店舗人材の定着促進へ、千疋屋が長期視点でシステム導入した理由
株式会社 千疋屋総本店 取締役 総務・人事部長
橋本建治 様
- 卸売・小売業
- 51~300名
- 人事評価や目標管理の運用を効率化したい
- 人材データを一元管理したい
- タレントマネジメント
- 人事評価
HRBrain導入開始:2021年04月01日
店舗人材の定着促進へ、千疋屋が長期視点でシステム導入した理由
- 課題背景
- 退職者の増加が店舗拡大の障壁となっていた
- 人事評価を紙で運用、シートの取り違えやフォーマットのずれなどが発生
- 従業員の評価が不透明だった
- 打ち手
- システムの柔軟性や簡易性からHRBrainの導入を決定
- 携帯用デバイスから操作可能、容易な従業員情報の確認
- 従業員ごとの評価シート編集作成作業の効率化
- 効果
- 評価シートの作業効率の向上
- 従業員名簿の確認工数を削減できた
- 店舗評価の差の把握が容易になった
ー「株式会社 千疋屋総本店」の事業内容を教えてください。
橋本様:
果物の輸入や販売、フルーツパーラー、レストランの運営などを行っています。従業員数は230名ほどです。
当社は日本で最初のフルーツ専門店として、「一つ上の豊かさ」をアイデンティティとして掲げて、果物を通して食生活を豊かにしたいという思いがあります。
ー橋本様のお役回りを教えてください。
橋本様:
総務・人事部を担当しております。
新卒で外資系企業に営業職で入社し、人事や経理で実務を担当しました。
「人に関わる仕事がしたい」と思い、事業部担当の人事そして人事部長を経験。その後「日本の企業で働きたい」と思い、千疋屋総本店へ入社しました。
ー千疋屋総本店が抱えていた課題を教えてください。
橋本様:
できるだけ長く働いてもらう人材の確保や、評価シートの管理を課題と感じていました。
採用計画を立てる際に、退職者のデータを確認していたところ、2017年までの退職者の数が20名ほどだったのに対して、2018、2019年になると倍くらいに増えていました。
従業員数を確保するために採用活動を行っていますが、採用した人数分の従業員が辞めていってしまっては意味がありません。
また、取引先から店舗拡大のお話をいただいたこともあったのですが、開業する際に会社の品質に見合う従業員数を確保するのが難しいという理由等で断ったこともあります。このようなことに対しても、改善の必要性を感じていました。
他にも、当時は人事評価シートを紙で運用しており、回収した後に担当者が情報を全て手作業で入力していました。これにより人事評価シートの送り間違えや、違うフォーマットでの提出なども度々あり、このようなことが無いようにシステムの導入を検討していました。
ータレントマネジメントシステムを導入するきっかけを教えてください。
橋本様:
接客を重要視している会社なので、従業員には長く働いて、経験を積んでもらう必要があります。そのため、従業員が定着しないということは、会社が
求めるレベルの接客ができる従業員の不足につながります。
これを解決するため、研修の実施や1on1をはじめとした、人事評価と育成をつなげる仕組みの導入を検討していました。
これが「タレントマネジメントシステム」を導入しようと考えたきっかけです。
また、紙の評価制度の見直しもきっかけのひとつです。
今までは紙で人事評価を行っていました。そのため、従業員は評価シートを提出したあと、どのように評価がされているのかわからないような状態でした。
紙ではなくクラウド上で、自分の評価が見えるような状態にすることが重要だと考えて、クラウド型のタレントマネジメントシステムを検討していました。
人事の視点では、クラウド化することで、人事評価の状況や結果をリアルタイムで見ることができ、作業や評価のスピードアップにつながりました。
ーHRBrainに決めた理由を教えてください。
橋本様:
数ある評価システム・タレントマネジメントシステムを見た中で、HRBrainは非常にシステムの柔軟性が高く、評価シートの簡易化や今までの評価シートの内容をシステムに反映できることがわかりました。これが1番の決め手です。
また、店舗にはパソコンやタブレットが人数分ないため、従業員がログインをすれば、自分の情報が見られる環境が必要でした。
HRBrainは、操作も簡単で、店舗のパソコンの他に、スマートフォンやタブレットなどから確認して入力することができ、非常によかったです。
更には、様々なことがHRBrainの人材データベースに付随してできることや、今後の拡張性も視野に入れて、HRBrainを選びました。
※画像はイメージです
ーHRBrainの導入にあたり、大変だったことと、それを乗り越えた方法を教えてください。
橋本様:
元々、クラウドシステムの導入に関しては前向きでした。しかし当社にとってクラウド導入は初めての経験ということで、費用面や操作性については理解していない部分が多かったです。
そのため、検討当初から専務、本部長、経理部長、店舗統括部長も含めたプロジェクトチームを作り、現状の評価システムについての課題を確認し、その課題が各社のシステムで解決できるかなどを実際にデモ画面を見て比較しました。
最終的にHRBrainに決める部分で、社長の承認を得る必要がありました。
ちょうど新型コロナウイルスの影響もあり、当初はコストを抑える目的でHRBrainではないシステムを導入する方針になっていました。
しかし、管理職が満場一致で「HRBrainのシステムを使いたい」ということで、最終的に社長から許可をもらい、導入することになりました。
ー具体的にどのような観点で比較検討を行ったのでしょうか。
橋本様:
パソコンにあまり慣れていない従業員が利用するので、「シンプルに操作できるか」、「見た目が使いやすいか」、「自社の評価シートに対応できるか」という部分をとくに重要視して比較検討を行いました。
また、HRBrainを導入する時には、あえて私ではなく、システムの導入経験の無い人にシステムの構築をお願いしました。従業員のデータベースについて、担当者に理解してもらいたかったからです。
その中で、評価のできるようなシステム構築ができたのは、HRBrainのサポート体制があってこそで、とても素晴らしいなと感じています。
ーHRBrain導入後の変化を教えてください。
橋本様:
もちろん、課題であった評価シートに関する作業の効率が上がりました。
賞与会議で従業員の評価を話し合った際には、なぜこの従業員が高い・低い評価なのかとなったときに、従業員ひとりひとりの評価シートを即座に提出できるようになりました。
また、今までは従業員名簿が必要な際に、総務や人事に依頼してデータを出してもらっていました。現在は統括部長が自分たちで見られるようになったので、依頼などが不要になりました。
現場では、店舗ごとの評価の差を統括部長が把握しやすくなったときいています。
※画像はイメージです
ーHRBrainを今後、どのように活用していきたいですか。
橋本様:
直近では、人事評価の機能をメインで使っていますが、中長期的にはタレントマネジメントを実施していきたいと考えています。
実際にタレントマネジメントを開始するには営業本部との連携が必要なので、そこも巻き込んで進めていく必要性を感じています。
タレントマネジメントでは、特に人材の育成計画や人員計画から逆算した、人材育成を実施したいと考えています。
仮に、店舗の店長が辞めてしまった場合、「どのような人材が店長に向いているのか」、「店長になるためにどういうスキルが必要なのか」、「どういう経験を積ませないといけないのか」などが頭だけで整理されているような状況なので、見える化していきたいです。
※掲載内容は、記事公開の2022年3月時点のものです。