
従業員の期待や意見に耳を傾けることから始める。業歴が長いが故に硬直的な組織の変革に挑むオーハシテクニカの挑戦とは
株式会社オーハシテクニカ ダイバーシティ&インクルージョン推進室 室長
平林 智江 様
- 製造・メーカー
- 501~1000名
- 従業員エンゲージメントを向上させたい
- 組織の課題把握・分析がしたい
- 組織診断サーベイ
HRBrain導入開始:2024年11月01日
従業員の期待や意見に耳を傾けることから始める。業歴が長いが故に硬直的な組織の変革に挑むオーハシテクニカの挑戦とは
- 課題背景
- ダイバーシティ&インクルージョンの促進において、組織変革の必要性を漠然と感じつつも、課題を明確にすることが難しかった
- 目先の人員補充など短期対応に追われ、根本的な課題解決まで手が回らない人事・総務チーム
- 上記の結果として、議論や対策が進みにくかった
- 打ち手
- サーベイで従業員の「期待」と「実感」を把握し、課題の優先順位付けをおこなった
- アナリストが客観データを分析し、組織課題を見える化
- 優先度の高い課題から、人事・総務チーム、D&I推進室主導で関係性改善の施策を検討
- 効果
- 回答率90%超と従業員の高い関心、会社への期待を実感した
- 匿名回答にておこなった為、率直な意見を把握することができた
- 他社事例のマネではなく、自社の課題に合った改善策を検討できた
Q. 「オーハシテクニカ」の事業内容を教えてください。
平林様:
当社は、1951年に締結部品販売業を創業して以来、70年以上にわたり日本の自動車業界の発展と共に成長してきました。
創業以来、いずれの自動車メーカーの傘下にも属さない独立系の部品サプライヤーとしてお客様である自動車メーカー、自動車部品メーカーの抱える課題やニーズに対応し、最適・最良な自動車部品を提供しています。
日本・米州・中国・アセアン・欧州に幅広くネットワークを展開し、開発機能、製造機能、調達機能を駆使してお客様のモノ作りを近くからサポートしています。
グループ全体の従業員数は、756名(2025年5月時点)になります。

経営戦略である「新たな強みの創造」を阻む、根深い組織課題
Q. HRBrainを導入する前に抱えていた/解決したい課題を教えてください。
平林様:
グループ全体として掲げている目標は「新たな強みの創造」です。EV化など変化の激しい自動車業界で、当社の従来の強みである「顧客ニーズを先取りした提案力」を活かし、新たなニーズに対してどのような提案ができるかが今後の強みにつながっていきます。
当社の一番の強みは、「ものを売る」というより「価値を売る」という視点です。「もっといい車をつくろうとしている人に もっといい部品をお届けします 車づくりに欠かせない会社を目指して」というミッションステートメントの下、「もっといい部品をお届けする」活動により一層取り組むことが社員に求められ、「挑戦」していく姿勢が大事になります。
業歴の長い企業の特徴ではありますが、典型的なトップダウン型組織であり、上司の言った通りにするという意識が根付いています。また、「リスクを取らない」「余計なことはしない」という保守的な風潮が広がり、新たな取り組みや挑戦が生まれにくい状態にあると感じています。
また、協働関係が生まれにくい面も見られ、経営層と従業員との間にも見えない壁が存在し、従業員の心理的安全性が低いことも課題として感じていました。
こういった実感を客観的に、かつ正確に「見える化」するためにも組織診断サーベイの実施が必要であると考えていました。
課題解決のパートナー選び。決め手は「期待値の可視化」と「壁打ち相手」を超えた手厚いサポート。
Q. HRBrainを選んだ決め手(提供サービス、営業の印象、サポート体制など)を教えてください。
平林様:
サーベイ導入を検討するにあたり、数社のサービスを比較しました。その中で最終的にHRBrainに決めた理由はいくつかありますが、特に良いと感じたのは、従業員の「期待値」を測定できるという点です。従業員が何に期待していて、現状はどうなっているのか、そのギャップを把握することは、取り組むべき課題の優先順位を見極めるうえで非常に重要だと考えていました。この「期待と実感のギャップを測る」というHRBrainならではの機能にも、強く共感できました。
他にも、「低コストでスモールスタートできる柔軟性」や「設問の分かりやすさとカスタマイズの自由度」も大きな魅力でした。HRBrainは、まずサーベイで現状を把握し、必要に応じて別途コンサルティングを依頼できるという柔軟性が、私たちのニーズに合致していました。

Q. HRBrainを導入して運営する中で、特に印象に残っていることを教えてください。
平林様:
HRBrainのアナリストのサポートが非常に心強いと感じました。サーベイを実施すると非常に多くの数値データが出てくるため、その読み解きが当初は難しかったです。どうしても自分が気になっている点に目が行きがちで、例えば、私の場合は「企業理念があまり浸透していないのではないか」という思い込みがあったのですが、HRBrainのアナリストにはそういったバイアスはなく、フラットな視点でデータを解説してくださいました。
一方で、こちらが特に気になる点について質問すると、的確に解説してくださるので、「そういう見方もあるのか」と多くの気づきがありました。 また、これは表現が適切なのか分かりませんが、分析を進める上での「壁打ち相手」が欲しかったというのも正直なところです。現状を自分なりに分析し、「これはこういうことではないか」と考えても、それが客観的に見て的を射ているのか、あるいは他社事例と比較してどうなのか、といったアドバイスをいただける存在は非常にありがたかったです。
アナリストが私たちの考えを検証し、客観的な視点からのアドバイスや他社での取り組み事例などを交えながらディスカッションしてくださったことで、課題認識の妥当性を確認し、施策検討の精度を高めることができました。サーベイを実施して終わりではなく、その結果をどう解釈し、次につなげるかという部分で、手厚いサポートをいただけたことは深く印象に残っています。
サーベイ導入で実現した組織の「見える化」とマインド変革。
Q. HRBrainの導入前に抱えていた課題の解決状況はいかがですか。
平林様:
まず、当初の目的であった組織の「見える化」や課題の優先順位付けができたと感じています。さらに、サーベイを通じて「目標設定」と「協働関係(コミュニケーション)」が組織全体の重要な課題として明確になりました。
これらの課題解決に向けて、具体的な施策を検討し、すでにいくつか実行に移し始めています。例えば、コミュニケーションの量と質を増やすために、社長と各拠点の従業員が直接対話する座談会(車座対話)を実施することが決定しました。
また、私たち人事・総務チームが各職場の懇談会に参加し、従業員の意見や要望に耳を傾け、信頼関係を構築するための対面コミュニケーションも強化しています。 経営課題である「新たな強みの創造」のためには、従業員の主体的な行動や挑戦する姿勢が不可欠です。サーベイで見えてきた「目標達成意欲を高める」「従業員のモチベーションを高める」といった課題に取り組むことが、結果として主体性や挑戦意欲の醸成につながり、ひいては「新たな強みの創造」に貢献していくのではないか、とより実感できるようになりました。そうして個の力を高めていくことが、組織全体の力になると信じています。
目に見える大きな変化という点では、まだこれからで今後に期待している部分も多いですが、課題が明確になったことで、取り組むべき方向性が定まり、具体的な一歩を踏み出せているという手応えは確かにあります。
Q. HRBrainの導入で「ここが変わった!」というポイントはありますか。
平林様:
現時点では、具体的な行動レベルでの大きな変化というよりは、従業員のマインド面に良い兆しが見え始めた、という点が挙げられます。例えば、D&I推進室が設置されたことや、会社としてエンゲージメントサーベイを実施したということ自体が、従業員にとっては一つのインパクトになったようです。
実際にサーベイの回答率も高かったですし、そこには会社に対する何らかの期待感が表れていたのではないかと感じています。「会社が自分たちの意見を基盤としている」という雰囲気を感じ取ってくれている従業員が増えてきた印象です。また、先ほどお話しした職場の懇談会への参加についても、現場の従業員が私たち人事・総務チームの訪問を待ってくれていたり、歓迎してくれたりする場面が見られるようになりました。これはとてもありがたいことで、まだ小さな一歩かもしれませんが、従業員との信頼関係構築に向けた大切な変化だと実感しています。これまでは、どこか様子見だった方々も、少しずつ自分事として主体的に捉えられるようになったのではと思います。

Q. 人事以外の経営や現場から、どのような反響がありましたか。
平林様:
経営層も、今回のサーベイ実施にはかなり覚悟をもって臨んでいました。概ねスムーズに実施することができたので、今後もD&Iをベースとした組織づくりの必要性をグループ全体として再認識できたのではないでしょうか。
また、一部の役員からは、自身が管轄する部門のサーベイスコアを具体的に見たいという声もいただき、経営層や役員クラスの方々も、経営課題の解決における重要な要素の一つとして認識しているようでした。これからは、現場の部門長クラスなどの管理職層にも積極的に働きかけていくことで、現場の従業員への理解もより浸透させていきたいと思います。
エンゲージメント向上の先にある、本質的な組織改善を。
Q. 今後の展望として、HRBrainのサービスを活用してどのようなことを実現していきたいとお考えですか。
平林様:
これまでは、どうしても他社事例や人事のトレンドといった外部の情報に影響を受け、「うちでもやらなければいけないのではないか」「これをやれば大丈夫かもしれない」といった視点で考えてしまうことがありました。
これからは、HRBrainの組織診断サーベイによって「見える化」されて解像度が高まった自社の課題と真摯に向き合い、地に足がついた改善策を実行していきたいと考えています。外部の成功事例を模倣するのではなく、自分たちの組織課題を、自分たち自身で考え、解決していくための方法論を確立していきたいと思います。 そのためには、サーベイで得られたデータを継続的に活用し、施策の効果検証を行いながら、組織改善のPDCAサイクルを回していくことが重要だと考えています。
Q. HRBrainはどのような企業におすすめですか。
平林様:
私自身、「エンゲージメント向上」といった言葉だけが一人歩きしてバズワード化していることに違和感を覚えていたので、「そもそも何のためにエンゲージメントを測定するのか」「目的意識をしっかり持った本質的な組織改善がしたい」と考えている企業のご担当者様には特におすすめしたいです。
サーベイは、まず自社の課題を客観的に把握するためのスタートラインであり、そのためにHRBrainは非常に有効な手段だと感じています。私たちは、「働き方改革」も重要ですが、それ以上に「働きがい」が大切なのではないかと考えており、従業員エクスペリエンスに着目したHRBrainの組織診断サーベイは、そういった課題の抽出にとても役立つと思います。
Q. 最後に他の企業の人事様に向けてメッセージをお願いします。
平林様:
組織改善にお悩みのご担当者様へのメッセージとしては、月並みかもしれませんが、「諦めないこと」が一番大切なのではないでしょうか。組織改善には終わりはなく、時にはうまくいかないこともあるかもしれません。それでも、その都度、理想像を定義し直しながら、HRBrainのアナリストのように寄り添ってくれるパートナーを巻き込みながら、考え、行動し続けることが重要だと考えています。私たちもまだまだ道半ばですが、自社の課題と向き合い、HRBrainを活用しながら一歩ずつ着実に前に進んでいきたいと思います。

※掲載内容は、取材当時の2025年5月時点のものです。












