#人材管理
2024/03/15

エンゲージメントサーベイとは?質問項目や実施する目的と必要性について解説

目次

    エンゲージメントサーベイとは、従業員の視点からみた「会社とのつながりの強さ」を数値化して把握し改善するための調査ツールです。

    転職市場の活発化やテレワークの普及を背景に、離職防止や生産性向上への取り組みに注目が集まり、エンゲージメントサーベイが注目されるようになりました。

    この記事では、エンゲージメントサーベイの意味、エンゲージメントサーベイの調査方法と質問項目や分析方法、エンゲージサーベイの目的、選定方法、具体的な導入事例などについて解説します。

    エンゲージメントサーベイの実施を効率的かつ効果的に実現

    エンゲージメントサーベイとは

    エンゲージメントサーベイとは、従業員の視点からみた「会社とのつながりの強さ」を数値化して把握し、改善するための調査ツールです。

    従業員が会社や仕事に対してどれだけ「ポジティブな感情を持っているのか」を測定することができます。

    会社と従業員とのつながりの強さを、一般的には「従業員エンゲージメント」と呼びます。

    つまり、エンゲージメントサーベイは、従業員エンゲージメントを測定するツールです。

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    エンゲージメントサーベイと従業員満足度調査

    サーベイツールを提供する企業は多く、それぞれに異なる測定尺度や測定方法を採用しています。

    従来、人事部門では組織調査として「従業員満足度調査(ESサーベイ)」を実施してきました。

    従業員満足度調査(ESサーベイ)は、主に従業員の「職場環境や人間関係への満足度」を調査するツールです。

    しかし、近年の雇用流動性の高まりにより、離職防止の取り組みが注目されるようになったため、従業員と会社との関係性に焦点を当てた「エンゲージメントサーベイ」が使用されるようになってきました。

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    エンゲージメントサーベイの「エンゲージメント」とは

    エンゲージメントサーベイの「エンゲージメント(engagement)」とは、英語で「契約」「約束」「関与」を意味する言葉で、特定の対象との「関係性」を意味しています。

    ビジネスシーンでは、会社と従業員との「関係性とつながりの強さ」「組織に対する共感や愛着と貢献」を表す意味で「エンゲージメント」という言葉が用いられています。

    学術的には、オランダのユトレヒト大学社会科学部産業・組織心理学科のウィルマーB・シャウフェリ教授が「ワーク・エンゲージメント」の概念を提唱しています。

    ワーク・エンゲージメントとは、「仕事に関連するポジティブで充実した心理状態」と定義され、「活力、熱意、没頭」によって特徴づけられる概念です。

    また、日本におけるワーク・エンゲージメント研究の第一人者である、慶應義塾大学総合政策学部の島津明人教授によると、「エンゲイジメントは、特定の対象、出来事、個人、行動などに向けられた一時的な状態ではなく、仕事に向けられた持続的かつ全般的な感情と認知」と説明されています。

    このように、エンゲージメントは、企業活動の中でも特に従業員の仕事や会社に対する意欲を示す概念として浸透しています。

    エンゲージメントを向上させることで、離職防止や優秀な人材の確保、生産性の向上や業績アップなどの効果が期待できます。

    (参考)島津明人「職業性ストレスとワーク・エンゲイジメント

    エンゲージメントサーベイを実施する目的

    エンゲージメントサーベイを実施するうえで、まずは実施の目的を明確にすることが大切です。

    エンゲージメントサーベイを実施する、4つの目的について確認してみましょう。

    エンゲージメントサーベイを実施する目的

    1. 組織課題を可視化する
    2. 従業員と企業とのギャップを把握する
    3. データを人事施策に活かす
    4. データをチーム運営に活かす

    組織課題を可視化する

    エンゲージメントサーベイを実施する目的の1つ目は、「組織課題を可視化する」ことです。

    エンゲージメントサーベイを実施することで、本来数値化できない従業員のエンゲージメントを数値化やグラフ化し、可視化することができます。

    エンゲージメントサーベイを定期的に行い、数値の変化を確認することで、従業員のモチベーションや、会社に対する愛着度の変化などを察知することができます。

    エンゲージメントサーベイで、適切なデータを収集するためには、従業員の率直な意見を収集できるよう、エンゲージメントサーベイ実施前に、従業員に対して、十分な説明を行ったり、回答しやすい環境を整えることも大切です。

    場合によっては、匿名のサーベイを実施するのもよいでしょう。

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    従業員と企業とのギャップを把握する

    エンゲージメントサーベイを実施する目的の2つ目は、「従業員と企業とのギャップを把握する」ことです。

    エンゲージメントサーベイを実施することで、従業員が企業や組織へ求める期待と現状とのギャップを把握することができます。

    また、エンゲージメントサーベイに回答することで、上司や同僚との関係や、自己成長などについて、従業員自身が期待と現状とのギャップに気付くこともできます。

    データを人事施策に活かす

    エンゲージメントサーベイを実施する目的の3つ目は、「データを人事施策に活かす」ことです。

    エンゲージメントサーベイを実施することで、従業員の「モチベーション」「コミュニケーション」「マネジメント」などに対する、人事上の課題を発見し数値として明確に提示することができます。

    エンゲージメントサーベイでの調査結果を分析し、「1on1ミーティングの実施」「評価制度の見直しや改善」「組織開発」「環境整備」などに活用することができます。

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    データをチーム運営に活かす

    エンゲージメントサーベイを実施する目的の4つ目は、「データをチーム運営に活かす」ことです。

    エンゲージメントサーベイでの調査結果を、管理職に共有しチーム内で議論することで、企業や組織が抱える課題を、従業員ひとりひとりが「自分事」として考えることができるようになるため、ポジティブなコミュニケーションが増えたり、エンゲージメントにも良い影響を与えます。

    エンゲージメントサーベイのメリット

    エンゲージメントサーベイを実施することで得られるメリットには、どのようなものがあるのか、エンゲージメントサーベイを実施することで得られる、5つのメリットについて確認してみましょう。

    エンゲージメントサーベイのメリット

    1. モチベーションの維持と向上
    2. 生産性の向上
    3. 離職率の低下と定着率の向上
    4. リファラル採用の活性化と人員確保
    5. 人事トラブルの防止

    モチベーションの維持と向上

    エンゲージメントサーベイを実施するメリットの1つ目は、「モチベーションの維持と向上」です。

    働き方の多様化や、テレワークの普及によって、対面でのコミュニケーションが減り、従業員の特性や業務状況を把握することが難しくなってきています。

    エンゲージメントサーベイを定期的に実施することで、従業員のモチベーションの変化を把握することができます。

    また、テレワークでのコミュニケーション不足や孤独感、異動などの環境の変化によるモチベーションの低下など、従業員のコンディションの変化を察知することもできます。

    エンゲージメントサーベイのスコアによって、従業員のモチベーションに変化が見られた際は、1on1ミーティングや人事面談などの適切なフォローを行い、モチベーションの維持や向上に向けた対策を実施することができます。

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    生産性の向上

    エンゲージメントサーベイを実施するメリットの2つ目は、「生産性の向上」です。

    エンゲージメントサーベイのデータをもとに、人事施策の見直しの実施や、課題解決に向けた施策の実施、コミュニケーション方法の見直し、適材適所の人事配置や、得意領域への異動などを行うことで、従業員が「働きがい」を感じ、生産性も向上します。

    さらに、生産性が高まることで、質のよいサービスや商品が生まれやすくなり、企業としての利益が増え、業績向上につながっていくでしょう。

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    離職率の低下と定着率の向上

    エンゲージメントサーベイを実施するメリットの3つ目は、「離職率の低下と定着率の向上」です。

    エンゲージメントサーベイを実施し、エンゲージメント向上に向けた施策を実施することで、従業員の会社やチームへの帰属意識が高まり、離職率の低下や定着率の向上につながるでしょう。

    また、エンゲージメントサーベイを実施することで、離職の予兆を発見することができます。

    これまで育成してきた従業員や、高い業績を残してきた従業員、幹部候補の従業員などが、突然退職する、「びっくり退職」を防ぐこともできるでしょう。

    離職の予兆を見逃さないためにも、エンゲージメントサーベイの実施を定期的に行うことが大切です。

    エンゲージメントサーベイのデータから、従業員に離職の予兆が見られた場合は、人事面談を実施するなど、適切なフォローを行うことで、離職率の低下や定着率の向上につなげることができるでしょう。

    リファラル採用の活性化と人員確保

    エンゲージメントサーベイを実施するメリットの4つ目は、「リファラル採用の活性化と人員確保」です。

    リファラル採用とは、自社の従業員の紹介によって、人材を採用する手法です。

    従業員は、企業が求めている人材やスキルに合致する人材を、企業に対して紹介します。

    エンゲージメントの高い従業員は、自社を他の人に推奨する可能性が高いため、リファラル採用との相性が良く、紹介制度の活性化にもつながります。

    また、エンゲージメントの高い従業員と似た人材を採用することができる可能性があるため、企業とのマッチングも高まり、採用での人員確保の確率も高まります。

    エンゲージメントサーベイを実施することで、リファラル採用の活性化や、成果を向上させることができるでしょう。

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    人事トラブルの防止

    エンゲージメントサーベイを実施するメリットの5つ目は、「人事トラブルの防止」です。

    エンゲージメントサーベイの質問や設計にもよりますが、企業や組織内で発生する、人事トラブルの予兆を発見することができます。

    人間関係でのトラブルや、パワハラ、セクハラなど、なかなか上司や同僚に相談できない悩みを打ち明けることができます。

    エンゲージメントサーベイを実施する際に、「アンケートの匿名性をしっかりとアナウンスすること」「フリーコメント欄を設けること」が大切です。

    また、エンゲージメントサーベイの調査結果から、人事トラブルを発見し、調査を行う場合は、必ず「守秘すること」「信頼性を損なうようなことをしないこと」に気をつけるようにしましょう。

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    エンゲージメントサーベイとその他のサーベイの違い

    企業の中では、これまでもさまざまな「サーベイ」が実施されてきたかもしれません。

    エンゲージメントサーベイ以外の、4つの代表的なサーベイとして、「組織サーベイ」「従業員サーベイ」「モラールサーベイ」「パルスサーベイ」について、それぞれの特徴を確認してみましょう。

    組織サーベイ

    「組織サーベイ」は、人事領域でよく使われる「組織の状態を測定する」ためのツールで、「組織調査」とも呼ばれます。

    経営目標達成のため、各組織のチームマネジメントが機能しているのか、事実情報を集め組織状況を把握するために行う調査です。

    組織サーベイの専用ツールを使用する他に、人事コンサルティング会社へ依頼して調査する

    場合も多いです。

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    従業員サーベイ

    「従業員サーベイ」は、人事の現場でよく使われるサーベイで、人事制度や就業規則を改定する際、「人事が仮説として立てた課題を検証し事実情報を集める」ために使用するツールです。

    専用ツールを使った調査だけではなく、メールやチャットを使用した簡単なアンケートも含まれます。

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    モラールサーベイ

    「モラールサーベイ」は、経営目標達成に必要な、従業員ひとりひとりの「パフォーマンスを向上させるために、どのような要素が影響しているか、事実情報を集める」ために使用するツールです。

    専用ツールを使用する他に、人事コンサルティング会社へ依頼して調査する場合も多いでしょう。

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    パルスサーベイ

    「パルスサーベイ」は、従業員に対して簡易的な質問を短期間に繰り返し実施する「意識調査方法」の1つです。

    従業員に対して、1〜5分程度で回答できる簡単な質問を、毎日・週1・月1と定期的に行うため、従業員意識を常にリアルタイムでチェックできる点が特徴的です。

    短期間で高頻度の調査が可能になるため、従業員の短期の変化を発見し、すぐに対処が可能になります。

    アメリカを中心に活用がはじまり、近年は日本でも活用され始めています。

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    エンゲージメントサーベイを実施する際の注意点

    エンゲージメントサーベイを実施する際に注意すべき、4つのポイントについて確認してみましょう。

    エンゲージメントサーベイを実施する際の注意点

    1. 実施目的を明確にする
    2. 何を測定したいのかを明確にする
    3. 分析の際は他のデータとの相関関係も考慮する
    4. 従業員へのフィードバックを忘れずにする

    実施目的を明確にする

    エンゲージメントサーベイを実施する際に注意すべきポイントの1つ目は、「実施目的を明確にする」ことで、エンゲージメントサーベイの実施において最も重要なポイントです。

    エンゲージメントサーベイでは、ついツールの導入や調査することが目的になってしまい、調査で収集したデータが活用されないケースが多々あります。

    調査をしたとしても、その後データが活用されなければ、エンゲージメントサーベイを実施した意味がありません。

    エンゲージメントサーベイを実施する前に、どのような問題を解決したいのかについて考えるようにしましょう。

    何を測定したいのかを明確にする

    エンゲージメントサーベイを実施する際に注意すべきポイントの2つ目は、「何を測定したいのかを明確にする」ことです。

    目的に応じて、エンゲージメントサーベイで何を測定したいのかを明確化します。

    離職防止を目的とするなら、離職のトリガーとなりそうな「上司や同僚との関係」「賃金や職場への満足度」などを測定すると良いでしょう。

    また生産性向上が目的なら、「同僚との信頼関係」「残業時間」「仕事への満足度」などについてヒアリングしましょう。

    このように目的に応じて何を測定するかを考え、サーベイの設問項目を検討するようにしましょう。

    分析の際は他のデータとの相関関係も考慮する

    エンゲージメントサーベイを実施する際に注意すべきポイントの3つ目は、「分析の際は他のデータとの相関関係も考慮する」ことです。

    エンゲージメントサーベイの結果が出たら、その結果をすべて鵜呑みにするのはよくありません。

    結果はあくまでも組織の一側面を表しているだけだからです。

    例えば離職防止が目的であれば、エンゲージメントサーベイの結果だけではなく、世間との賃金水準比較や同業界の求人状況など外部環境データも必ず参照しましょう。

    また、残業時間や人事評価の履歴など関連しそうなデータを調べ、離職と相関性の高いデータをピックアップします。

    エンゲージメントサーベイの結果だけではなく、関連データも参照することで、より精度の高い問題解決が可能になります。

    従業員へのフィードバックを忘れずにする

    エンゲージメントサーベイを実施する際に注意すべきポイントの4つ目は、「従業員へのフィードバックを忘れずにする」ことです。

    人事部がよくやってしまいがちなのが、従業員へのフィードバックを忘れることです。

    「調査に協力したけれどもその結果が何に使われているのかが分からない」という状態であれば、従業員は調査へ協力しなくなってしまいます。

    場合によっては、調査自体が従業員のモチベーションを下げる要因になってしまうこともあるでしょう。

    調査結果が出たら、従業員にきちんと分析結果を伝え、会社として改善に取り組む姿勢を伝えるべきです。

    結果を社内報に掲載してみるなど、サーベイ結果を会社の一体感づくりに活用しましょう。

    エンゲージメントサーベイの「質問項目」参考例

    エンゲージメントサーベイは、実際にどのような質問項目で調査するか、エンゲージメントサーベイの質問項目の参考例について、代表的な3つの調査の質問項目について確認してみましょう。

    エンゲージメントサーベイの代表的な調査方法

    • Q12(キュートゥエルブ)

    • ワーク・エンゲージメント尺度(UWES)

    • 一般性セルフ・エフィカシー(自己効力感)尺度(GSES)

    Q12(キュートゥエルブ)

    Q12(キュートゥエルブ)は、米ギャラップ社がアメリカの心理学者フランク・L・シュミット博士とともに開発したエンゲージメントサーベイです。

    従業員に対して、全世界1,300万人を調査し導きだした「12の質問」を行うことで、従業員のエンゲージメントを測定します。

    実際に「12の質問」がどのようなものなのか、確認してみましょう。

    「12の質問」

    • Q01.職場で自分が何を期待されているのかを知っている

    • Q02.仕事をうまく行うために必要な材料や道具を与えられている

    • Q03.職場で最も得意なことをする機会を毎日与えられている

    • Q04.この1週間のうちに、よい仕事をしたと認められたり、褒められたりした

    • Q05.上司または職場の誰かが、自分をひとりの人間として気にかけてくれている

    • Q06.職場の誰かが自分の成長を促してくれる

    • Q07.職場で自分の意見が尊重されているようだ

    • Q08.会社の使命や目的が、自分の仕事は重要だと感じさせてくれる

    • Q09.職場の同僚が真剣に質の高い仕事をしようとしている

    • Q10.職場に親友がいる

    • Q11.この6カ月のうちに、職場の誰かが自分の進歩について話してくれた

    • Q12.この1年のうちに、仕事について学び、成長する機会があった

    「12の質問」に対して、回答は5つの選択肢から行います。

    5つの選択肢の配点について確認してみましょう。

    また、「12の質問」への回答の点数を合計して、平均スコアを計算します。

    平均点は「3.6点」で、「3.8点以上」はエンゲージメントが高め、「3.2以下」は要注意となっています。

    「12の質問」の配点

    • 完全にあてはまる(5点)

    • ややあてはまる(4点)

    • どちらともいえない(3点)

    • やや当てはまらない(2点)

    • 完全に当てはまらない(1点)

    また、「12の質問」の質問内容は、大きく4つに分類することができます。

    「12の質問」の分類

    • Q01~Q02:仕事をするための基本事項である、動機や環境が整っているか

    • Q03~Q06:仕事への貢献度や、周囲にどう評価されているか

    • Q07~Q10:「職場」への帰属意識と、同僚への信頼感

    • Q11~Q12:「職場」での自身の成長性や、発展への意識


    (参考)Gallup「Who's Responsible for Employee Engagement

    ワーク・エンゲージメント尺度(UWES)

    ワーク・エンゲージメント尺度(UWES)は、国際的に信頼性と妥当性が検証されているエンゲージメント尺度の1つです。

    日本では、慶應義塾大学総合政策学部の島津明人教授によって日本語化されています。

    ワーク・エンゲージメントとは、「仕事に関連するポジティブで充実した心理状態」を指します。

    ワーク・エンゲージメント尺度(UWES)は、ワーク・エンゲージメントの3要素である、「活力」「熱意」「没頭」を17問の設問で計測することで、「仕事に対するエンゲージメント」を測ることができます。

    ワーク・エンゲージメント尺度(UWES)の設問は、日本語版では、17項目と、短縮版の9項目、3項目の3種類があります。

    商用利用は原著者である、ユトレヒト大学のシャウフェリ教授に許可を得る必要がありますが、研究目的であれば無料で使用することができます。

    ワーク・エンゲージメント尺度(UWES)は、エンゲージメントの考え方の基本的な概念であるため、関連する論文を読めばエンゲージメント調査の設問設定の参考として、大いに役立ちます。

    (参考)島津明人研究室「ワーク・エンゲイジメント(UWES)

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    一般性セルフ・エフィカシー(自己効力感)尺度(GSES)

    一般性セルフ・エフィカシー(自己効力感)尺度(GSES)は、「自己効力感」を測定する尺度として最も一般的な測定尺度です。

    自己効力感とは、「自分はできる」という感覚を指し、GSESはこの「できる」という感覚を測定します。

    GSESスコアが高いほど自己効力感が高く活動的であり、スコアが低いほど自己効力感が低くパフォーマンスが低下している可能性があります。

    GSESは、もともとはうつ状態に対する医療現場での使用を想定して作られました。

    そのためスコアが10点未満の被験者には、何らかの抑うつ傾向がみられる可能性があります。

    組織パフォーマンスの状態を調べるとともに、メンタル不調者を見つけることができる優れた測定尺度です。

    GSESは引用元を明記すれば無料で使用することができます。

    (参考)J-STAGE「一般性セルフ・エフィカシー尺度作成の試み(原著論文)」 

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    エンゲージメントサーベイの分析方法と活用

    エンゲージメントサーベイを実施してみたものの、エンゲージメントサーベイで収集したデータの分析方法や活用に悩んでいる場合もあるかもしれません。

    エンゲージメントサーベイで収集したデータの分析方法と活用について、6つのステップに分けて確認してみましょう。

    エンゲージメントサーベイの分析方法と活用

    1. サーベイ結果を読み解く
    2. エンゲージメント低下の「問題設定」を行う
    3. エンゲージメントに影響を及ぼす変数を見つける
    4. 分析結果をもとに施策を検討する
    5. 調査結果を従業員に必ずフィードバックする
    6. エンゲージメントサーベイでの調査を繰り返し行う

    サーベイ結果を読み解く

    エンゲージメントサーベイで収集したデータの分析方法と活用のステップの1つ目は、「サーベイ結果を読み解く」ことです。

    エンゲージメントサーベイを実施したら、まずは結果を読み解きます。

    エンゲージメントサーベイの結果自体は重要ではなく、結果からどのようなことが言えるのかの「仮説立て」をすることが大切です。

    例えば、ある従業員のエンゲージメントが著しく低下していたとします。

    低下していることは単なる事実であるため、低下自体は問題ではありません。

    エンゲージメントが著しく低下した背景や変化の原因を考えることが、エンゲージメントサーベイの結果を読み解くポイントになります。

    エンゲージメント低下の「問題設定」を行う

    エンゲージメントサーベイで収集したデータの分析方法と活用のステップの2つ目は、「エンゲージメント低下の問題設定を行う」ことです。

    エンゲージメントサーベイの結果を読み込んで、仮説立てをしたら、問題設定を行います。

    例えば、特定部署で従業員のエンゲージメントが低下している場合、まずは何が問題なのかを洗い出します。

    上司との関係が悪化しているのかもしれませんし、業務が急に忙しくなったのかもしれません。

    このように、問題となりうる仮説を洗い出したら、事実を確認していきます。

    対象部署にヒアリングするだけではなく、残業時間や勤怠情報など関連するデータも参照します。

    その結果、例えば上司との関係性悪化がエンゲージメント低下のトリガーだったとしたなら、上司と部下との関係改善を問題として設定し、課題解決に取り組むことがポイントです。

    エンゲージメントに影響を及ぼす変数を見つける

    エンゲージメントサーベイで収集したデータの分析方法と活用のステップの3つ目は、「エンゲージメントに影響を及ぼす変数を見つける」ことです。

    エンゲージメントは、さまざまな変数によって左右されます。

    従業員のストレス、上司や同僚からの支援の有無、従業員の健康上の問題など、多くの要因が関係しています。

    こうした変数を集め、最もエンゲージメントに影響を及ぼす変数を見つけます。

    変数の分析には、統計ツールを使用するのもよいですが、タレントマネジメントシステムを活用すれば簡単に分析できる場合もあります。

    分析の際には、エンゲージメントサーベイの各質問項目と、他のデータとの相関関係を個別に分析する方法もおすすめです。

    例えば、「ワーク・エンゲージメント」の調査であれば、「活力・熱意・没頭」の3分類の質問項目に対して上司や先輩従業員との関係性に関わるデータをかけ合わせることで、仕事の面白さに上司との関係が影響する可能性がわかるかもしれません。

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    分析結果をもとに施策を検討する

    エンゲージメントサーベイで収集したデータの分析方法と活用のステップの4つ目は、「分析結果をもとに施策を検討する」ことです。

    エンゲージメントサーベイで収集したデータの分析から、問題に対して影響を強く及ぼす変数が判明したら、その変数をどう変えるか施策を検討します。

    例えば、従業員の健康状態が悪化しているなら、「健康指導を行う」「従業員を休ませる」「職場環境を変える」といった対処が考えられます。

    この時、問題に対して最も効果的な施策を検討することが重要です。

    健康状態の改善であれば、単に休ませるだけでは、良い効果が出ない場合もあります。

    従業員に健康指導を行ったうえで、しばらく休暇を与えるなど、根本的に解決ができる方法を検討するようにしましょう。

    近年では、「従業員が職場での全ての時間で得られる価値経験」をあらわす、「エンプロイーエクスペリエンス(EX)」の考え方が浸透し始めています。

    従業員が、高いエンゲージメントを維持して働ける会社づくりを行うには、単発的な職場環境の改善ではなく、従業員目線で「働く体験」の満足度を向上させる取り組みが必要です。

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    エンプロイーエクスペリエンスとは?社員エンゲージメントを高める方法

    調査結果を従業員に必ずフィードバックする

    エンゲージメントサーベイで収集したデータの分析方法と活用のステップの5つ目は、「調査結果を従業員に必ずフィードバックする」ことです。

    エンゲージメントサーベイを実施したら、調査結果と改善策について従業員へ共有するようにしましょう。

    課題によっては、すぐに解決策を打ち出すことが難しい場合もあります。

    そのような場合でも、現時点での意向を発信することが大切です。

    エンゲージメントサーベイで調査を実施した後に、何のアクションもないと、「アンケートに協力した意味はあったのか?」と従業員のモチベーションを下げてしまったり、今後調査を実施する際に、従業員の協力を得ることが難しくなってしまう場合があります。

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    フィードバックとは?意味や効果と適切な実施方法をわかりやすく解説

    エンゲージメントサーベイでの調査を繰り返し行う

    エンゲージメントサーベイで収集したデータの分析方法と活用のステップの6つ目は、「エンゲージメントサーベイでの調査を繰り返し行う」ことです。

    エンゲージメントサーベイで集めたデータをもとに、課題を見つけ出し、さまざまな施策を行っていく中で、時間が経つとまた新たに別の課題が発生する場合があります。

    その場合、さらに改善施策を行う必要があるかもしれません。

    また、従業員のエンゲージメントは一定ではないため、その都度分析や施策の実行を繰り返し行い、エンゲージメントを改善、向上させていく必要があります。

    そのため、エンゲージメントサーベイは一度の調査結果だけではなく、半年〜1年の一定期間で、定期的に行う必要があります。

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    エンゲージメント改善方法!低下原因の分析から改善アクションと事例まで完全網羅

    エンゲージメントサーベイツールの選び方

    エンゲージメントサーベイツールを選ぶ際、どれを選べば良いのか分からないという悩みを持つ場合もあるでしょう。

    エンゲージメントサーベイツールを選ぶ際の、4つのポイントについて確認してみましょう。

    エンゲージメントサーベイツールの選び方

    1. ツールを使用する目的を明確にしてツールを選ぶ
    2. 目的に応じてツールを選ぶ
    3. 高度な分析ができ操作性がよいツールを選ぶ
    4. レポート機能があるツールを選ぶ

    ツールを使用する目的を明確にしてツールを選ぶ

    エンゲージメントサーベイツールを選ぶ際のポイントの1つ目は、「ツールを使用する目的を明確にしてツールを選ぶ」ということです。

    エンゲージメントサーベイツールを使用したいと考えている時点で、アンケートだけでは実現できない課題があるのではないでしょうか。

    簡単な調査であれば、Googleフォームなどの無料のアンケートツールと、質問項目の組み合わせで充分です。

    一方で、エンゲージメントサーベイツールには、高度な分析機能やレポート作成機能などが付属している場合があります。

    エンゲージメントサーベイツールを使う背景には、例えば「集計の手間を省きたい」「調査に客観性を取り入れたい」といった何らかの目的があるはずです。

    まずは、エンゲージメントサーベイツールを使用する目的について検討しましょう。

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    目的に応じてツールを選ぶ

    エンゲージメントサーベイツールを選ぶ際のポイントの2つ目は、「目的に応じてツールを選ぶ」ということです。

    エンゲージメントサーベイツールを使用する目的が明確化されたら、目的に対応できるものを選びます。

    サーベイに客観性を持たせたいのであれば、大学などが監修したサーベイ項目を搭載する、エンゲージメントサーベイツールを選びましょう。

    分析やレポートの手間を省きたいのであれば、分析機能が充実したエンゲージメントサーベイツールがおすすめです。

    高度な分析ができ操作性がよいツールを選ぶ

    エンゲージメントサーベイツールを選ぶ際のポイントの3つ目は、「高度な分析ができ操作性がよいツールを選ぶ」ということです。

    エンゲージメントサーベイツールを選ぶうえで、特に操作性は重要です。

    高度な機能を持つエンゲージメントサーベイツールを選んだものの、使いこなせないケースがあります。

    もし、担当者がITやPC操作に不慣れであれば、「操作性の高い」ツールを選ぶようにしましょう。

    レポート機能があるツールを選ぶ

    エンゲージメントサーベイツールを選ぶ際のポイントの4つ目は、「レポート機能があるツールを選ぶ」ということです。

    エンゲージメントサーベイツールを選ぶ際は、レポート機能が搭載されているツールを選ぶことを強くおすすめします。

    一部のエンゲージメントサーベイツールでは、調査を実施したものの、結果の集計やレポートにまとめるのは手動という場合があります。

    高度なレポート機能のあるツールであれば報告書の作成も印刷も不要になり、ツールの画面を共有するだけで報告が完了します。

    業務工数を削減するためにも、レポート機能のあるツールを選ぶようにしましょう。

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    エンゲージメントサーベイの調査結果

    エンゲージメントサーベイの傾向についての調査結果と事例について確認してみましょう。

    エンゲージメントサーベイの調査結果:ギャラップ社

    米ギャラップ社は、2009年から「熱意にあふれる社員」の国際比較調査を行っています。

    ギャラップ社のエンゲージメントサーベイである、「Q12(キュートゥエルブ)」は、たった12問の設問だけで、「従業員エンゲージメントがわかる」優れたものです。

    全世界3,000万人以上が受検したデータをもとにした調査であるため、信頼性が高いだけではなく、実務的なアドバイスを得られるのも大きな特徴です。

    2023年の調査結果である「State of the Global Workplace: 2023 Report」によると、エンゲージメントの世界平均は23%と最高記録を記録したのに対して、日本は2022年の調査に続き5%でした。

    この数値は「従業員20人に対して1人しか仕事への熱意を持っていない」ということをあらわしています。

    また、日本の従業員エンゲージメントは、調査した145カ国の中でもサンプル数の少ない国を除くと最下位で東アジアでももちろん最下位と、低水準であることがわかりました。

    (参考)Gallup「State of the Global Workplace Report

    エンゲージメントサーベイの調査結果:株式会社リクルート

    リクルートは、「ワーク・エンゲージメント実態調査」を2020年に実施しました。

    調査は、従業員規模300名以上の企業で働く624名の会社員を対象に行われました。

    その結果、高いワーク・エンゲージメントは、個人と組織の両方に良い影響を与えることがわかったそうです。

    特に、ワーク・エンゲージメントを高める職務や職場の特徴、制度や仕組みとして有効なのは、「経営や仕事に関する情報の共有」と結論づけています。

    この結果からも、組織内のコミュニケーションがエンゲージメント向上に有効だといえます。

    (参考)リクルート「ワーク・エンゲージメントに関する実態調査

    エンゲージメントサーベイの導入事例

    エンゲージメントサーベイを導入した事例について確認してみましょう。

    エンゲージメントサーベイの導入事例:株式会社鴻池組

    株式会社鴻池組は、創業150年のゼネコンです。

    「従業員エンゲージメント業界No.1」実現に向けた、エンゲージメントサーベイ導入事例について確認してみましょう。

    エンゲージメントサーベイの導入背景

    株式会社鴻池組では、入社後のミスマッチによる早期離職がありました。

    また、会社として、社員に向けて理念やサステナビリティレポートなど、メッセージを頻繁に出しているつもりでも、「会社が思っているよりも、理念が浸透していない」ことがありました。

    そうした理念の浸透や伝達の問題を洗い出すヒントになると思い、エンゲージメントサーベイの導入を決めました。

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    ▼「企業理念」についてさらに詳しく
    企業理念と経営理念の違いは?それらを社内に浸透させる方法について

    エンゲージメントサーベイ導入後の施策

    「業界No.1のエンゲージメントを目指す」ためにも、まずは自社の従業員のエンゲージメントを調査する必要があるため、以前実施していた「ESサーベイ(従業員満足度調査)」から、エンゲージメントサーベイに切り替え、KPI化することにしました。

    エンゲージメントサーベイ導入後の効果

    エンゲージメントサーベイ導入後に、「実感値だけではなく期待値も取得することで、施策優先度の議論がしやすくなった」「経営層や現場へ具体的なフィードバックができるようになった」「中期経営計画における組織のKPIとして、羅針盤となる指標ができた」という効果がありました。

    エンゲージメントサーベイの終了日からすぐに、課題分析や施策検討ができるので、経営層への報告や社員へのフィードバックにもスピード感があります。

    エンゲージメントサーベイの結果をもとに、経営や現場へ具体的なフィードバックができるようになりました。

    また、エンゲージメントサーベイ実施後、「具体的な課題」まで明確になったため、結果から得られた示唆をもとに若手研修に活用するなど、実行に移すことができています。

    以前の従業員満足度の場合は、「満足している」「満足していない」という一方向的な考えになりますが、従業員エンゲージメントは「会社と従業員の双方向のかかわり」を重視しています。

    エンゲージメントサーベイ結果で得られたスコアを、「羅針盤」として活用していこうと考えています。

    実際に、中期経営計画における組織状態のKPIとして、エンゲージメントサーベイのスコアを目標として置くよう、経営企画部とともに進めています。

    ▼「エンゲージメントサーベイツール」導入事例ついてさらに詳しく
    株式会社鴻池組

    ▼導入ツール
    HRBrain組織診断サーベイ

    エンゲージメントサーベイの導入はエンゲージメントの理解から

    エンゲージメントサーベイとは、従業員の視点からみた「会社とのつながりの強さ」を数値化して把握し、改善するための調査ツールです。

    また、会社と従業員とのつながりの強さを、一般的には「従業員エンゲージメント」と呼びます。

    つまり、エンゲージメントサーベイは、従業員エンゲージメントを測定するツールです。

    エンゲージメントサーベイを導入する前に、まずはエンゲージメントがどのような概念かを理解することが重要です。

    「従業員エンゲージメント」は「会社と従業員との関係性」を示した考え方ですが、「ワーク・エンゲージメント」のように「仕事と従業員との関係性」を示す概念も含まれています。

    エンゲージメントの調査や把握には、日頃から従業員データを一元的に管理するようにすると良いでしょう。

    従業員データの管理には、人事系システムの導入を検討することをおすすめします。

    「HRBrain 組織診断サーベイ」はエンゲージメント改善につながる「組織診断サーベイ」です。

    組織全体の状態の可視化はもちろん、従業員ひとりひとりにフォーカスした分析が可能です。

    また、改善施策に直結した独自の設問設計によって、改善アクションを明確にし、従業員エンゲージメントの向上を実現します。

    「HRBrain 組織診断サーベイ」の特徴

    • 高いカスタマイズ性で自社にあった運用を実現

    設問内容、配信対象やスケジュールなど、柔軟なカスタマイズが可能

    • 課題の優先順位付けから具体的な改善アクションへの接続まで

    部署、年齢、役職、性別、評価データなど豊富な分析軸を活用し組織ごとの根本課題を特定できます

    • 人的資本の情報開示にも対応したデータの収集から活用

    エンゲージメント状態の定量化を実現し、人的資本の情報開示に必要な人材データの収集が可能

    サーベイのやりっぱなしを防ぐ方法

    脱やりっぱなし サーベイにおける3つの壁を突破する方法

    この資料で分かること

    • サーベイの3大あるある病

    • 組織改善を阻む3つの壁

    • サーベイの成功の秘訣とは?

    • 組織診断サーベイ「EX Intelligence」とは

    エンゲージメントサーベイをはじめとするサーベイを導入し、従業員の離職防止やエンゲージメント向上に取り組む企業は多くあります。

    一方で、組織改善のための施策検討や施策の実行までをできている企業はまだ少ないのが現状です。

    サーベイにおける3つの壁や成功の秘訣などについて確認し、エンゲージメントサーベイを通した自社のエンゲージメント向上を成功させましょう。


    株式会社HRBrain 吉田 達揮
    吉田 達揮
    • 株式会社HRBrain 執行役員

    • ビジネス統括本部 本部長

    • 人的資本TIMES編集長

    新卒で東証プライム 総合人材サービス企業に入社。2020年HRBrainに入社。
    人事制度コンサルティング部門の立ち上げから大手企業向けのクラウド営業に従事。
    また社内タレントマネジメントのユニットの立ち上げと運営を担当。
    以後、事業企画にてゼネラルマネージャーとして全社戦略の策定・推進を担当。
    その後、組織診断サーベイ「EX Intelligence」を提供しているEX事業本部を管掌。
    2022年4月に執行役員へ就任。2023年4月よりビジネス統括本部の本部長として全体を統括。「人的資本TIMES」の編集長も兼務。

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