#人材管理
2024/01/31

【完全版】人材マネジメントの基本・事例・役立つシステムまで

目次

    「人材マネジメントをもっと効率化したい」と感じた事はありませんか?

    人材マネジメントの基本を理解すれば採用・育成・評価・配置など、今よりさらに改善・活性化できるかも知れません。

    今回は、人材マネジメントの基本から設定・事例~役立つツールまで、徹底解説します。

    人材マネジメントに必要なデータを一元管理

    人材マネジメントとは

    人材マネジメントとは

    人材マネジメントの概要・目的、人事労務や人的資源管理など、良く似た言葉との違いを解説します。

    定義・意味とは

    人材マネジメントとは、経営戦略の実現のために経営資源である「ヒト」の意欲向上を高め、管理・活用する人事戦略です。採用・育成・評価・配置・報酬管理などの業務を一体的に取り扱うため、組織全体の業績や方向性に大きな影響を与えます。

    目的・メリット

    人材マネジメントの目的・メリットは、組織力や従業員エンゲージメントの向上です。「ヒト」を適切にマネジメントする事で、適材適所の人材配置・生産性の向上・パフォーマンスの最大化など良い効果がでます。

    少子高齢化や労働人口の減少により人材難・グローバル化への対応など、組織が直面する課題は山積みです。人材マネジメントは、これからの社会情勢に適応するためにも、人的資源の効率化が必要不可欠だと言えるでしょう。

    さらに人材マネジメントの背景、必要な取り組みについて、詳しく知りたい方は「人材マネジメントとは?特徴や目的と実施時に大切なことについて解説」をご確認ください。

    人事労務や人的資源管理との違いとは

    人材マネジメントと同じ人事業務に「人事労務」「人的資源管理」があります。人に関する言葉なので混合されがちですが、この言葉の違いを明らかにしましょう。「人事労務」とは、従業員が働きやすい制度作りを対象とした管理を行います。

    例えば、人事労務の業務の一例は以下の通りです。

    ・給与計算

    ・保険手続き

    ・福利厚生の整備

    ・就業規則や労使協定の管理

    ・入社や退社に関する手続き

    一方「人的資源管理」は、経営資源である「ヒト」と経営戦略を紐づけた人事管理です。人材を貴重な経営資源として着目した管理が特徴です。近年では人材マネジメントの名称の方を使う機会が増えました。

    さらに人的資源管理の基本や目的・課題や事例について、詳しく知りたい方は「人的資源管理(HRM)とは?目的や課題と企業例」をご確認ください。

    人材マネジメントの対象とは

    人材マネジメントの対象

    「ヒト」の側面で経営戦略の実現・成長を目指すには、以下の5つの項目が必要です。人材マネジメントの対象となる内容と特徴を解説します。

    従業員の採用

    自社にどんな人材が必要なのか、経営戦略に基づいて求める人物像を明確化した採用活動が重要です。新卒・中途・派遣・パート/アルバイトなど、雇用形態や業務内容、採用手法に応じて採用戦略を策定します。

    さらに採用活動を成功させるポイントについて、詳しく知りたい方は「【採用担当者必見】入社後すぐに活躍!中途採用を成功させるポイント」をご確認ください。

    人材育成

    外部/社内研修、OJTやOFF-JT・オンライン研修など、必要に応じて研修・育成を施し、組織の成長へと繋げます。

    さらに人材育成のポイントや具体的な方法について、詳しく知りたい方は「人材育成とは?何をやるの?基本的考え方と具体的な企画方法を解説」をご確認ください。

    人事評価

    従業員の目標や実績に応じて公正な評価を下します。どのような評価基準を設定すれば、最大限の効果が出せるのかを分析し、明確化するのがポイントです。昇進や昇給、給与やポジションの決定など、従業員のモチベーションや生活に大きく影響するため、定期的な見直しが求められます。

    人事配置

    採用や異動、昇格/降格など、従業員の適性に応じて配置を決定します。

    適材適所な人事配置は、業務の労働生産性や従業員エンゲージメントに深く関連するため、異動通知には客観的な根拠を明示すると良いでしょう。

    人材の退職

    人材の退職とは、自己/会社都合による退職・定年退職などを指します。退職には業務の引継ぎや労務上での手続きなど必要な事も多いため、トラブルが起きないように根回しや手続き準備が必要です。退職の中でも、早期退職による人的資源の損失は組織にとっても大きな痛手になります。

    さらに早期退職のリスクや防止策について、詳しく知りたい方は「早期離職の理由と問題とは?離職の原因と中途採用の定着率を上げる方法」をご確認ください。

    大企業における人材マネジメントの設定

    大企業と人材マネジメント

    人材マネジメントは企業規模問わず、組織成長に重要な要素です。しかし、大企業のように規模が大きいと管理する従業員数も多く、管理も煩雑になるでしょう。大企業における人材マネジメント戦略・フレームワークの立て方を解説します。

    達成したい目標を決定する

    まず、組織と従業員個人が達成したい目標を決定します。その際のポイントは、組織が向かうビジョン/経営戦略の本質的な部分に一貫性がある事です。一貫性がない目標は事業展開の軸がズレたり、従業員の混乱を招きかねません。

    新型コロナウィルスのような、経営上に困難な状況に陥っても一貫性のあるビジョンがあれば「今やるべき事は何か」を把握し、従業員と組織が同じ方向に向かって進む事ができるでしょう。

    一貫性のあるビジョンをもとに、事業部や個人に合わせた目標を決定します。どのようにすれば達成できるのか、設定すればコミットメントへの意識が強くなるでしょう。

    さらに目標設定の具体的な方法や目標設定の際に注意すべき点ついて、詳しく知りたい方は「目標設定の方法とは?行うメリットや全体の流れ、留意点について解説」をご確認ください。

    自社が抱える課題を明確化する

    自社の現状と理想とのギャップを把握します。従業員の人数・スキルを見て経営戦略の実現に、何ができてる/できていないかを可視化しましょう。必要に応じて人員補充や人材育成など、課題解決にむけた取り組みを明確化させます。

    明確化させた課題を、さらに従業員向けに目標や課題を設定し実行します。従業員の目標意識を高めるには、OKRと呼ばれる目標管理方法がオススメです。

    さらにOKRの基本、OKR導入ステップについて、詳しく知りたい方は「Googleやメルカリも導入する目標管理手法、OKRの基礎知識」をご確認ください。

    OKRの基本から実践まで網羅的に学びたい方のために「OKR入門書」をご用意いたしました。ぜひご活用ください。

    フィードバックを行う

    目標課題の実行後には、定期的なフィードバックが必要です。フィードバックを実施する事で、従業員の悩み相談に乗る・業務や目標の軌道修正などができるため、コミュニケーションの活性化・業務の効率化が期待できます。しかし、フィードバックを実施する際、タイミングや伝え方を誤ると逆効果に繋がりかねません。

    さらにフィードバックの基本、具体的な方法や困った時の対処法について、詳しく知りたい方は「フィードバックとは?意味や効果と適切な実施方法をわかりやすく解説」をご確認ください。

    プランの見直しと改善

    人材マネジメントのプランを策定・実行ができれば、数カ月単位で見直しを行いましょう。マネジメント対象は生身の「ヒト」であるため、絶対的な正解はないからです。特に最近では、ニューノーマル時代に向けて人事管理も変化しています。「人材マネジメントと言えばコレ」と決め付けずに、従業員や社会情勢に合わせてプラン内容を適応させる柔軟性が重要です。

    さらにニューノーマル時代に人事がやるべき事や注意点について、詳しく知りたい方は「ニューノーマル時代の働き方とは?大企業人事がやるべき注意点・事例」をご確認ください。

    人材マネジメントの事例

    人材マネジメントの事例

    人材マネジメントを実施し、成功した企業の特徴・事例3つ紹介します。

    楽天株式会社

    日本大手のインターネット関連サービスを展開する楽天株式会社。多様な国籍の従業員を採用するなど、グローバル化への取り組みをしています。かつては、日本国籍の従業員が大部分を占めていましたが、今では全従業員の1/3が日本以外の国籍を持つ従業員です。

    日本国籍に拘らないグローバル/ダイバーシティ推進をしているとわかります。

    株式会社オリエンタルランド

    ディズニーランド/シー/リゾートを運営する株式会社オリエンタルランド。従業員である「キャスト」の接客技術・おもてなし向上のためにユニークな取り組みを実践する企業です。例えば「ファイブスタープログラム」と呼ばれる良い行いを褒める制度があります。

    従業員が良い行いをすれば、上司が直接その場でカードを渡して褒め称えるものです。カードを通じて上司部下のコミュニケーションにもなりますし、カードを受け取った従業員は「自分の頑張りを見てくれる」とやりがいに繋がると言います。ファイブスタープログラム以外にも「スピット・オブ・東京ディズニーリゾート」「サンクスデー」など、従業員を褒める・感謝を伝える制度を設けています。

    日産自動車株式会社

    日本大手の自動車メーカーの日産自動車株式会社。人材の育成やマネジメントに、意欲的に取り組む先進的な企業の一つとしても有名です。取り組みとしては「グローバルタレントマネジメント」を通じ、次世代のリーダー育成に取り組み、優秀人材の発掘・育成を20・30代と若手層にも視野を広げて、ビジネスリーダーを育成しました。

    日産自動車の経営戦略の実現や成長には、タレントマネジメントの実践と成果があると言えるでしょう。

    さらにタレントマネジメントの基本・導入方法について、詳しく知りたい方は
    タレントマネジメントシステムの課題とは? 目的・導入の課題と成功事例まで

    タレントマネジメントシステムについて導入方法や導入メリットについて、詳しく知りたい方は「タレントマネジメントシステム15選!導入メリットや選定ポイントを解説」をご確認ください。

    人材マネジメントに役立つ手法・ツール

    人材マネジメントの実践に役立つ手法・ツールを解説します。

    人材管理システムを導入する

    人材マネジメントを実践する際は、人材管理システムの活用がオススメです。

    人材マネジメントは、従業員のスキルや経験、目標や評価など膨大な情報を管理します。特に従業員が多い企業ほど情報量も煩雑です。一元的に管理できるシステム導入でデータの可視化・人事業務の効率化が期待できるでしょう。

    さらに詳しく知りたい方は「人事考課ソフト7選!自社にピッタリのソフトを選ぶコツを徹底伝授」をご確認ください。

    人材管理システムでできる事について学びたい方のために「人事評価にシステムを導入すべき3つの理由」をご用意しました。ぜひご活用ください。

    インテグリティ教育を心掛ける

    人材マネジメントには、リーダーとしての重要な資質である「インテグリティ(誠実さ)」の教育が役立つでしょう。

    人材マネジメントの実施には、リーダーと部下と信頼関係が重要です。知識豊富で仕事ができても、誠実さに欠けるリーダーを慕う部下はいないでしょう。誠実さが欠けたリーダーは、部下や組織全体のモチベーション低下させる恐れがあります。

    さらにインテグリティの基本、事例など詳しく知りたい方はインテグリティとは?組織に求められる「誠実さ」の重要性」をご確認ください。

    マネジメントの基本を書籍から学ぶ

    人材マネジメントの理解を深めるために、マネジメントの基本を書籍から学ぶのも手段です。以下の書籍は、マネジメント初心者から実践的な知識まで幅広く学べるでしょう。

    とくに人材育成担当者にオススメです。

    さらに各書籍の内容について、詳しく知りたい方は「【人材管理:学び/勉強編】人材育成担当者が知っておくべき基本理論とおすすめ本を紹介!」と「マネジメントをドラッカーに学ぶ。マネジメントの基本と書籍紹介」をご確認ください。

    人材マネジメントシステムの導入方法

    システム導入方法

    人材マネジメントを実施する際、マネジメントシステムを利用する企業も増えています。膨大な従業員のデータを管理するだけも困難なので、システムによる効率化が期待できるためです。マネジメントシステムを選ぶポイント、選定方法・活用方法を紹介します。

    システムの導入前に知るべき事とは

    人材マネジメントを実施する際、自社の課題や目標を考えます。例えば「従業員の評価が評価者によってバラつきがある」「人材育成を従業員別で計画的に実施したい」など経営/人事戦略に基づいて課題や目標を知ると、自社に合うシステム選びの判断材料になるでしょう。

    システムの導入に悩んでいる方のために、HRBrainが展開するシステムの事例をもとに、何ができるのか実例や実績をまとめた「HRBrainの導入事例集」をご用意しました。システム導入の参考例として是非ご活用ください。

    システムの選定方法

    前述で出した課題や目標をもとに、達成に必要な条件を考えます。多様な機能をもつシステムの中から、自社にとって必要な機能を持つシステムを選ぶことが重要です。システム費用・操作性・サポート体制・セキュリティ対策など、システムの種類によって異なります。

    さらに人事システムの種類や、選び方ポイントについて、詳しく知りたい方は「【人材管理:システム編】人事必見のおすすめクラウド/ツール」をご確認ください。

    システムの活用方法

    マネジメントシステムを導入すれば「タレントマネジメント」「OKR」「従業員エンゲージメント」「パルスサーベイ」などの幅広い人事施策にも活用できます。システムにより従業員データを一元的に効率的に活用・管理する事で、人事業務の効率化・適正な人材育成・評価へと最適な人事戦略に繋がります。

    最近話題のパルスサーベイについて、基本・導入方法について詳しく知りたい方は「パルスサーベイとは?意味や目的と質問項目を解説」をご確認ください。

    人材マネジメントは企業成長のカギ

    人材マネジメントの基本から導入方法・事例、システムを選びのポイントまで解説しました。人事戦略の人材マネジメントとは、経営戦略の実現のために経営資源である「ヒト」の意欲向上を高め、管理・活用する人事戦略です。

    今後、さらに労働人口の減少やニューノーマル時代への適応に向けて、人材が持つ能力やスキルを最大限発揮させる事が、企業成長のカギとなるでしょう。

    HRBrainは人材マネジメントに必要な従業員のデータを適切に管理し、確かな成長につなげる人事評価クラウドです。従業員の目標設定から評価までのオペレーションの全てをクラウド上のソフトウエアで効率化するサービスのため、MBOやOKR、1on1などの最新のマネジメント手法をカンタン・シンプルに運用することができます。

    HRBrain タレントマネジメントの特徴

    • 検索性と実用性の高い「データベース構築」を実現

    運用途中で項目の見直しが発生しても柔軟に対応できるので安心です。

    • 柔軟な権限設定で最適な人材情報管理を

    従業員、上司、管理者それぞれで項目単位の権限設定が可能なので、大切な情報を、最適な状態で管理できます。

    • 人材データの見える化も柔軟で簡単に

    データベースの自由度の高さや、データの見える化をより簡単に、ダッシュボードの作成も実務運用を想定しています。

    ▼「タレントマネジメント」についてさらに詳しく
    【完全版】タレントマネジメントとは?基本・実践、導入方法まで解説
    タレントマネジメントシステムの課題とは? 目的・導入の課題と成功事例まで

    ▼「タレントマネジメント」お役立ち資料まとめ
    【人事担当者必見】タレントマネジメントに関するお役立ち資料まとめ

    HR大学編集部
    HR大学 編集部

    HR大学は、タレントマネジメントシステム・組織診断サーベイを提供するHRBrainが運営する、人事評価や目標管理などの情報をお伝えするメディアです。難しく感じられがちな人事を「やさしく学べる」メディアを目指します。