後の御社のビジョンについてお聞きしてもよろしいでしょうか。
児玉さま:現在、ありがたいことにいただくお仕事がかなり増えてまいりまして、一部の案件に関してはお断りしたり、お客様にお待ちいただいたり、という状況なので、組織拡充によって対応できる案件を増やしていくことが急務だと考えております。なので、まずは2、3年で30名弱という規模の組織にしていきたいと思っています。
ただ、単純に数を増やすだけでは品質や評価が落ちてしまう可能性もあるので、お仕事をいただいているお客様や社内で活躍しているメンバー、皆が幸せになるような組織を目指しています。
そのためにはコミュニケーションがとても大切だと思っているので、バリュー評価を導入したり、メンバー同士の1on1を拡充したりしています。日々仕事をしている中でなかなか言えないことを、メンバー同士ざっくばらんに腹を割って話し合う時間を設けて、うまく個人の成長と組織の拡大を両立していきたいと考えています。
――今後の組織拡大に向けて人を採用していく際には、どういったところを重視されますか?
児玉さま:採用方針としては、スキルよりも自ら学ぶ姿勢を重視しています。最低限必要なスキルの項目はありますが、最優先ではありません。事業も業界もどんどん変化していく世の中で、今持っているスキルは2、3年の間は通用しても、それ以降は自ら学び取る力や成長する力が重要になっていきます。ものづくりに携わる者として、最前線で活躍しようとする姿勢を1番重視しています。
弊社は非常に離職率が低いのですが、例えば、毎年退職者がいて、新規採用をその穴埋めに使うような経営の仕方が私はすごく嫌いなんですね。案件のために無理に人を採るよりは、仕事を断る方を選択したいと思っています。一方で、どんなに優秀でもどんなに仕事ができているように見えても、この人と10年20年楽しく仕事ができそうかどうかっていうフィーリングは1番重要視しているところかもしれないです。難しいですけどね。
――どういった企業にHRBrainをおすすめできると思いますか?
児玉さま:人と人とが連携して事業をしていくような会社であれば、全ての企業におすすめできると思います。1人1人のパワーだけで仕事が完結するなら必要ないと思いますが、世の中、そんな仕事のほうが稀有だと思うので。
――確かに、誰とも連携せずに仕事をするのは難しいですね。人と人が連携するからこそ、個々の成長、バリューの浸透も重要になってきます。弊社も、全ての企業に使っていただきたいので、そう言っていただけてとてもありがたいです。
常に変化し続ける業界のトレンドをキャッチする能力を評価
――御社のHRBrain活用方法を具体的にお聞きしたいのですが、今後こういうことをされていきたいというご要望はありますか?
児玉さま:今は表計算ソフトのデータをそのまま移行した段階で、内容は事業目標と能力開発目標でわけています。今後は事業目標に定量的な要素を残しつつも、バリュー評価に進みたいと考えています。
バリューに対してメンバー1人1人が何を思って、どういう打ち手を考えていくのかというディスカッションができる部分に注目した評価制度にしていきたいと思っています。それは上が「こうやれ」って言ったからやる、というものではなくて、バリューという方向性が定まった時に、1人1人が何を考えるかというところですね。
――バリューはこれです、こういった尺度の軸で評価しますという評価制度ではなく、バリューに合った目標を個々が考え、提出するということでしょうか。バリューと事業目標を混ぜたような。
児玉さま:まだしっかりとイメージはできていないのですが、そういう感じかもしれません。先ほども申し上げましたが、この業界は流れがすごく速いので、去年まで当たり前だと思っていたことがもう通用しなかったり、古くなってしまったり、ということが頻繁に起こります。
「今、新しいトレンドはこれだからこう進もう」とか、「今までやっていたこれは古いからやめよう」という判断を上の人間がする、というスピード感ではもう間に合わなくなってきているので、メンバー1人1人が考える機会を設けていこうと考えています。
たとえばトレンドに敏感なメンバーが「今までこういう仕組みや技術を使って開発してきましたけど、最近こっちの方がシェア伸びてきていますよ」という風に発信して、それが評価されていくような流れをつくっていきたいと思っています。
多分、どこの会社も以前より事業スピードが速くなってきたのを感じていると思うんですが、スピード感で言えば、大手企業よりも弊社のような小規模な会社のほうが得意だと思うので、弊社にとっては追い風ですね。
――確かに、個々がトレンドをキャッチアップすることで事業の成長に寄与できると、会社全体に対するインパクトがものすごく大きくなりますよね。ありがとうございます。
大手医療系企業での経験から、企業理念と何より人を大切にした育成や採用を徹底されている児玉さま。個々の成長が事業の成長に直結する業種ならではの、評価制度に対する真摯な姿勢が印象的でした。
株式会社Lifebookさまのエントランスがとても雰囲気のあるライティングでしたので、最後の写真はちょっとムーディーな出来になってしまいましたが、インタビュー中、児玉さまはほぼ姿勢を崩すことなく、いろいろなお話を聞かせてくださいました。児玉さま、ありがとうございました!
今後の株式会社Lifebookさまのさらなる発展に、HRBrainがお役に立てるよう、力を尽くしてまいります。
※掲載内容は、記事公開の2019年11月時点のものです。