人材管理
2021/08/06
【人材管理:実践・事例編】人材マネジメントとは?メリット・課題・導入のポイント
目次
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「人材マネジメント」は人事にとって欠かせないマネジメント手法です。
しかし、人材マネジメントの定義・方法・目的・メリットを正確に理解している人は少ないように感じます。
人材マネジメントをきちんと押さえれば、社内の活性化・適正なマネジメントができるでしょう。
今回は、人材マネジメントの基本から実践的な導入方法を人事部目線で詳しく解説します。
人材マネジメントとは
人材マネジメントについて、定義や人事・労務との違い、目的を確認しましょう。
人材マネジメントの定義
人材マネジメントとは、企業のビジョンの達成・実現のために経営資源である「ヒト」の管理・活用する人事戦略を指します。
社員スタッフの採用・教育・異動・評価・報酬など、人事業務のフレームワークを一体的に取り扱う事が重要です。
人材マネジメントのサイクルを回すことで、業務問題の改善・生産性アップなどの効果が期待できるでしょう。
人材マネジメントと「人事・労務」の違い
同じ人事業務でも、「人材マネジメント」と「人事・労務」には明確な違いがあります。
簡単に言うと、人材マネジメントは、社員スタッフの就労(採用~研修~定着など)自体を対象とし、管理する業務です。
一方、人事・労務は、社員スタッフが働きやすいよう制度整備や社内調整を対象に管理します。例えば、労務管理の具体的な業務の一例を以下に記載します。
- 給与計算
- 保険手続き
- 福利厚生の整備
- 就業規則や労使協定の管理
- 入社や退社の手続き
上記の項目を会社の規定や、労働基準法などの法律面に基づいて業務を行います。
人材マネジメントと労務管理は、「個人」「制度(環境)」のどちらを対象に管理するかに違いがあります。
人材マネジメントの目的
企業成長のためには、いかに人的資源を効率よく活用できるかがポイントです。
つまり、企業・人事は、社員スタッフ1人1人のパフォーマンスを最大限引き出さなければ、企業成長は不十分になります。
人材マネジメントは、人的資源に投資する意味合いをもっており、これからのグローバル化・多様な顧客ニーズへの対応・労働人口減少など、さまざまな社会情勢に備える目的があります。
人材マネジメントのメリット
企業成長のために、人材マネジメントは必要不可欠です。
しかし、人材マネジメントにはメリットがあるのでしょうか?
人事の現場目線で具体的に解説します。
企業の組織力がアップする
人材マネジメントを実施すると、企業側は以下のメリットがあります。
- 生産性の向上
- 企業イメージのアップ
- 適材適所の人員配置
- 採用活動がスムーズ
採用から研修・定着まで、組織力の大幅な成長・効果が期待できるでしょう。
社員スタッフへポジティブな効果
社員スタッフ側としても、人材マネジメントにより以下の効果が期待できます。
- エンゲージメントの向上
- モチベーションの向上
- 離職率の低下
エンゲージメントが高まれば、社員スタッフの自主性や向上心が挙がるでしょう。
結果、フレキシブルなアイディアが出やすくなり組織の活性化に繋がります。人材マネジメントは、社員スタッフのスキルアップ以外にメンタリティーにも効果があるため、実施する価値があります。
エンゲージメントを高める方法・事例については、こちらの記事を参照ください。
人材マネジメントの方法とポイント
人材マネジメントを実施する前に導入方法・成功のポイント・注意点を解説します。
目標達成したい課題を明確化させる
まず、企業・社員スタッフともに達成したい課題を明確にしましょう。
企業が掲げるビジョンや経営計画と、社員スタッフの目標課題に一貫性を持たせるのが重要です。
社員スタッフ側から見ても、ビジョンと目標課題に統一性がなければ、やるべき事も見失いやすく混乱に陥りやすくなります。
しかし、社員スタッフが一貫性のある目標を持っていれば判断基準に軸ができるため、有用性が高いパフォーマンスを発揮できます。
事業部・チーム単位で目標設定をすると良いでしょう。
高い目標を設定・管理する際は、OKR(Objectives and Key Results)押さえておきましょう。
OKRの基礎知識・事例などこちらの記事を参照してください。
自社の現状と不足部分を確認する
目標・課題を設置できたら、現状と不足部分を照らし合わせましょう。
例えば、現在の社員スタッフの人数・業務スキルを勘案し、目標達成ができるか判断します。マンパワー・スキルに不足やギャップがあれば、人員補充や異動・教育により組織内の業務適性化に努めましょう。
フィードバックを行う
社員スタッフの目標課題の設定・実行が終わればフィードバックを行いましょう。適切なフィードバックは、エンゲージメント・スキルアップ向上などの効果が期待できます。しかし、タイミング・場所・目的など伝え方を誤ると逆効果になる恐れがあります。フィードバックの方法・コツなど詳細はこちらの記事を参照してください。
大企業における人材マネジメントのポイント
大企業は、ベンチャー・中小企業と比べ社員スタッフ数・規模数が大きいため、人材マネジメントの業務をいかに効率よく回せるかがポイントです。しかし、膨大な人数の社員スタッフを管理するのは、難しいと悩む担当者も珍しくありません。人材マネジメントを行う際は、人事管理システムを導入すると良いでしょう。
HRBrainの人事管理システムなら、目標・評価管理のプロセスを「効率化」「見える化」を簡単シンプルにできます。面談記録や目標管理・マネジメント業務をクラウドで一元的に管理できるため、人事業務の効率化が期待できます。
社員スタッフが多い大企業でも、組織図を俯瞰して把握できるツリー構造があるため、会社全体・部門・部署毎の社員スタッフも一目で把握し、適材適所の人員配置も実現できます。
「どのくらいの規模で使い始めるべきか」「本当に必要か確かめたい」などお悩みを解決できる資料をお作りしました。
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人材マネジメントの課題と対策
人材マネジメントを取り巻く課題と対策方法を確認しましょう。
多様な働き方に適応する
【引用元:経済産業省「人材マネジメントの在り方に関する課題」】
つまりグローバル化・デジタル化・少子高齢化へと経済環境は大きく変化するに伴い、人材マネジメントも、社員スタッフ1人1人のプライベートや事情に配慮した働き方に適応していく必要があります。最近では新型コロナウィルスの影響もあり、多様な働き方が急速に広がっています。withコロナ時代での働き方はどう変化するか、この記事を参照してください。
社員スタッフのモチベーションを向上させる
人材マネジメントの課題として、社員スタッフのモチベーションが挙げられます。
いくら素晴らしい制度を構築しても、社員スタッフ自身が人材マネジメントを実施する必要性を認識できなければ、想定した効果は期待できません。社員スタッフのモチベーションを向上させるには、目標と評価を一元的に管理・連携させ、人材マネジメントの重要性を伝えると良いでしょう。
モチベーションを効果的に高める方法について、この記事も参照してください。
情報を一元化させる
人材マネジメントを実施する際、目標管理は明確かどうか・課題への進捗状況が分からないと言った問題点も珍しくありません。マネジメント対象者と該当部署・人事部との連携が、十分に取れてないのです。専門的な知識・技術が必要な部署であるほど、現場部署に人材マネジメントを一任し管理・マネジメント体制を取っている企業も少なくないでしょう。しかし、部署内のブラックボックス化が発生するリスクもあるため注意が必要です。
人材マネジメントの事例
人材マネジメントを実施する前に、起こりえる課題と対策方法を確認しましょう。
楽天株式会社
楽天株式会社は、様々な国籍の社員スタッフを採用し、グローバル化への取り組みをしています。従来は、日本人採用が中心でしたが、今では全社員スタッフのうち1/3が日本以外の国籍です。企業が目指すビジョンと照らし合わせ、求める人材を育てるマインドがあります。
株式会社オリエンタルランド
株式会社オリエンタルランドは、日本国内の最大テーマパーク、東京ディズニーランド・リゾートを運営する企業です。キャストと呼ばれる社員スタッフの、おもてなし・接客技術の高さの秘訣は、人材マネジメント一つ「ファイブスタープログラム」の制度が大きく影響しているでしょう。ファイブスタープログラムとは、キャストが何か良い行動をした時に、上司がキャストにその場でカードを渡して褒め称える制度の事です。カードを渡されたキャストは、頑張りを認められた事でモチベーションアップに繋がります。結果として、お客様に良い接客・おもてなしに繋がっていると言えるでしょう。他にもファイブスタープログラムと似た制度として「スピット・オブ・東京ディズニーリゾート」「サンクスデー」などが挙げられます。
まとめ
人材マネジメントの概要、導入方法・メリット・課題・事例を解説しました。
企業成長には、「ヒト」のパフォーマンスを最大限発揮させる事が重要です。そのためには、社員スタッフの採用・教育・評価など人材マネジメントを実践し、問題の改善・エンゲージメントを高める必要があります。
業種・職種によって目標管理・設定は異なるため、社員スタッフとのコミュニケーションを通じ適切に管理すると良いでしょう。
HRBrainの人事クラウド管理システムなら、目標・評価管理のプロセスを「効率化」「見える化」ができます。面談記録の共有や振り返りも簡単に実施できるため、目標意識が向上するでしょう。適切な目標・評価は、社員スタッフのモチベーション向上に繋がります。
人材マネジメントを一元化するために
企業が目指すビジョン・経営戦略を実現するために不可欠な人材タレントマネジメントを、クラウド人材管理システム「HRBrain」ではカンタン・シンプルに行うことが可能です。
また、人材データベース・目標管理・人事評価を一元化することで、様々な重要業務を効率的に活性化させ、組織を成長に導くことができます。
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人材管理
HR大学 編集部
HR大学は、タレントマネジメントシステム・組織診断サーベイを提供するHRBrainが運営する、人事評価や目標管理などの情報をお伝えするメディアです。難しく感じられがちな人事を「やさしく学べる」メディアを目指します。
