#人材管理
2024/05/13

マネージャーとは?仕事やスキルとリーダーとの違いや種類を解説

目次

マネージャーとは、組織やチームの中で管理職としてマネジメントを遂行する人を指し、企業にとって重大な役割があります。マネジメントをするためには、さまざまなマネジメントスキルが必要です。

また、マネージャーが年功序列で自動的に昇進する時代は終わり、能力で選ばれるようになっています。

そのため、優秀なマネージャーの確保は企業にとっても大事な戦略と言えます。

この記事では、ゼネラルマネージャーやプロジェクトマネージャーなどの種類や、リーダーとの違い、マネージャーの仕事と役割、マネージャーに必要な能力について解説します。

マネージャー人材の抽出と育成に

マネージャーとは

マネージャーとは、組織やチームの中で管理職としてマネジメントを遂行する人を指します。

マネージャーは組織の目標達成に責任を持ち、組織の経営理念に基づいて、目標達成に向けた人材の育成や、目標管理、業務管理、プロジェクト管理などの管理業務を担っています。

マネージャーに求められるスキルであるマネジメントスキルは企業や業種によってさまざまですが、一般的に業務遂行スキルとマネジメントスキルの両方が必要となります。

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マネージャーとリーダーの違い

マネージャーは、組織やチームを管理し目標達成に向けて部下をサポートする役割を持っています。

一方でリーダーは、マネージャーよりも上の立場で、企業や組織全体の目標達成に向けて、自ら先頭に立って組織全体を引っ張って先導していく役割を持っています。

つまり、リーダーの掲げた目標に向けて、組織に属する従業員を目標にたどりつけるように、管理や支援をする役割がマネージャーとなります。

ただし企業の中で役職的に「〇〇リーダー」と使われる場合はやや意味合いが違い、小さめのグループを率いるトップという使われ方をしています。

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マネージャーの種類

マネージャーにはさまざまな種類がありますが、主なマネージャーの種類について確認してみましょう。

マネージャーの種類

  • プロダクトマネージャー

  • ゼネラルマネージャー・エグゼクティブマネージャー

  • プレイングマネージャー

  • シニアマネージャー

  • チーフマネージャー

プロダクトマネージャー

プロダクトマネージャーとは、「製品マネージャー」と訳され、顧客のニーズや、製品や機能の顧客満足を特定し、製品の成功やビジョンの実現に向けて部下をまとめる人を指します。

プロダクトマネージャーには、ユーザーのニーズを理解し明文化する能力が求められます。

またユーザーのニーズを分析し、市場分析や競合分析、製品化へ責任を持ちます。

ただ、プロダクトマネージャーはここ20年ほどで出てきた役割で、まだ新しい概念と言えます。

シリコンバレーのベンチャーキャピタル「アンドリーセン・ホロウィッツ」の共同創業者であるベン・ホロウィツ氏は、15年前にプロダクトマネージャーを「製品(プロダクト)のCEO」と定義しました。

(参考)andreessen.horowitz「Good Product Manager/Bad Product Manager

ゼネラルマネージャー・エグゼクティブマネージャー

ゼネラルマネージャーやエグゼクティブマネージャーとは、企業の上級管理職の総称として使われます。

ゼネラルマネージャーは日本企業では部長職以上を指しますが、海外ではエグゼクティブマネージャーを含め、さらに上の役員クラスの管理職を指すことが多いです。

企業の意思決定を担うボードメンバーのことを指します。

プレイングマネージャー

プレイングマネージャーとは、マネージャーとしてのマネジメント業務も行いながら、プレイヤーとして自分の仕事をこなす人のことを指します。

例えば、デザインチームを率いているマネージャーが、部下の育成やチームの業績管理を行いながら、自身の作品も仕上げている状態です。

プレイングマネージャーは、仕事ができる人に気付いたら部下が増えていたという場合も多く、マネジメントの勉強をしていない人がプレイングマネージャーになる場合もあります。

本人の能力や向き不向きに左右されますが、マネジメントに向かないタイプの人の場合では、非効率になる可能性もあるため、状況に応じたアセスメントが必要です。

例えば、スポーツの世界で言われる名選手が名監督とは限らないというのと同じで、優れたプレイヤーが優れたマネージャーにならない場合も十分に考えられます。

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シニアマネージャー

シニアマネージャーとは、企業の中で通常のマネージャーよりも上級の役職のことを指します。

「シニア(senior)」とは、「年上の」や「年配の」と日常では訳されますが、企業で使うシニアは「上級の」という意味を表します。

シニアマネージャーは主に、外資系や国内のコンサルティングファームなどで使われています。

日本で使うマネージャーは企業ごとに役職はさまざまですが、通常のマネージャーを課長クラスとしている場合には、シニアマネージャーはその少し上の次長クラスのイメージです。

チーフマネージャー

チーフマネージャーとは、海外企業では複数のマネージャーのリーダー的存在を指します。

しかし、国内でチーフマネージャーを採用している場合の多くは、マネージャーを統括する人ではなく、飲食店や衣料用品店などの小さなグループを監督する人を指し、チーフマネージャー自身も現場に立って業務を遂行している場合がほとんどで、「現場責任者」という意味合いが強いです。

チーフマネージャーは、海外では通常のマネージャーよりも上の立場なのに対し、国内では責任者レベルと、企業によっても使い方に差が大きいのが特徴です。

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マネージャーの仕事と役割

企業でのマネージャーの主な4つの仕事と役割について確認してみましょう。

マネージャーの仕事と役割

  • 方向性と目標の決定

  • 人材育成と人材配置

  • モチベーションの管理

  • 人事評価とフィードバック

方向性と目標の決定

マネージャーの仕事と役割として、「方向性と目標の決定」があります。

ゼネラルマネージャーやエグゼクティブマネージャーの場合は、企業全体の方針やビジョンの作成を行い、中期経営計画など具体的な数値目標を定めて下におろしていきます。

各階層のマネージャーは企業全体の目標にあわせ、自分の部署の目標やスケジュールに落とし込んでいきます。

その後部下のスキルにあわせて業務を割り振り、ゴールや方向性を示す必要があります。

マネージャーは成果を出すことを求められるため、成果に向かってどう進むのかを決定する必要があります。

立場ごとで規模は変わりますが、方向性や目標を決定する能力が必要なのはマネージャーに共通しています。

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人材育成と人材配置

マネージャーの仕事と役割として、「人材育成と人材配置」があります。

マネージャーは自分のチームメンバーのスキルを見極め、最適な人材育成と人材配置をする必要があります。

人材配置の際は、本人の希望も確認したうえで、業務適性と合わせて考える必要があります。

本人の希望とかけ離れた業務であったり、逆に本人の希望を聞き過ぎてしまったりして、適性からかけ離れた業務を割り振ってしまうと、本人のやる気にも影響が出てしまい、生産性が低下する恐れがあります。

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モチベーションの管理

マネージャーの仕事と役割として、「モチベーションの管理」があります。

部下のモチベーションの管理もマネージャーの大事な役割です。

特に、ホワイトカラーの職種では従業員が企業や仕事に「やりがい」を求めるようになっています。

マネージャーとして業務の意味や、業務を通じて各自がどう貢献できているのかを従業員へフィードバックすることに工数を割く必要があるでしょう。

もし部下のモチベーションを維持できない場合は、従業員がすぐに離職してしまう場合もあります。

また、人間関係もモチベーションに大きく影響するため、チーム内の人間関係にも目を配る必要があります。

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人事評価とフィードバック

マネージャーの仕事と役割として、「人事評価とフィードバック」があります。

マネージャーの大事な仕事の1つに人事評価があります。

また、丁寧なフィードバックを行うことによって、ただ評価を伝えるだけでなく、来期以降の改善点などを指摘することができ、部全体の生産性を上げることができます。

しかし、人事評価は属人的な面も大きく、マネージャー個々人の好き嫌いや評価能力次第で、評価が公平にならない場合や、部下から不満が溜まってしまうことがあります。

人事部は、できるだけ貢献度や実績をもとに、公平な評価基準を提示し、より客観的に評価が行われる環境づくりが必要になります。

明確な評価基準を提示することで、マネージャーの負担が減り、部下の不満が解消され、全社的に生産性もアップします。

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マネージャーに必要な能力

マネージャーに必要な能力として、特に大事な4つのマネジメントスキルについて確認してみましょう。

マネージャーに必要な能力

  • ロジカルシンキング

  • 意思決定力

  • コミュニケーション力

  • 育成力

ロジカルシンキング

マネージャーに必要な能力として、「ロジカルシンキング」があります。

マネージャーは感情的ではなく、論理的に物事を分析し考える「ロジカルシンキング」の能力が必要です。

例えば、プロジェクトが上手く行かない時に、現在の情報を全て集めて論理的に分析し、方向修正をするスキルが必要になります。

▼「ロジカルシンキング」についてさらに詳しく
ロジカルシンキングとは?具体的な手法からすぐに実践できる方法をご紹介

意思決定力

マネージャーに必要な能力として、「意思決定力」があります。

自身のチーム内での意思決定を、さらに上の上長に確認するのではマネージャーとしての意味がありませんし、業務遂行のスピードも遅くなってしまいます。

リスクと責任を取り、決断できる能力もマネージャーにとって大事な資質と言えます。

コミュニケーション力

マネージャーに必要な能力として、「コミュニケーション力」があります。

マネージャーには、高いコミュニケーションスキルが求められます。

部下との1対1での関係だけでなく、部下同士、部下と顧客、部下と他部署の従業員など、多方向で対人関係を調整し、関係を構築していく必要があります。

例えば、部下と顧客とのトラブルが起きてしまった場合、トラブルを解決する必要があるため、コミュニケーション力は欠かせません。

調整や潤滑油としての役割も、マネージャーにとっての大事なスキルの1つになります。

育成力

マネージャーに必要な能力として、「育成力」があります。

マネージャーに求められるのはチームとしてのパフォーマンスはもちろんですが、同時に部下ひとりひとりの育成も含まれます。

強引にタスクを割り振るだけでは部下は付いて来ませんし、さらに退職してしまう可能性もあります。

部下のモチベーションを維持しながら、公平な業務の割り振りに加え、人事評価までを行う必要があります。

時には業務の進捗報告の話だけでなく、1on1などで部下とコミュニケーションをしっかり取ったうえでキャリアパスに向き合い、キャリアパスの方向に合わせてサポートしていく姿勢も必要になります。

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マネージャーに必要な「評価者」としてのスキルの強化

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1on1を通して部下の成長を促す方法

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マネージャー人材の育成と確保は企業にとって大事な戦略

マネージャーとは、組織やチームの中で管理職としてマネジメントを遂行する人を指します。

マネージャーは組織の目標達成に責任を持ち、組織の経営理念に基づいて、目標達成に向けた人材の育成や、目標管理、業務管理、プロジェクト管理などの管理業務を担っています。

マネージャーは企業にとって重大な役割があり、そのためにさまざまなマネジメントスキルが必要ですが、特に「育成力」は大事なスキルになります。

また、マネージャーは年功序列で自動的に昇進する時代は終わり、能力で選ばれるようになっています。

優秀なマネージャーの確保は企業にとっても大事な戦略と言えます。

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HR大学編集部
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