#人材育成
2024/01/04

ロールモデルとは?意味やメリットと女性リーダーの例を解説

目次

    ロールモデルとは、「仕事やキャリアを考えるうえで、考え方や言動、行動が模範となる人物」のことで、高いスキルを持ち、従業員の手本となる人物のことを指します。

    ロールモデルがいると、成長の速度が早まったり、キャリアプランを立てやすくなったりとさまざまなメリットを得られ、組織や会社全体の活性化へもつながります。

    この記事では、ロールモデルを設定すべき理由やロールモデルとすべき人物、身近にロールモデルがいない場合のロールモデルの見つけ方、女性のキャリア形成においてロールモデルが必要な理由や、ロールモデルの例について解説します。

    ロールモデルとなる優秀人材の抽出

    ロールモデルとは

    ロールモデルとは、「考え方や言動、行動などが自分にとって模範となる人物」のことを指します。

    ビジネスでは、「仕事やキャリアを考えるうえで、考え方や言動、行動が模範となる人物」のことで、高いスキルを持ち、従業員の手本となる人物のことを指します。

    ロールモデルの「ロール(role)」は「役割」を、「モデル(model)」は「手本」を意味します。

    ロールモデルを設定することで、自分の目指すべき姿や、やるべきことが明確になり、キャリアのイメージがしやすくなります。

    また、ロールモデルに「近づきたい」という気持ちが、成長意欲につながり、成長速度が速まるという効果があります。

    ロールモデルの例

    ロールモデルの例として設定すべき人物について確認してみましょう。

    自分の理想とするキャリアや立場を確立している人や、同じように振舞いたいと思える言動をしている人がロールモデルとなります。

    例えば、尊敬している上司や先輩、取引先など接点のある社外の人、親族、恩師といった身近な人をロールモデルにすると良いでしょう。

    また、歴史上の人物や有名人でも良いのですが、身近な人の方がコミュニケーションをとりやすく、より詳細かつ具体的な学びを得やすいというメリットがあります。

    ロールモデルを設定するメリット

    ロールモデルを設定することで、どのようなメリットがあるのかについて確認してみましょう。

    ロールモデルを設定するメリット

    • キャリアプランを設計しやすくなる

    • 成長速度が速まる

    • 組織が活性化する

    • 離職率の低下

    キャリアプランを設計しやすくなる

    ロールモデルを設定することで、ロールモデルが積み重ねた経験を参考にできるため、具体的に何をすれば同じようになれるのかが明確になり、キャリアプランが分かりやすくなります。

    例えば、ロールモデルが今の自分と同じ頃に達成した業績を目指したり、同じ資格の取得を目指すなど、具体的な行動目標にまで落とし込めます。

    成長速度が速まる

    ロールモデルを設定することで、ロールモデルと自分の差を意識するようになり、課題を発見しやすくなり、成長速度が早まります。

    漠然と「成長したい」と思うよりも、ロールモデルとの差を「課題」として明確に意識できるため、行動を具体化しやすく、早期成長につながります。

    組織が活性化する

    ロールモデルが社内にいる場合、ロールモデルとのコミュニケーションを積極的にとり、考え方や行動パターンなどを学び取るようにします。

    そのため、コミュニケーションの活性化が進み、組織全体も活性化します。

    ▼「組織活性化」についてさらに詳しく
    組織活性化の手法とは?組織活性化で得られる効果と取り組み事例を解説

    離職率の低下

    ロールモデルを設定することで、ロールモデルの成長やキャリアプランを参考にできたり、アドバイスを求めやすくなります。

    その結果、自身の成長やキャリアプランのイメージがしやすくなり、離職率を低下させる効果があります。

    ▼「離職防止」についてさらに詳しく
    離職防止に効果的な施策9つ!離職の原因とその影響も解説

    ロールモデルの種類

    ロールモデルの種類について確認してみましょう。

    ロールモデルの種類

    • 身近な上司や先輩

    • 接点がある社外の人

    • 歴史上の人物や有名人

    • 企業や企業の考え方やスキル

    ロールモデルは、身近な「人物」が良いとされますが、必ずしもそうと限ったものではありません。

    身近にロールモデルが見つからない場合は、「接点がある社外の人物」や「歴史上の人物」「有名人」などもロールモデルとして考えられます。

    また、人物でなく「企業」であっても、考え方やスキルなどの人物の一部で、模倣したいと思った対象をロールモデルにすることができます。

    ロールモデルの企業例:トヨタ自動車株式会社

    ロールモデルとなる企業の例について確認してみましょう。

    経営の視点から考えるのであれば、ロールモデルとなる「企業」を探すことも重要です。

    対象の企業が、どのようなプロセスで成功に至ったのかを知ることでロールモデルにすることができます。

    企業のロールモデルの例として、トヨタを例に確認してみましょう。

    トヨタは、日本企業ブランドランキングで1位を獲得しつづけている企業です。

    企業規模が極めて大きく歴史も長いですが、その分「どのようにして今に至ったのか」を知る術は、書籍や各種報道など数多くあります。

    企業マインドや方針の一部だけでもロールモデルにすることで、新たな気づきや学びを得ることができます。

    (参考)インターブランドジャパン「Japan’s Best Brands 2023

    トヨタ自動車株式会社

    ロールモデルの人物例

    ロールモデルとなる人物の例について確認してみましょう。

    偉大さや功績の大きさゆえにキャリアの模倣は困難かもしれませんが、考え方や言動の一部をロールモデルにすべき日本人について確認してみましょう。

    ロールモデルの人物例:渋沢栄一

    渋沢栄一は、明治から昭和にかけて活躍した実業家で、2024年度に執行予定の新一万円札に採用されることでも有名です。

    第一国立銀行をはじめ、サッポロビールや帝国ホテルなど500以上の設立と経営に携わったことで「日本資本主義の父」と称されています。

    関連書籍も数多く出版されており、ロールモデルとしてもさまざまな学びを得られるでしょう。

    ロールモデルの人物例:稲盛和夫

    稲盛和夫は、京セラ株式会社およびKDDI株式会社の創業者です。

    また、日本航空の経営を立て直し、同社の名誉会長に就任しています。

    約15,000人が集まる経営塾「盛和塾」の塾長であったため、すでにさまざまな経営者にとってのロールモデルとなっています。

    また、多くの経営指南書や自己啓発書を執筆しているため、考え方や経営哲学、理念を学ぶ機会を得やすいです。

    (参考)稲盛和夫 オフィシャルサイト

    女性のロールモデル

    多くの企業が女性の活躍を推進している今、ロールモデルを上手く活用すれば、女性の更なる活躍が期待できます。

    一方で、ロールモデルとなる女性が身近にいないケースも多くみられます。

    女性のロールモデルが職場にいない場合

    これまでの企業体制の影響などによって、自社内に女性のロールモデルがいない場合も多くあります。

    ただし、ロールモデルは身近な人物にこだわる必要はありません。

    他社の従業員や、SNSなどで自身のワークスタイルを公表している女性など、視野を広げて、自身に適したロールモデルを探すようにしましょう。

    女性がロールモデルを設定すべき理由

    女性がロールモデルを設定すべき理由は、結婚や出産、育児などのライフイベントの際に、ロールモデルがいれば心強く、不安も少なく済むことが期待できるからです。

    特に出産後は、復帰後のキャリアプランを考えやすくなるでしょう。

    また、自らがロールモデルとなることで、今後の女性活躍を推進する社内風土をつくることもできます。

    女性のロールモデルの例

    身近にロールモデルとなる女性がいない場合は、他社の従業員や有名人をロールモデルとして設定しても構いません。

    また、必ずしもビジネスに精通している必要はなく、考え方や生き方をロールモデルとして、日々の仕事上での判断にいかせれば良いです。

    たとえ身近にロールモデルがいなくとも、視野を広げて情報収集をすれば、目指したいキャリアを築いている人物と出会うことができます。

    ここでは、女性の管理職として活躍している人物について確認してみましょう。

    女性管理職のロールモデルの例:宮越真理子

    株式会社ホテル小田急サザンタワーの常務取締役(総支配人)。

    フロントスタッフからスタートし、広報宣伝課や出向まで幅広く経験。

    仕事と家事の両立に悩みながらも活躍を重ね、常務取締役に就任しました。

    同じように働く女性に対して「ポジションが人を育てるため、異動や昇進を成長の機会ととらえて挑戦してほしい」と語っています。

    ロールモデルの作り方

    ロールモデルが見当たらない場合は、「複数の人がもつ要素を組み合わせてロールモデルをつくる方法」があります。

    具体的には「プレゼンスキルはA部長」「資料作成スキルはB課長」「話し方は有名人のCさん」のように、組み合わせてロールモデルを構築します。

    無理に1人に絞るよりも高いレベルのロールモデルになることも期待できます。

    ▼「プレゼンスキル」についてさらに詳しく
    プレゼンテーションが得意になる!構成から話し方まで解説します

    ロールモデルのなり方

    「自らがロールモデルになること」を目指したい人もいるかもしれません。

    ロールモデルのなり方について、まず実践すべき2点について確認してみましょう。

    ロールモデルのなり方

    • 自分自身のキャリアプランを明確にする

    • 基本的なマナーとスキルを徹底する

    自分自身のキャリアプランを明確にする

    自身がなぜ今のキャリアを選択したか、今後どうしたいのかを明確にしておくことで、相談を受けた際にも迷わずアドバイスをすることができます。

    一貫性があり進むべき道を自ら示してくれる存在は、まさに理想のロールモデルです。

    基本的なマナーとスキルを徹底する

    例えば、立場や役職は関係なく「挨拶や報連相」などの基礎や基本ができていることは評価基準となります。

    憧れの存在であるロールモデルになるために、基本的なマナーとスキルを徹底的に見直しましょう。

    このように、ロールモデルを設定して目指すこと、自分自身がロールモデルになれるよう努力することで、自己成長を促進し理想の自分に近づくことができるでしょう。

    ひいては、組織や会社全体の活性化へもつながります。

    ロールモデルの設定や人事制度の構築を実現するために

    ロールモデルとは、「仕事やキャリアを考えるうえで、考え方や言動、行動が模範となる人物」のことで、高いスキルを持ち、従業員の手本となる人物のことを指します。

    ロールモデルを設定することで、自分の目指すべき姿や、やるべきことが明確になり、キャリアのイメージがしやすくなります。

    また、ロールモデルを設定して目指すことや、自分自身がロールモデルになれるよう努力することは、成長意欲につながり、成長速度が速まるという効果があり、組織や会社全体の活性化へもつながります。

    「HRBrain タレントマネジメント」は従業員ひとりひとりの成果データを含めたあらゆるデータを一元管理します。

    これまでの成果数値をはじめ、スキルマップや、実務経験、研修などの育成履歴や、異動経験、人事評価などの従業員データを一元管理します。

    さらに、あらゆる人材データを可視化することによって、ロールモデルとなる優秀人材の抽出も可能です。

    HRBrain タレントマネジメントの特徴

    • 検索性と実用性の高い「データベース構築」を実現

    運用途中で項目の見直しが発生しても柔軟に対応できるので安心です。

    • 柔軟な権限設定で最適な人材情報管理を

    従業員、上司、管理者それぞれで項目単位の権限設定が可能なので、大切な情報を、最適な状態で管理できます。

    • 人材データの見える化も柔軟で簡単に

    データベースの自由度の高さや、データの見える化をより簡単に、ダッシュボードの作成も実務運用を想定しています。

    ▼「タレントマネジメント」についてさらに詳しく
    【完全版】タレントマネジメントとは?基本・実践、導入方法まで解説
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    ▼「タレントマネジメント」お役立ち資料まとめ
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    HR大学編集部
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