#人材管理
2023/09/01

テレワークのマネジメント課題とマネジメント手法を事例とセットで紹介

目次

    テレワークが浸透している中、管理者に求められるマネジメントも大きく変わっています。本記事では、テレワーク下におけるマネジメント課題をまとめ、有効なツールを導入て、課題解決を図っている事例をご紹介します。

    テレワークのマネジメントとは

    テレワークにおけるマネジメントとは

    この章ではマネジメントの本質をまとめ、なぜテレワーク下のマネジメントが難しくなっているのを解説します。

    そもそもマネジメントとは 

    ビジネスにおけるマネジメントとは、経営資源(ヒト・モノ・カネ)を活用して組織目標を達成することです。企業では組織目標の結果に対して責任をもつマネージャーが中心となり、経営管理と組織運営を実践します。マネージャーには、意思決定力やコミュニケーション力など、様々なスキルが必要になります。

    テレワーク導入によりマネジメントが難しくなる?

    テレワーク下でのマネジメントが難しいといわれるのは、オフィスワークと異なり、メンバーの働く姿が見えないことが一番の原因です。

    チーム内での会話の回数が減ることで、コミュニケーション不足となり、メンバー間の業務プロセスの把握が難しくなります。

    また、テレワークが進められたことで社内だけではなく、社外とのやりとりも大きく変化しました。例えば、営業部門は対面による営業からオンライン営業へ変化しました。業務の生産性を上げて目標達成をするためには、テレワーク時代に順応したマネジメントへ変える必要性が出てきています。

    ※テレワークの導入に関してさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事をご確認ください。
    関連記事:「テレワーク導入の課題や方法とは?導入目的を明確にして費用を準備しよう」をご覧ください。

    テレワークのマネジメントで生じる課題

    テレワークのマネジメントにおける課題

    お互いの働く姿が見えないテレワークで生じる、主なマネジメント課題を三つご紹介します。

    業務の進捗管理ができない 

    テレワーク下では、上司は部下に対し業務の進捗状況を綿密に確認することはできません。またチーム内で、各メンバーの業務の進捗状況を共有することも困難です。そのため、チームの目標に対して、達成度がわからない状態に陥るものです。これによってチームの生産性が落ち、業績にも影響するといえるでしょう。

    コミュニケーションの不足

    コミュニケーションが取りにくいという課題も生じます。テキストによるコミュニケーションが中心となり、会話の回数は激減します。また相手の表情や仕草を確認できないので、テキストでコミュニケーションをとったとしても、相手の反応がわかりません。「部下にきちんと指示が伝わっているのかな?」、「指示されたことは、これで問題ないのかな?」など、それぞれが疑心暗鬼となる場合もあります。コミュニケーション不足が続く状況では、業務そのものに支障が出る可能性は極めて高いでしょう。

    人事評価と労務管理ができない 

    ・人事評価ができない

    上司は部下の仕事ぶりが見えないため、部下が成果を出すまで、どのように行動をしたのか、そのプロセスがわかりません。上司にとっては、人事評価をする際の判断材料が少なくなり、成果のみの評価になってしまう恐れがあります。また、会社の人事評価制度そのものが、テレワークを前提とした制度になっていないことも多いでしょう。テレワークでの評価基準が明確ではない場合、上司ごとに人事評価の方法にズレが生じる可能性が高いでしょう。

    ・労務管理ができない

    上司は部下の勤務時間を正確に把握しづらい状況になります。また、部下自身も、業務中と業務外を区別することが難しくなり、勤務時間がどうしても長くなる傾向があります。部下の表情も確認できないので、部下の健康状態や心理状態の把握も難しいでしょう。

    ※テレワークのコミュニケーションに関してさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事をご確認ください。
    関連記事:「テレワークのコミュニケーションを活性化させた事例やおすすめツール」をご覧ください。

    テレワークのマネジメント手法

    テレワークのマネジメント手法

    テレワークで、従来の業務の進め方自体も大きく変わっています。それに伴い、会社・経営者・マネジメント層など、それぞれの層で業務の見直しや管理体制の再検討が必要です。

    マネジメント層(管理者)ができること 

    ・目標と仕事内容を明確化

    チーム目標をもとに、メンバー単位の目標を設定し、メンバー全員がしっかり目標達成を意識できるチーム体制にする必要があります。また、メンバー毎に、目標達成に必要な仕事内容と業務プロセスを明確に提示することも重要です。

    ・適切な業務のアサイン

    メンバー個人の能力を最大限に引き出すように、管理者はメンバーそれぞれの能力や業務スピードを適切に把握することが重要です。メンバー単独で任せる業務と複数で共同作業する業務を分類するなど、チーム一丸で目標達成に向けて邁進できる体制が構築できればベストでしょう。メンバー相互の強みを最大限に生かすように、適切な業務のアサインを行うことは、組織目標を達成する上では非常に重要な要素なのです。

    ・進捗状況の可視化とフィードバック

    お互いの仕事の様子が見えづらいテレワークだからこそ、管理者はメンバー毎の業務の進捗状況を適切に把握し、途中、課題点を定期的にチェックして、部下にフィードバッグすることが必要です。また、メンバー間でお互いの業務の進捗状況が理解できれば、お互いがフォローしあうことも可能になります。メンバーと定期的なミーティングを実施することや、進捗確認ツールを有効に使用することも有効でしょう。

    マネジメント層への研修

    企業と経営者は、テレワークにより、各組織単位のマネジメントに問題が発生していないかを、定期的にチェックする必要があります。また、マネジメント層に対するマネジメントスキルをさらに引き上げるため、

    • テレワークの課題を把握する。

    • テレワーク下で求められるマネージャーの役割やスキルを再確認する。

    • 自組織におけるマネジメント課題を整理し改善策を検討する。

    などのテーマを盛り込んだ管理者研修を実施することも有効です。

    企業が導入するべきツール

    テレワークでは、メンバーのタスクを可視化するために、タスク管理ツールやプロジェクト管理ツールなどを導入することも重要です。また人事評価については、マネジメント層の評価方法にバラつきが出ないように、AIなどを活用した人事評価システムの導入なども効果を発揮するでしょう。

    テレワークのマネジメント業務で成功している事例やパターン

    テレワークのマネジメントで成功している企業事例

    テレワークのマネジメント課題を改善するために、有効なツールを組織全体で適切に使いこなすことにより、成功している事例をご紹介します。

    人事評価システムを導入した事例 

    前述した、テレワーク化においての、部下の人事評価や労務管理が難しいという課題に関しては、人事評価システムなどを導入することで改善されています。例えば、神戸トヨペット株式会社では、人事評価システムを導入した結果、評価者の主観的な評価が入ることから生じる人事評価のバラつきを抑える効果を得られました。また、人事評価システムは、業務の適切なアサインを実施するために、社員の潜在能力を緻密かつ正確に記録できることで、より適正な人事体制の構築が可能となっています。さらに勤怠管理や社員の労働時間など、労務管理も適正にできるメリットもあります。

    神戸トヨペット株式会社の事例について詳しく知りたい方は下記もご覧ください。
    神戸トヨペット株式会社が人事評価の効率化と目標達成意識の向上を目指して「HRBrain」を導入。SDGsへの取組みも導入の後押しに。

    業務管理システムを導入した事例

    お互いの働いている様子が見えづらいテレワークにおいて生じる、業務の進捗確認がしづらいという課題に関しては、業務管理システムを導入することで改善されています。例えば、株式会社LIGでは、業務管理システムを導入した結果、社員の業務の負荷状況などを可視化し、業務の効率化を実現しています。また、業務管理システムは、業務の効率化だけではなく、管理者が部下の業務プロセスを正確に把握することが可能となり、人事評価にも役立ちます。

    事例出典元:導入して気づいた業務データの重要性

    コミュニケーションツールを導入した事例 

    コミュニケーション不足の課題については、オンライン会議システムなどのコミュニケーションツールを工夫して使用することで改善されています。株式会社ブレイクスルー・ネットワークでは、仮想オフィスツールを導入した結果、社員どうしがお互いに常時、顔が見える環境を整備されたことで、社内のコミュニケーションが促進されました。

    事例出典元:介護や育児など、社員のライフスタイルの変化に対応するため、リモートワークを導入!

    まとめ

    テレワークのマネジメントについてのまとめ

    テレワークを通じて、管理者のマネジメントなど、会社全体として様々な改善点が発生します。従来必要だった業務は必要なくなる一方で、全く新しい業務ややり方などが必要になったりするものです。また、過去から問題なく機能していた業務体制や人事管理体制なども、テレワークなど昨今の劇的な環境変化で、既に陳腐化している箇所もあるでしょう。

    企業のビジネスモデルは時代とともに日々変革が求められるように、組織マネジメントや社内の人事制度などの組織体制も見直しましょう。

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    HR大学編集部
    HR大学 編集部

    HR大学は、タレントマネジメントシステム・組織診断サーベイを提供するHRBrainが運営する、人事評価や目標管理などの情報をお伝えするメディアです。難しく感じられがちな人事を「やさしく学べる」メディアを目指します。