ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)とは?実践するためのアクションや企業事例を解説
人材データの一元管理を実現し、あらゆる人事施策の実行をサポート
- ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)とは?
- ダイバーシティとインクルージョンの違い
- ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(DE&I)とは
- ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)推進が企業にもたらす4つのメリット
- 多様な発想によるイノベーション創出
- 離職率低下や定着率の向上
- 優秀な人材の獲得につながるブランド力向上
- 社員の主体性を高める心理的安全性の向上
- ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)推進における課題
- ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)推進につながるアクション
- ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)推進の企業事例
- 株式会社資生堂
- カンロ株式会社
- 東急株式会社
- ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)推進にサーベイを活用した事例|株式会社オーハシテクニカ
- ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)推進で企業価値を高める
さまざまな背景をもつ人々が企業や組織で一体となり、多様な人材が尊重され活躍できる状態を目指す動きとして、ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)という考え方が注目されています。
本記事では、ダイバーシティ&インクルージョンについて、企業にもたらすメリットや注意点、具体的なアクションなどを解説します。ダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン(DE&I)との違いや取り組み事例も紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)とは?
ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)とは、性別・年齢・国籍・価値観などの多様性を認め合い、その違いを組織の力に変えていく考え方です。
多様な人材が安心して意見を出し合い、能力を発揮できる環境を整えることで、新しい発想が生まれやすくなり、組織の生産性向上やイノベーション創出につながります。
また、従業員の働きがいが高まり、優秀な人材の確保や定着にも効果があります。D&Iは、企業が持続的に成長するために欠かせない取り組みです。
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ダイバーシティとインクルージョンの違い
ダイバーシティは、性別や年齢、国籍、考え方など、さまざまな違いを持つ人が集まっている「状態」を指す言葉です。
これに対し、インクルージョンは、その一人ひとりが安心して意見を言えたり、力を発揮できたりする「環境づくり」を指します。
ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(DE&I)とは
近年は、ダイバーシティ&インクルージョンに「エクイティ(公平性)」を加えた視点が重視されています。
エクイティとは、育児・介護・障がい・言語など、一人ひとりの事情に合わせて必要な支援や環境を整えることです。
ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(DE&I)は、多様な人が安心して働き、その力を発揮できる状態をつくるための考え方です。
ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)推進が企業にもたらす4つのメリット
ここでは、ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)の推進が企業にどのようなインパクトを与えるのかという視点で、4つのメリットを紹介します。
多様な発想によるイノベーション創出
離職率低下や定着率の向上
優秀な人材の獲得につながるブランド力向上
社員の主体性を高める心理的安全性の向上
多様な発想によるイノベーション創出
ダイバーシティ&インクルージョンの推進によって、企業や組織に多様な人材が集まり、それぞれの個性やスキルを発揮しやすくなります。
さまざまな価値観や発想をもつ人材が揃い、安心して発言や行動ができる環境が整うと、これまでになかったアイデアが生まれるでしょう。多様なアイデアがイノベーションにつながり、新たなサービスの開発や業務効率化などよい影響を期待できます。
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離職率低下や定着率の向上
人材それぞれがもつ価値観や個性を尊重する組織は、多くの人材にとって居心地のよい環境であり、離職率の低下を期待できます。
仕事と育児を両立したい女性社員や、障がいをもつ社員、外国籍の社員など、それぞれのバックグラウンドに配慮することで、自分自身が認められていることを感じられ、より長く働きたいと思ってもらえるでしょう。
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優秀な人材の獲得につながるブランド力向上
ダイバーシティ&インクルージョンを推進することは、多様な人材を受け入れ尊重していることが社会に伝わる要素のひとつです。
多様性を認め人材が個性を発揮しながら企業が成長していることは、ブランド力の向上につながります。ブランド力が高まると、就職・転職を検討している人材に自社が知られやすくなり、優秀な人材との接触が増えて採用にもつながっていくでしょう。
社員の主体性を高める心理的安全性の向上
ダイバーシティ&インクルージョンは、社員の心理的安全性の向上にも寄与します。多様性を認める組織では、それぞれの発言や行動を尊重するため、周囲を過度に気にすることによるストレスや関係に影響する不安などを減らせるでしょう。
心理的安全性が確保されると、社員は主体的に行動できるようになります。個性やスキルが存分に発揮されるようになり、クリエイティビティやイノベーションの創出を期待できます。
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ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)推進における課題
ここでは、ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)を推進するうえで、企業が抱えやすい課題を3つ解説します。
変革に対する抵抗が生じやすい
価値観の違いからコミュニケーション摩擦が起きやすい
方針が浸透しにくく、成果が見えづらい
ダイバーシティ&インクルージョンを推進するためには、多様性を受け入れるという大きな変革が求められます。仕組みだけではなく、個人の価値観や考え方にも変化が必要になるため、抵抗が生じることも少なくありません。
また、多様な人材を迎え入れることで、価値観の違いからコミュニケーションの摩擦が起きることもあるでしょう。
「ダイバーシティ&インクルージョンを推進する」といった方針だけでは何をすべきかがわからず、どうすれば実現したといえるのか成果が見えにくいことも課題です。
ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)推進につながるアクション
ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)を推進するためには、具体的なアクションに落とし込んで組織全体で取り組むことが大切です。
ダイバーシティ&インクルージョンの推進につながる主なアクションは、以下の通りです。
組織戦略や人事制度などへの組み込み
多様性について理解を深める教育・研修
経営層やマネジメント層のコミット
多様性を受け入れる組織風土改革
人材の個性やスキルを活かした最適な人材配置
多様な働き方やライフスタイルを尊重する働く選択肢の拡充
組織としてダイバーシティ&インクルージョンに取り組むために、戦略や人事制度などに結びつけることが大切です。
そのうえで、多様性について理解を深める研修を実施したり、経営層やマネジメント層が自ら推進するよう意識づけを行ったりして、着実に多様性を受け入れる組織に近づけていく必要があります。
ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)推進の企業事例
ここでは、ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)を実際に進めている企業の事例を紹介します。
株式会社資生堂
カンロ株式会社
東急株式会社
株式会社資生堂
株式会社資生堂では、ダイバーシティ&インクルージョンにエクイティを組み込んだDE&Iに取り組んでいます。
女性の活躍支援として、2025年1月時点でグループ社員のうち女性管理職はグローバルで59.5%、国内で41.1%を占めており、育児休業制度や育児による短時間勤務制度などで、女性が安心して活躍できる環境を整えています。
そのほかにも、LGBTQ+や障がいのある社員、外国籍の社員、シニア社員など、多様な人材が活躍できる企業としてDE&Iを推進しているのが特徴です。
参照:ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン | 人材 | サステナビリティ | 資生堂 企業情報
カンロ株式会社
カンロ株式会社では、「多様性から未来をつくる」といったダイバーシティ宣言を行い、多様な個性をもつすべての社員がワークライフバランスを実現しながら活躍できる職場の実現を目指しています。
ダイバーシティを推進するために、ダイバーシティ推進チームを設置し、各職場にも配置されたダイバーシティ推進リーダーと連携をとる仕組みが特徴です。
ダイバーシティ推進リーダーから各職場の職員に情報共有などが行われ、組織として取り組む女性の活躍や介護と仕事の両立など、さまざまな改善に取り組んでいます。
東急株式会社
東急株式会社では、ダイバーシティマネジメント宣言を行い、DE&Iを推進しています。
制度・(会社の)風土・(従業員の)マインドという3つの観点で取り組みを推進し、すべてが実践されたときにダイバーシティマネジメントが実現すると考えています。
主な取り組みは、女性活躍推進や男性育休取得推進、多様な人材の活躍などで、人事部門内の専属チームを中心に、各部門の担当者と連携しながら取り組みを企画・実施しているのが特徴です。
参照:ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(DE&I)|東急株式会社
ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)推進にサーベイを活用した事例|株式会社オーハシテクニカ

長年の歴史を持つ同社では、トップダウン型で保守的な風土が根強く、挑戦が生まれにくい状態が続いていました。ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)推進を進めたい一方で、課題が明確にならず、人事も日々の対応に追われ根本的な改善に着手できていない状況でした。
そこで、組織診断サーベイを導入し、従業員の期待と実感のギャップを可視化しました。アナリストによる客観分析を活用し、課題の優先順位を整理したうえで、人事・総務チームやD&I推進室が中心となり、コミュニケーション改善や経営層との直接対話の場づくりなど、優先度の高い施策から着手しました。
回答率90%超と従業員の高い関心を確認でき、匿名による率直な意見も把握できました。自社の実態に合った改善策を検討できるようになり、従業員の心理的安全性や主体性にもよい変化が見えはじめています。
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ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)推進で企業価値を高める
ダイバーシティ&インクルージョンによって、多様な人材が安心して意見を出せる職場をつくることは、企業の成長につながります。性別や年齢、価値観の違いを尊重し、それぞれの力を活かす環境を整えることで、新しいアイデアやサービスが生まれやすくなります。
社員の働きがいや定着率も向上し、優秀な人材の確保も期待できるため、まずは自社の制度や働き方を見直し、全員が自分らしく活躍できる仕組みづくりからはじめましょう。







