1on1とは?面談との違いや目的と効果的なやり方について解説
人材データの一元管理を実現し、あらゆる人事施策の実行をサポート
- 1on1とは
- 1on1と面談の違い
- 1on1が意味ないと言われる理由
- 1on1の効果
- 部下との信頼関係が構築される
- 部下の成長を促進する
- 1on1のやり方
- 1on1のネーミングを決める
- 1on1に適した場所を決める
- 1on1での共通の面談記録を残す
- 1on1ミーティングの専用シートを作成する
- 1on1の時間は部下と一緒に決める
- 1on1にあるとはかどる小道具
- お菓子や軽食
- タイムキープ用の時計
- ホワイトボードとポストイット
- 1on1で部下の本音を聞き出すために意識すべきこと
- 傾聴
- 自己開示
- 1on1で大切なこと
- 1on1を雑談で終わらせない方法
- 1on1を意義あるものにするために
1on1とは、上司と部下が定期的に1対1で行うミーティングで、部下の成長をサポートするためのマネジメント方法です。
1on1はシリコンバレーでは文化として根付いていて、日本でもヤフーの1on1が注目され、導入する会社が増えました。
この記事では、1on1と面談の違い、1on1が意味ないと言われる理由、1on1の効果、1on1のやり方、1on1にあるとはかどる小道具、1on1で部下の本音を聞き出すために意識すべきこと、1on1で大切なことについて解説します。
1on1ミーティングを通して部下を成長させる方法
1on1とは
1on1とは、上司と部下が定期的に1対1で行うミーティングで、部下の成長をサポートするためのマネジメント方法です。
1on1は、「ワンオンワン」と読み「1on1ミーティング」とも呼ばれ、対話を通して上司は部下とコミュニケーションを取り、部下のキャリアパスや悩みを把握しサポートを行います。
1on1の実施頻度は一般的に、15〜30分の短時間の面談を、毎日、毎週、毎月という短い期間で区切り、高頻度で繰り返し行います。
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1on1と面談の違い
面談とは、「人事面談」「評価面談」「目標設定面談」などを指し、評価者である上司から部下へ「伝える」ことで、「指示や指摘」「目標や進捗の管理」「フィードバック」などを目的として実施されます。
1on1は、上司と部下が「対話」をすることで、「日々の悩みの解消」「部下の成長の促進」「信頼関係の構築」などを目的として実施されます。
つまり1on1は、面談のように上司から一方的に何かを伝えるのではなく、上司が部下と対話をしながら部下の成長をサポートするために実施されるという点に違いがあります。
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1on1が意味ないと言われる理由
1on1は、成長企業の多くが導入しているマネジメント方法として注目されていますが、「1on1は意味がない」という声を耳にすることもあります。
1on1は、適切に行えば有効な人事施策になります。
しかし、従業員が1on1のミーティング形式に慣れていない場合、1on1で話すことが無い状態になってしまったり、上司から一方的に話す場になってしまい、「1on1は意味がない」といった声が上がるようになってしまうのです。
1on1を実施する際は、1on1のポイントを理解したうえで実施するようにしましょう。
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1on1の効果
1on1を実施することでどのような効果が得られるのか、1on1のメリットについて確認してみましょう。
1on1の効果
部下との信頼関係が構築される
部下の成長を促進する
部下との信頼関係が構築される
1on1の効果として、「部下との信頼関係が構築される」ことがあげられます。
人材の流動化が進み、優秀な部下の思いもよらない退社が増えていると言われています。
また、上司と部下のコミュニケーションが不足していると、部下は誰にも相談できずに悩み続け、ある日急に辞める決断をしてしまいます。
1on1は信頼関係を作る場であり、コミュニケーションの時間です。
そして、情報共有の場ではなく対話をする場です。
対話とは、「体調はどうか?」「今後のキャリアで今の仕事をどんな想いでやっているのか?」などを親身になって話し合うことです。
1on1を通じて、上司と部下が相互理解を深めることによって、悩みを相談しやすい関係性を構築することができます。
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部下の成長を促進する
1on1の効果として、「部下の成長を促進する」ことがあげられます。
1on1は目標達成だけではなく成長支援を目指すものでもあります。
多くの企業では、OJTなど実際の仕事を通して最低限の業務の内容を教えた後は、仕事に慣れて自分自身で成長してもらう、というスタンスが取られているため、仕事の内容は教えてもらえても、どのようにして業務を振り返り、改善していくかは教えられていないケースがほとんどです。
1on1は部下に振り返りの習慣を付けてもらう機会としても有効です。
また、1on1で業務改善をサポートすることで、すぐではないかもしれませんが、いずれ自立して良い業績を生み出せるようになるでしょう。
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1on1のやり方
対話の場である1on1にとって、何より大切なのが「話しやすい雰囲気」です。
1on1のやり方について確認してみましょう。
1on1のやり方
- 1on1のネーミングを決める
- 1on1に適した場所を決める
- 1on1での共通の面談記録を残す
- 1on1ミーティングの専用シートを作成する
- 1on1の時間は部下と一緒に決める
1on1のネーミングを決める
1on1のやり方の1つ目は、「1on1のネーミングを決める」ことです。
呼び名次第でミーティングに対する部下の意識が変わるため、参加意欲にも大きく影響します。
例えば「個人面談」という呼び名の場合、部下も乗り気がせず硬くなってしまいます。
自動車メーカーの本田技研工業株式会社では、1on1ミーティングではありませんが、商品開発会議を「年齢や職位にとらわれずワイワイガヤガヤと腹を割って議論しよう」という意味で「ワイガヤ」という名前を付けています。
(参考)ホンダ「受け継がれる思想」
1on1に適した場所を決める
1on1のやり方の2つ目は、「1on1に適した場所を決める」ことです。
話しやすい雰囲気作りには1on1を実施する場所も大切です。
1on1の実施場所は、毎回同じ場所である必要はありません。
退職やハラスメントについてなど、他の人に聞かれたくない深刻な話題の場合は、会議室でのミーティングが良いでしょう。
部下の将来やキャリアについてなど、明るい話をする場合は、日差しの良く入るカフェやラウンジなどがおすすめです。
近くのビルや公園のベンチに座って、もしくは散歩をしながらというのも気分が変わって良いかもしれません。
話す内容や目的、部下のタイプに合わせて1on1の実施場所を選ぶようにしましょう。
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1on1での共通の面談記録を残す
1on1のやり方の3つ目は、「1on1での共通の面談記録を残す」ことです。
1on1はその場限りの雑談ではなく、連続性のある「成長のためのコミュニケーション」のため、過去に話した内容や今話している内容の記録を共有しながら話すことが重要です。
1on1の記録管理には1on1のためのクラウドツールを活用すると便利です。
クラウドツールで管理をすることで、面談記録の整理がしやすいだけでなく、部署異動があった場合でも上司は部下の過去の面談記録を簡単に参照することができるため、スムーズに1on1を引き継ぐことができます。
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1on1ミーティングの専用シートを作成する
1on1のやり方の4つ目は、「1on1ミーティングの専用シートを作成する」ことです。
毎回1on1を実施する際に、話す内容を決めていては、ネタが尽きてしまったり、従業員にとって魅力のないテーマになってしまい、1on1自体が形骸化してしまいます。
1on1を実施する際は、いくつかの面談項目をシートに定型化して記載しておきます。
例えば、「仕事の進捗状況」「部下から上司に話したいトピック」「上司からのフィードバック」などです。
また、トピックも「相談したい」「話を聞いてほしい」「仕事について質問したい」など、いくつかの定型項目を設定しておけば1on1の形骸化も防ぐことができます。
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1on1の時間は部下と一緒に決める
1on1のやり方の4つ目は、「1on1の時間は部下と一緒に決める」ことです。
1on1は、「部下のための時間」で、部下の積極的な参加がなければ成立しないため、まずは部下の賛同を得ることから始めましょう。
「家庭など生活面の状況、職場で困っていることから、キャリア設計についてフランクに話しましょう」と、実施する目的をしっかりと伝え、部下の賛同をもらってから、日程を調整するようにしましょう。
1on1の実施に部下が納得していないようであれば、具体的な事例などを提示して、1on1を実施する意味を感じてもらえるよう工夫する必要があります。
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1on1にあるとはかどる小道具
1on1を実施する際に、あるとはかどる小道具について確認してみましょう。
1on1にあるとはかどる小道具
お菓子や軽食
タイムキープ用の時計
ホワイトボードとポストイット
お菓子や軽食
1on1にあるとはかどる小道具として、「お菓子や軽食」があげられます。
会議室など、どうしても堅くなってしまうような場所で1on1を実施する場合は、お菓子や軽食などを用意することで、気軽に話を聞き出せるようになります。
タイムキープ用の時計
1on1にあるとはかどる小道具として、「タイムキープ用の時計」があげられます。
1on1は自由な話題が特徴の「対話」ですが、「雑談」ではないことを意識しなければなりません。
そのためにも事前に議題やアジェンダをザックリと組んだうえで進めていく必要があります。
ダラダラとした雑談ではなく、メリハリのある対話にするためには、時間をしっかり切ることも重要です。
ホワイトボードとポストイット
1on1にあるとはかどる小道具として、「ホワイトボードとポストイット」があげられます。
視覚化して整理が必要な話の場合、すぐに対応できるように、ホワイトボードがある部屋でミーティングを行うこともおすすめです。
1on1で部下の本音を聞き出すために意識すべきこと
1on1を実りあるものにするためには、しっかりと部下の本音を聞き出せるコミュニケーションを取ることが重要です。
1on1で部下の本音を聞き出すために意識すべきことについて、「傾聴」と「自己開示」の2つに分けて確認してみましょう。
1on1で部下の本音を聞き出すために意識すべきこと
傾聴
自己開示
傾聴
1on1で部下の本音を聞き出すために意識すべきこととして、「傾聴」があげられます。
傾聴とは、話を聞く際に相手に対して「話をしっかり聞いています」「興味があります」と言う姿勢を示すことを指します。
傾聴にはたくさんのコツやスキルが必要とされますが、うなずくなどのボディランゲージや、相手の目を見るなど、すぐに実施できる簡単なテクニックも多くあります。
相手の目を見ることに慣れていない場合は、相手の頬を見るだけでも目を見ることと同じくらいの効果があります。
また、上司は部下が話し出す悩みに対して、すぐに答えを出さないことが重要です。
まずは部下の言葉にじっくりと耳を傾けるようにしましょう。
部下は自分の言葉で話しきることで、自分の思考の整理をしながら、話をしっかり聞いてもらえることで、上司に対して安心感と信頼感を抱くようになります。
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自己開示
1on1で部下の本音を聞き出すために意識すべきこととして、「自己開示」があげられます。
部下に心を開いてもらうためには、まずは上司自身が心を開かなければいけません。
「昔こういう大失敗をしたんだよね…」など、上司が自分の話をすることで、部下も自分の話をしやすくなります。
ですが、上司が話し過ぎてしまっては本末転倒です。
1on1の実施時間が30分の場合、上司が話す時間は多くても5分程度に抑えるようにしましょう。
価値観や本音は失敗や不満、もしくは成功体験の裏に隠されています。
部下の経験や意見を共有するだけでなく、その裏にある価値観をいかに引き出せるかは、上司の質問力に掛かっているため、上手な質問をするようにしましょう。
また、上司は質問を通して、部下自身が自分の価値観や考え方について、気付けるようにしましょう。
部下自身が自分の価値観や考え方を理解することで、自然とパフォーマンスも向上して行きます。
1on1は上司ではなく「部下の成長のための時間」であることをお忘れないようにしましょう。
1on1で大切なこと
1on1で大切なことは、目的を踏まえたうえで、セッティングの仕方やコミュニケーションを通して「部下の本音を聞き出すこと」です。
1on1は、単なる雑談ではなく、部下の成長を促進させる時間にするようにしましょう。
1on1を雑談で終わらせない方法
1on1とは、マネージャーとメンバーが定期的に対話をする1対1の面談のことで、評価面談とは違います。
1on1は、マネージャーがメンバーとコミュニケーションを図り、メンバーの成長を促すために設けられる面談で、自主的に考え、行動できる人材が育成できることから、近年導入する企業が増えています。
「1on1ミーティング入門書」では、1on1の効果から進め方、浸透方法まで詳しく解説します。
1on1ミーティング入門書で分かること
1on1は何のためにやるのか
1on1の導入が増えている背景
1on1を組織全体に浸透させるための3つのポイント
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1on1を意義あるものにするために
1on1とは、上司と部下が定期的に1対1で行うミーティングで、部下の成長をサポートするためのマネジメント方法です。
1on1ミーティングは、継続することが何よりも大切です。
そして、継続と同じくらい重要なのが、1on1ミーティングの記録の管理です。
1on1ミーティングを重ねるほど、記録の数は膨大になっていきますが、記録をきちんと管理し共有することができれば、異動などで1on1ミーティングを実施する上司が変わっても、今までのデータが行方不明になることもなく、継続や改善を続けることができます。
「HRBrain タレントマネジメント」は、1on1などのコミュニケーション施策の実施や、評価の透明性を高め納得感の高い評価制度の実施を実現し、組織文化の醸成と浸透をサポートします。
さらに、従業員のスキルマップや、これまでの実務経験、育成履歴、異動経験、人事評価などの従業員データの管理と合わせて、OKRなどの目標管理、1on1やフィードバックなどの面談履歴などの一元管理も可能です。
HRBrain タレントマネジメントの特徴
検索性と実用性の高い「データベース構築」を実現
運用途中で項目の見直しが発生しても柔軟に対応できるので安心です。
柔軟な権限設定で最適な人材情報管理を
従業員、上司、管理者それぞれで項目単位の権限設定が可能なので、大切な情報を、最適な状態で管理できます。
人材データの見える化も柔軟で簡単に
データベースの自由度の高さや、データの見える化をより簡単に、ダッシュボードの作成も実務運用を想定しています。
▼「タレントマネジメントシステム」についてさらに詳しく
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